羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

サムライせんせい

2015-11-14 21:03:09 | 日記
原作とはもはや別時空のらしいが、これはこれで面白い。原作をアニメ化することがあったら忠実にやってみるのもいいかもしれんがね。やっぱりレギュラーでもう一人タイムスリップしたサムライメンがほしいところではある。それからコンビニの前のゴミは片さないとダメだね。本人達が無理な流れ別の人がフォローする感じで、あの状況だと人の出入りがゴチャゴチャしちゃうだろうけどさ。
山賊娘ことサチコのギャル語にようやく解説と突っ込みが入ってスッキリっ! 謎のギャル語サイトで「ちょりーっす」「チョリー、ス?」と英会話レッスン風に覚えてるのも中々だったが、それよりどういう流れで普通の女子高生が微妙なグレ加減の中学生ヤンキー二人に絡まれたのか? あの状況気になる。後半ボディガードを避けて庭園を鬼ごっこ的にクルッと回って走ってゆくのを「くっ」といった顔で黙って見送るボディガードの図も面白い感じになってた。いや、捕まえられるだろ? ってさ。あとはサチコの中の人のスタイルの良さが際立つ回でもあったかな。モデルかグラビアやってるんだっけか? やればいいのにね。
武市の現代料理ショックは前菜のゼリー寄せと赤ワインだったが、寅之助激推しのカップうどんお握り茶漬けの旨さも、まぁわからんでもない。「(いつか)ファミレスに連れってってやっからな」って大丈夫か? 出世の階段を昇ってゆくのに地下2階くらいからスタートだよ。まあ、ただブラブラしていただけでそれ以外に特別悪さはしていないようではある。
ドラマはドラマで非常にゆっくり他のタイムスリップした者達の筋を進行させてゆくようだが、次回は取り敢えず肝試し回! 溜めますねぇ。そしてまだ『せんせい』属性はキープするんだな。どの方向に集約するんだろね?

うしおととら 1

2015-11-14 21:02:58 | 日記
「子供、この白面の者に立ち向かうか? ならば我は覚えておこう、お前の断末魔の後悔と苦しみをなッ!」白面を見上げ、全く動けない潮。白面は仰け反り青白い炎を吐き出した。しかし「ガァアアアッ!!」とらが炎を吹き返し、潮への直撃を避けたが、防ぎ切れず、二人は吹っ飛ばされた。爆発が起こり、炎上する王宮から飛び上がった白面は興奮し、都中にやみくもに炎を吹き付け出した。「フゥゥウウウァアアアッ!!!」家も逃げ惑う人々も城壁も、簡単に消し飛ばされてゆく。「おのれぇ、白面ッ! ワシを歯牙にも掛けやがらねぇ」瓦礫から身を起こし、上空で暴れる白面を見上げるとら。潮は跪きただ泣き、ギリョウは気絶したジエメイを抱えていた。「くっそぉ、くそぉおおッ!!」潮は泣き続け、都を一通り焼き払った白面は九尾をもたげながら飛び去って行った。
燃える都から逃れ、家で介抱されたジエメイはやがて気が付いた。傍には潮ととらのみいた。とらの姿は未だ見えない。「あなたは、何か知っているのね。その為に空から落ちてきたんでしょう? きっと、『遠く』から来たのね」「あの」「いいの、あなたは命の恩人だもの。それよりも、ツァンユエが来た所の話を聞かせて。きっと素敵な所ね。皆、仲良しなの?」頷く潮。「私が行っても、友達になってくれるかしら?」「ああ、向こうが放っとかねぇよ」「そっか、行ってみたいな」ジエメイは微笑んだ。
家の外に一人出て、潮がまた泣いていると、鍛冶場に明かりが灯っていた。中に入るとギリョウが右手の拳を金床に何度も打ち付け、石も拳も血塗れにしていた。「何やってんだよ?!」飛び掛かって止める潮。「止めるなッ! あれだけ父が魂を込めた神剣が、何の役にも立たなかったんだ!」潮を払い除けるギリョウ。「こんな腕が残っていてどうなるというのだ?! おしまいだぁッ!!」
     2に続く

うしおととら 2

2015-11-14 21:02:47 | 日記
叫んで再び金床に拳を振り下ろすと潮は自分の右掌を間に入れてこれを受けた。我に返るギリョウ。「終わりじゃないよ」受けた手で、ギリョウの手を握る潮。「あんたの手は、これから白面の者を殺す剣を作るんだ!」拳を引くギリョウ。「だめなんだ。後は、『あの方法』しか残ってないんだよ」「あの方法って?」「もう一つあるんだよ、強い剣を作る、暗黒の邪法がっ」およそ100年前、天帝の命で鐘を作り出した名工はどうしてもうまくゆかなかった。「決心した名工は何をしたと思う?」名工は炉に自分の娘を投じた。「できあがった鐘は、七色に輝き、万里に音色を響かせたという」「そんなっ」「当たり前だッ!! そんなことができるかっ! 父上も母上も死んでしまった今では、ジエメイが俺の全てだ」「お兄様」近くの炉の縁の上から声がした。
振り返ると、ジエメイが立っていた。「良い剣を、作って下さいましね」「何を言っているのだ?! そんな所に立つと熱いだろう? さぁ、こっちに降りろっ!」ギリョウは無理に笑顔を作って言った。「白面の者を倒しうる剣を打てるのは、お兄様だけです。今度は私の番なのですね。白面を倒す神剣を作る為なら、我が身をどうして惜しみましょう」「やめろぉッ! もうよいのだっ。お前まで無くしたら、兄はどうすればよいのだ? 耐えられぬっ! 耐えられぬぞ!」「あんたまで死ぬ必要なんか無いッ! 白面なんかの為に!」潮も叫んだ。ジエメイは笑った。
「ジエメイ」ギリョウは何もできず、ジエメイは後ろに踏み出し、潮は炉の縁へと駆け出す。ジエメイは炉に落ちてゆき、ギリョウは何か叫んで手を伸ばし、梯子で縁に上がった潮は落ちる前に飛び付こうとした。その手は空を掴んだ。潮は泣き、ジエメイは炉に消えた。縁に倒れた潮と、縁まで這い上がっていたギリョウは煮え立つ炉を見て慟哭した。
     3に続く

うしおととら 3

2015-11-14 21:02:37 | 日記
しばらくして、とらが壁をすり抜け、鍛冶場に様子を見にゆくとギリョウと潮は座り込んでいた。だが、不意にギリョウは立ち上がると、炉を掻き棒で混ぜ合わせ始めた。「俺は、あの時、本心から言ったのだろうか? あの時は本気で思った。だがっ、本当は、本当は心の底で、こうなることを望んでいたかもしれないんだぁッ!!」血涙し出すギリョウ。戦慄する潮。「ならば! 俺は鬼だッ!!! 鬼の為すべきことは一つだ!!」ギリョウは血涙したまま素手で焼けた剣の柄を持って鎚を振るい始めた。
潮はそれを見ながらまた涙が溢れた。「ギリョウさん!」近寄ろうとしたが、とらが肩を掴む。「やめときな」「でもよぉ」「今、おめぇがやることはたった一つ。あいつを最後まで見続けることだ」剣を打ち続けるギリョウ。(あの時なぜ笑ったのだ?!)ジエメイの最後の笑顔を思うギリョウ。(そんな運命に追い込んだ兄を、なぜ許したのだ?! せめて憎んでくれたらッ! 俺は自分を軽蔑し、外道として生きもできたろうにっ)「ジエメイッ!!」ギリョウは叫び、打ち続け、周囲に業火が生じ、『変化』の予兆が顕著になり始めた。
「ギリョウさん」呼び掛ける潮。「ツァンユエ、いずこから来たかも知らぬ強い少年よ! 俺は、ようやく自分が何になるか悟ったよ」柄を持つ左手から、剣の柄と一体化し始める。「槍さ、鬼として剣を打った俺は『槍』になる! 白面の者の血に飢え、化け物どもへの怨念に満ちた槍になッ! お前はいい男だ。白面に対しても恐れぬ強さ、身を持って我等を庇った勇気。そして優しさ。お前の輝きは暗黒の闇にも、決して引けを取ることは無いだろう。俺は暗黒の『槍』になるがッ! いつか、お前のような者と共に戦いたいなぁッ!!!」ギリョウは血塗れの手で最後の一振りを剣に打ち込み「さらばだ」光に包まれた。
     4に続く

うしおととら 4

2015-11-14 21:02:27 | 日記
光りが消えると、煙の中、真新しい傷一つ無い、赤い布も結ばれていない、一本の『獣の槍』がそこに有った。槍は鳴って浮き上がり出した。「ツァンユエよ、証人となってくれ」槍の柄に文字が刻まれ始める。「我と、我が一族とが、どんな思いを懸けたか! 我はせめて証人の名を、我が身に刻まん!!」刻まれた文字は『我屬在蒼月胸中到誅白面者』驚愕する潮。「我らは、白面の者を倒すまで、ツァンユエの心の内に有る」「これが、獣の槍!!」潮が驚く中、とらも衝撃を受けていた。(なんだ? 急に何か思い出しそうになった。まぁいい)驚きもそこそこに、ニヤリとし出すとら。
(これを今、ぶっ壊せばこれから先、この槍にビクビクすることもねぇ!)また激しく槍が鳴り出す。「逃がすかよぉッ!」飛び掛かろうとするとらだったが、槍の方が凄まじい勢いでとらの眼前を飛び越え、天井を突き破って行った。「でぇああ?!」ビビるとら。槍は飛び去ってしまった。と、背後の炉が光り、天女のような姿に変化したジエメイが現れた。「ジエメイさん?!」「へんっ、化けて出たのかよっ」「ツァンユエ、いえ、蒼月潮。私はこのような者になって、全てわかりました。私はあなたに、槍の由来と、あなたの母上について告げる者だったのです」傍にふわり、と降りてきたジエメイ。「そうだ母ちゃん、俺は母ちゃんのことを知る為に来たんだ!」時逆も現れた。
「よぉ! 見るモノは見、聞くモノも聞いたかい?」そう話す時逆の、二つに分かれている体の向かって左側から別の顔が現れた。「じゃあ、今度は、時を『順』に行こうかぁ? この時順と共になぁ!」来た時と同じような力に包まれ、潮ととらは時間を戻り始めた。ジエメイもついてくる。その後の出来事が映像で断片的に見える。ジエメイが話し出す。「ギリョウ兄さん、いいえ、獣の槍は
     5に続く