できることならもう一度

入院をするたび認知が進んでしまう父。
その父が先日ふと

 「できることならもう一度みんなで食事に行きたいな」

と言いました。
その前後は支離滅裂な話だったのに、なぜかそのひと言だけははっきりと言いました。

 『そっか、わかった!みんなで行こうね



というわけで、今日はみんなでお食事会。
移動はとっても大変だったけれど 、父にとっては久々のお出かけでした。

向かった先は、相鉄線 三ツ鏡駅から少し離れた 『風の音

以前ランチに訪れた際、広い廊下や車いす対応のトイレを目にしたので
今回問い合わせをし事情(認知や、車いす、刻み食のこと)を話すと
とても気持ちよく 「どうぞいらしてください」 とのお返事。

到着すると、一番奥の離れたスペースを用意しておいてくださり、
さまざま点でお気遣い頂きました。何回か様子を見にきて下さった
チーフの方のお話では、経営する会社はグループホームを数件を含む
介護事業を展開していて、このレストランもホームの方が交代で訪れては、
食事や音楽会などを楽しまれているとのことでした。

なによりうれしかったのは、ボーっとしてほとんど寝ている状態の父に
普通に話しかけてくれたこと。そして背中をさすっては
「みなさん一緒でよかったですね、またいらして下さいね」とのお言葉。
認知症がかなり進んでしまったから、と二の足を踏んでいた私たちにとって
何より勇気づけられる出来事でした。

帰りの車のなか、眠りこんでしまった父。
ホームについても目を開けることなくベットに横たわった父。
目が覚めたらもしかして食事会のこと忘れちゃってるかもしれないな。
それでも、こうしてひとつひとつ思い出作っていくしかないものね。

協力して下さったホームのヘルパーさん、レストランのスタッフの方々、
そして家族のみんなに感謝をして、また次につなげたいと思います









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