中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

渋谷ハチ公前

2005年05月21日 | 日常
前の会社の後輩と久しぶりに飲もうということになり、昨日の夜渋谷で待ち合わせをした。
金曜の夜7時、集合場所はハチ公前…

因果律、というほどのものではないが当然のこととして、すぐ近くにいながら相手を探し出せないということになった。もっとも、いまは携帯電話という便利なものがあるのでそれほどの時間を無駄にしたわけではないけれど。

右手に携帯電話を握り締め、ハチ公の銅像を眺めつつ、待つ間にすこし昔を思い出してみた。

いまから十数年前、自分が大学へ入学したばかりの5月。大学のサークルの飲み会の集合場所としてハチ公前に集まったことがあるが、当時は当然ながら携帯電話などという便利なものはなかった。遅れてきた人間を律儀に待っていた記憶がある。いまだったらさっさと移動してしまうのだろうが。

私が大学生であったころ、そういえば伝言ダイヤルというものが学生間のコミュニケーションツールとして利用されていたのだ。私の通う大学は、学生数も多く、キャンパスも分散していたので、当時このシステムは待ち合わせ等で結構重宝していた記憶がある。

自分を含め、このような場所では皆が携帯電話を握りしめるかたちとなるが、考えてみれば携帯電話が普及し始めた頃はインフラの問題からか、このような人が集中するところではまともに会話が出来なかった記憶がある。

携帯を持ち始めたのは結構遅いほうで、たしか初購入は1998年。その時ですら週末の夜、渋谷や新宿にいるとまともに会話できないね、と知人と会話した記憶がある。これはもしかしたらアナログ→デジタルの移行と関係があるのだろうか。

いまは携帯やネット上の地図等、便利なものがたくさんあるので、双方の都合がマッチした時点で現地集合ということも多い。ある意味合理的な行動をとりやすい時代になったわけだけれど、今日みたいに人をぼう、と待ちつつも考え事をする、というのもたまには良いものだ。