生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

福島原発と東北地方太平洋沖地震43:ツバル

2011年03月18日 02時53分33秒 | 生命生物生活哲学
2011年3月18日-5
福島原発と東北地方太平洋沖地震43:ツバル


 ツバルでは、「面積が減っているのは事実」だが、「目立った海面の上昇はな」く、それには「多くの原因が複雑に絡み合っている」

http://www.fasid.or.jp/chosa/forum/bbl/pdf/182_r.pdf

とのこと。

 「地球温暖化対策10年凍結(モラトリアム)運動の推進」が目的のブログから、さらに引用させてもらうと、

  「第二次大戦中に米軍が千人以上の人員と多量のブルトーザーなどを投入し、滑走路を建設したが、そのために近隣の島を含む地域から大量の土砂を採取した。それら多数の穴から水が噴出しているのは当時からのことだ。
   フナフチ島では、……今では5,300人が住み、過剰な人口流入となっている。これに伴い、行政府、警察、消防、病院などが建設され、「重量オーバー」となっている。
   排水汚染による環境劣化で、島を形成する有孔虫が減少し、土壌形成を妨げている。
   護岸工事などで海流が変わり地形に変化を起こしている。」
http://chikyuondanka1.blog21.fc2.com/blog-entry-201.html



福島原発と東北地方太平洋沖地震42

2011年03月18日 02時25分05秒 | 生命生物生活哲学
2011年3月18日-4
福島原発と東北地方太平洋沖地震42

 小出裕章氏の「原子力の場から視た地球温暖化」:

小出裕章.2009.2.原子力の場から視た地球温暖化.14pp.[環境問題研究会2月例会 2009年2月10日]
www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/kouen/kyoto0210.pdf

から、勝手ながら、多くの箇所を下記に引用させてもらいます。

  「核分裂現象は二酸化炭素を生みません。しかし、その代わりに生むものは核分裂生成物、つまり死の灰です。二酸化炭素を生まないとの理由だけを強調して、死の灰に目をつぶる議論は正しくありません。生み出す核分裂生成物をどのように管理あるいは始末するかは生命体の生存にとって極めて重大な問題です。」

  「現在日本には55基、4900万kW分の原子力発電所が動いていて、私たちは電気が欲しいといって原子力発電を動かしながら、毎年、広島原爆約5万発分に相当する死の灰を生み出しています。……
   人類は……、死の灰を無毒化する力を持っていません。
   ……
   高レベル放射性廃物を……きちんと管理し続けようとすれば……、発電して得たエネルギーをはるかに上回ってしまうことは想像に難くありません。もちろん、二酸化炭素の放出も膨大になってしまうでしょう。仮に、現在の地球温暖化の原因が人類による二酸化炭素の放出にあるのだとしても、原子力は最悪の選択です」

  「IPCC が依拠している地上の温度観測データの信頼性に問題があることも指摘されていますが、地球が温暖化しているということ自体は、おそらく本当でしょう。……
   ただし、この2つの観測データから、二酸化炭素の増加が、温暖化の原因であると断定することはできません。……
   現在観測されている地球の温暖化という現象はいつから起きているのでしょう? 1800年です(図10参照)。つまり人類による二酸化炭素放出が始まる前から温暖化の現象は起きており、これは地球の自然の現象です。……人類の諸活動には二酸化炭素放出だけがあるのではなく、すべてを二酸化炭素に押し付けることは誤りです。」

  「自然は大変複雑な系です。……新生代に入っても、大きな氷河期を4回も経験し、それぞれの氷河期とそれが終わった温暖期の気温には約10 度もの違いがありました。現在は4番目の氷河期が終わった温暖期にあります(図12参照)。それでも、北極の白熊を含め、こんなことで絶滅はしませんでした。」

  「図13に示すように、ここ数年は、温暖化どころか地球は寒冷化しています。IPCC の関係者は、これは小さな変動でいずれまた温暖化に向かうと主張していますが、そうかも知れないし、そうでないかも知れません。 ……「予防原則」を適用して、その温暖化を防止しようということも必要かもしれません。しかし、それは科学の議論ではなく政治的、政策的な議論の範疇に入ることです。……地球温暖化問題は現時点では、科学的な根拠が薄弱なまま、政治的に引き回されています。」

  「エネルギーの浪費に慣れてしまった日本人にとって、エネルギー消費を抑えることは容易なことでありません。そのため、多くの日本人は消費を抑えることなど出来ない、もっと便利に暮らしたいと言います。しかし、できなければ、自らの生きる環境を失うだけです。……今日100万kWと呼ばれる原子力発電所が標準的になりましたが、その原子炉の中では300万kW分の熱が出ています。その300万kW分の熱のうちの100万kWを電気にしているだけであって、残りの200万kWは海に捨てています(図19参照)……水戸巌さんが私に「『原子力発電所』と言う呼び方は正しくない。あれは正しく言うなら『海温め装置』だ」と教えてくれました。……メインの仕事は海温めです。そういうものを発電所と呼ぶこと自体が間違いです。」


福島原発と東北地方太平洋沖地震41

2011年03月18日 01時24分58秒 | 生命生物生活哲学
2011年3月18日-3
福島原発と東北地方太平洋沖地震41

 毎日新聞の網場所の

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html

に、「特集ワイド:東日本大震災 福島原発事故、専門家に聞く 最悪の事態、制御できるのか」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html

と題した記事が掲載されている。

 田中三彦氏は、
 
  「断定はできないが、恐らく圧力抑制プールの中で水素爆発が起き、そのために損傷したのだろう。損傷が大きければ、圧力抑制プールから放射性物質が格納容器の外にばらまかれた可能性もある。さらに4号機でも突然火災が起きた。5号機、6号機の燃料貯蔵プールの温度が上昇しているという報告もあった。地震発生時に定期検査中だった4~6号機にいったい何が起きつつあるのか、これも気がかりだ。

    福島第1原発のうち特に気になるのは2号機。考えうる最悪のストーリーは、燃料棒が溶けて原子炉圧力容器の底に落下すること。原子炉圧力容器や格納容器は鋼鉄製だが1500度ぐらいで融解する。……そうならないようにと、2号機の原子炉圧力容器への必死の海水注入作業が試みられている。」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html

 近畿大原子力研究所長の伊藤哲夫氏は、

  「高濃度の放射能漏れが起き、想像を絶する大変な事態になった。残念だが、想定した以上のことが起きた、としか言えない状況だ。
 
   福島第1原発は、これまでの災害から考えられる安全対策を、何重にも施してきたと考えている。」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html

と言う。


 広瀬隆氏は、

  「これは人災だと考えています。その責任の所在は東京電力だけでなく、菅直人政権、経済産業省の原子力安全・保安院、原発を推進してきた大学や大学院教授らにもあると言えますよ。
 
  津波発生は日本の宿命で、1896(明治29)年の「明治三陸沖地震」では高さ38メートル以上の津波が起こっている。だから「想定外」という表現は当たらない。想定すべきだったんです。
   ……
   メディアはなぜ、東電や政府の発表を垂れ流すのでしょうか。放射能が漏れていても「直ちに人体に影響を与えない」と繰り返しています。しかし、発表されているのは1時間当たりの数値。365日×24時間で計算してみなさい。想像力もなく、レントゲン並みとか自然界の何分の1と報道している印象です。漏れるという「異常」に対する驚きも怒りも薄れている。」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html

と言う。


福島原発と東北地方太平洋沖地震40

2011年03月18日 00時59分13秒 | 生命生物生活哲学
2011年3月18日-2
福島原発と東北地方太平洋沖地震40


  「シュピーゲルのサイトに福島原発から風にのって運ばれる放射能の拡散シュミレーションが掲載されている。」
http://onigumo.kitaguni.tv/

とのことで、福島第一原発からの放射能拡散シミュレーション「Katastrophe in Japan」が、SPIEGEL ONLINEの、

http://www.spiegel.de/panorama/bild-751072-192309.html
に図で示されている。

 
 日本の地球シミュレータなどでは、このようなシミュレーションをやって発表していないのだろうか? (地球規模ではなく)地域的に限定されているし、おそらくはるかに簡単で(ゆえに使用電力量もより少なく)そこそこに信頼できるモデルがあると思うのだが。


福島原発と東北地方太平洋沖地震39

2011年03月18日 00時11分26秒 | 生命生物生活哲学
2011年3月18日-1
福島原発と東北地方太平洋沖地震39

 「地球温暖化対策推進大綱の概要」
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ondanka/2002/0319ondanka_s.html

に、原子力の推進という項目があり、

  「安全性の確保を大前提とした原子力の推進
   核燃料サイクル施設等の立地に係る電源立地地域振興策の推進」

と書かれている。

 この安全性の確保という大前提は担保されなかったのだから、即刻に原子力の推進は止めてもらいたい。
 むしろそもそも、真冬並みという被災地としては、(地球寒冷化対策はどうであれ、)即刻に北日本での今の寒さへの対策を取ってもらいたいのではないか?