中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

宇宙の不動産王

2005年05月31日 | 日常
最近、土地の購入に少し迷っていたのだが、結局見合わせることにした。
とはいってもタイトルでわかるように、それは宇宙関連の不動産。あまり真面目に捉える話ではないのだが。

アメリカに月の不動産を取り扱っている会社がある。ルナエンバシー社といって、マスメディアでも時折取り上げられているのでご存知の方も多いかもしれない。今では日本法人もあり、国内からの購入も簡単だ。

1エーカー/約1200坪の土地(といってもピンとこないかもしれないがサッカーコートくらいだそうだ)で約3000円。電気も水道も整備されていない荒地だけに安いものである。1エーカー単位、好きなだけ購入することができる。支払はクレジットカードはもちろん、コンビニ決済もOKだ。支払いを済ませると「あなたの名前の記された土地の権利書」が送られてきて取引は完了。

彼らのサイトにその詳細が記されているが、「いちおう」は法的根拠をもっての商売、ということになっている。将来月へ自由にいける時代が訪れたとしたならば、世界最大の観光スポットであろうエリアに土地を所有することができるのだ。もっとも説明を見る限り、法の脆弱部分をうまく調べあげ「現時点」では合法、というだけなので、いざ各国が本格的に進出し始めた場合どうなるかは不明だが。

この約3000円という金額が彼らの商売のうまいところだろう。人類の技術力を考えると、どう考えてもここ20~30年で「気軽に」行き来できるようになるとは思えない。いざそういう段階がきてもその時点、数十年前に3000円で買った紙の権利書をどれだけの人間が保存していることか。

もちろん、本気で利殖の一環に購入する人はすくないだろう。ありきたりな言葉だが「夢を買っている」のだ。空を見上げ、あそこに僕の土地が、と思う満足感に3000円というのは悪くない話だ。

冷静に考えてみれば、ジャンボ宝くじ3000円買うのよりは多少、可能性の高い投資、といえなくもない。回収するのにはかなり時間がかかりそうだが。

ところで、あの千昌夫はバブル経済が始まるより遥か昔から、地方公演に出かけてはその時点で無価値同然の土地を買いあさり続け、バブルによって巨額の富を得たという(最後は失敗したが)。誰もが見向きもしない土地を買うことで、周りの人間からは嘲笑を受けることも多かったようだ。自分がこうしてネタ扱いしている間に、もしかしたら宇宙の千昌夫は誕生しているのかもしれない。

ちなみにルナ社、最近では事業拡張して、月だけでなく火星、および金星の不動産も販売し始めたようだ。さすがに遠い分、1エーカーあたり500円ほど金額が高いようだが。

火星なら遠い将来に人類居住の可能性はあるが、金星というのはいかがなものか。居住不可能な灼熱地獄の土地を売りつけるとは、まさに宇宙の原野商法ではないか。「夢」を前にこういうこと、言うだけ野暮か…

ギザジュウ

2005年05月30日 | 日常
10円硬貨のふちにぎざぎざのついた、いわゆる「ギザジュウ」。価値があるからとの話を聞き、しばらく溜め込んだことのある人もいるのではないだろうか。ある世代以上の人は特に。

かくいう自分も小学生の頃、その噂を真に受け友達と収集数を競った思い出がある。いや、ここで正直に告白しておくと、これは思い出には終わっておらず実はいまも続いていたりするのだが…

今となっては額面金額以上の価値がないこと十分承知しているのだが、それでも継続している理由は、小学生からの始めた継続的な行為をなんとなく止められない、と言う部分がひとつ。あとは、一種のノスタルジーというか、思い入れの部分だろうか。いい年した大人がある意味恥ずかしいけれど…

この「ギザジュウ」、発行されたのは昭和26年から33年まで約8年(昭和31年は製造していないので、その意味では7年間)。そう、自分が生まれる遥か昔に作られ、これまで半世紀、世間のどこかでずっと使われつづけていたのだ。そう考えるとそれを手の平に握り締めたとき、なぜかそのまま自分の手元に置いておきたくなってしまう。

ギザジュウ収集歴20年以上の経験からして、さすがに最近、この硬貨を手にする機会がめっきり減った感がある。集め始めた小学生の頃は、数日に1回は目にする、くらいだったと記憶するが、今は年に数度、といったところだろう。発行から半世紀近く経過していれば、年々その数が減っていくのはあたりまえのことだ。そしてまた、これがギザジュウ集めの楽しみ、でもある。日々希少化しているものがふと手の中に舞い込むことの楽しさ。ちょっと格好つけ過ぎかもしれないが。

ネットで検索をかけるとやはり、というかギザジュウ専門サイトというものが見つかった。発行枚数等結構情報豊富なので、少しでも集めた「前科」のある人は一度参照あれ。(Googleを「ギザジュウ」で検索すればすぐに見つる)

先日、20数年の蓄積結果を数えてみたところ合計483枚、4830円相当を「留めて」いることがわかった。期間と数を考えると、なんだかプロ野球のホームラン記録みたいだ。

このささやかな楽しみについて、一つだけ悩みがある。もしも自分が突然の不幸に見舞われた場合、遺品整理で瓶に詰まった10円玉をみた家族はどう思うか。「この人はまだあんな噂を信じていたなんて…」遺族に余計な涙を流させてしまいそうだ…

溢れるアマチュアオーケストラ

2005年05月29日 | 音楽
東京都内の社会人向けアマチュアオーケストラの団体数をふとしらべてみたら、その数なんと約270。
たぶん、一都市あたりの数では世界で他に類をみない数値(たぶん他とは桁が二つ違う)。

オーケストラは基本的に、最低50人くらいのメンバーが必要なので、単純計算でも1万人以上の人がアマチュアオーケストラ活動に参加していることになる。実際は所属の重複等よくあるのであくまでも概算だが。数字にしてみると意外に小さいものなのだが、それでもオーケストラというものにかかる費用等を考えると270団体というのは凄い話に違いない。

なぜこうも団体数が増えるかというと、オーケストラの楽器構成と、日本の学校教育の二つに原因がある。
まず、オーケストラ構成員の半分以上は弦楽器が占めるけど、親が習わせない限り高校時代までの学校教育で弦楽器に触れることはあまりない。中学、高校で一般的なのはブラスバンド。ということで、木管、金管、打楽器奏者はこの時期に基本技術を会得する人が多い。

大学では総じて生徒数多く、各学生の時間(とある程度の資金)があるので、多くの大学には学生オーケストラがひとつはある。管楽器については既に経験者が多く、ブラスバンド経験者の一部がオーケストラに入ることになる。一方弦楽器は経験者自体が少ないので、大学に入ってから始めても全然問題ない。そこで、大学でなにか音楽でも、と思い立った人は原則弦楽器を始めることになる。

大学生活は4年(かもう少し)で終わるので、毎年輩出される卒業生は社会にて、いざ所属するアマチュアオーケストラを探してみる。だが、どこのオーケストラも募集しているのは弦楽器ばかり。なぜなら、管楽器は更に楽器毎の定員というものがあり、ブラスバンドでメジャーなクラリネットでも、一つのオーケストラではせいぜい3~4名しか必要としないから。

で、このあぶれた管楽器奏者で少し行動力のある人が、自分の所属すべきオーケストラを「新しく」立ち上げることになる。だいたい、このような経緯なので管楽器は比較的簡単に埋まるのだが、弦楽器は慢性的に不足した状態。なぜなら、弦楽器奏者が輩出されるのは主に大学のオーケストラ。管楽器奏者が各高校にあるブラスバンドで生まれることを考えると、その母体数が違い過ぎるため。

上記のような感じで、オーケストラは日々増殖をしつづけていることに…

かくいう自分自身、この「類をみない数値」に含まれるいちオーケストラのメンバーなわけだけれど、週末、街で楽器を抱えた人を見かけたら、このような状況下で趣味を楽しんでいる人たちなのだな、と理解いただければ幸いです。

※ブックマークにある「フロイデ」というサイトを見ると、アマチュアオーケストラの「状況」が推察できると思います。

なめんなよ

2005年05月28日 | 日常
コンビニの棚の前で思わず声をあげてしまいそうになった商品「なめねこカードガム」。発売元はカバヤ食品。

ドラマや映画で「昔のリソース再活用」が活発な現状からすれば(もうすぐ戦国自衛隊もやるみたいだ)、ある意味ついに出たかの思いもあるけれど、ここは企業側の思惑へ素直に従い二つほど手にした次第。

袋を開けて出てきた免許証は「又吉」と「どら吉」。この免許証、免許の条件欄がある意味キモなのだが、自分のものはどちらも「なめられたら無効」。個人的にはやはり「死ぬまで有効」が欲しかった…
あと、免許証のサイズはちゃんと現在のコンパクトなものに変わっていたのは仕方ないところ。

自分が中学生の頃というのは全国的に中学の荒廃が問題になっていた時代。校内暴力を題材とした金八先生の第二シーズンは高視聴率を記録し、横浜銀蝿の3コードロックンロールがベストテン番組でも人気を集めていた。

神奈川県南部の公立中学校においても、このような流行だけはきっちりと抑えてられていて、校舎は落書きだらけだし、袴のようなズボンを履いた生徒は授業中でも構内をうつろな目で徘徊。教室の中でシンナーを吸う連中はいるし、で今思い出すとすごい時代だった。

こんな状況で流行したのが「なめねこ」。上記のような「流行に敏感な層」はもちろんのこと、自分を含めたおとなしい生徒層でも必ずひとつやふたつ、なめねこグッズは持っていたものだ。
自分自身、この頃からすでに「人が欲しがるものは欲しくないもの」と嘯くひねくれ者ではあったのだけれど、所詮はまだ中学生。生徒手帳の中にはしっかりと、なめねこ免許証を忍ばせていた。

この商品で我々のような世代を狙っていることはいうまでもないが、当然というか世代の新規開拓も目論んでいる様子。昔が学ランの写真中心であったのに対して、今回のものはどちらかというと猫がいろいろなコスプレをするという企画に変わっている印象を受ける。
今の時代に不良学生がいないわけではないけれど、ピアスにタトゥーの猫じゃあなんだか寒いものあるし。最近はペットブーム、とのことなので、その辺狙っている部分もあるのだろう。

ちなみにもし、これが今回初めて企画されたものだったとしたらタイトルは「なめんなよ」ではなく「ふざけんなよ」になると思う。言葉の意味はほとんど一緒だけれど、その内包するものは微妙に違うと個人的には思うのだけれど…

サウスパーク

2005年05月27日 | DVD
アメリカという国の多様性と包容力についてあらためて驚かずにはいられないのがこのサウスパーク。よくこんなものが放送できるな、というのが初めて見た時の感想。

同じアメリカの「ビーバス&バットヘッド」もかなり毒のあるアニメだったが、サウスパークにくらべればおとなしいもの。黒人、ユダヤ人差別ネタをアニメにして放映するなんて、日本人の感覚からするとありえないことなのだが…

これだけを読むとかなりひどい代物だが、まずは見てみることをお勧め。基本的には結構素直に笑えてしまう内容。良質のブラックジョーク、という言葉が正しいのか良くわからないけれど、上記のような差別ネタにしても、どこか乾いた視点というがあって、決して不快感は覚えない。そこにあるのは被差別者への悪意ではなく、むしろ自嘲的な笑いが含まれているから、というのが多分その理由。

エピソードのひとつに、日本人をネタにしたものがあり、日本人の視点でみると二重に笑えて最高にお勧めなのだが、実はこのエピソード、日本版のDVDではカットされており、見たければ北米版(ただしリージョン1)を買うしかない。

「CHINPOKO MON」というタイトルからしてすごいのだが、ポケモンのパロディーを通じて日本人が徹底的におちょくられる話。愛想笑いと自己卑下ばかりする狡猾なステロテイプの日本人が悪さをする話。たぶん、このエピソードを見れば、なぜサウスパークが面白いのか、が非常に良くわかるはず。自分自身、日本人であるけれど、この話を見て差別されたと怒りや不快感を感じることはない。とにかく、ただ可笑しいだけ。サウスパークの世界を理解する意味でもぜひとも残しておきたいエピソードなのだが…

これがカットされた理由は、日本版製作サイドの狭量さにあるのではなく、たぶんもう少しシビアな理由によるもの。アメリカの包容力に感心、というのは裏を返せば日本にはそれが欠けていることを意味する。要はこのエピソードに日本人最大のタブーである「あのお方」の名前が使われてしまっているのが本当のカット理由。ここの部分だけ「ピー」を入れてしまえばよいと個人的には思うのだが、そうもいかない事情があるのだろう。いろいろと…

自分はリージョン1を視聴可能なプレーヤーを持っているので、全シリーズ北米版で集めたけれど、もしも環境(と語学力)が許すならば、この北米版の購入がお勧め。早口だけれど、大人の声優が子供の台詞を演じることで、発音が比較的はっきりとして聞き取りやすいです。

★★★★

こたえていくチカラ?

2005年05月26日 | 仕事
この4月、社員5人というつつましい会社を立ち上げたのだけれど、取引銀行にはUFJ銀行を選択した。自分の口座があるのも一因だが、元々UFJはリテールや中小企業に力を入れている銀行だから、というのが主たる理由。ところが口座開設後、初回給与の支払いに給与振込契約を申し込もうとしたら、にべもなく断られてしまった。窓口の行員によれば「当行では新規先との給与振込契約は行っておりませんので」とのこと。

給与振込契約とは簡単に説明しておくと、給与支払日の数営業日前、銀行窓口へ振込先のリストを持参すると、支払日当日には朝一で科目=給与として受取人口座へ入金をしてもらえるもの。資金自体は振込日より前に支払側の口座から引き落とされてしまうので、銀行側には給与資金未回収のリスクはない。ちなみに原則、振込手数料は一般振込と変わらない。

納得がいかず、更なる説明を求めてみた。行員曰く、資金不足に陥った場合、給与金額については組み戻し作業で振り込みを止めること可能だが、その場合は組み戻し手数料(1件あたり840円)が発生する。給与支払側の口座残高がゼロの場合、この手数料が回収できない「危険性」があるのでお断りしている、とのこと。

いま日本の銀行はこの程度のリスクにもシビアになっているのか、と肩を落として銀行を出るしかなかったのだが、後日この話を税理士にするとUFJ「だから」ダメだったのでは、との意見。
なるほど、と今日ダメモトで三井住友にて口座開設と共に、給与振込契約を申し込むとあっさりOK。
普通に考えれば個人、企業ともに「囲い込もうとする」のが銀行なのだから、当然といえば当然なのだが…

最近の勝ち、負け二元論でものを評価する風潮はあまり好きではないけれど「負ける」というのはこういうことなのか、あらためて実感する出来事であった。UFJは今年、あの「殿様」東京三菱に吸収合併されることを考えればある意味しかたのないことなのかもしれないが。

所詮はビジネス上のことなので、この辺はお互いドライになるしかあるまい。

社会に出て10年以上も三和、UFJとメインバンクにしてきた身として、少し寂しい部分もあるけれど、今の彼らには東京三菱「へ」こたえていくチカラしか残されていないみたいなので、今後の取引については見直していくしかないのかもしれない。

GREATEST HITS/ポリス

2005年05月25日 | CD
今日、仕事をしながら聴いた一枚。

スティングは今も現役でがんばっているけれど、POLICEといえば70~80年代。
ちょうど洋楽を聞き始めた年頃に全盛を迎えていたバンド、ということもあり思いもひとしお。とか言う割に所有するCDはこのベスト盤、1枚だけど…

四半世紀を経た今も、彼らの音楽には古さを感じさせないところがいい。別に古いものが悪い、という訳ではないが。

古くないと感じる理由のひとつは60~70年代音楽に多かった政治や社会と関連性が前面に押し出されていなくなってきた時期の音楽、ということはあるかもしれない。どうしてもこれより前の音楽=時代と直結するものが多かったから。

でもそれ以上に重要なのはやはり音楽それ自体。ポリスはポリス、だから良い。あのレゲエを取り入れたロック、というのは(他にもいろいろあるかもしれないが)やはり「ポリス」の世界以外のなにものでもないと思っている。ロックに精通しているわけでもないのでボロが出ない程度でこの話はここまでにするけど。

いずれにせよ、シンクロにシティIIなんて、最近の曲だと言われても絶対にわからないと思う。通勤時間帯に電車に乗ったりすると、いまでもこの曲が浮かんでしまう。本当にイカス。

そういえば80年代、たしかドゥドゥドゥ・デ・ダダダの日本語バージョンというのがあった気がするのだけれど気のせいだろうか。思い違いでなければ日本人歌手が、でなくスティング自身が歌っていたような… Googleで調べれば出てくるだろうけど、なんだか結果を見たくないのでこれはこのままにしておこう。

レゲエ=夏、というのも単純な発想かもしれないけれど毎年、気温の上昇と共に、聴く回数の増えていくアルバムのひとつ。

老後の楽しみとしてのスヌーピー

2005年05月24日 | 本と漫画
日本では「スヌーピー」の方が通りがよいのでタイトルもそうしたけれど、スヌーピーをはじめ、チャーリーブラウン、ウッドストック等おなじみのキャラクターが登場するアメリカンコミック「ピーナッツ」。その全作品出版というすばらしい企画がアメリカ本国で行われている。

ピーナッツといえば20年以上昔、日本でも角川から谷川俊太郎の翻訳と原文の併記というすばらしい形で、ペーパーバックがかなりの数出版されていたのだけれど、当然というか今は絶版。子供であった自分の財力ではとても全てを集めることかなわなかったので、その意味でもこの企画は大歓迎、と昨年春の第1冊より全巻集めている次第。(現時点で3巻まで出版)

とはいいつつ、このピーナッツ、1950年の連載開始から2000年まで、まる半世紀も続いていたので、年2冊のペースで全巻完成は12年間後という気の長いもの。そう、全集完成まであと11年。いまから11年後の年齢を考えてみたら少しめまいがしてきた。そろそろ「老後の楽しみ」という言葉を使う年頃になってきたのかもしれない…

ちなみにアメリカの企画ゆえか、1冊あたりのサイズが結構デカイ。高校生の頃つかっていたアルミの弁当箱のようなサイズ(わかるかな)なので、これを24冊揃えるとなると、日本の家庭では置く場所が難しい、とまではいわないまでも、結構邪魔になる感じ。なので、百科事典を一式揃えるくらいの覚悟が必要。

値段は一冊約2200円とお手頃。これが1年に2冊なので、多くの人にとっては金額的にはさほど問題は発生しないのが嬉しいところ。ただし洋書なので11年後の円ドル相場次第では高価な本になっていく可能性はあり。今は円が不当に高いと思うので、この点は要覚悟(というのは少し大げさかな)…

日本の漫画でも長期続いたものはだいたいそうだけれど、連載開始当初はキャラクターの絵柄がだいぶ「変」で、各キャラの性質も後々とはだいぶ異るので、そういう点を眺めているだけでも面白い。スヌーピーも最初の頃は皮肉も言わない、かわいいわんちゃんだし。

実は個人的に、1980年代前半の1エピソードだけ、ふとしたきっかけで覚えているものがあり、これ
をぜひとも見てみたい、という楽しみがあったりする。たぶんこのエピソードに出会えるのは7年後…健康にだけは充分留意して生活していかないといけないな。

ということで、短気でないスヌーピー好きにはお勧めの企画。

※本はアマゾン(日本)で買えます。

カナモジカイ

2005年05月23日 | 日常
カナモジカイ、という団体があることをご存知だろうか。
簡単に言えば「日本語表記をカナモジだけで行う」運動の推進団体。

文明開化以降、脱亜入欧を目指した頃の日本にて、「漢字」は西欧化への妨げ、と廃止運動があったという話を聞いたことあったが、まさか2005年の現在にもこのような運動を行う団体が存在するとは思わなかった。

サークル的な集いと思いきや財団法人化されており、設立なんと1920年!大正時代から続いているのである。85年間、延々とこの運動に取り組んでいるのだ。この根気強さには頭の下がる思いだ。

時代は変わる、ということで彼らもWEBサイトを開いている。
http://www1.ocn.ne.jp/~kanamozi/

ここで彼らの主張等垣間見ることができるのだが、お勧めはQ&Aのコーナー。興味本位でページを開いた全員が思うであろう最初の疑問「なぜこのサイト自体もカナにしないの?」にもきちんと答えてくれる(その回答に納得するかどうかはともかく)。

カナモジカイの主張については、「カナモジ論」という大作に延々と記されているのだが、少し読むだけで頭が痛くなり途中でやめてしまった。(カナモジ論も漢字とかなで記述されているが…)。なので彼らの主張の正否について自分として強く意見を述べることはしないつもりだけれど、彼らにはひとつだけ提言したい。

 ニンゲン アキラメガ カンジン

いい加減、85年続けても無理だったのだから、なにか主張に根本的な無理があったと考えるべきだと思うのだが、いかがなものだろう。


※蛇足
ちなみに少し話題がそれるが、石川啄木の有名なローマ字日記。てっきり脱亜入欧的観点からローマ字を選択したのかと思いきや、放蕩生活の赤裸々な描写を妻に読まれたくなかった、というのがその理由らしい(本当か?)。内容的にも結構すごいらしいので、今度読んでみよう。石川先生、やるなぁ。

バタフライ・エフェクト

2005年05月22日 | 映画
それなりに前評判の高い映画のようなのだが、東京都内でも上映館は少なく、キャパシティも小さめのところが中心。そのひとつ、歌舞伎町新宿シネマミラノの客席もほぼ満員であった。

最初に「バタフライエフェクト」とは「蝶がはばたくと地球の反対側で竜巻が起こる」との例えが有名なカオス理論の一つ。行為のわずかな違いがその最終的な結果に多大な影響を起こさせることを指す。

とにかくストーリーとアイディアに価値のある映画。いたずらに内容紹介をしてしまうと楽しみも半減してしまうのだが簡単に言うと、このバタフライエフェクトにひたすら翻弄されていく青年、エヴァンの物語。

エヴァンは子供の頃のふとしたいたずらで「取り返しのつかない」事故を起こしてしまう。このことは彼へ深い心の傷を残し、同時に仲間の人生をも大きく変えてしまう。成長し大学生になったエヴァンは、あるきっかけで自分が日記に記された過去へ「意識と記憶」はそのままに戻れる能力があることを発見する。そこで彼は過去へ戻り、よき未来を「取り返そう」と行動を起こすのだが、それによりかわっていく未来は…

とにかく脚本がしっかりしていて、話に無駄がない。物語前半で提示されるいくつかの不可解な出来事も伏線として、きっちり最後に意味の解決が図られており、この辺は見ていてそうか、と思わずうなってしまう。114分の上映時間が短く感じられるのは決して見た私の記憶が途切れたからではないはず。

映画館を出て街を歩きながらも、しばらく映画の余韻に浸ることが可能な傑作。せっかくお金をだして何か映画を見ようと考えているのであれば、この映画はその候補として強くお勧め。個人的には今年見た映画中、現時点ではベストの作品と断言します。
(ちなみにワーストは「鉄人28号」…)

★★★★
(5つが満点)

※ここから少しネタバレ。映画未見の人は注意!
映画自体には大満足。よって製作スタッフ、というよりは映画会社に対しての不満なのだけれど、この映画の予告編(今も公式サイトで視聴可能)はもう少し工夫してほしかった。あのラストシーンを使った予告編というのはいかがなものだろうか。物語を見たあとでは、凛として歩くケイリーの姿が必ずしも完全なハッピーエンドを意味しないことはわかるし、それが物語の良いところではあるのだけれど…

渋谷ハチ公前

2005年05月21日 | 日常
前の会社の後輩と久しぶりに飲もうということになり、昨日の夜渋谷で待ち合わせをした。
金曜の夜7時、集合場所はハチ公前…

因果律、というほどのものではないが当然のこととして、すぐ近くにいながら相手を探し出せないということになった。もっとも、いまは携帯電話という便利なものがあるのでそれほどの時間を無駄にしたわけではないけれど。

右手に携帯電話を握り締め、ハチ公の銅像を眺めつつ、待つ間にすこし昔を思い出してみた。

いまから十数年前、自分が大学へ入学したばかりの5月。大学のサークルの飲み会の集合場所としてハチ公前に集まったことがあるが、当時は当然ながら携帯電話などという便利なものはなかった。遅れてきた人間を律儀に待っていた記憶がある。いまだったらさっさと移動してしまうのだろうが。

私が大学生であったころ、そういえば伝言ダイヤルというものが学生間のコミュニケーションツールとして利用されていたのだ。私の通う大学は、学生数も多く、キャンパスも分散していたので、当時このシステムは待ち合わせ等で結構重宝していた記憶がある。

自分を含め、このような場所では皆が携帯電話を握りしめるかたちとなるが、考えてみれば携帯電話が普及し始めた頃はインフラの問題からか、このような人が集中するところではまともに会話が出来なかった記憶がある。

携帯を持ち始めたのは結構遅いほうで、たしか初購入は1998年。その時ですら週末の夜、渋谷や新宿にいるとまともに会話できないね、と知人と会話した記憶がある。これはもしかしたらアナログ→デジタルの移行と関係があるのだろうか。

いまは携帯やネット上の地図等、便利なものがたくさんあるので、双方の都合がマッチした時点で現地集合ということも多い。ある意味合理的な行動をとりやすい時代になったわけだけれど、今日みたいに人をぼう、と待ちつつも考え事をする、というのもたまには良いものだ。

ぞう、いぬ、中野

2005年05月20日 | 日常
「暴れん坊将軍」にすっかりはまってしまい、仕事中にもかかわらず毎日10時半になるとテレビのスイッチを入れてしまう。自宅勤務の功罪。罪のほうですね…

で、そのあと「徳川吉宗」でしばらくネット検索をかけていたら面白い情報をみつけた。

徳川吉宗治世の享保13年、長崎にてインド象が輸入され吉宗に献上されたようなのだが、タダでさえ倹約家として名を残した吉宗。最初こそ喜んで飼育していたものの(自分で餌もあげたりしたようだ)、その半端でない餌の量にねをあげて早々に手放そうとしたらしい。
当時としてはものめずらしかったにも関わらず、飼育の手間ゆえか、結局引き取り手は10年以上も現れず、最終的には中野の源助さんという農民に引き取られたとのこと。

この源助さんはなかなかの商売上手であったようで、象を見世物にして小銭を儲けたようだが、最後はないがしろにして象は早死にしてしまったらしい。商魂たくましい源助さん、さらにこの残った牙自体を見世物にして商売をしたそうだが、最終的にはこの象の遺物は中野の宝仙寺に収められたとのこと。
宝仙寺はいまも中野坂上に存在するが、牙は空襲で焼けてしまい、炭化したその一部だけまだ保存されているみたいだ。今度時間があったら行ってみよう。吉宗が餌をあげた象の牙。ぜひとも見てみたいし(公開はされてないかもしれないけど)。

江戸時代、この中野に象がいたこと。想像してみるのも不思議な気分だ。

ちなみに中野と動物といえば犬公方、徳川綱吉が「御犬小屋」を作ったことで有名。今も中野区役所前に犬の像とレリーフがあるので、来訪の折には見学あれ。タイトルのためにとってつけたような話題で申し訳ないですが。

象の話詳細はこの辺ご参照
「中野に住んでいた象物語」
http://sakaue.vis.ne.jp/sanpo/sakaue/nakasaka.elephant.html

ネットラジオ

2005年05月19日 | 日常
全く静かなところで作業をするのは苦手なほうで、仕事中は何らかの「音」をだしている。

最近は自宅で作業をすることが多いので、よく利用しているのがネットラジオ。
アメリカのようなジャンルを絞った専門局があれば普通のFMでもよいのだけれど、日本のFMにはそういうものがないから、というのがネットのラジオを選ぶ理由。音質は「ながら」音楽ということもあってあまり気にしないし。

マメに情報を収集したわけでなく、iTunesのリストにはいっていたもののいくつかを聴いているのだけれど、最近のお気に入りは以下二つ。

・Classical:WCPE
クラシック系はライトミュージックやバロックばかりもしくは名曲の抜粋を、というところが多いけれど、ここはシンフォニー等も全楽章しっかりとやってくれる。CMがないのも良い。
・Classical Rock:Beatles-A-Rama
とにかく一日ビートルズ。メンバーのソロ曲が多く、ビートルズのメジャーな曲のかかる頻度は少ない気はする…ある意味マニア向け。

昔なら日本にはないから、であきらめていたことだが、電波の届く範囲という制約をインターネットというインフラが解決してくれた好例のひとつ。やはりインターネットは偉大なり。

フレディ!

2005年05月18日 | 日常
Queenの音楽をモチーフとしたミュージカル「WE WILL ROCK YOU」のプロモーションだろう。
テレビをつけるとミュージカルの出演歌手と日本の歌手がQueenの曲をメドレーで演奏していた。

途中から見たのだけれど、日本の男性アカペラグループ(申し訳ないけど名前は知らない)が歌うボヘミアンラプソディー、これがしょぼいのなんの。
もっともこのアカペラグループをあえて擁護するなら、フレディ役(というのだろうか)のミュージカル歌手(男、西洋人)の人も、やはり力不足の感あったけど。

比較の問題なのかもしれない。フレディマーキュリーが相手だしなぁ。などと思っているところで今度は和田アキ子がI was born to love youを歌い始めた。ここで前言は撤回。これが実にハマっていたのだ。女性としてはもともと声が低いこともありその点でも違和感ないし。

和田アキ子と前者の差は、音程とかそういったテクニックというよりは絶対的な「声量」の問題だった。そう、フレディ自体が実に声量豊かで、オペラのベルカントに近い歌い方をする。なので彼の歌を歌いこなすとなると、最低限ある程度の声量がないとサマにならない、ということが今日のテレビをみてよくわかった。やはりフレディは偉大なり!でもって、和田アキ子も結構偉大だ。


高額納税者

2005年05月17日 | 日常
例年のように高額納税者の発表があったのだが、今年の特徴としてはこの4月の個人情報保護法施行等の流れも受けてか、この高額納税者の公示制度を廃止しては、という動きが目立ってきたことだろうか。

情報流出等、最近の流れを受けてのことなのだろうけれど、個人的には昔からこの制度はまずいだろうと思っていたので、むしろ今更の感もある。

残念ながら自分自身がこのランキングに顔をだす可能性はまずないのだが、仮にそうであったことを想像したら、如何にこれがすごいことかということがわかると思う。この人、これだけ高収入を得ていますよ、と不特定多数の人に住所まで詳細に発表されてしまうのだから。
もしもそれが高収入リストでなくても、自分の名前が住所と共に不特定多数にさらされるたらそれだけでもかなり恐ろしいことだ。実際、香典泥棒はしばしば新聞の訃報を利用しているというし。

学生時代まで神奈川県の実家で暮らしていたのだけれど、やはりこの時季になると地元紙で納税者ランキングが発表された。当時大磯に住んでいた村上春樹がそのリストに載っていた。たしか番地詳細は省略されていた気がするが、大磯なんてそう広いところでもなくあの情報で十分に彼の家を探すことはできたと思う。

「今年で見納め?長者番付」という記事もみられ、マスメディア側にとっては恒常的なネタがひとつ減るので内心残念がっていると思うけれど、個人的にはこれでよいと思う。
ちなみに某大手テレビ局の知人がいるので知っているのだけれど、大手マスコミの給与ってのも結構「凄いもの」あるので、来年からは番付の代わりにこのネタ、発表すれば人の関心は十分にひけると思う。絶対そんなことしないだろうけど。