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●原発全炉廃止への挑戦を

2012年02月24日 00時00分32秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000054.html)。

 挑戦する方向性が重要。原発再稼働や建設再開、新規建設、そして、原発輸出、そんな方向に挑戦されたのではたまらない。関西電力の電力不足詐欺に騙されてはいけない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000054.html

関電の原発停止 私たちの挑戦が始まる
2012221

 五十四基中十四基が集中する福井の原発銀座。その全基が停止して、西日本から原発の火が消えた。四月には国内の全原発が停止する。原発ゼロ社会を恐れずに、新たな挑戦と考えたい。
 一九七〇年三月十四日、大阪万博開会式。「原子の灯が届いた」というアナウンスに場内が沸いた。この日この会場へ電気を送るのを目標に、日本原子力発電敦賀1号機(福井県敦賀市)は営業運転の準備を整えた。原発銀座にも今や、運転から三十年、四十年を超えた老朽炉が目立つ。
 高度経済成長の灯(あか)りになった福井の原発が止まるということは、時代が変わる象徴かもしれない。
 二度のオイルショックを通じて、石油依存の危うさが叫ばれた。代替の安定的なエネルギーを求めて八〇年代の原発建設ラッシュが始まった。
 日本のエネルギー政策は今、その時と同様の節目に立っている。
 東日本大震災は、福島第一原発を壊滅させた。収拾のめどは立っていない地震国日本では原子力は、極めて危険な電源であることを、私たちは思い知らされた
 エネルギー改革の第一歩は、電力需給やコストの実情を、電力を使う消費者にわかりやすく知らせることだ。
 関西電力によると、このままでは火力発電所をフル稼働させても、夏のピーク時には10%の電力不足になる。だが資源エネルギー庁の試算では、隣の中部電力などと融通し合えば、十分余裕があるという。いまだに数字がはっきりしないのでは企業も家庭も困る。
 それでいて、省エネへの協力や値上げを一方的に求められても、素直に応じられるものではない。夏には答えが出ることだ。対応は早いほうが良い。
 その上で、電力の地域独占解消や電源の小規模地域分散化、太陽光、風力など代替エネルギーの本格的な推進、次世代送電網の普及など、原発ゼロ時代を見据えた新しい社会づくりに向かいたい。消費者もそれに合わせて、暮らし方を変えていく必要があるだろう。ゼロは後退ではなく、挑戦の始まりだと考えたい。
 福井県に限らず、どの原発立地にも、脱原発に伴う雇用不安がつきまとう。地域社会も原発依存体質の改善を始めるときだ。自然エネルギー普及の拠点を誘致するなど原発に代わる雇用を生み出すことも、原子力を国策として配置してきた政府の責任だ。
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