羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

5→9~坊さん~ 1

2015-11-18 18:20:22 | 日記
ホテルで潤子の唇に迫る高嶺。しかし「私のことお好きですか?」答えられない潤子。「帰りましょう。大切にとっておきます。あなたが、本当に好きになってくれるまで」「ごめんなさい」潤子は謝り、帰宅してから後悔して眠りについたが、朝目覚めると例によって早くから来ていた高嶺が家族と何やら楽しげに話していた。困惑していると祖母の法事を週末に行うという。「法事?」「ここでやるからねっ!」母は宣言し「よろしくお願いします」高嶺に礼をされ潤子は益々困惑した。
英会話教室では欧米人? の講師同士が教室のホールを使って結婚式を開くことになりさらにアーサーや山淵に勧められるままに司会を引き受けると司会のパートナーは「えっ?」清宮だった。「よろしく」「よろしくお願いします」戸惑う潤子だった。一方、桜庭家の法要の件を高嶺と寺田が祖母ひばりに申し出ると「よろしいんじゃないですか」ひばりは案外あっさり認めたが表情は固かった。英会話教室では始業前に結婚式に関するミーティングが行われ、アーサーと山淵が馴れ初めVTRを作ることになった。
ミーティング後、清宮改めて潤子と話をしようとしたが「進行表纏めてメールしますので」と避けられてしまった。見かねた山淵は「ほら、私達の間に恥ずかしいことなんてないよ」と化粧室で潤子から事情を聞いた。「思い当たることはないですか?」アーサーも別室で清宮から話を聞いたが、この時点では清宮ははっきりとしたことは答えなかった。その夜、潤子が帰宅すると高嶺が来ていたが「お帰りなさい」母と寧々は買い物、父はまだ帰宅していなかった。昨夜のことをお互い謝罪し合い「あたしホテルなんて」と潤子が言い掛けたところで父が帰ってきた。「ううっ?!」誤解して衝撃を受ける父。「ごめん、早番だったから、今の話は誰にも言わないから」「お父さん違うのっ」
     2に続く

5→9~坊さん~ 2

2015-11-18 18:20:09 | 日記
と母と寧々が帰ってきた。「ああっ、黙ってらんない! お母さんこの二人っ!」「ああちょっとっ!! お父さん!」いきなりバラそうとする父に慌てる潤子。高嶺も「お父さん」とうっすら慌てた。
父のお喋りを止められたのかどうのなのかは不明だが、それから皆で夕飯を食べながら古いビデオを映像を見出した。祖母が映っている。祖母は写真嫌いで法事前に人となりを高嶺に知ってもらうにはビデオの映像が手っ取り早かった。「全然笑わない人だったのよ」母の言う通り、ビデオの映像の中の祖母は終始固い表情だった。「これからは、私が潤子さんの成長記録を残して差上げます」高嶺は古くて壊れたカメラを構えてくるのだった。同じ夜、清宮は自宅で潤子が落としたイヤリングを拾い、その傍の自分のラックに有った自分の妻との写真から潤子の誤解に気付いていた。
それから潤子が出勤すると新しいビデオカメラを持った高嶺が現れ潤子の『成長記録』を撮り出すようになった。呆れて無視を決め込む潤子。英会話教室では結婚式の準備も進んでいた。三嶋が教室に来ると毛利と山淵が三嶋が眼鏡からコンタクトに替えたことの気が付いたが、当の三嶋は潤子にばかり気を取られていた。授業中も撮影をやめない為、潤子がビデオを没収しようとしたが断固応じない高嶺。他の生徒達はお似合いだと微笑ましく見ていたが、複雑な顔の三嶋。
授業後、潤子は「写真を見たんだろ? お前にはちゃんと話しておきたいんだ」と清宮に呼び止められたが「進行表は纏めてありますので」潤子は取り合わなかった。いよいよ困った清宮はアーサーに事情を打ち明けた。「あれじゃあなぁ」潤子に張り付いている高嶺をまじまじと見る清宮。高嶺の方も気付いて見返してきた。「OK」アーサーは一肌脱ぐことにした。
アーサーはまず山淵に事情を話し、
     3に続く

5→9~坊さん~ 3

2015-11-18 18:19:56 | 日記
味方に引き入れて潤子の方の対策を任せ、自分は清宮達のフォローに回ることにした。早速潤子と岩盤浴に来た山淵は潤子に事情を話そうとしたが、上手く言い出せない。「あのう、ダメだ! 例えるわ。つまり、ルシファー様が迷宮をさ迷っている時に、ミカエルが悠久の祠に封印されちゃうの、そこで」「ちょちょちょっ、全然わからない」話しをカットされた山淵。「要するに! 清宮さんの、あのう」「あっ! 超奇遇」潤子達が顔を上げると対面したスペースに毛利も来ていた。
その頃、アーサーは高嶺と清宮を銭湯に連れて来ていた。「ジャパニーズ裸の付き合いってやつですよ」腹を割れというアーサーに、清宮と高嶺は話すことは無いと意地を張るばかりだった。山淵は結局言い出せず、アーサーも高嶺達がどこまで風呂に浸かってられるか我慢比べを始めてしまい、話にならなかった。風呂でのぼせた高嶺は「当たり前のように我が家に帰ってきてますね」と呆れられながら桜庭家で潤子に介抱された。「風呂、勝ちました」高嶺が潤子の腕を取って顔の間近で潤子からすればよくわからない『男の沽券』を報告をしているとフラッと部屋に来た寧々にキスしてると誤解され「お母さん、お姉ちゃんがっ!」と騒がれたりもしていた。
敗れた清宮もビール缶で顔を冷してガックリしていたが、岩盤浴でさっぱりした毛利は満足そうにビールを呑み、呼びつけた蜂谷とラーメンを頼んでいた。「フレンチでもイタリアンでもいいのに」帽子を被って現れた蜂谷は憮然としていた。「子供は贅沢しなくていいの」先に食べ出す毛利。蜂谷も食べようとすると「帽子っ!」帽子を脱がせる毛利。戸惑いつつ無言で食べようとすると「頂きますは?」促す毛利。「頂きます」半笑いで言って食べ出すと「うまっ」驚く蜂谷。毛利は笑って、顔を見合わせてから二人でラーメンを食べた。
     4に続く

5→9~坊さん~ 4

2015-11-18 18:19:44 | 日記
夜中に、潤子が目覚めると高嶺が居間で祖母の映ったビデオや祖母が撮ったらしいビデオを観ていた。「すいません、法要前に、幸江さん(祖母)のこともっと知っておきたくて」「よく観れますね? こういうの喜ぶの家族だけですよ?」「だから嬉しいんです。私にとって、皆さんはもう家族です。まぁ、どんな年代の潤子さんも観ておきたいというのもありますが」「何ですかそれ?」祖母の映像を観る高嶺。「本当に笑わない方だったんですね」「星川さんもですよ。星川さんの笑ってるとこ見たことない」「潤子さんといる時は比較的笑ってる方なんですが?」「え? そうなんですか?」間近で高嶺の顔を見る潤子。「テープ、替えます」少し慌ててテープを交換し出す高嶺。潤子は朝まで視聴に付き合った。
寺に帰った高嶺は桜庭家の墓を三休達と念入りに掃除して花を供えた。それをひばりがはがゆげに見ていた。そんな中、桜庭家に寺田が挨拶に来た。寺田は父と旧友だった。「今後とも、高嶺をよろしくお願いします」挨拶もそこそこに高嶺の学生時代の恋愛関係が派手だったと言い出す寺田に潤子は驚き、一気に機嫌が悪くなった。以下英語教室での潤子の怒りの英会話レッスン。「(潤子)軽率な行動をしてすみませんと言って下さい」「(高嶺)軽率な行動をしてすみません」「(潤子)もっと丁寧にっ」「(高嶺)軽率な行動をして大変申し訳ございません」「(潤子)もっともっと丁寧に!」「(高嶺)私の軽率な行動でご迷惑をお掛けしてしまい慚愧の念に堪えません」終業のベルが鳴った。
高嶺はすぐに教室かれ追い出されたが三嶋だけ残っていた。「お前言ってることとやってること違くない?」なぜ高嶺に構うと問い詰めてくる三嶋。「三嶋に関係無くない?!」気が立ってる潤子。「まさこちゃん(毛利)と、ちゃんと話したの?」切り返された三嶋。
     5に続く

5→9~坊さん~ 5

2015-11-18 18:19:32 | 日記
教室を出るとその毛利に声を掛けられ、人目のないところで対峙した。「まさこちゃん、ホントにごめ」「好きでした」被り気味に言った毛利。「え?」「あたし、三嶋さんのこと好きでした。三嶋さんのこと好きだった自分、無かったことにしたくなくて」「そっか。ありがとね、まさこちゃん」「ああ、すっきりした」毛利は晴々した顔で去って行った。この一部始終をドアのガラス越しに山淵が見て聞いていた。「ヤバい、ワンコ攻め?!」どうもBLのツボに入ったらしく、興奮する山淵はアーサーに察せられていた。
「これ、お前のだよな?」教室から出てきた潤子に清宮が拾ったイヤリングを渡した。気まずい潤子。「お前に話しておきたいことがある」「お疲れ様です」潤子は聞かず、通り掛かった高嶺を連れ英会話教室を出て行った。「ここで大丈夫ですので」ホールから出るとすぐに高嶺を拒否する潤子。「明日、法要よろしくお願いします」頭を下げ、潤子はそそくさと去った。自宅の有る団地近くまで一人で帰ってくると商店街の人々が待っていた。「これ」不祝儀袋を差し出された。商店街一同とある。高嶺が祖母について聞いて回った為、法要のことが知れていた。「ありがとう」潤子はありがたく受け取った。
高嶺が寺に戻ると私服の足利香織がいた。「高嶺様」構わず去ろうとすると後ろからすがり付く香織。「なぜ? わたくしじゃ、いけないのですか?」「すみません、準備がありますので」体を離す高嶺。「どうして高嶺様がこのような小さな法要を?」「どんな法要も大切なものです」高嶺は香織の前から去った。祖母の法要当日。喪服をクリーニングに出していた父はタクシー会社の制服でかしこまり、祖母の仏壇の前に家族が揃った。高嶺は仏壇に秋桜の花を供えた。「読経を始める前に少しだけ話をさせて下さい」桜庭家の人々に向き直る高嶺。「この花は幸江さんが大好きだった
     6に続く