交通:地下鉄神保町駅 A2より徒歩3分/JR中央総武線水道橋西口7分
資料代:800円
●児玉真美さん(翻訳・著述業)
●守田憲二さん(ジャーナリスト/臓器移植法を問い直す市民ネットワーク事務局)
*コーディネーター:天笠啓祐さん(ジャーナリスト/日本消費者連盟共同代表)
「当時の疑問や問題点は現在の脳死・臓器移植では解決したの?」
「この50年、脳死・臓器移植を進める論拠はどう変わってきたの?」
「欧米の国々で行われている“いのちの切り捨て”の実態を知っていますか」
「日本ではどうなの?いのちの選別、いのちの切り捨て・・・・・」
「海外では脳死からの回復事例が続々と報告されているって本当?」
「どんな回復事例があるのですか?」
「脳死判定されても回復する人がいるのに、死んだことにしていいの?」
1955年東京生まれ。1989年東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎論博士課程単位取得退学。博士(学術、東京大学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。
著書に、『脳死・臓器移植の本当の話』(PHP新書)、『生権力の歴史― 脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって』(青土社)、『「自己決定権」の罠―ナチスから相模原障害者殺傷事件まで』(言視舎)他。
1956年生まれ。広島県在住。京都大学卒業。米国カンザス大学にてマスター取得。英語教師(高校・大学)の後、現在、翻訳・著述業。一般社団法人日本ケアラー連盟代表理事。1987年生まれの長女に重症心身障害がある。
著書に、『私は私らしい障害児の親でいい』(ぶどう社)、『アシュリー事件―メディカル・コントロールと新・優生思想 の時代』(生活書院)、『海のいる風景―重症心身障害のある子どもの親であるということ』(生活書院)、『死の自己決定権のゆくえ―尊厳死・「無益な治療」論・臓器移植』(大月書店)。訳本多数。ブログ『海やアシュリーのいる風景』。
1959生まれ。明治大学卒。農業専門紙を経て現在ジャーナリスト。臓器移植法を問い直す市民ネットワーク事務局。脳死、臓器移植をテーマに調査。
論考に、「脳死誤診率 100%~0%の間にあるもの」=『世界』2004/12、「終末期医療における脳死、安楽死、臓器移植法“改正”と尊厳死法案」=『季刊福祉労働』120 号 2008/9、「優生政策か、基本的倫理の堅持か」=同 127 号 2010/6、「臓器移植法改訂から3年目の現実」=消費者リポート No.1552 2014/2。編著書『脳死・臓器移植 Q&A50~ドナーの立場でいのちを考える』=海鳴社 2011 年。HP「死体からの臓器摘出に麻酔?」。
1970年早大理工学部卒、雑誌編集長を経て、現在ジャーナリスト、市民バイオテクノロジー情報室代表、日本消費者連盟共同代表、DNA 問題研究会会員。
主な著書 『ゲノム操作食品の争点』(緑風出版)、『地球とからだに優しい生き方・暮らし方』(柘植書房新社)、『遺伝子組み換えとクローン技術100の疑問』(東洋経済新報社)、『この国のミライ図を描こう』(現代書館)、『暴走するバイオテクノロジー』(金曜日)ほか多数。
9月28日付「週刊金曜日」が「脳死臓器摘出時の麻酔禁止は、誰のため?」を掲載
9月28日付で発行された「週刊金曜日」1202号p48~p49に「脳死臓器摘出時の麻酔禁止は、誰のため?『むごいことをした』と嘆く遺族」が掲載されました。著者は守田憲二さん(ジャーナリスト/臓器移植法を問い直す市民ネットワーク事務局)。発行元サイトhttp://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002655.phpには目次が掲載されています。
引用および出典資料には、インターネットで読むことができるものがあり以下に紹介します。
・2008年6月3日、衆議院厚生労働委員会臓器移植法改正法案審査小委員会において、心臓摘出の経験のある福嶌教偉参考人(大阪大学医学部教授・当時)は「現在では(麻酔は)一切使っておりません」と言ったこと
=衆議院サイト内
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigirokua.nsf/html/kaigirokua/018716920080603001.htm
・上記の参考人意見に反して、約3週間前の2008年5月14日に行われた法的脳死71例目(獨協医科大学附属越谷病院・当時)では「麻酔維持は、純酸素とレミフェンタニル0.2μ/㎏/minの持続静注投与で行なった」こと(注1)
神戸義人:獨協医科大学での初めての脳死からの臓器摘出術の麻酔経験、Dokkyo Journal of Medical Sciences、35(3)、191-195、2008
=獨協医科大学機関リポジトリ内
・これ以降も(中略)424例目で臓器提供者への麻酔が確認できること(注4)
梅邑 晃:マージナルドナーからの脳死肝グラフトを用いて救命した 肝細胞がん合併非代償性肝硬変の1例、移植、52(4-5)、397-403、2017
=J-STAGE内
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jst/52/4-5/52_397/_pdf/-char/ja
(p399に「脳死肝グラフト採取術所見:全身麻酔下に胸骨中ほどから下腹部まで正中切開で開腹し,肝臓の肉眼的所見は問題ないと判断した」)
・2007年11月、アメリカ・オクラホマ州のザック・ダンラップ氏はバイクの転倒事故で入院。脳死と判定され、家族は臓器提供を承諾して臓器摘出チームが到着した。ところが、脳死ではないことが発覚して臓器提供は中止されたこと(注5)
=執筆者サイト 臓器摘出時に脳死ではないことが判ったケース内
http://www6.plala.or.jp/brainx/wrong.htm#D
・日本臓器移植ネットワークは「臓器提供についてご家族の皆様方に ご確認いただきたいこと」という文書を用いているが、臓器提供者に麻酔をかける可能性を記載していない。「心臓が停止した死後の臓器提供について」(p5)でも説明すべき事柄を書いていないこと(注6)
=日本臓器移植ネットワークサイト内
http://www.jotnw.or.jp/studying/pdf/setsumei.pdf
・臓器提供施設マニュアル(平成22年度)は「原則として、吸入麻酔薬、麻薬は使用しない」としたこと(注7)
=日本臓器移植ネットワークサイト内 臓器提供施設マニュアル(平成22年度)p32
https://www.jotnw.or.jp/jotnw/law_manual/pdf/flow_chart01.pdf
・麻酔科医から「(臓器摘出時に麻酔をかけないため)心負荷/肝鬱血/肺鬱血といったいずれの臓器移植医も嫌がる有害事象を回避することが困難な状況にある」と指摘されていること(注8)
檀上 渉:大切なのは“麻酔が必要である”という啓蒙では?、麻酔科学サマーセミナー14回、33、2017
=麻酔科学サマーセミナー14回サイト内