昨夜のNHKスペシャルは、終戦後の一年を山田孝之さんを昔の映像に加工して登場させた面白い企画でした。今の時代でリストラされた彼が、突然1945年の終戦後にタイムスリップして一年を過ごすというドキュメンタリーです。カラーにした映像で、臨場感は抜群。
母は江東区に住んでいて東京大空襲に遭い、家族みんなで愛知県に疎開しました。そこで父と知り合ったのですが、それは戦後の代用教員の研修でだったと聞いています。母は東京で高等女学校を出たので、研修を受けたのでしょう。父も、旧制高校を復学して卒業したんだと思います。たまたま今夜、母の弟である叔父と電話で話して、いつ東京に戻ったのかと聞きました。昭和24年、すごい台風が終わってからだということでした。つまり、戦後、父と母は代用教員として数年過ごしたんだと思います。
若者がみな戦死して、教員も不足していたんだと思います。何より、戦前は軍事教練や軍国主義に染まった厳しい先生たちが、戦後、ころっと方向転換して民主主義の教育をするなんて、まあ、したのでしょうけれど、父はその教員の変貌ぶりに人間不信に陥ったと言っていたような・・。
もう、敗戦後しばらくは大混乱の状況だったと思います。それは東京では本当にひどかったと思います。無条件降伏だからしかたがないのでしょうけれど、GHQの費用は、敗戦国日本政府がまかなったそうです。戦争に負けても、そんなお金があったなんて、不思議です。
戦地では補給も考えずに無謀な作戦を立てて実践し、多くの若者を見殺しにしたんですよ。昨日の番組では、その責任を問われるべき大本営の幹部や政界のトップが、利権がらみでいい目に合っていたなんて、本当に許せないですよ!
亡夫の祖父が公職追放にあっています。何でも満州のどこかの工場長だったとか。化学者らしいです。結婚するとき、詳細は知らなかったので、今も知らないままですけど。夫の伯母は、祖父がベルリンにいたころに現地で生まれたそうです。当時は、ナチスのベルリンですよねえ・・・。
戦後のどさくさ、あまりに不条理でひどい時に母たちがまだいなかったことを、ありがたいと思いました。24年に戻ったときも、まだ焼け野原だったそうです。
アメリカは、自分の都合のいいように統治していました。結局、右翼もレッドパージの影響で、反共勢力として罪を逃れたんですよ。731部隊の追及がなかったのも、人体実験のデータをほしかったから。取引で、一番の責任者たちを不問にした、それがアメリカです。民主主義って、なんだ??結局、再生するにも汚いままの勢力が利権がらみで生き残って、今に至るわけです。日本人の無責任体制も、そのまま温存です。この国が本当に大人としての国になれるのか、おそらく無理でしょうね。
美しかった地球を、人類がぼろぼろにして、壊れるのはもうすぐ。でも、誰も、止めようとしない。知恵を絞ればいいのに、一人一人が自覚して、少しでも考えればいいのに。
地元の図書館にもありました。借りてみますね。
別の本を予約したので、ついでに見てきます!