ネコのヒトビト

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ヤングケアラー

2019-09-29 21:41:39 | 介護
報道特集でヤングケアラー という言葉を初めて知った。
18歳未満で親などの介護をする子供達のことをいうらしい。
観ていて、一様に子供らしさとかハツラツとした感じが無く、
彼らが「自分のために」考える時間や、「自分中心に」物事を思いっきり楽しむような
時間を持てなかったことがうかがい知れる。

『ヤングケアラーと呼ばれる人たちの責任感の強さ、マネジメント能力の高さ、共感力の高さには素晴らしいものがある。それが社会で生かされると良い』
というようなことを アナウンサーの女性が仰った。
ヤングケアラー の女の子が「隠すようなことではない」「大人びていると言われる」と言っていたけど、彼らは「大人」であることを強いられて、そうでなければ居場所がなかったのではないだろうか。子供らしさを発揮する場所がなかったから、大人のようでいなければならないから、その能力が発達したのだろう。

日本ではこうしたヤングケアラーの実態を掴むような積極的な調査もされていない上、具体的な支援も行われていない。自分がヤングケアラー だということを「認めること」に抵抗があったり「恥ずかしい」と思うらしい。

介護するまででなくても、子供が親の感情的な反応に常に注意しなければならない家庭もたくさんあると思う。そういうところで過度に親に適応しすぎてしまい、親の状況に付き合うことが生きることそのものになってしまうケースがきっと「共依存」だとか「親子カプセル」とかいう状況なのかもしれない。
子供にとって「自分のことを中心に考える」ことが難しく、夢を叶える努力も実行も諦めてしまい、ただただ親との関係に終始する人生を送ってしまう。それが「親子分離が必要」「毒親だから離れるべし」と引き離そうとしてもそれ以外の生き方ができない状態で成人し、長く過ごしてしまった場合は難しいし、そのようになってしまった状況に適応しすぎた子供へ「もっと自分のことを考えて行動したり、情報収拾しなさいよ」という大人がいなければ子供は気づくことが出来ない。いたずらに親を恨んだり、自分の状況を恨んだりということにならないようにするには、状況を把握して、適切な時に支援の手を差し伸べることのできる本当の「大人」が必要なのだろうと思った。
家庭の問題は不介入というのが古い考え方としてあるのだが、これだけ核家族化が進んで、家族制度が崩壊している現代では、もっと具体的な支援が必要なのだろう。



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