中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

沖縄旅行(3日目)

2005年09月05日 | 旅行

もしも本当に「人の行い」が天候に影響を与え、その基準が何故か自分達に置かれているとしたならば、我々の日頃の行いはもしかしたら「少しだけ良い」ものなのかもしれない。

大型台風の接近で、昨日は行く先々で「明日の飛行機は無理だろう」との声を聞いていたが、朝になってみれば風こそ強いものの、時折日も差す天候。飛行機も東京向けは通常運行しているようだ。

沖縄におけるメンバーの観光意欲は少しも衰えること知らず、ホテルを早めにチェックアウトし、今日はドライブをすることにした。今日の天候に誰も期待していなかったので、行き先はその場ガイドブックを開いて出た「オリオンビール」工場に決定。本島西海岸沿いを走る国道56号線をひたすら北上するルートにて。

このルートを通っていくと、もう一つの沖縄の現実に直面する。「普天間」「嘉手納」。東京に住む我々でも記憶する地名が続く。そこには広大な敷地の米軍基地が今も存在し、その周りには様々な「それに付随するもの」がある。基地の近くにあった町の役場はやけに「立派」な造りをしていたし、「基地の人」に向けた商店も道沿いには多々見受けられる。単純な良し悪しだけで語れる問題ではないのだろう。既に半世紀以上を経た今も、ここにはまだまだ「戦後」が残っているし、様々な問題もそのままのようだ。たぶん、我々のレベルで沖縄の為にいますぐ出来ることは、商店街で手に提げるショッピングバッグの数を増やす事ぐらいなのかもしれない。情けない話だが。

普天間を過ぎたあたりからは交通量も少なく、ドライブ自体は実に快適。途中、いくつもの美しい砂浜を見るにつけ、「次回」こそはこの砂と海を存分に堪能したいものだと思うことしきり。

1時間半ほどで目的のオリオンビール工場へ到着。電話での予約時に聞かされてはいたことだが、現在工場のレイアウト変更中とのことでパネルによる説明程度。工場内部は殆ど見学できなかった。ただしこういう施設のお約束である試飲はしっかりと実施。自分「以外」のメンバーは作りたてのオリオンビールを堪能でき満足していた様子。個人的にこの時ばかりは日本での免許取得難易度を恨めしく思う限り。悔しかったので自分はロゴの入ったビールジョッキを購入する。

帰路ではやけにボリュームの多い魚料理も堪能し、食に関してはもういいだろうという幸せな状態でDFSへ。

到着時に見せつけられた彼らの見事な戦略は確実に成果を得ていた。女性陣の3名が可能な限り、沖縄への経済的貢献活動を実施することで今回の旅行は終わった。

車を返却し「重大な制約」からも開放され、最後に空港でオリオンビールを一杯。どちらかというと淡白ですっきりした味わいのビール。これが合うのはやはり太陽の下、浜辺だろうな。そこで聴く音楽はもちろん「ウクレレ・フォース」。そんなことを考えながら飛行機へと乗り込んだ。
I shall return!

沖縄旅行(2日目)

2005年09月04日 | 旅行
目が覚めると思いのほか部屋が明るい。外はかなりの強風ではあるが薄曇り。雨は降っていない。行いもそこそこ、ということか。

ニュースを見ても台風到達までにはまだ間があるようなので、準備を急ぎ外出。全員が沖縄初心者、ということなのでまずは基本、と首里城を目指す。

車を所有しない生活が長く続いているので、自分の運転でカーナビを利用するのは今回がはじめて。土地感が全くなく、道路標識すらよく知らぬ連ればかりの状況で、これほど心強いツールはないな、と感心することしきり。

車を停めた公営駐車場、首里城公園内。どちらにもやや過剰では、と思う数の係員が配置されているのだが、誰もがやけに楽しそうに働いている。年配の方が多く、ボランティア、もしくは雇用対策といったところなのかもしれないが、南国の気質というのもあるのだろう。観光が主要産業という土地柄という部分もあるだろうが、会う人の多くは実に明るく人懐こい。個人的には沖縄という土地が好きになった。

首里城内にある沖縄の歴史に関するパネルを見ていると、琉球民族は本土とは明らかに別民族なのだなと痛感する。「日本は単一民族国家」発言で物議を醸した昔の総理大臣も、こういうものを見ればあのような軽口もでなかろうに。

首里城の次は第一公設市場へ移動する。テレビで沖縄の特集番組をやれば必ず出てくるところ。1階の市場で魚を購入すれば2階食堂で調理してくれるのが売り。「せっかく来たのだし」という魔法の言葉が財布を緩め、1匹7000円もする海老等購入して昼食。さすがに味はよかった。魚市場では、水族館にいそうなカラフルな魚が多く、こういうところも「南国」らしい。

その後も市場をうろつき、様々な調味料、普段見ない南国独特のフルーツ。これらを大量に買い込む。さらに国際通りという繁華街を進めば進むほど、女性陣の両手に提げる袋の数が増えていく。観光客皆がこうであれば沖縄経済の見通しは悪くないだろう。自分も国際通りの酒屋で、泡盛の古酒を2本ほど購入。ここでも例によって試飲はできないので、連れの味覚を頼りなのが残念だが、とりあえず旅の目的が果たせたので満足。丁度この頃から雨が降り出したので、車に戻り、スーパーへ寄る。

旅に出た先でスーパーへ行く事は、これもまた旅の楽しみのひとつ。日常が詰まったこの場所でも、同じ日本ながらに微妙な商品の差が見て取れる。やけに充実した種類のSPAMの棚は圧巻。豚肉の量が半端でないサイズのパッケージで置かれているところも沖縄ならでは、か。

夜から雨、風だいぶ激しくなってきたので、結局夕飯はホテル内で済ませ部屋で宴会。泡盛、オリオンビール。昼間の分までしこたまと。

沖縄旅行(1日目)

2005年09月03日 | 旅行
沖縄への旅行。この時期に訪問する土地としてはある意味、ギャンブル的な要素が強いことは百も承知。同行メンバーのスケジュール優先、ということでこういう結果になった。はたして「日ごろの行い」、どの程度のものか。

今回のメンバーは自分を含め4名。自分と連れ、それにオーケストラ関係の「先輩」女性2名。まぁなかなかに「年季のはいった」メンバー。良い歳をした大人の集団だけれど、全員が初めての沖縄。そして自動車免許保有者は自分ひとり。この辺が少し特殊なところだろうか。

以前このようなことを書いておいて皮肉な話だが、その内容通りANAの便は取れずJALを選択することになってしまった。何もなければよいがと祈るばかり。で、自分は前回見学したけれど、他メンバーが同様にANAのターミナルを見学してみたい、と昼食はこちらで取る事になったのだが、混雑振りの差は相変わらず。状況は変わっていないようだ。

既に台風14号は沖縄へ接近しつつあるようだが東京は快晴。フライトも快適で、窓から見える海の色が次第に青くなる様は南に向かっていることを実感、気分も高まる。本来なら「バケーション」初日。飛行機の中からビールでも飲みたいところだけれど、今回は運転手としての役目があるので我慢。

2時間ほどのフライトで無事に那覇到着。飛行機を降りると同時に肌にまとわりつくような湿度。これも南国ならではか。もちろん台風接近の影響もあるのだろうが。

空港からはモノレールでDFS沖縄まで移動。経済振興目的の法改正があったようで、沖縄来訪者に外国旅行同様の免税措置が可能になった、ということらしい。最近できたばかりの施設で人を集めたいのだろう。このDFSを起点としてレンタカーを借りるとかなり安くなるキャンペーンがあったので、今回はこれを利用する事にした。

感心したのはこのDFSの作り。入り口に立派なレセプションがあり、各社レンタカーカウンタもここにある。ここで手続きをすませると、荷物は全て預かり車庫まで自動的に運んでくれる。同時にセンサー内臓のカードを渡され、これを持って車庫に近づくと、自動的に車が手配されるという仕組み。そして、車の受け取り場所は長く広いDFSの反対側、ショッピングモールを縦断してたどり着くようになっている。要はセンサー管理しているので、着いた早々、車のことも気にせずじっくり中を見学してください、ということ。連れの女性陣3名は彼らの思惑へ実に忠実に行動してくれた。実際車に乗り込んだのは、デスクで受付を済ませた1時間後のこと。さすがに世界展開企業DFS、実に商売がうまい。

今回宿泊するホテルはここから30分程度。目の前にベイスターズがキャンプするあの宜野湾球場が見える。背後の海は青い。普段ならここでまずビール、なのだがまだ運転があるので我慢。

夜は焼肉屋の「金城」という店へ。地元では有名らしく、石垣牛が一つの売りなのだが、これを含めどの肉も実にうまい。自分自身決して小食ではないつもりだが、メンバー間で相対的には小食、という状況で皆が満足するまで食べたにもかかわらず、料金は一人あたり3千円程度。すばらしい。車で行ったのでここでもアルコールを飲めなかったのが唯一悔やまれる。

明日以降天候に恵まれない可能性高いこともあり、この後さらにフリーマーケット、アメリカンビレッヂ(ショッピングモール)、BULUE SEALのアイスクリーム等々。行けるところはとことん訪問。女性陣の飽くなき楽しみ追求のパワーには本当に感心する。途中スーパーで購入したオリオンビールをホテルの部屋で飲むことが出来たのは1時近くのこと。やや薄口のこのビールと心地よい疲れから、眠りに入る迄にはいくらの時間もかからなかった。