中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

会社売ります

2006年03月06日 | 仕事
先週、久しぶりに前の会社の同僚と飲んだ。あまりよい思い出のない会社ではあるが、離れてみれば「その後」を聞いてみたくなるのが人情。彼は事務総務系を取り仕切っている立場、ということもあって「内情」に詳しい。

彼から聞いた会社の現状は決して芳しいものではなかった。経営的にも伸び悩んでいるようだけれど、それ以上に問題なのは社長の行動。

以前は会社の株式公開しか頭になかった社長ではあるが、さすがに現状では株式公開は難しいことを悟ったらしい。

これといった売りのない普通のシステム会社。社員は30名程度、数年来の赤字経営かつ今年度は売上、収益共に前年比大幅減、これではどうしようもない。いい加減に目を覚まして本業に邁進すればよさそうなものなのだけれど…

株式による切り売りができないのなら会社を丸ごと売ってしまおうと、今は会社の売却交渉に没頭とのこと。前の社長にとって会社とは「自分の所有する財産」でしかないらしい。

以前は「クオリティー」を売りにしていたので、小さい会社の割には採用面接で高いハードルを設けていたのだけれど、いまでは人材=売り物ということで、応募してきた人は原則合格にしているとのこと。新入社員が哀れでしかたない。

当然ながら、自分は今の会社を売るつもりなどないけれど、売ったとしたら、これまで出資してきたよりかなり高い金額を手にするのは事実だろう(買う人がいるかは別として)。システム会社の場合、基本的に人材=会社の価値といっても過言ではないし。

レベルの低い比較になるけれど、旧ライブドア経営陣は金こそ全て、と明言していただけまだ「まし」なのかもしれない。この会社の社長みたいに「人こそ財産」と言いつつ裏ではこうしたことを行ってる分、タチが悪い。ま、「財産」の意味に含みがあったと言えなくはないけれど…

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