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WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

地方都市を潤すエホバの証人の地域大会

2011-06-22 23:02:38 | 大会
さて、日本での地域大会の開催が近づいてきましたが、日本の新聞でそのことが話題になることはあまりないと思います。しかし外国、特にアメリカでは地方新聞がエホバの証人の大会のことを良く取り上げています。単に開催されるという情報だけでなく、それが開催都市をどのように経済的に潤すかが詳細に書かれているのです。そのような記事をいくつか紹介したいと思いますが、その前にJW.org の大会の検索を使って、世界でどのくらいの地域大会が開かれているかを調べてみました。エホバの証人の人数が多い国を1位から15位まで順番に並べてあります。

国名:最高伝道者数 - 大会数(*がある場合はおよそ) - 期間 
 
1.アメリカ合衆国 : 117万8349人 - 381回 - 2011年5月20日~2011年9月9日
2.ブラジル:73万3475人 - 411回 - 2011年7月1日~2011年9月30日
3.メキシコ:71万454人 - 299回 - 2011年7月22日~2011年12月9日
4.ナイジェリア:32万266人 - 241回 - 2011年9月2日~2011年12月16日
5.イタリア:24万3941人 - 100回* - 2011年6月17日~2011年8月26日
6.日本:21万8698人 - 48回 - 2011年7月15日~8月22日
7.ドイツ:16万5568人 - 30回* - 2011年6月24日~8月13日
8.コンゴ民主共和国:16万2533人 - 127回 - 2011年7月8日~2011年8月20日
9.ロシア:16万2182人 - 記載なし - 記載なし
10.ザンビア:15万9024人 - 114回 - 2011年8月5日~2011年9月30日
11.ウクライナ:14万9852人 - 39回* - 2011年6月24日~2011年8月5日
12.コロンビア:14万9812人 - 88回* - 2011年6月24日~2011年8月26日
13.アルゼンチン:14万2012人 - 30回 - 2011年9月2日~2011年11月25日
14.イギリス:13万3439人 - 30回 - 2011年6月24日~2011年8月2日
15.フランス :12万3444人 - 45回 - 2011年7月1日~2011年8月19日

こうしてみると、上位五カ国のアメリカからイタリアまではすごいですね。この5カ国だけで約318万の伝道者がいて、この夏だけで1432回の大会が開催されます。

アメリカに話を戻してみると、381の大会が98の都市で開催され170万人が集まると予想されています。証人を迎える側からすると、例えば同じ場所で3週続けて開催される場合、毎週数千人の人たちが集まってきてホテルやレストラン、地元の商店にお金を落としていく訳ですから、かなりの経済効果が期待されています。いくつかの地方新聞を紹介しましょう。

インディアナ州エヴァンスビル

この街では2週にわたってエホバの証人の地域大会が開催される。5~6000人の人たちが毎週ロバート・スタジアムに金曜から日曜まで来ることになる。
しかし、街の有力者たちは新しく市街地に出来るアリーナに、この大会を2012年も呼ぶことが出来るだろうか。

問題となるのは駐車場だ。有力者たちは今と同じように車を止められるといっているが大丈夫だろうか。

来年も彼らを呼び込むための交渉は水面下で始まっている。しかし、エホバの証人の中のある人たちはやはり駐車場のことを考えるだろう。

観光課のボブは、市役所の裏のスペースを駐車場として使えるとしている。
しかし彼は、新しいアリーナでエホバの証人たちがさらにお金を使うかどうかには言及しなかった。「おそらく今までと同じくらいの金額に抑えられると思います」と彼は言っている。

はっきりしていることは、1万1千人の人たちは食事をしなければならないということである。今までのスタジアムの近くのレストランは、新しいアリーナにこれまで来てくれた客を取られないかと心配している。経営者たちは、エホバの証人のためには価格を上げることは出来ないと述べている。それでも、街への経済効果は350万ドル(2億8千万円)以上あると見られている。

コロラド州ラブランド

今月、バドワイザー・イベントセンターではエホバの証人の大会が毎週末に開かれ、約3万人が集まり、1400万ドル(11億2千万円)の経済効果があると期待されている。

エホバの証人は5週にわたってバドワイザー・イベントセンターで大会を行う。6月の3週末と7月始めの2週末である。コロラドの別の地域大会会場はプエブロで、2万7000人が出席すると見込まれている。これは、アメリカ全土の98の都市で行われる381の大会の一部である。

大会の調整者であるディブ・グラルムによると、毎週同じ内容で話や劇や実演などが扱われる。「ラブランドと隣町のフォートコリンズは大会を快適に過ごせるリーズナブルな宿舎を提供してくれる」と彼は述べた

彼は「我々は、バドワイザーセンターとそのスタッフ、また地元のビジネスマンと良い関係を保ってきた。ホテルやレストラン、ガソリンなどへの経済的な効果はかなりなものだ」と語った。

しかし、エホバの証人たちが過去に続けてきた経済的な影響がどのくらいの数字であるかを明らかにはしなかった。

フォート・コリンズの観光局局長のジム・クラークは、この土地で行われている各種大会やイベントの出席者たちが落としていくお金の金額では、エホバの証人たちが最大であると述べている。

2009年から2010年の大会では1160万ドルがこの地方に集まった。今年は、5つの大会で1450万ドル(11億6千万)と見積もられており、大体、一回の大会で290万ドル(2億3千万円)が使われる。

クラークによると、出席者たちは平均$232を一日に街で使う。ほとんどの人は二日半滞在する。大部分のお金は、宿泊、食事、ガソリンに使われる。人々はあまり小売店で買い物をせず、イベントセンターに留まっているそうだ。

大会はラブランドで開かれるが、大部分の出席者はフォート・コリンズに泊まる。それは、証人たちとフォート・コリンズ観光局との間で、エホバの証人たちがフォートコリンズで一部のお金を使う代わりにそこの宿舎を利用するという合意があるからである。大会中は、事実上すべてのホテルが満室になるという。

観光局は今年の大会で4万6千ドルの予算を施設のレンタルや交通整理などに当てている。「出席者数は毎年安定しており、経済的には非常に重要である」とジムは述べた。

バドワイザーセンターの営業部長であるライアン・ヤングは、「全日のイベントは満員になることが期待されている。エホバの証人の大会は沢山の人をセンターに引きつけている」と語った。

「非常に大勢に人でいっぱいになるでしょう。ここ数年はぎっしりと人が詰まっています。それでも彼らは良くやっていますよ。観客数という点では、他の多くのイベントに比べて15倍は入っていますね」

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こうしてみると、アメリカ人の合理性がよく分かります。宗教感情よりも、数字でどのくらいの利益が町にもたらされるかを考えています。日本では受け入れ側はどのくらい経済効果を意識しているのか疑問ですが、実際に数字を出せば、かなり地元の経済に貢献しているかもしれません。