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●再稼働が前提

2011年08月11日 00時02分44秒 | Weblog


ずいぶん日が経ってしまったけれども、東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011071202000044.html)。

 やらせメールのごたごた、佐賀県知事を庇っての騒動・・・突破口としての九州電力玄海原発をあきらめて、次のねらいは泊原発かな? 何とも諦めの悪く、お金儲けしか頭にない人々だ。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011071202000044.html

【社説】

原発テスト 再稼働の思惑が透ける

2011712

 玄海原発(佐賀県玄海町)など、停止中の原発は簡便な一次評価で再稼働-。菅直人首相が打ち出したストレステスト(耐性評価)とは、この程度のものだったのか。国民の不信と不安はまた募る。

 脱原発で起死回生を図りたい菅首相、盛夏の電力危機を原発再稼働で乗り切りたい経済産業相。統一見解というよりは、その場しのぎの折衷案に見える。


 政府としてはあくまでも、原発の安全は、経産省原子力安全・保安院による現行の検査で保たれているとの基本姿勢を崩さない


 福島第一原発の事故を受け、政府としては、すでに十分な緊急対策を電力会社に指示したが、念には念を入れるため、安全性評価のテストを実施するという。

 福島の惨事は現在進行中である収束してはいない。指示された緊急対策の完了にはまだ時間がかかる。それでもまだ安全神話に寄りかかり離さない。これが、そもそもの間違いだ。

 新たな安全評価は、二段階に分けられる。当面は、定期検査を終えて、法律上再稼働可能な原発から順次、大規模な津波や地震について、どれだけ余裕があるかを暫定的に評価する。その上で、すべての原発を対象に、本格的、総合的な二次評価を実施して、運転継続の可否を決めるという。

 つまり、現行の定期検査で安全は確認されており、あとはどれだけゆとりがあるかを、簡単に確かめる。本格評価は先送りするとも取れる考え方だ。

 定期検査を終えた玄海原発2、3号機を、とにかく早く動かしたい。そして速やかに後続へつなげたいとの思惑が、色濃くにじむ政府見解とはいえないか。

 評価を実施するのは、相も変わらず、保安院と内閣府の原子力安全委員会という。これも妥協の産物だ。両者によるダブルチェックの信頼性は、福島の事故後、地に落ちたままである。評価の方法や項目、基準などの公平性、透明性によほど留意しないと、結果の公正さに疑問が残る。

 テストは結構だが、原発に対する国民の不安が膨らむ背景には、菅首相のあいまいな態度がある。本気で脱原発に進むのか、自然エネルギーはどうするか。覚悟を決めて、その意思を国民に明示すべきである。

 菅首相にとって大切なのは、原発の再稼働か、国民の安全・安心か。事は日本の針路にかかわる。詰めた考えが聞きたい。
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