ケルベロスの基地

三本脚で立つ~思考の経路

BABYMETAL探究(<バランス接続>で聴き直すBABYMETAL②)

2018-03-23 01:16:08 | babymetal

いや~、よか!よか!

NWZX300(ウォークマン) & MDR-1AM2(ヘッドフォン) で聴くBABYMETAL。

勢いで、DVDからリッピングできるソフトも購入(ダウンロード)して、
THE CHOSEN 500 のDVDから、5大キツネ祭りの音声(METROCK2015も)をFLACでウォークマンに入れ、
街を歩きながら、聴きまくっている。
(THE CHOSEN 500 の 正しい活用法のひとつだ。ブルーレイからはリッピングできないので)

NWZX300もMDR-1AM2も、まだエイジングの途中なので、日に日に音がよくなっていくのが感じられて(プラシーボではなく、実際に日に日に音はよくなっている)、
いやあ、楽しい楽しい。

今は、リッピングしたなかでも特に「白キツネ祭り」の、とりわけ「Amore~蒼星」から怒濤のラスト「ROAD of RESISTANCE」までを繰り返し聴いている。

「シンコペーション」も、ザクザク・タイトな演奏で、バンドとしての一体感・疾走感は、
東京ドーム・ヴァージョンよりもずっと上だ(より新しいヴァージョン、しかも小箱でのライヴなのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが。それでも、やはりこう言いたくなる)。

どれを聴いても、
SU-METALの歌の、伸び・艶やかさ。
楽器隊の音たち、具体的には、左右のギターのリフ、ベース、ドラムスが、きちんと聴き分けられつつ、
全体としての疾走感は(低音部が引き締まったぶん)いっそう強く感じられる。

これまでの、NWZ100 & MDR-1A といちばん違うのが、
ドラムスの(精密さの)聴こえ方、だ。

音の解像度がより高まり、
シンバルの細かな動き、バスドラの音の粒立ち、
も鮮明に感じ取れる。
これほどの、手数、足数だったのか!!!
と震撼させられるのだ。
まさに精密機械!!

わかってはいたけれど、改めて、そのライヴでの凄さを「体感」し直している。

いやあ、BABYMETALって、凄いライヴをやってきたのだな、と、改めて賛嘆し直しているのだ。

で、前回書いた、僕がヘッドフォン・イヤフォンを試聴する際の<基準>となる、
BABYMETALの「音」の「キモ」について、今回はまとめておこう。
次の3つが、僕のヘッドフォン・イヤフォンの選定基準なのだ。

1.紅月(スタジオ盤)

「ライヴ盤を入手するとスタジオ盤を聴かなくなる」というのは、ベビメタあるあるなのだろうが、
(自分なりに)きちんと整えた再生装置で聴くスタジオ盤には、
「耳からウロコが落ちる」魅力が詰まっている。

1stでも、3人のまだ幼い声を「音」として捉えると、今聴くからこそ余計にドキドキする刺激に満ちている。

例えば、「ヘドバンギャー」の、出だし。
ハープ(?)のボロロンに続く、チェンバロのアルペジオ、ストリングスのピチカート、ウッドベース。
そこへ、SU-METALのあの声での「伝説の~」の歌が入ったと思ったら、
荘厳・神秘的なイントロに続いて、ギター、ドラムス、ベースの高速フィルインが入り、
そこに、「ヘドバン・ヘドバン・・・」のYUIMETAL・MOAMETALの金属質な少女(幼女)の声、
「バンバン、ババン」という声によるリフ、
そこに、キュイーン・キュイーンの救急車のようなただならぬ音、・・・
といったさまざまな音色の組み合わせによるきらびやかなオーケストレーション。
これは、ライヴ盤とはまた異なる、何ともゴージャスな音の洪水だ。

他の曲も、改めて聴き直すと、ライヴヴァージョンとは異なる、プログレポップな味わいがある。

で、とくに「紅月」である。

ここでの若き(幼き?)SU-METALの声は、何度聴いても、言葉を失う美しさだ。
もちろん、ただ美しいのではなく、魂を強く放つ力強さを持っている。

スタジオ盤ならではの、バックのピアノやシンセ、オケの精妙さ、の上に乗って奏でられる(と称したくなる)
若き(幼き)SU-METALの歌声の絶唱は、聴くたびに感涙を誘われる。

いや~、不思議な歌声だ。何度聴いても。

まるで唱歌のように心の芯に染み渡りながら、血を滾らせる官能的なロックミュージック。

とりわけ、最終部の「いのちが~いつか、きえるま~でぇっ!」の「でぇっ」の(4:38のところ)、
声が裏返りそうで裏返らない、あの(音楽的な意味での)色気といったら!
SU-METAL流のシャウトと言うべきか?

ここのゾクゾク感の有無・強度で、僕はデバイスの良し悪しを判断しているのだ。

僕にとって最新の、NWZX300 & MDR-1AM2 の、ここ、絶品だ!(だから購入したのだが)。
バックのピアノが艶やかにコロコロと響くのも、とてもよい。

2.イジメ、ダメ、ゼッタイ(「LIVE AT BUDOKAN~RED NIGHT」版」)

これは、テッド・ジェンセンのマスタリング、少し乾いたような、マット調の全体の仕上げの中での
音色・艶の違いを味わうのが重要である。

①紙芝居・ナレーション。→観客の歓声の広がり。
 ↓
②SU-METALの「るるる~」の音圧。
 ↓
③ディストーションの効いた、ザクザクの高速ギターリフ。
 ↓
④ 「あ~」からの、すべてが一体となった疾走感。
 とりわけ、④以降では、ドラムスのスネアの乾いた音、張りのある「まさに太鼓」という音の生々しさが印象的で、そこにツイン・ギターとベースが乗り、それらとSU-METALの声の圧とのバランスが、えもいわれぬ身体的な快感を惹き起こす。

ただし、1が合格(ゾクゾクっとくる)ならば、2はほぼクリアなのだ。それでもやはり、①→②→③→④の音色の変化、再現性はどうしても確認しておかなければならない。



で、最後に、これ。
3.Amore~蒼星(スタジオ盤、「LIVE AT WMBLEY」版、「LIVE AT TOKYODOME」版 の どれか)

どのヴァージョンでもよいのだが、出逢ってから約2年間、「Amore~蒼星」は聴きに聴いている。平均すれば一日一聴を超えていることは間違いないので、計、七百回は聴いている楽曲である。

スタジオ盤の、スペイシーなキラキラ感と広がり。

WEMBLEY盤の、神バンドの生な超高速疾走に乗っての、初生でありながらも、すでにその神々しさが至高の、渾身のパフォーマンス。

東京ドーム盤の、雄大なイントロ、ストリングス。キラキラ。ピアノのつややかな響き。観客(僕もその一人だった)の歓声。その上を疾走する、スケールの大きな、聖母をも想わせる包容力をも放つ、圧巻の歌声。

いずれにせよ、超高速パワー・メタルに乗ったSU-METALの澄み切った美声による絶唱。その、一音、一音、一語、一語の、音楽的説得力よ。

これがゾクゾク来るかどうかは、僕にとって絶対的に重要なのだ。

レビューサイトで、MDR-1AM2(ヘッドフォン)を低評価しているのも目にするのだが、聴く曲や聴き方によって、印象がそんなに変わるのか?と驚いている。

僕にとっては、解像度が圧倒的。今までにきこえなかった音が聴き取れて、さんざん聴き倒したBABYMETALの曲が、新鮮な色艶を帯びて立ち現われているのだ。

明らかに過去最高を更新している、至高・至福なのだが、このデバイスの組み合わせは・・・。


BABYMETAL探究(<バランス接続>で聴き直すBABYMETAL①)

2018-03-11 01:07:57 | babymetal

買ってしまった。

ウォークマンのNWZX300 に続き ヘッドフォンmdr-1am2 も。

音楽を聴く「場」は、圧倒的に外出先(通勤、仕事場、休憩の喫茶店など)なので、
日々、ウォークマンを活用している。

これまでは、BABYMETALなどの「これは!」という音源はflac(CD同等のファイル)にし、そうでもないものは圧縮音源にして、ウォークマンNWZX100に入れた音源を、ヘッドフォンmdr-1aかイヤフォンHA-FX1100かで聴いて来たのだった。

mdr-1aのロックな勢いと艶のある音場も気に入って大音量でBABYMETALを初めとするメタル、ロックを楽しんでいたし、HA-FX1100の独特なウッディーなふくよかな音色も大好きで、弦楽四重奏とかピアノ独奏とかを堪能していた。

が、「BABYMETALの曲も、高音とか微細な音も聴き分けられるような機器だったら、また違う魅力が味わえるのかなあ」と思いはじめもして、ときどきは、職場近くのヨドバシカメラに寄ってあれこれヘッドフォンやイヤフォンを試聴したりしていたのである。
所有している2つのどちらも、”低音が強く響く”という長所&短所があり、それなりに満足しつつも、「繊細な高音の聴き分け」を求める気持ちが日に日に強くなっていたのだ。

そんなある日(つい先日)、ウォークマンのNWZX300という、NWZX100の後継機(?)が出ていて、値段もさほど変わらないけれど音質の精密さは向上しており、イヤフォン・ヘッドフォンの<バランス接続>ができる、という情報を得た。

バランス接続?
なんじゃ、そりゃ?

オーディオ・マニアでもないので、何となく耳にしたことはあるような気のする単語だが、よくはわからない。

ちょっと調べてみると、僕が望んでいる「微細な音も聴き分けたい」という望みにぴったりの技術のようで、もういてもたってもいられず、翌日の休日に、朝からヨドバシカメラへ馳せ参じ、息を切らしながら購入したのだった。

「毎日使う、いわば生活必需品だし」

というのが、じぶんへの言い訳なのだが、しかし、実際にそうなのだ。


人生の半ばを過ぎ、車も所有していないので、子どもたちの学費等を除けば、お金をかけなければいけないものも減ってきた。食べ物も服も(決して安物ではないにせよ)質素なものである。それで充分満足なのだ。

そんな中年のおっさんにとって、BABYMETALを筆頭に、ウォークマンで聴く音楽は、毎日毎日の生きる励みになっている。
というか、
BABYMETALに3年半前に出逢って、中高生の頃の<人生の楽しみ=メタルを聴く楽しみ>という情熱が蘇ってきたのだ。

とりわけ出勤時には、BABYMETALの「紅月」か「イジメ、ダメ、ゼッタイ」か「Amore~蒼星」かのどれかを、地下鉄から職場まで歩く時に聴きながら歩き、「よし!やるぞ!」と自分じしんを鼓舞しているのだ。

もうそれが、3年半続いている。

だから、最低限の衣食住の次に、ウォークマンが生活必需品の位置を占めるのである。

で、思い切って(というか、いてもたってもいられずに衝動的に)購入したNZWX300だが、さっそくBABYMETALの音源等を入れて、手持ちのmdr-1aやHA-FX1100で聴いてみたのだが、「う~ん」という感じだった。

まだエイジングが出来ていないこともあるにせよ、何ともピントのあわない、色気のない音である。

正直、「失敗したかな~」とも思っていた。収録できるファイルサイズも、愛用のNZWX100の半分だし(SDカードで拡張はできるけれど)。


で、祈るような気持ちで、今日、発売されたばかりの、ヘッドフォンmdr-1am2を、出勤前、午前中にヨドバシカメラへ行って試聴、購入したのだった。


これまでの試聴でも、必ず聴く、僕にとっての基準曲があり、それは、

1.紅月(スタジオ盤)
2.イジメ、ダメ、ゼッタイ(「LIVE AT BUDOKAN~RED NIGHT」版」)
3.Amore~蒼星(スタジオ盤、「LIVE AT WMBLEY」版、「LIVE AT TOKYODOME」版)

である。
もちろん、すべてを聴くのではなく、1がぞくっときたら、2へ、そして、3のどれかへ
という感じで確認するのだ。

これを満たすものはほとんどなかった。

SU-METALの伸びやかな歌声と、YUIMETAL MOAMETALの合いの手、ディストーションの効いたツインギター、高速のベースとドラムス。

それぞれ属性の異なるこれらが精密に組み合わされた、激走するメタル楽曲を、勢いよくしかも艶やかに再生する。

これは、オーディオデバイスとしても、かなり難度が高いのではないか。素人ながらそう感じてしまう。

例えば、いわゆる「モニターヘッドフォン」なるものは、正確に精密な音を再生するようにも聞えたが、
ぞくっとこない、のである。
SU-METALの歌を、ぞくっとこさせない再生デバイスなど、僕にとっては全く無意味だ。
(そういう意味では、mdr-1aもHA-FX1100も、僕はぞくぞくぞくとした。だから購入したのだ)
他のデバイスでは、やたらと低音だけが強調されたり、逆に、繊細で弱々しかったり。


ところが、今日、持参したNZWX300に、mdr-1am2を挿して鳴らしてみると、ちゃんと1→2→3を満たしたのだった。

というよりも、試聴しながら、涙ぐんでしまっていたのだった。

さんざん聴き込んだこの3曲に、ヨドバシカメラのヘッドフォンコーナーで、おっさんである僕は改めて、ぞくぞくぞくと感動していたのだ。

(つづく)


BABYMETAL探究(「リスペクト」考~「仮面ライダーアマゾンズ」を観て)

2018-03-02 11:53:59 | babymetal

遅ればせながら、「仮面ライダーアマゾンズ」シーズン1&2、全26話を見終わった。
というのも、つい先日、Amazonプライムに入り、この作品に出逢うのが、つい最近になったからだ。

勢いでAmazonMusicにも加入し、その凄さにもびっくりしているのだが、これはまた記すことにして、
今回は、「仮面ライダーアマゾンズ」を観ながらBABYMETALについて改めて感じ入ったことがあるので、
そのことを記しておきたい。

ネタバレになるので、「仮面ライダーアマゾンズ」についての詳細は書かないが、
驚天動地、戦慄必至の、SFヒューマン・ドラマになっている。
このレベルの番組が、タダで観られる(プライム会費は必要だが)とは、
配信、恐るべし。
すでにご覧になった方も多いだろうが、
もしもAmazonプライムに入っていて、つまりAmazonビデオを視聴できる環境にあって、
この作品をご覧になっていない方がいらっしゃったら、是非是非ご覧になることをお薦めする。
あ、家族一緒にとりわけ小さなお子さんと一緒に、は絶対に無理な番組なので、ご注意を。

平成仮面ライダーシリーズは、子ども達が小さかったこともあり、
「クウガ」「アギト」「龍騎」「555」までは、子ども達以上に自分が夢中になって観ていた。
昭和の仮面ライダーとは異なる、ハードな世界観、大河ドラマ的な緻密なストーリー、
イケメン・美女の俳優群、と、「子どもも、(かつてのライダー世代の)親も楽しめる」
上質のエンタメであった。「アギト」「龍騎」「555」は、映画も観に行ったなあ。

「仮面ライダーアマゾンズ」も、そうしたハードなストーリーの大河ドラマの延長線上にあるのだが、
地上派テレビではない配信であるがゆえの、よりハードな設定、ストーリーである。
「食人」なんてテーマ(ネタバレだが、これは公然のものなので、視聴の楽しみを削ぐものではないはず)は、
絶対に日曜朝のお茶の間では放映できないものだし、ギリシャ悲劇を思わせる「宿命」の圧倒的な悲しさは、
子どもには理解・体感不能だろうし。

で、今回、BABYMETALのことと重ね合わせながら、特に感じ入ったのは、
毎回のドラマの冒頭にクレジットされる「原作 石ノ森章太郎」についてだ。

脚本は、(あの「龍騎」の)小林靖子氏であり、
この「仮面ライダーアマゾンズ」の設定やストーリー展開を石ノ森章太郎じしんが生前に考えていた、
などということは決してない。
でも、冒頭には「原作 石ノ森章太郎」とクレジットされるのである。
最近の日曜朝の仮面ライダーは視聴していないので未確認だが、僕と子ども達が観ていた上記のシリーズでも
ずっと同じクレジットはあったので、おそらく現在でも同じだろう。

「仮面ライダー」を生みだした石ノ森章太郎の「魂」を受け継ぎながら、
その時代の最先端をつくる
それが、リスペクトだ。

「仮面ライダーアマゾンズ」に、僕は、とりわけそれを感じた。

1号ライダー以来、<異形の(にされてしまった)悲しみ。それでも、人間を守るために戦う>
このハードでダークな世界観が、仮面ライダーの根幹にある。
その「魂」の系譜の刻印が、冒頭の「原作 石ノ森章太郎」にあるのだ、と、
視聴を重ねながら痛感したのだった。

それと、昭和の「仮面ライダーアマゾン」の様々な要素を換骨奪胎しながら、
実に見事に散りばめてある。
これも、またひとつのリスペクトだ。

いま改めて観たならば、ツッコミどころ満載で、ほとんどギャグにも見える昭和「アマゾン」
(Amazonビデオで第1話を観直してみたが、あまりにも破天荒な設定・展開に、力強い魅力を感じた)
を、今、大人の鑑賞に耐えうるクオリティの高いドラマに仕立て上げている。
その姿勢・手際。
これこそ、真の意味で「原作 石ノ森章太郎」から生み出された精華だ。

・仮面ライダー最初期のもつ「怖さ・不気味さ」
・アマゾンライダー、腕輪、ベルトのデザイン
・野性
・モグラ獣人(の悲劇)
・第1話 蜘蛛 → 第2話 蝙蝠 の怪人ラインナップの様式美

等々、「原作 石ノ森章太郎」ライダーの”ツボ”はきちんと踏まえた上で、
最先端の映像・ドラマとして、スタイリッシュな完成度へと洗練させる。
そういう意味での、正当なリスペクトだ。
全26話のタイトルが、頭文字A→B→・・・→Zで構成され(最終話は「AMAZONZ」という尻文字)、
第1話「AMAZONZ」→最終話「AMAZONZ」、と循環する構成も見事だ。

これは、
BABYMETALが、「鋼鉄魂」を引き継ぎながら、メタル成分を全く別の次元にリファインし、
これまでになかったまったく新しいライヴパフォーマンスをみせる、
という「メタル」への正当なリスペクトと大いに重なるものだ。

単に、表面的な「いわゆるメタル」「メタル風」の再生産をするのは、正当なリスペクトではない。
真に「メタル」の魂を大切にしているからこそ、
全く前例のない「なんじゃこりゃ!」に挑戦し続けているのだ。

「洗礼の儀」WOWOWのCM映像、わずか30秒だが、じつに神々しい。
こんな神々しいメタルなど、これまでに存在しなかった。
3人の(当日は2人での演奏になったが)大和撫子による<メタルダンスユニット>
という先例のないかたちだからこそ、生み出された神々しさだ。

ということを改めて痛感したのだった。

さらに、(これは「リスペクト」というテーマから大いに外れてしまうが)
駆除班の紅一点、高井望(演者:宮原華音)にはBABYMETAL好きならば必ず心惹かれるはずだ。
チーム一の毒舌で、女の子っぽいふるまいは全く見せない、戦う美(少)女。
他の男性メンバー達が、銃を武器に戦うのに、彼女は手刀・足刀を装着して肉弾戦を挑む。
初登場時から消えない、ほほの傷跡も凜々しい。

格闘シーンはスタントではなく、宮原華音じしんが演じているのだが、
空手経験者である彼女のキレのあるバトルは、実にカッコイイ。

とりわけ、(視聴した多くの方が、印象的なシーンとして挙げているが)、
ある回で、普段は戦闘服で戦う彼女が、作戦上、私服で侵入し、そのまま怪人と戦うシーンがある。
スカート姿でのバトルになるのだが、
これってYUI・MOAじゃん!
と思ってしまった。

この、戦う美(少)女、という成分は、昭和ライダーにも、旧来のメタルにもなかったもので、
この胸躍らせるカッコよさ、は、やはり最先端のものだ。

この「戦う美(少)女」という成分まで取り入れた、BABYMETALのステージとは、やはりとんでもなく「濃い」ものだ。

それを再確認した。


この春には、「仮面ライダーアマゾンズ」完結編が、劇場で公開されるそうで、
間に合ってよかった、と思いつつ、
子連れもいるだろう劇場版で、この配信版の世界観を損なわないのは無理じゃないのかな、
という不安もあるのだが・・・。

いわゆる「地上派テレビ」的な穏当なものではない、突き抜けた、「なんじゃこりゃ!」の魅力。


「仮面ライダーアマゾンズ」とBABYMETALには、大いに重なるものがある。