中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

名前は宇宙を旅して

2005年12月28日 | 日常
前に書いたネットでの自分の名前検索、ひさしぶりにやってみたら1件増えていた。とはいっても、当然というか自分の会社のホームページ分が増えただけ。

面白くないので今度はgoogle.comで、英語表記なら何かヒットするか試してみた。これも前に書いたように自分の名前は姓名セットにすると結構レアなので、たぶん何も出ては来ないだろうと思っていた、が意外にも明らかに同姓同名のものが1件。

外国で報道されるようなことをした覚えもなく、なんだろうと思って開いてみればNASAのサイトのとあるページ。ひたすら「人の名前」の一覧があって、自分の名前もそこに記されている。

そのサイトを見ているうちに8年位前の「非常におぼろげな記憶」が蘇ってきた。そういえば昔、まだインターネットが流行り始めだった頃、NASAのサイトで自分の名前を入力した記憶がある。たしかあなたの名前が宇宙を飛ぶ、といったような企画で、NASAのページで名前を入力すると、それが何らかの媒体に記録されNASAの探査機だか衛星に積み込む、という話だった。

NASAのサイトで確認すると、これは「スターダスト」というプロジェクト。彗星のサンプル採集を目的とした探査機、スターダストをNASAは1999年に打ち上げている。その際、当時流行り始めていたインターネット上で、プロジェクトの宣伝とNASAサイトへの人寄せとして(あくまでも推測)こういう企画が実施されたみたいだ。集められた名前はマイクロチップに記録され、このスターダストに積み込まれた(このマイクロチップの積み込みはあくまでも「企画」であり、プロジェクト本来の目的とは無関係)。

なので多分、ではあるけれど、この名前は同姓同名ではなく自分自身のものだと思ってよさそう。

スターダストは打ち上げ後、当初の目的どおり彗星サンプルを無事採取、46億Km(!)の行程を経て、近々地球へ無事戻ってくるようである。帰還予定は2006年1月、なんと来月だ。

サイト情報によれば、この名前の募集開始は1997年。そこで集められた名前は136,000人分。来年の帰還時、このチップは彗星サンプルの入ったカプセルとともに地球に戻ってくるとのこと。

そのこと自体を完全に忘れ、あくせくとこの下界で過ごしていた間、自分の名前は46億Kmの宇宙を旅して、来月地球に戻ってくる。そして6年の時を経て戻る探査機の帰還1月前、ふとした偶然からこのことを思い出したという事実。意味がないといえば無い事でもあるけれど、なんだか久しぶりに少し感動してしまった。やはり宇宙はロマンに満ち溢れているなぁ…