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「泣く子と地頭には勝てぬ」?、総選挙で自民圧勝!

2005年09月12日 | Weblog
 郵政民営化法案を争点に、9月11日に投開票が行われた第44回衆議院選挙は、自民党が296議席を獲得し、歴史的な圧勝をしました。民主党は64議席を失って113議席となり、大敗。公明党は31議席、共産党は9議席、社民党は7議席、となりました。
 今回の総選挙は、郵政民営化法案が参議院で否決されたことによる衆議院の解散・総選挙。私は郵政民営化法案に賛成であり、行政改革・構造改革にも賛成です。しかし、小泉首相の今回の衆議院解散は、どう考えても筋が通らず、憲法違反の疑いもあり、道理にはずれた行為と言えます。自民党内の争いを国民の前に曝け出し、国民の判断を仰いだもので、自民党総裁としての責任放棄と思います(小選挙区における自民党造反組と刺客候補の戦いは、14勝15敗で小泉首相の負け)。
 一方、民主党は、年金・社会保障・少子化問題などを争点に掲げて闘いました。両党を冷静に見る限り、道理は民主党にあり(筋が通っているという意味で、政策の評価は個人により異なるでしょう)、小泉自民党の打った手は無理筋でしょう(筋が通らないという意味で、郵政民営化法案は概ね評価されます)。
 しかし国民は、無理筋の小泉首相を圧倒的に支持し、道理の民主党を否定しました。諺に「泣く子と地頭には勝てぬ」というのがあります。その意味は、「道理を以って争っても勝ち目がないこと」をいいます。では小泉首相は「泣く子」なのか、それとも「地頭」なのでしょうか。
 結局、小泉首相は公言していた自民党を壊したのではなく、民主党を破壊したのです。政治学者は、今回の総選挙と小泉首相の手法について、興味深く調査・研究することになるでしょう。大衆に迎合した政治家と、一人の無理筋政治家に迎合した大衆について。
                                 以上