夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「花の嘆き」

2017-06-08 19:25:03 | 自作の詩
誰がわたくしの事を移り気などと言うのでしょう
そのようなモノになぞらえてしまうのでしょう

わたくしは ただ恋をしただけ

あの方の気を惹けるような色をまといたかった ただそれだけですのに


緑を帯びた白

少し縁をごくごく淡い水色にして
少しずつ少しずつ 水色を多く濃くしていって
次に藤色 それからそれから濃い紫色へ

深まっていったのは わたくしの恋心
あの方の心を求めて

無垢な乙女の白から艶やかに色づく・・・・・
わたくしを変えたのは あの方ですのに

それが罪だと移り気 浮気と責められますか

わたくしは あの方ゆえにー染まり染められ
装いを変え続けるしかありませんでした

求められれば大胆にも慎ましやかにも
一重に咲こうとも 八重九重に咲こうともー
想いはただ一途 ひたむきに ひたすらに

愛して愛して 愛し続けて


この緑の葉が濡れているのは雨のせいではありません
わたくしが密かに流した涙です
堪えきれず隠しきれず こぼしてしまった涙のしずくです


得る事無き報われる事無き恋心
かように染められ 色日々変えようとも
ああ!
時が来れば わたくしは わたくしと言う花は ただ枯れて死んでいくしかないのです


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6 コメント

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花の嘆き ()
2017-06-08 20:38:19
紫陽花の激しい恋心
七変化したのはあなたのために。
それを移り気というのね。。とは、、
ぐぐっときますね。
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碧様 こんばんは (夢見)
2017-06-08 20:58:45
有難うございます

紫陽花と言う花は色々な品種があり それぞれに咲き方も違っていて 見る人間の気分でも受ける印象が異なるだろうなーと感じます

山あじさいの紫色や濃い紅(くれない)

ずうっと白かピンクのままのアナベルに

悪い恋になるも 幸せな恋になるも「相手次第」なところもあるかしらと^^;
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Unknown (けん)
2017-06-09 01:59:07
桜でも紫陽花でも、それこそ全ての花にいえるんだろうけど、いずれは散っていくんですもんね。
「愛して愛して 愛し続けて」
それなのに儚い恋心。
「空が泣く日に・・・」もそうだけど人間じゃないものの恋。
なんか素敵です。
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曽根崎心中、七変化 (つかさ)
2017-06-09 02:24:11
 この世の名残り 夜も名残
 死に行く身を たとふれば
 あだしが原の 道の霜


 彩とりどりと 若い花
 染めて染められ 七変化
 恋の行方は 標なく
 二人道中 旅立ちて
 文に誓いし 約束の
 お初徳兵衛 つゆ濡れて
 曽根崎の森 果てしなん
 よひらの花の 見届けし
 来世の旅路 あらかしこ
 

 未来成仏 うたがひなき
 恋の手本と なりにけり



 つかさ拝
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けん様 有難うございます (夢見)
2017-06-09 08:47:23
昔から雨が降ると 少し言葉が浮かびます
思いつくままに 書き連ねてみました

読んでいただけてー嬉しく思います

高木彬光先生の神津恭介モノの一つに 「花に愁いはありません 見る者の心にー」というような一節があります

昔 読んだ作品ですが ずうっと心に残っております
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つかさ様 有難うございます (夢見)
2017-06-09 08:53:49
格調高く 
行かば そは夢 人形浄瑠璃 その異界へといざなうような 妖しき冥界への入り口か・・・

お芝居への詞書のような
 此の世にて結ばるること無き二人ゆえの道行き
命の終わり

終らぬ果てしなき地獄の始まりかもしれぬ

美しい言葉を有難うございました
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