検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

森林法改正の脅威 連載小説108

2012年09月20日 | 第2部-小説
 将太「大平さん、町おこしプランの基本はなんでしょうかね」
公平「実現可能なものでなければいけないんじゃないでしょうか」
将太「確かに会社の場合、プランは実現のプロセスが明確でない却下されます。だから実現可能というものが重要ですが町おこしプランの場合はどうでしょうか。現実からスタートすると何もできないことになりませんか」
公平「しかし現実を無視したプランは絵に描いた餅といわれますよ」
将太「それはかねあいの問題ではないですか。例えば、木は売っても採算が合わないといわれています。それは今の現状です。だから木は町おこしの対象にならないということになると時代に打ち負けることになりませんか」

公平「理屈ではそうでしょうが」
将太「理屈が大切です。筋を通して考える。先ほどの話でいえば木は売っても採算が合わないといわれています。だがなぜ今、外材は高く国産材の方が安いのですか。超円高があるとすれば外材は安く入ってきて理屈が合います。ところがそうじゃない、外材の方が価格は高い。それでも輸入する。価格比較すると安い国産材がなぜ売れない、大手製材企業・加工企業は使わない」
公平「確かに、その問題がありますね。いわれている原因は国内材は大量需要する製材・加工工場に安定供給できないからだと」
将太「原因がもしその通りであれば解決できるでしょ」

公平「なぜ解決できないんでしょう」
将太「解決すべき部署が役割を果たしていないからじゃないでしょうか」
公平「例えば・・・・」
将太「矢張り、一番は林野庁ではないでしょうか。その指導のもとに県など自治体があり、森林組合があるわけでしょ。連携すれば山に木はいっぱいあるわけですからいくらでも供給できるじゃないですか」
公平「確かにそうですね。難しくないですよね」
将太「でしょう。そう思うでしょ。日本の林業がかかえる一番の問題は需要に見合う供給ができないことです。この問題解決に林野庁は違うことをやっている」
公平「違うこと?」
将太「そうです。23年に森林法を改正している。わたしはこの改正で林家の多くが山を手放さざるをえなくなるのではないかと思っています」