市民シンポジウム
このままでいいのか!改定臓器移植法のこれからを考える
臓器移植法改定後、家族承諾のみの「脳死」者からの臓器摘出が、53件(9月末現在)行われました。
しかしながら、日本臓器移植ネットワークからは、自殺した少年からの臓器摘出の経緯や脳死に至った本当の原因など、多くの重要な情報がいまだ公表されていません。こうして、本人の同意なく臓器を摘出することを認めるこの法は、多くの問題を生み出しているのです。その一方で、移植先進国である米国では、より効率的に「脳死」者を生み出すための新たな策が講じられており、私たちのからだを「モノ」として利用しようとする流れは、とどまることを知りません。
本シンポジウムでは、以上のような問題を各分野の識者に提示していただき、討議を行います。今まさに、私たちの目の前にある危急の問題として、一緒に考えてみませんか。 多くの方々の参加をお待ちしています。
日時:11月13日(日)午後1時30分~4時50分(1時開場)
会場:港勤労福祉会館 第一洋室(1F) 港区芝5-18-2
交通:JR山手線、京浜東北線 田町駅西口徒歩5分、地下鉄浅草線、三田線 三田駅A7出口すぐ
資料代:1000円
主催:臓器移植法を問い直す市民ネットワーク
パネラー
浅野健一(同志社大学教授、元共同通信記者)
光石忠敬(弁護士)
小松美彦(東京海洋大学教授、生命倫理)
司会:山口研一郎(脳神経外科医)
総合司会:川見公子(臓器移植法を問い直す市民ネットワーク)
プログラム(予定)
13:30 開会、主催者あいさつ
13:40 シンポジウム開始(司会:山口研一郎さん)
13:45-14:15 浅野健一さん「マスコミが隠ぺいする脳死移植の現在」
14:15-14:45 光石忠敬さん「改定臓器移植法は施行停止するべきである」
14:45-15:15 小松美彦さん「アメリカの最新動向と改定法成立への疑問」
15:20-15:30 休憩
15:30-16:45 会場からの質問、意見交換
16:45 まとめ
16:50 閉会
ジンポジストのプロフィール
浅野健一 (あさの・けんいち) 同志社大学社会学部メディア学科教授
1948年香川県生まれ、慶應義塾大学経済学部卒。
元共同通信社記者。元厚生省公衆衛生審議会疾病部会臓器移植専門委員会委員。
人権と報道・連絡会世話人。著書に『脳死移植報道の迷走』(創出版)、
『松本サリン事件報道の罪と罰』(河野義行氏との共著、講談社文庫)など多数。
小松美彦 (こまつ・よしひこ) 東京海洋大学教授(生命倫理学・科学史)
1955年東京生まれ 東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得
著書に『脳死・臓器移植の本当の話』(PHP新書)、『死は共鳴する』(勁草書房)など
光石忠敬 (みついし・ただひろ) 弁護士
1943年東京生まれ 東京大学法学部卒、
日弁連人権擁護委員会(特別委嘱)委員、臨時脳死及び臓器移植調査会参与、医学雑誌『臨床評価』の編集委員などを歴任。
山口研一郎 (やまぐち・けんいちろう) 脳神経外科医
1947年長崎県生まれ 長崎大学医学部卒
やまぐちクリニック院長。現代医療を考える会代表。
2010年『生命(いのち) 人体リサイクル時代を迎えて』(緑風出版)を編著。