中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

もうひとりの自分

2005年05月13日 | 日常
思い出して楽しい話でないが、連休前、近親者の不幸があり告別式へ参列した。

故人の友人3名が弔辞を読み上げたのだが、40代半ばでの早世ということもありそれぞれが途中で声をつまらせてしまう。

そのうちの一人、故人の高校時代の友人。寮生活を共にし、文学、政治、将来について毎日夢を語り合った。年を重ねるにつれ会社、家庭等、確実にお互いが生活する世界は遠のいていったけれど、故人と心のつながりにおいて途絶えることはなかったと彼はいう。

以下彼の言葉の一部、記憶にあるかたちとはなるが少し紹介したい。

自分がなにかものを考えるとき、あいつだったらどう考えるだろうか。人生でなにか考え、悩むとき。いつも俺の頭の中ではおまえ、という存在がいた。だから、今日この場を限りとして二度とおまえと会うことはできないけれど、それは表層的なことにしか過ぎないと思っている。そう、おまえの死をもってひとつ教えてもらったこと、それは「真の友人というのは結局のところ、もう一人の自分なのだ」と。俺の心のなかではもう一人の自分であるおまえはずっと生きつづけるはずだ。
おまえが本当に死んだといえる時、それは俺自身が死を迎えるときだ。その時はまた天国で二人いろいろと話をしようじゃないか…