中野系

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攻め方いろいろ

2006年02月24日 | 日常
今日のニュースの主役、フィギュアスケートの荒川選手。今回のオリンピックでは(たぶん)日本唯一のメダリスト、しばらくは大騒ぎが続きそう。

オリンピックが始まる少し前、クイズ番組「ミリオネア」で荒川選手や村主選手が挑戦者として出演した回を見たのだけれど、この時に荒川選手の性格というものが垣間見れて結構面白かった。

まず第一にどの問題でも全然迷わない。番組では賞金額の上昇とともに問題が巧妙になってくる。かならず2個、非常に迷う選択肢を用意するのだけれど、どれだけ微妙な選択肢でもすぐに「ファイナルアンサー」してしまう。

みのもんたが迷っている回答者をいじって余計に迷わせるのが番組の面白いところなのだけれど、荒川選手はそのいじりにも全然屈しない。回答に自信があるわけではないようなのだけれど、迷ってわからないものは迷わない、という感じ。とにかく決断が早い。

そして賞金500万円まで獲得後、750万円の問題を聞いてみてこれは無理だと思うとすんなりリタイヤ、出番は終了(この番組は途中でリタイアすれば、それまでの獲得賞金は保証されるが間違えると殆ど没収されてしまうシステム)。

チャレンジ開始前、賞金を獲得したらオリンピックに両親を飛行機のファーストクラスで招きたい、と抱負を語っていたのだけれど、確かに500万円もらえればこの目的は充分果たせる。リスクを負ってまでより上を目指す必要もない、というところか。

一方の村主選手もおなじく500万円までは獲得。しかし750万円の問題で、迷ってはいたのだけれどダメモトでチャレンジ継続、結果失敗している。非常に対照的だ。

安藤選手も、オリンピック本番では一発逆転狙いの4回転にこだわり、あまりよい結果は残せなかった。一方の荒川選手は本番中にも回転数をその場の判断で減らしてまで確実性を重視。結果を残した。

勝てば官軍的なところもあるので、荒川選手はいま絶賛と祝福に包まれているけれど、もしもメダルが取れていなかったら、たぶん世間はチャレンジして失敗した安藤選手のほうを持ち上げていたのではないだろうか。

いうまでもなく、攻め方は人それぞれ。どれがよいと言うものではない。今回は荒川選手のやり方に結果がついてきたけれど、個人的には安藤選手のようなやり方も嫌いじゃない。同じ日本選手でもこれだけ違うタイプの人が活躍するようになったこと自体、なにかというと「画一性」を揶揄されてきた民族としては、喜ばしいことなのではないかと思っている。

ちなみに個人的予想として近いうち絶対、オヤジ向け雑誌あたりで「荒川静香の判断に学ぶ経営のなんたら」とかいった記事がでると思うのだけれど、どうだろう。

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