ケルベロスの基地

三本脚で立つ~思考の経路

BABYMETAL探究~ Mステ SUPER LIVE 2015で「演」るのはこの曲だ!

2015-12-06 23:49:12 | babymetal
12月25日のMステで、BABYMETALが演じるだろう曲目を、僕も予想してみたい。

本命  ◎ メギツネ

対抗  ○ ギミチョコ!!

大穴  △ 違う(仮)

これが、僕の予想だ。

論拠を挙げよう。

① 去年演じた「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は演らない。
ここは、予想の、最初の大きな分岐点だ。
あくまで愚直に、今年も「イジメ」で押すのだ、ということも十分考えられるからだ。そちらの予想を採る方も少なからずいるだろう。
しかし、僕は、今年はナシだと考える。
それは、何と言っても、演者である3人のモチベーション、を考えて、だ。
あくまで愚直に「イジメ、ダメ」。それはそれで、極めて筋のとおった”メタルな行き方”ではあるけれども、今年最初で最後の地上波歌番組で演じるのが去年のMステと同じ「イジメ」では、3姫のこころもさほど燃えないだろう、と予測できるからだ。
これからも「イジメ、ダメ、ゼッタイ」はBABYMETALにとって永遠に大切な曲であり続けるに違いないが、去年すでに同じ年末のMステで演じたから、今年はやらないのだ。
なんとも単純な理由だが、これは強力な論拠になりうる。
ほぼ「ゼッタイ」である。

② 「Road of Resistance」(の短縮ヴァージョン)はやらない。
この楽曲も、演者の3姫にとってもそうだし、僕たちファンにとっても、とりわけライヴ会場でにおいて、崇高な「アンセム」だが、だからこそ、地上波歌番組の限られた時間では演じない、と僕は断言したい。
単独ライヴではないフェスでも、2015年のライヴでは必ずこの曲は「演」奏された。
その中でも、例えば、先に書いた『巨大天下一メタル武道会』のMOAMETALの、他の楽曲・他のライヴでも観たことがないような神々しい「微笑」をこの曲だからこそ見せる、そんな「演」奏もあった。
とりわけ、「WOWWOW」のシンガロングは、「We are BABYMETAL」の表象であり、歌声による3姫と時には何万人ものファンとの紐帯の相互確認でもある。
この曲を、聴き、歌い、観る。それはライヴに足を運んだ観客とSU-・YUI・MOAとの「生」のコミュニケーションなのだ。
だから、そんな曲だからこそ、不特定多数の(割合にすれば、ほとんどがBABYMETALのファンでもないし、多くの人はBABYMETALのことをよく知りさえしない)テレビ放映に曝すことはしない。
いわば、この大切な曲を汚(けが)してはいけない、そうした「倫理的」な理由から、僕はこの年末のMステではこの曲は「演」じない、と考える。

・・・と書いてはみたものの、①とは違い、ここの推測はほんとうに悩ましい。

逆に、「Road of Resistance」(の短縮ヴァージョン)をやる、そのことの有力な論拠は、いくつもあげることができるからだ。

a.「Road of Resistance」こそ、今のBABYMETALを象徴する楽曲だから。
去年のMステで「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を演じたのと同じ理屈だ。
「メタル・レジスタンス」の体現のひとつのかたちとして、地上波音楽番組に出演して1曲だけを「演」奏するのならば、それにいちばんふさわしいのは、この曲だ。
たとえ”短縮ヴァージョン”という制約のためにこの楽曲の魅力が100%発揮できなくても、でも「これがBABYMETALだ」という””は、お茶の間に届けることができる。
言うなれば、どんな短縮ヴァージョンになったとしても、この「Road of Resistance」を披露したということによってBABYMETALの「本懐」は達せられる、のだ。
そうした「男気」(不器用であっても、筋を通すところはきちんと通す)は、BABYMETALが、はじめから持ち続け放ち続けてきたものだ。こうしたいわば”愚直さ”こそ、僕たちが”メタル魂”をBABYMETALに感じるところだろう。
時には腹が立つほど「期を見るに敏」ではないBABYMETALのありようこそ、信頼に足る、と僕たちに思わせるところだ。
ド直球で行くなら、「Road of Resistance」。
それは、BABYMETALを知る全ての人が認める行き方であるはずだ。

b.今年「発売」された唯一の「準シングル」曲だから。
ダウンロード配信というかたちではあれ、2015年に、「新曲」として発売された唯一の楽曲がこれだ。
「あわだまフィーバー」はTheOne限定の映像盤・ライヴ音盤に収録はされたが、シングル・カットはされていないし、「一般の人」はまだ正式に入手できていない仕組みになっている。
『巨大天下一メタル武道会』以降、国内のライヴツアーでは全国で「演」じられた「違う(仮)」は、まだ盤化もされていない。現段階では幻の”魔曲”である。
おそらく、他の番組出演者も、基本的には”今年のヒット曲・代表曲”を演じるだろうから、その線でいけば、BABYMETALの場合は「Road of Resistance」一択しかない、とも言えるのだ。
さらに、オフィシャルPVとしても今年の5月6日に「Road of Resistance」が公開されているのだから、やはり、これまでにシングルとしてリリースされた「イジメ、ダメ、ゼッタイ」や「メギツネ」に準じた扱いの曲であり、この曲を演じることは、<公式>なものであるとも言える。

c.3人が燃えるから。
①とは違って、3姫も、この曲を地上波で「初披露」することになれば、それへの「燃え」はたいへんにあるだろう。
最近のインタビューでもこの曲を「いちばん好きな曲」として挙げている(単なる「好み」ではなく、これがBABYMETALなのだ、というマニフェストとして)のだから、年にたった1回のお茶の間への登場の際に、他のどの曲にも増して、この曲はこころを精一杯籠めた燃える「演」奏ができるはずだ。

d.短縮ヴァージョンでも(例えば「イジメ」と比べて)それほど魅力が失われないから。
何となく、「長尺」という印象のある「Road of Resistance」だが、スタジオ盤では5分18秒と、意外と短い楽曲なのだが、実は、さらに短縮ヴァージョンにしてもそれほど魅力が失われない、と思われるのだ。
極端な想定だが、(サマソニのWOWOW放映版のように)イントロなしでいきなり「ワン・ツー・スリー・フォー」ではじまり、「東の空を~あらたな道しるべ」まで「演」じて、いきなり「くじけても、何度でも~さあ、時は来た」のところをはしょって、「WOW WOW WOW、レジースターンス」につないでも、曲としてはそれなりに成立する、と思われるのだ。
そして、ギターソロ等はなしで、いきなり「WOWWOWWOW~」を歌い、続くギターソロや「命がつづく限り~On The Way!」もバッサリカット、いきなり「レジスターンス!」に行き最後まで演じる、と。
これでも、「君が信じるなら、進め、道なき道でも!」「君が信じるなら、進め、答えはここにある!」という、いちばん大切な歌詞は、披露できるし。

(そもそもこれくらいズタズタになることを「覚悟」しないと、地上波でのベビメタ演奏は楽しめないぞ、というのが、去年の放送から学んだ大きな教訓である)。

逆に言えば、この「Road of Resistance」という楽曲は、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」ほどには曲全体の起伏のドラマチックな構成が緻密に構成されてはいない、ということだ。悪く言えば、いくつかのパートの寄せ集め、なのだ。展開が唐突、というか。だから、逆に、どのようにつぎはぎしても、それなりにコンパクトに「RoR」らしくなりうるのだ。

しかし、そんな「つぎはぎ」であっても、はじめから最後まで、異常な高速チューンでの「圧巻」「圧倒的」な衝撃をお茶の間に与えることはできるはずだ。
「こんな可愛い3人娘の”アイドル”が何やってんだ…。これは、何なんだ?BABYMETAL…って?」という。

あれ?…こう考えると、
「Road of Resistance」(の短縮ヴァージョン)こそ、大本命だ
ということになってしまうぞ…。

いや、実際、そうなのだ。まともな思考をする人ならば、当然そう主張すべきなのである。

でも、そんな「真っ当な正解」を理路整然と述べてもつまらないし、そんな言説を綴るのはちっとも「メタルじゃない」と思うので、僕はあえて、ここでは大本命ではない次の3つの曲をあえて推す、のだ。

③ 本命は、「メギツネ」!
スタジオ盤では、4分8秒。フルで演じられたらもちろん文句はないのだが、うまく短くすることも十分可能だろう(以前の、Mステの2分ヴァージョンはいくらなんでも無茶だった。さすがに今回は、もう少しは「演」奏時間はあるだろうから)。

僕がこれを本命として推すのは、何といってもその「破壊力」ゆえに、である。
対抗に挙げた「ギミチョコ!!」が、(初見では)はげしく好悪の分かれてしまういわば「劇薬(毒にも薬にもなる)」の楽曲であるのに対し、「メギツネ」は圧倒的に「悪」の感情を抱かせにくい、必撃の一曲(このブログでは何回か「波動砲」と呼んだ)である。
悪く言えば、「ギミチョコ!!」に比べれば、”ありがち”な楽曲なのかもしれないが、しかし、BABYMETALの3姫が歌い・踊り・舞う、その超絶なクオリティによって、”~がち”の部分が消えた、超絶キャッチ―な空前絶後の唯一無二の楽曲になっている

僕自身、この一曲でBABYMETALに撃沈したのだから、これは実感である。この曲にはこれくらい賛辞をてんこ盛りにしてもいいのだ。

『ヘドバン』6号の、「Road of Resistance」に関する、MIKIKOMETALへのインタビューの中で、「MIKIKOMETALさんが思う、BABYMETALの振り付けの中で最も難しい楽曲を教えてください。」という質問に対して「メギツネです。」とひと言、簡潔に答えている
冒頭の3人の身体による扇形のキメポーズ(MOAMETALが時々よろけることもかつてはあった、高度な静止ポーズだ)から、最後の扇風機ヘドバンまで、BABYMETALがYUI・MOAを蔵していることの意味が、どの瞬間を切り取っても生き生きと弾け・輝いている
そして、SU-METALの歌・声の素晴らしさを見せつけることのできる最高の一曲、でもある。
「紅月」を演じるはずがないから、実質的には「歌姫SU-METAL」を茶の間に知らしめる最高の楽曲、それが「メギツネ」だ。

それに、正式にリリースされたたものとしては「最新シングル」でもある。去年のMステが「イジメ」で、今年が「メギツネ」という順序も、「大義名分」が立つ。

こう考えると、「メギツネ」を「演」じるのはいわば王道だ。
2015年末のSU-・YUI・MOAによる、ゴージャスな「メギツネ」の熱演、ぜひ地上波に乗るのを観てみたい。


④ 対抗は、「ギミチョコ!!」だ
というか、この曲を地上波歌番組でまだ一度も「演」奏したことがない、って、それ自体が異常なことだ(でも、そんな異常さがBABYMETALらしさだ、とも言える)。
それほどの「出世作」であり、名詞がわりという意味での「代表曲」でもある。
だから、この曲を2015年唯一の地上波放映で「演」奏する、これも、誰もがそれなりに納得する選択である。
何と言っても、インパクトはBABYMETALの楽曲のなかでも最大だ。というか、こんなヘンな曲は他のアーティストにもないのである。中学2年生だった吾が愚娘が「わはははは!」と笑ってしまったような、若い世代への”喰い込み”もBABYMETALの楽曲のなかでも最強(最凶)だろう。

クリスマスの夜、BABYMETALが「ギミ・チョコ!!」を演じた3分間の、その後の日本中の(とは、大袈裟か…)「ざわざわ」感を想像するだけで、鳥肌・涙目・ニヤニヤしてしまう。
衝撃を与える、爪跡を残す、という意味では(しかも、「代表作」なのだから決して邪道ではない)、「ギミチョコ!!」をこそ「演」じるべきだろう。というよりも、ぜひ「演」じて欲しい。


⑤ 大穴は、「違う(仮)」だ。
現段階では、まだ名前も決まっていないのだから、この曲をテレビで披露するなんてありえないが、6月21日の『巨大天下一メタル武道会』ライヴ後すぐに、『新春キツネ祭り』のBRリリースが告知され「あわだまフィーバー」という正式名称が確定したように、今度の横アリライヴ終了後に、『巨大天下一メタル武道会』の正式リリース発表、「違う(仮)」の正式名称の決定、という運びになれば、”隠し玉的な刺客”としてこの曲が「演」奏される、ということも、100%ない、というわけでもない、と(あえて)僕は考えたい。
この”魔曲”(詳しくは6月28日付の「新たな調べ考」に記した)を披露する絶好のチャンスであり、BABYMETALを(よく)知らないお茶の間だけではなく、僕たち熱狂的なファンにも、とんでもないクリスマスプレゼントになる!


まあ、いずれにせよ、とてつもなく楽しみ、ですよね。

ズタズタの切り貼り、カラオケだ、と「覚悟」さえしていれば、どの曲が「演」奏されることになっても、ぞんぶんに楽しめるはず、です。

ぜひ皆さん、「神バンドでフルコーラスを」なんて無茶な期待はしないで、地上波モードのBABYMETALの「あるがまま(なすがまま)」を、楽しみに待ちましょう。

たった一回のテレビ出演をこんなに楽しみにできる、なんて、ある意味幸せなのかもしれませんね。僕たちBABYMETALファンは。