54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

未来の科学

2005年04月11日 | 飛行する時間
酸素は細胞を錆びさせるので有害である。しかし我々は生きるうえで酸素を必要としている。酸素がなければ細胞は死んでしまう。生きるために酸素を吸い、そのせいで死へと向かっている。「呼吸」という我々にとって当たり前の行為はとても矛盾しているように思われる。ギリシャ神話風に言うのなら、神様は人間に寿命を与えるために酸素呼吸を人間に課した、とでも言おうか。
さてギリシャ神話の中には自然の謎を解き明かしているものがある。たとえば、裁縫上手な人間を神様がクモに変えてしまったという話。元が裁縫上手な人間だからクモはあんなにきれいな巣を作るのだとか。しかしクモの巣作りのメカニズムは生物学的に解明されているだろう。だから私は「神様が~」などという主張は受け入れられない。
ギリシャ神話に抱く「非現実感」「非科学的感」は科学が正解だという認識からきていると思う。科学がなかった時代、神話には現実感があったのではないだろうか。人々はそれを真実であるかのように受け入れていたのではないだろうか。その「現実感」が科学の登場によって覆された。科学は実験などによって自然現象を説明してきた。論理的な説明は我々に否応なしにそれが「正しい」と認識させる。科学が正解なのだ。
しかし神話が科学によって覆されたように科学による「現実感」が新しい何かに覆される日がくるのではないかと私は危惧している。今まで正解だと思っていたものがすべて間違いだったと言い渡されるとき。
私はこんな夢をみた。空を見ていると太陽のように輝く物体が現れて、私はたまらず目を瞑ってしまう。再び目を開けるとその物体が私の目の前にあった。銀色の光る物体、UFOのような。そこから人間が降りてきた。宇宙人ではなく普通の地球人、衣服のデザインは見たこともないようなものだが。彼は普通の日本語で「私は未来から来ました」という。なるほど未来人なのか、と夢の中なのであっさり信じてしまう。そして彼はこう聞いてきた。「あなたの住んでいるこの地球はどんな形ですか」と。私は知っている。昔地球は平らだったが、現在では誰もが地球は球体だと「知っている」。私はそれくらいは知っているさと得意げに「球体に決まってるだろう」と言った。しかし未来人は人を小馬鹿にしたような顔でこう言うのである。「地球が球体だって?何馬鹿なこと言ってるんだ。地球は○×▽☆型だろう」と。
科学を超えた未来の世界では地球の形は見たことも聞いたこともない形になっているかもしれない。

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