郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

広島にて③「広島平和記念資料館 その1『N家の崩壊』」

2023年09月02日 | 日記

広島平和記念資料館についてです。

「博物館」ですから、展示内容がその都度変わるのは、世の流れかと思われます。

いわゆる「ジオラマ(再現人形)」はもうありませんでした。

 

それはともかく、私としては、「N家の崩壊」が印象的でした。

戦争が招いた病苦に苦しみ、さらに、差別や福祉の不備による苦しみ・・・。

N氏が亡くなった3年後に私は生まれました。

それから半世紀以上経って、「N家の崩壊」に出会い、静かな「怒り」を感じました。

 

実は、小学6年生の国語教材に「川とノリオ」という作品があります。

この中で、献身的に主人公を育てていた母親が、出かけて行った場所(たぶん広島市)で原爆で亡くなるという出来事があります。

 

その後、あるとき、主人公は「帰ってこない」母親を「恨み憎む」場面が出てきます。

私はこの場面に長年、違和感を感じていました。

「そこは、母親ではなく、母親を奪った『原爆』を、もっといえば無謀な『戦争』に突入させた人々を恨み憎むべきでは?」

 

教材の解釈として正しくないのかもしれません。

しかし、今回「N家の崩壊」を見たことで、ある種の「怒り」を感じている自分に気づきました。

そして、「川とノリオ」を授業することはないかもしれないけど、先述の場面の私の考えはどうなのかと、ずっと問い続けたいと思っています。

 

(つづく)

 

 

-K.O-

 


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