臓器移植法を問い直す市民ネットワーク

「脳死」は人の死ではありません。「脳死」からの臓器摘出に反対します。臓器移植以外の医療の研究・確立を求めます。

FIGHT FOR LIFE 生きる戦い

2020-05-31 11:36:17 | ニュース・文献の概要

FIGHT FOR LIFE 生きるための戦い ニュース・文献の概要

 

 このページは、脳死・脳幹死あるいは終末期・遷延性意識障害(植物状態)とされる人物の生命維持に関する裁判、そして脳死あるいは心臓死・三徴候死とされた状態からの回復・誤診に関連する日本語および英語圏ニュースや文献の概要、元となる記事の見出し、URLを紹介します。各人物(係争)ごとに、最新の記事を太字の見出しで最上部に掲載し、その下に過去の記事を掲載します。水平線で他の人物(係争)と区別します。
 出典がニュースの場合は、おおむね複数の報道が存在しますが、以下では情報量が多い1から2記事のみ掲載します。当面、2020年1月以降について掲載します。

 


2020/5/28 キャンベラ病院は「脳死で妊娠20週だから胎児は生存不可能」と主張。生命維持を求めて訴訟中の男性に「訴訟を撤回し臓器提供に干渉しないなら、最後の1時間訪問することが許可される」と通告。
 
 交通事故によりKhayla Renoさん(29歳)と2人の子供が受傷した。子供1人は死亡、もう一人の子供も重体。Khayla Renoさんについて、5月18日にキャンベラ病院の医師は、脳死に進行している可能性があり胎児(妊娠20週)は生存不可能と告げた。
 胎児の父親のJamie Millardさんは、裁判所に生命維持停止の差し止めを求めたが、裁判所は5月28日にキャンベラ病院の決定を覆す管轄権を持たないと結論。妊娠20週のRenoさんの生命維持は、その日の遅くに停止された。
 臓器提供については、病院側弁護士がMillardさんに、訴訟を撤回し臓器提供計画に干渉しないことに同意した場合に、Renoさんを最後の1時間訪問することが許可されるだろうと通告。MillardさんはRenoさんが臓器提供を望まないと信じており、臓器提供は行われなかった。
https://www.abc.net.au/news/2020-05-28/canberra-hospital-life-support-switched-off-for-pregnant-woman/12296196
 
 9NEWSの記事https://www.9news.com.au/national/tumut-crash-court-rejects-bid-to-keep-pregnant-woman-on-life-support/f2dd5414-0a61-42df-b7a5-e8fc61d366e9 によると、胎児は23週から生存可能と見なされるという。Millardさんはアボリジニの考えで臓器提供を望まなかったが、Renoさんの父親によると臓器提供への反対を表明したことはないという。Renoさんの生命維持が停止される前に、病院側がMillardさんに最後の面会を許可した。
 
参考=脳死判定時に推定妊娠9週の女性が、34週まで生命が維持され経腟分娩したケースが2019年に報告されている。
Vaginal Delivery in the 30+4 Weeks of Pregnancy and Organ Donation After Brain Death in Early Pregnancy.
 

2020/2/26 ミドラ・アリちゃんの人工呼吸が停止され死亡、父親は検視官に調査を依頼
 
 ミドラ・アリちゃんの人工呼吸が2020年2月26日、午後4時46分に停止され亡くなった。
https://www.catholicnewsagency.com/news/infant-boy-removed-from-ventilator-after-controversial-brain-stem-death-ruling-53497
 父親は検視官に調査を求めている。以下のiTVニュースには2分34秒の動画があり、父親がインタビューに応えている。

 

2020/2/14 イギリス・マンチェスターで脳幹死とされたミドラ・アリちゃんの生命維持が争われていた裁判で2月14日、控訴裁判所は生命維持を停止できるとの判決を下した。両親は控訴する意向だ。下記URLのTHE SUNの記事によると、両親側の「4ヵ月以上生存しているから脳幹は機能している」「割礼の際に目を開いた」との主張に、病院側は「脳幹死で数カ月の心拍継続例がある」「開眼は不随意の神経反応」と応答した。
FIGHT FOR LIFE 
Parents’ agony as Court of Appeal rules brain-damaged baby son’s life support will be turned off against their wishes
https://www.thesun.co.uk/news/10962519/parents-agony-midrar-ali-court-of-appeal-life-support-off/

 

2020/1/28 脳死とされたMidrar Aliちゃんについて、裁判所は生命維持を停止すべきと判決
Judge rules brain-damaged three-month-old boy's life support should be turned off despite parents' desperate pleas
https://www.dailymail.co.uk/news/article-7938015/Judge-rules-brain-damaged-three-month-old-Midrar-Alis-life-support-off.html

 

2020/1/15 英国マンチェスターのSt Mary's Hospital において、出産時に低酸素脳症となった現在3カ月のMidrar Aliちゃんは脳死とされ、病院側は生命維持の終了がMidrar Aliちゃんにとって最善の利益と主張、父親のKarwan Aliさん(35歳)と母親のShokhan Aliさん(28歳)は、治療継続を求めて裁判をしている。
Midrar Ali: Legal battle child 'is brain dead', doctors say

https://www.bbc.com/news/uk-england-manchester-51125929


2020/1/24 生命維持裁判で和解のタイタス・クローマーさん、リハビリテーション施設に移送後に死亡

 米国ミシガン州のタイタス・クローマーさんは、脳死とされ生命維持が裁判で争われた結果、和解して1月20日にリハビリテーション施設に移送されたが、1月24日に亡くなった。
Titus Cromer, teen at center of life support legal battle, dies at age 16
https://www.freep.com/story/news/local/michigan/2020/01/27/titus-cromer-teen-center-life-support-legal-battle-dies/4585298002/

 

2020/1/20 米国ミシガン州で2019年10月に脳死とされたタイタス・クローマーさん(16歳)、家族が生命維持を求めて裁判をして、生命を維持し気管切開と胃ろう造設が行われて長期介護施設に移送できるようにすることで和解に達し、1月20日にミシガン州中部のリハビリテーション施設に移送された。
Teen Beaumont declared brain dead moved to rehab facility
https://www.michiganradio.org/post/teen-beaumont-declared-brain-dead-moved-rehab-facility


2020/1/22 イェールニューヘブン病院で脳死とされた10歳女児、昏睡から覚め普通に生活している
 米国コネチカット州ニューヘブンで、10歳の娘に薬物メタドンを混ぜた飲料を与えて脳損傷を起こした母親に50カ月の刑が宣告された。娘が入院したYale New Haven Hospitalで、父親は「酸素不足による脳損傷で脳死、もし昏睡から覚めたら生活の質がない」と告げられたが、娘は昏睡から覚め、普通に生活している。
New Haven mother gets prison for giving child methadone that caused brain injury
https://www.nhregister.com/news/article/New-Haven-mother-gets-prison-for-giving-child-14996447.php


2020/1/22 インドで新しいガイドライン、脳幹死の判定前に近親者に説明、判定後は治療終了、生命維持は停止
 インド政府は脳死宣告の新しいガイドラインを承認した。医師は、無呼吸検査を含む脳幹死検査が脳幹死診断の確認のために検討されている患者の病状と予後について、近親者と会話する必要がある。脳幹死と判定されると患者家族の同意なく死亡が宣告され生命維持装置が停止される。
New guidelines for brain death certification
https://timesofindia.indiatimes.com/city/thiruvananthapuram/thiruvananthapuram-new-guidelines-for-brain-death-certification/articleshow/73522984.cms


2020/1/16 アーライン・レスターさん、生命維持装置が取り外され死亡
 人工呼吸と人工栄養で生きているロングアイランドの91歳のアーライン・レスターさんの生命維持について兄弟間で裁判が行われていたが、1月16日に生命維持装置が取り外され死亡した。
91-year-old who wanted to ‘stay alive’ dies after being removed from life-support

https://www.lifesitenews.com/news/91-year-old-who-wanted-to-stay-alive-dies-after-being-removed-from-life-support

2020/1/6 意思疎通可能な母親を植物状態と見なし?29年前のリビングウィル実行について レスター兄弟間で裁判
 人工呼吸と人工栄養で生きている91歳の母親アーライン・レスターさんの生命維持について、兄弟間(エドワード・レスター対カイル・レスター)の裁判が1月6日に始まった。
 母親は1991年に「植物状態または脳死で寝たきりならプラグを抜く=生命維持を終了してよい」というリビングウィルを書いた。エドワードによると、母親は11月にエドワードに委任状を作り、リビングウィルを取り消す意志を紙に17回書いた。下記のURLで2分23秒の動画ニュースを視聴できる。息子の「まだ生きたい?」の問いに、うなづいた。
Brothers battle over whether to keep mom on ventilator, feeding tube alive
http://longisland.news12.com/story/41526009/brothers-battle-over-whether-to-keep-mom-on-ventilator-feeding-tube-alive


2020/1/9 英国で脳幹死とされた5歳女児、イタリアの小児病院で回復、自発呼吸で3時間生活可能
 英国で脳幹死とされ生命時装置の停止が予定され、裁判でイタリア・ジェノバのガスリニ小児病院に移送が許可されたタフィダ・ラキープちゃん(5歳)が、3ヵ月後の現在は人工呼吸器からの離脱が1日3時間可能で、バギーに載せて外出もしている。将来は在宅生活を目指している。
LITTLE FIGHTER 
Tafida Raqeeb, 5, out of intensive care three months after Brit doctors said she must be allowed to die
https://www.thesun.co.uk/news/10702224/tafida-raqeeb-prove-brit-doctors-wrong/


2020/1/8 家族に患者の死亡を伝えたが心臓が再び拍動、10時間後に心静止、ルイジアナ州立大病院
 2020年1月8日付発行の「Trauma case reports.」25巻に“Lazarus phenomenon in trauma”が掲載され、全文が
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352644020300042?via%3Dihubで公開されている。
 ルイジアナ州立大学救急医学部からの症例報告=交通事故に遭った79歳女性の救急蘇生を断念、家族に患者の死亡を伝えた。しかし蘇生断念から9分後に看護師が患者の呼吸に気付き心拍が毎分132、血圧142/79 mmHg、10分後に心拍が毎分100、100/53mmHg。輸血などしたが10時間後に心静止した。


2020/1/3 脳死で人工呼吸を停止された女性、昏睡7か月後に意識回復、現在は家庭で普通に生活、米国オハイオ州
 オハイオ州のカーティシャ・ブラブソンさん(31歳女性)は2018年9月に抗NMDA受容体脳炎を発症。脳死とされ人工呼吸を停止されが生き続け、昏睡状態が7カ月間続いた後に2019年4月7日に目を開け指示に従い、現在は家庭で普通に生活している。以下の記事URLで4分23秒のニュース動画を視聴できる。
Ohio woman wakes up from 7-month coma after family was told to 'pull the plug'
https://www.10tv.com/article/ohio-woman-wakes-7-month-coma-after-family-was-told-pull-plug-2020-jan


2020/1/2 「脳死」女児の生命維持停止を裁判所が許可、母親は控訴予定、米国テキサス州
 米国テキサス州でTinslee Lewisちゃん(11か月女児)が脳死とされ、家族が生命維持を求めて裁判をしていた。1月2日、裁判所は生命維持装置の取り外しを許可したが、母親は控訴の方針だ。
Hospital can remove baby from life support: Texas judge
https://www.ctvnews.ca/world/hospital-can-remove-baby-from-life-support-texas-judge-1.4751061