yoshのブログ

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桂林荘雑詠諸生に示す 広瀬淡窓

2020-02-15 06:18:23 | 文学
広瀬淡窓(1782~1856)江戸時代末期の学者、詩人です。豊後(大分県)日田の人。26歳の時に塾、桂林荘を開き、それが後に咸宜園となりました。入門者は四千余人にもなりました。九州第一の塾であり、門下生に、高野長英、大村益次郎、清浦奎吾などの逸材がいました。下記に広瀬淡窓の七言絶句を紹介します。

桂林荘雑詠諸生ニ示ス 其ノ三
幾人負笈自西東
両筑双肥前後豊
花影満簾春晝永
書聲断続響房櫳

幾人カ負笈(きゅう)ヲ負ウテ西東自(より)リス
両筑双肥前後ノ豊
花影簾(れん)ニ満チテ春晝永ク
書聲断続シテ房櫳(ぼうろう)ニ響ク
 「訳」
ここ桂林荘の塾生になろうとして諸方から集まって来た者の数は、数えきれぬほど多い。また、出身地も、筑前、筑後、肥前、肥後、豊前、豊後と多岐にわたっている。それら多くの塾生たちが、簾いっぱいに梅花の影のうつる、うららかな春の日の昼さがりにも勉学に励んで倦むことを知らず、読書の声が、あるいは高くあるいは低く、窓外に響いてくる。

「鑑賞」
外には春の好風景。内には、塾生の読書の声の好風景です。

「吟剣詩舞道漢詩集 続・絶句編」日本吟剣詩舞振興会






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