映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

2022年好きだった映画10+10

2022-12-31 21:45:23 | 映画 ベスト
2022年好きだった作品

2022年結局観たのは190本(Netflix、amazon、名画座含む。DVDはほんのわずか)であった。前年201本までいかず。厳選して観にいくようにしているので、そこから約1割の20本選ぶのも難しいし、10本選ぶのはもっとむずかしい。たぶん普通の人が選ぶ作品と違うと思うけど、これが自分の好みです。下記番号は順位ではありません。題名をクリックするとブログ記事になります。

⒈コーダあいのうた


⒉猫は逃げた


⒊夜叉


⒋トップガン マーベリック


⒌サバカン


⒍スワンソング


⒎あのこと


⒏キングメーカー 大統領を作った男


⒐声 声なき犯罪者


⒑ハケンアニメ!


「トップガン マーベリック」は文句なしのナンバーワン、ケニーロギンス「デンジャラスゾーン」のイントロが流れて背筋に電流が走った。「キングメーカー」は金大中の選挙参謀に焦点をあてる。当選させるためには手段を選ばない強引な手口が面白い。「コーダあいのうた」は主人公のハートフルな歌声がこころに響く。手話で意思を伝える素朴な家族がいい。「あのこと」では、舐めるようなカメラワーク望まない妊娠に立ち向かうリアルな心理状態を追う。

「夜叉」はNetflix作品。韓国得意のクライムサスペンスだけど、猥雑な香港と瀋陽を舞台。「サバカン」がもつやさしいムードには心を洗われる。今年いちばん泣ける「愛なのに」も良かったが、今泉力哉監督がいつもより簡潔にまとめた「猫は逃げた」の方が自分にはよく見えた。「スワンソング」は不良老人のロードムービーで心地よい映画だ。

B級韓国映画の「声」振り込め詐欺が題材、こんな組織的に犯罪をやっているのかと驚く。「ハケンアニメ!」ではアニメ業界で懸命に働く主人公に共感を持てた。働き方改革で社会主義者のように没落した日本の働き手と違う主人公に共感をもつ。

上記10作に次いで自分が好きな10作を選択する。

⒈ウエストサイドストーリー
⒉声もなく
⒊ブラックボックス
⒋ちょっと思い出しただけ
⒌愛なのに
⒍渇きと偽り
⒎夜を走る
⒏エルヴィス
⒐あなたと過ごした日に
⒑3つの鍵

リバイバル「ウエストサイドストーリー」の存在意義を問う人もいるが、素直じゃない。前回に劣らないダンスシーンは出演者の鍛錬を感じる。韓国映画「声もなく」誘拐された少女と預かる裏社会の男との友情という今まで見たことない設定が楽しめる。フランスのサスペンス「ブラックボックス」は急展開の逆転ストーリーにジェットコースターみたいな感覚をもつ。

現代若者の偶像を描いた「ちょっと思い出しただけ」「愛なのに」「猫は逃げた」の3作がよかった。初老の域に入った自分には、理にそぐわない恋がよく見える。迷ってベスト10に「猫は逃げた」を入れたが遜色ない。「愛なのに」ではピンク出身の城定秀夫監督得意の男女の絡みシーンが観られる。

エリックバナが故郷オーストラリアに帰ってつくった「渇きと偽り」は上質のサスペンス。連邦捜査官が帰郷して自分にも関わりある未解決事件に関わる。誰が犯人でもおかしくない展開にしびれる。低予算B級映画のムード満載の夜を走るは別に夜のドライブだけでない。数々のハプニングに出くわす展開がおもしろい。

「エルヴィス」では、人気の出始めで腰ふるエルヴィスに女性ファンが熱狂するシーンに高揚感を覚える。「あなたと過ごした日に」ではコロンビアの公衆衛生専門の医師にクローズアップする。実話をもとにしたラテン系の明るさをもつシリアスドラマだ。「3つの鍵」はミラノの3階建高級アパートに住むそれぞれの住人たちの物語だ。ドッシリとしたワインを飲むような重厚感をもち見応えがある。


補足
ブルーバイユー
ボイリングポイント
千夜一夜
ザリガニの鳴くところ
ツユクサ
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映画「柳川」 中野良子&池松壮亮

2022-12-31 21:40:47 | 映画(アジア)
映画「柳川」を映画館で観てきました。

映画「柳川」は中国朝鮮族のチャンリュル監督による福岡県柳川を舞台にした中国映画である。映画ポスターの夜のムードが雰囲気良さそう。2011年の夏と2019年の冬の2回柳川でお堀を舟で遊覧したことがあり、なじみがある。中国人男女3人が主演だが、池松壮亮と中野良子が日本人俳優として加わる。

末期がんを宣告されたドン(チャン・ルーイー)が飲みながら兄チュン(シン・バイチン)を日本の柳川への旅に誘う。行く気のなかった兄に、柳川は中国読みでリュチュアンで、元恋人の名前と同じだと伝える。しかも、柳川に行方不明だった元恋人チュアン(ニー・ニー)がいるらしいと連れ出す。2人は柳川のバーで歌を歌っているチュアンと再会するとともに、宿泊している宿の主人中山(池松壮亮)や居酒屋の女将(中野良子)と交流する日々を描いていく。

予想通り柳川のお堀付近の映像はきれいだった。
人気のない街路のしっとりとした夜のムードも、船頭が誘導するお堀を遊覧する舟に乗る姿も優雅である。観ていてたのしい。美しいショットも数多く、エピソードも次から次へと盛りだくさんに出てくる。ただ、つぎはぎの感はある。つながりに流れがないのが残念である。(筆者撮影↓)


⒈中野良子
久々にみる。自分が中学から高校にかけての人気はすさまじかった。NHKの「天下御免」をはじめとしてTVドラマで見ない日はなかった。田宮二郎主演TVドラマ「白い影」での看護婦役がなぜか印象に残っている。

高倉健主演「君よ憤怒の河を渡れ」が中国で大ヒットした影響はその後も残っている。文化大革命の悪夢が明けたあとで、観れる映画も限られていただろう。オリンピックの開会式の演出もやった中国映画界の巨匠チャンイーモウ監督高倉健主演の映画をつくったくらいだ。当然ヒロインの中野良子はもてはやされる。

日本では忘れられた存在の中野良子もここではいい感じの居酒屋の女将を演じる。中国人兄弟の会話を絶妙に交わす会話は手慣れているプロの水商売の女将の雰囲気すらある。


⒉池松壮亮
中国人兄弟が泊まる古民家の民宿の主で、最初は大した役ではないのかと思った。ここで中国人兄弟と関係があった中国人女性チュアンとロンドンで出会い、君の名前と同じ「柳川」という町が日本にあるんだよと伝える。17歳の時にできてしまった15歳の娘がいる設定だ。

いつも通りのマイペースな演技である。
英語でチュアンと会話する。酒に呑まれる役で、いいところはまったくない。でも彼らしい感じである。


⒊柳川の町とと印象深いシーン
中国の朝鮮族だったというチャンリュル監督はかつて柳川の町を訪れたことがあったのであろう。そこで、ヒロインの名前が「柳川」を中国語読みしたリュチュアンという女性になったことや今回のストーリーの流れを思いついたと思われる。特に、お堀の近くの街路を中国人の3人が夜散歩するシーンが素敵だ。

でも、それだけではない。お堀をクロールで泳ぐ人を登場させたり、松岡修造が高校時代テニスに励んだ柳川高校の女子生徒が出演したり、柳川にルーツがあるジョンレノン夫人の小野洋子さんにつながる歌が流れたりする。おひな様がでてくる。確か、地域の領主だった立花家の邸宅で見たことがある。(筆者撮影↓)


ただ、いちばん素敵に見えたのは、自動販売機のそばでチュアンことニーニーがダンスするところ。かっこよかった。
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2022年読んだ本

2022-12-30 19:46:02 | 
2022年読んだ本

1.超説得法 野口悠紀雄
2.古地図で歩く江戸東京探訪ガイド
3.上野千鶴子に挑む 千田有紀編
4.反論が苦手な人の議論トレーニング 吉岡友治
5.日本人のリテラシー1600-1900 リチャード・ルビンジャー◎
6.性風俗のいびつな現場  坂爪真吾
7.女性同士の争いはなぜ起こるのか 妙木忍
8.上司のいじりが許せない 中野円佳
9.搾取される若者たち 阿部真大
10.東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ 遙洋子◎
11.記憶に残るキャラクターのつくりかた リンダ・シーガー
12.売国保守 森口朗
13.税をむさぼる人 森口朗
14.大番上 獅子文六◎
15.花の忠臣蔵 野口武彦◎

16.不確実性下の意思決定理論 イツァーク・ギルボア
17.おじさんはどう生きるか 松任谷正隆
18.金持ちの濃い理論 上念司◎
19.モチベーションの心理学 鹿毛雅治◎

20.大番下 獅子文六
21.合理的選択 イツァーク・ギルボア
22.メタ社会学 上野千鶴子
(1月 22冊)
23.日本を殺すのは誰よ 新井紀子
24.生涯弁護人上 弘中惇一郞◎◎
25.時代を撃つノンフィクション100 佐高信
26.経済学 ポールサミュエルソン
27.1960年代の東京 池田信
28.批評の技術 北村紗衣◎
29.戦慄の捏造事件ファイル 鉄人フィクション編集部
30.嗅ぐ文学、動く言葉、感じる読書 ラルフ・ジェームズ・サヴァリーズ
31.脚本の科学 ポール・ジョゼフ・ガリーノ
32.僕の散財日記 松任谷正隆
33.映画はいかにして死ぬか 蓮實重彦
34.自分史の書き方 立花隆
35.自由はどこまで可能か 森村進◎
36.生涯弁護士下 弘中惇一郞◎◎

37.あなたを陰謀論者にする言葉 雨宮純
38.学生のための法律ハンドブック 近江幸司、弘中惇一郞
39.ロッテを創った男重光武雄論 松崎隆司◎◎
40.リサーチの技法 ウェイン・C・ブース
41.平生の心がけ 小泉信三◎
42.仲代達矢が語る日本映画黄金時代 春日太一◎
43.エレクトリック・マイルス ポール・ティンゲン◎◎

44.マルジナリアでつかまえて 山本貴光
45.ジミーペイジの真実 クリス・セイルヴィッチ◎
46.大野雄二のジャズ放浪記 大野雄二◎

47.不良役者 梅宮辰夫
48.裏道を行け 橘玲◎
49.一度読むだけで忘れない読書術 池田義博◎
50.デイトレードよりも早く稼ぐ超速株式投資術 高野譲◎

(2月 28冊)
51.反資本主義が日本を滅ぼす 木村貴◎
52.僕の音楽キャリア全部話します 松任谷正隆◎

53.誤解の心理学 三宮真智子
54.戦後民主主義のリハビリテーション 大塚英志◎◎
55.最も賢い億万長者上 グレゴリー・ザッカーマン◎
56.最も賢い億万長者下 グレゴリーザッカーマン◎

57.教育の効果 ジョン・ハッティ
58.不動産投資家のリアルルール 上海摩天楼君◎
59.経営者交代 松崎隆司
60.100案思考 橋口幸生◎
61.ゴルゴ31はいつ終わるのか 竹熊健太郎
62.FXボリンジャー常勝の技 山中康司
63.問いの立て方 宮野
64.幸福とは何か 森村進
65.モータウンミュージック ネルソン・ジョージ
66.相続したボロ物件どうする 
67. 感情化する社会 大塚英志
68.20世紀の自画像 加藤周一
69.松任谷正隆の素 松任谷正隆
70.東大に合格する記憶術 宮口公寿◎
71.記憶のデザイン 山本貴光◎

72.日本人の給料はなぜ安いのか 坂口孝則
73.直球勝負の会社 出口治朗
74.レコーディングダイエット決定版 岡田斗司夫◎
75.「バカな」と「なるほど」 吉原英樹
76.マーヴィンゲイ物語 デイヴィッド・リッツ
77.横浜中華街 山下清海◎
78.積読こそが完全な読書術である 永田希
79.脳はなぜ都合良く記憶するのか ジュリア・ショウ◎
80.デジタルミニマにスト カル・ニューポート
81.コミュ障のための面接戦略 曽和利光
82.年収は住むところで決まる エンリコ・モレッティ◎◎
83.予測不能の時代 矢野和男◎◎
84.自閉症の世界 スティーブ・シルバーマン◎
85.最高の体調をつくる音楽の活用法 ステファン・ケルシュ◎

(3月 35冊)
86.感想文から文学批評へ 小林真大
87.甦る昭和脇役名画館 鹿島茂◎
88.昭和維新史との対話 保坂正康、鈴木邦男
89.今日から使える微分方程式 飽本一裕
90.老いと記憶 増本康平◎
91.眠れない夜は体を脱いで 彩瀬まる
92.日本近代史講義 山内昌之編集◎
93.タイミングの科学 乾信之
94.あなたが世界のためにできるたったひとつのこと ピーターシンガー
95.くちなし 彩瀬まる
96.暗い夜、星を数えて 彩瀬まる
97.ほったらかし投資術 山崎元、水瀬ケンイチ◎
98.ザ・フォーミュラ アルバート=ラズロ・バラバシ◎

99.泥沼スクリーン 春日太一
100.不安をあおりたい人 上念司
101.新ネットワーク思考 アルバート=ラズロ・バラバシ◎
102.投壜通信 山本貴光
103.東電殺人事件 佐野眞一
104.女と男なぜわかり得ないか 橘玲
105.仕事は準備が10割 山本直人
106.欲望の資本主義4 スティグリッツ&ファーガソン◎
107.映画を早送りで観る人たち  稲田豊史◎◎

(4月 22冊)
108.不道徳な見えざる手 ジョージ・アカロフ
109.巨乳バカ一代 本橋信宏◎
110.革命について ハンナアーレント
111.色街旅情 本橋信宏
112.江戸東京歴史散歩の道 
113.東京の階段 松本泰生◎
114.欲望の資本主義5 NHK◎
115.人生百年の教養 亀山郁夫◎◎
116.賭博者 ドストエフスキー◎
117.2025年日本経済再生戦略 冨山和彦&成毛真◎
118.ソロ活女子のすすめ 朝井麻由美◎
119.欲望の資本主義3 NHK◎

120.地下室の手記 ドストエフスキー
121.拝啓、父上様 倉本聰
122.自分の薬をつくる 坂口恭平
123.無形資産が経済を支配する ジョナサン・ハスケル◎
124.adaptive marketa アンドリュー・ロー
125.基礎からわかる論文の書き方 小熊英二
(5月 17冊)
126.ぼくの大好きな青髯 庄司薫
127.古本屋おやじ 中山信如
128.海の泡 檀一雄
129.私の銀座 銀座百点◎
130.闇市の帝王 七尾和晃◎

131.生活保護3兆円の衝撃 NHK
132.生家へ 色川武大
133.二度はゆけぬ町の地図 西村賢太
134.岡倉天心 松本清張◎
135.東京裏返し 吉見俊哉
136.昭和東京ジャズ喫茶 シュートアロー
137.超こだわりの店乱れ食い 伊丹由宇
138.お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 橘玲◎◎
139.ウォール街のアルゴリズム戦争 スコット・パターソン
140.発掘写真で訪ねる新宿区古地図散歩 坂上正一◎◎
141.酒場目指して 大川渉
142.いずれ我が身も 色川武大
143.編集者の時代 マガジンハウス
144.サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミス◎◎
145.豆腐屋の四季 松下竜一
146.投資の科学 マイケル・モーブッシン

147.偶然とは何か 竹内啓
148.飲水思源 佐高信◎
149.ルポ池袋アンダーワールド 中村淳彦&花房観音◎
150.東京のヤミ市 松平誠◎

151.ギャンブル考現学 黒川博行
152.偶然の科学 ダンカンワッツ
153.銀座旅日記 常盤新平
154.隅っこの昭和 出久根達郎
155.popye物語 椎根和
156.健全なる精神 呉智英

157.色川武大1929-1989
158.江戸前で笑いたい 高田文夫
159.直感を磨くもの 小林秀雄◎
160.東京風俗帖 木村荘八
161.大山康晴の晩節 河口俊彦
162.熔ける再び 井川意高◎
163.熔ける 井川意高◎

164.春宵十話 岡潔
165.不道徳的倫理学講座 古田徹也
166.山口組三代目 田岡一雄◎◎
167.ゾーン マークダグラス◎

(6月42冊)
168.ベストセラーの戦後史 井上ひさし◎
169.2000年の桜庭和志 柳澤健◎

170.ネガポジ反転で人生が楽になる エドはるみ
171.ネットニュースではわからない本当に日本経済入門 伊藤元重
172.あなたも株のプロになれる 立花◎
173.自伝大木金太郎 大木金太郎◎
174.新L型経済 冨山和彦&田原総一郎◎

175.NLPトレーディング ラリストグライ
176.1970年代の思い出のアルバム 坂上正一
177.実践日経平均トレーディング 国宗利広
178.マジメとフマジメの間 岡本喜八
179.東急全線古地図マップ◎ 
180.こち亀社会論 稲田豊史
181.武器としての資本論 白井聡◎
182.菊地成孔の欧米休憩タイム 菊地成孔
183.次の東京オリンピックが来てしまう前に 菊地成孔
184.世界一楽しい不動産投資の授業 浅井
185.絶対悲観主義 楠木建◎
185.社会思想としてのクラシック音楽 猪木武徳
186.ジョンレノンからはじまるロック名盤 中山康樹◎
187.菊地成孔の映画関税撤廃 菊地成孔
188.映画論の冒険者たち 堀潤之
189.孤獨の人 藤島泰輔
190.世界の名作数理パネル100 中村義作
191.世界は五反田から始まった 星野博美◎◎
192.投資の行動心理学 ジェイク・バーンスタイン◎

193.オードリータン天才 アイリス・チュウ
194.社長の条件 中西弘明、冨山和彦
195.悦楽王 団鬼六
196.ぼっちの歩き方 朝井麻由美
(7月 29冊)
197.江戸東京坂道辞典
198.アインシュタイン方程式を読んだら 深川峻太郞
199.黄金の1980年コラム 泉麻人
200.フォンノイマンの哲学 高橋昌一郎◎
201.コロナショックサバイバル 冨山和彦
202.歴史学との出会い 速水融◎
203.オンライン脳 川島隆太◎
204.リスクの心理学 アリ・キエフ◎
205.永続孤独社会 三浦展◎
206.たった12週間で天才脳を養う本 サンジェイ・グプタ◎
207.大学教授のように小説を読む本 トーマスフォスター◎

208.情報爆発 アン・ブレア
209.これを聴け アレックス・ロス
210.認識とパタン 渡辺
211.絶対音感を科学する 阿部淳一
212.悩むなら旅に出よ 伊集院静
213.義理と人情の経済学 山村英司
214.バレットジャーナル ライダーキャロル
215.歴史人口学事始め 速水融
216.路上のジャズ 中上健次
217.映画監督神代辰巳 ◎◎
218.酔っ払いは二度会計する 田中開
(8月 22冊)
219.異端者の快楽 見城徹◎
220.量子コンピュータが人工知能を加速する 西森秀稔
221.機械学習をめぐる冒険 小高知宏
222.量子コンピュータが変える未来 寺部雅能、大関真之
223.住宅営業マンぺこぺこ日記 屋敷康蔵◎
224.この一本 馬場康夫◎◎
225.フォンノイマンの生涯 ノーマン・マクレイ◎◎

226.ストーリーが世界を滅ぼす ジョナサン・ゴットシャル
227.歴史の中の江戸時代 速水融◎
228.補給戦 クレフェルト
229.歴史人口学で見た日本 速水融
230.大正デモグラフィー 速水融、小嶋美代子
231.こちらあみ子 今村夏子
232.人が好き 瀬戸内寂聴
233.新倭館 田代和生◎
234.喰うか喰われるか 溝口敦◎

235.禁断の市場 ベノワ・B.マンデルブロ
236.なぜ金融リスク管理はうまくいかないか リカルド・レボネト
237.ニッポン線路つたい歩き 久住昌之
238.野武士のグルメ増量新装版 久住昌之
239.推理小説作法 江戸川乱歩他◎◎
240.大阪堂島米市場 高槻泰郎◎

(9月 22冊)
241.知性は死なない 與那覇 潤
242.あれかこれか 野口真人
243.トレーダーの生理学 ジョン・コーツ
244.貢献する気持ち 滝久雄
245.東京の多様性 滝久雄編集
246.ぐるなび№1サイトへの道 滝久雄
247.面食い 久住昌之
248.工学部ヒラノ教授と最後の学生たち 今野浩◎
249.トレーダーの心理学 アリキエフ◎

250.金融工学は何をしてきたか 今野浩
251.美と破壊の女優 京マチ子
252.金融工学者フィッシャー・ブラック ペリー・メーリング◎
253.ヒラノ教授の論文必勝法 今野浩◎

254.世襲人事 高杉良
255.映画はフレームだ 吉村公三郎
256.トレーダーのメンタルエッジ ジェイソン・ウィリアムズ
257.新弓と禅 オイゲン・ヘリゲル
258.魔術師たちの心理学 Kタープ
259.文系のための統計学の教室 涌井良幸
260.確率の科学史 マイケル・カプラン
261.人生を賭けて家を買った人の末路 屋敷康蔵
262.勝ち目はあるか マイク・オーキン
263.生と死を分ける数学 キット・イェーツ
(10月 23冊)
264.バカと無知 橘玲◎◎
265.近代日本の優生学 本多創史
266.理財工学1 今野浩
267.リスク
268.トレーダーの精神分析 スティンバーガー◎
269.もっと! リーバーマン
270.「現代優生学」の脅威 池田清彦
271.近代日本の優生学 本多 創史
272.ヘッジファンドの売買技術 アルタッチャー,ジェームス◎◎
273.投資家のためのリスクマネジメント グラント,ケニス
274.最速で夢をかなえる!すごろくノート術 原麻衣子
275.愛の右翼赤尾敏 赤尾由美
276.映画は狂気の旅である 今村昌平◎◎
277.学校では学力が伸びない本当の理由 林純次◎

278.ほんとうの定年後 坂本
279.すごろく読書術 原麻衣子◎
(11月 16冊)
280.それはあくまで偶然です ローゼンタール
281.年収が10倍になるすごい読書法 山本直人
282.デタラメ バーグストローム
283.統計学ケンカ物語 安藤洋美
284.データ分析をマスターする12のレッスン 水落正明
285.成功する起業家は居場所を選ぶ 馬田隆明
286.大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい 宮田直
287.新型格差社会 山田昌弘
288.neverland dinner 二度といけないあの店で 都築響一他
289.天才はしつこい ロッドジャドキンス◎
290.神保町二回世界巡り 坂崎重盛
291.ホラーの哲学 ノエルキャロル
(12月 12冊)
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オバマお気に入り17本2022

2022-12-30 07:50:46 | 映画 ベスト
オバマ元アメリカ大統領が今年2022年のベスト17本を自らSNSに公開している。興味深い記事なのでup

まだ日本で公開されていない映画が多い。観ているのは7作

観た映画に自分の記事を重ね合わせる。観ているが「秘密の森の、その向こう」はあまり好きでない。悪くないドキュメンタリーだが、コメントが難しいので「クロティルダの子孫たち」も記事にしていない。「トップガン」「あのこと」は自分の2022年ベストにも入る。2023年は公開のたび観に行ってみよう。特にスティーブンスピルバーグの新作と「別れる決心」が楽しみだ。

『フェイブルマンズ』
『別れる決心』
『ザ・ウーマン・キング(原題) / The Woman King』
『アフターサン(原題) / Aftersun』
『エミリー・ザ・クリミナル(原題) / Emily the Criminal』
『秘密の森の、その向こう』
『クロティルダの子孫たち -最後の奴隷船を探して-』

『あのこと』
『ティル(原題) / Till』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
『トップガン マーヴェリック』
『ザ・グッド・ボス(原題) / The Good Boss』
『偶然と想像』
『英雄の証明』
『砂利道』
『ター(原題)』
『アフター・ヤン』


参考までに2021年のオバマ元大統領のベストだ。
「ウエストサイドストーリー」「カモン カモン」などは今年観た。
結局日本で公開されていない作品で観たいなあと思う映画もある。
うーん、残念。

「ドライブ・マイ・カー」
「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」
「ウエスト・サイド・ストーリー」
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
「Pig」
「PASSING -白い黒人-」

「The Card Counter」
「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」
「The Worst Person in the World」
「Old Henry」
「最後の決闘裁判」
「マクベス」
「C'mon C'mon」
「アイダよ、何処へ?」

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映画「そばかす」三浦透子&前田敦子

2022-12-29 19:47:29 | 映画(日本 2019年以降主演女性)
映画「そばかす」を映画館で観てきました。


映画「そばかす」ドライブマイカーのドライバー三浦透子主演の新作である。30歳独身で結婚に関心のない女を演じるらしい。自分にも結婚しないと言い切る20代後半の娘がいて、ちょっと気になる。ドライブマイカーでは喫煙者の女性ドライバーを巧みに演じて好感が持てた。ここでも一定以上の水準は期待できそうだ。

好きなタイプの映画である。
小さなエピソードがたくさんあって、少しづつ積み上げる。最初から最後までネタ不足にならず退屈しない脚本家アサダアツシのボキャブラリーの豊富さを感じる。三浦透子にも卑屈な独身のイメージがない好感が持てて、落ち着いて観ていられる。傑作とまでは思わないが、居心地良い映画だった。

主人公かすみ(三浦透子)は30歳、チェリストを目指し音大に入学したが、静岡に帰郷してコールセンターに勤めている。両親と祖母(田島令子)と一緒に住む。妹は先に嫁いでもうすぐ子供が産まれる。母親(坂井真紀)は娘の将来を心配して、お見合いに強引に連れていく。それでも、結婚にも恋愛にも関心がないと言い切る。


そんなかすみを取り巻いて、いくつかエピソードが生まれる。
コールセンターの同僚に誘われていった合コン、無理やり連れて行かれたお見合いのお相手がたまたま行ったことのあるラーメン屋の店主で仲良くなる話、中学の同級生が勤める保育園に転職する話など。かすみの両親や祖母がいいキャラをしていて、エピソードと三浦透子が巧みにからまる。話の展開の仕方はいい。


数々のアップダウンがあった後で、真帆(前田敦子)が登場する。中学の同期だった真帆と偶然再会するのだ。自由人っぽい真帆とキャンプに一緒に行ったりして関係を深める。一緒に住もうかという話にまでなる。実は真帆は5年間AV女優をやっていて、今回戻ってきたのだ。


保育園に勤めるかすみが子ども相手にデジタル紙芝居をやってくれと依頼される。「シンデレラ」の題材を選び、その声優をやってくれと真帆に頼むのだ。ただ、「シンデレラ」の設定が、王子様中心のいかにも男性目線だと真帆が言い、台本を書き換えるのだ。これも見せ場の一つである。男性目線から女性優位の台本に書き換えられ周囲が戸惑う展開だけど、自分が観て普通の人がクレームをつけるような違和感は感じなかった。


いくつものエピソードの中にコミカルなシーンも織り交ぜるので思わず吹き出してしまうシーンも多い。実年齢よりも上の年齢の女性を演じた三浦透子は、結婚に固執しないあっけらかんとした女の子を巧みに演じていて良かった。なぜか?トムクルーズの「宇宙戦争」が好きで、その映画の中でのトムクルーズの走り方を気に入っていると言う。アレ!この映画だけ違っていた?覚えていない。

設定が違っても、三浦透子はドライブマイカーと同じような雰囲気をもつ。歌もうまい。次の作品にも期待する.。
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映画「フラッグデイ」 ショーンペン

2022-12-26 18:34:08 | 映画(洋画:2019年以降主演女性)
映画「フラッグデイ」を映画館で観てきました。


映画「フラッグデイ」はアカデミー賞主演男優賞を2度も受賞した俳優ショーンペン監督の新作である。自ら犯罪者を演じている。ショーンペンは監督作も出演作も自分の好きな映画が多い。今回監督作は久しぶりだが、「リコリスピザ」や「博士と狂人」といった最新出演作も観ている。その中でショーンペンは独特の存在感を示す。予告編でどうやら犯罪者の役というのはつかめた。意外にも評価は高くないけれども、すぐさま映画館に向かう。

当初の予想と異なり、この映画でショーンペンが主演ではない。娘ジェニファー(ディランペン)の視点で話が展開する。子どもの頃から可愛がってくれた父親ジョン(ショーンペン)は普段は家にいないで、たまに帰ってくるだけだ。母親は夫をワルだと信用していない。


父親が悪さをして警察に捕まると、別々に暮らすようになる。しかし、娘ジェニファーと継父との折り合いが悪く、ジェニファーは家を飛び出しジョンの元にいったん行く。もともと父親への愛情に満ちていたのだ。ただ、長くは同居できない。ジョンはいつでも悪事の企てが脳裏にあった。一方で娘は猛勉強してジャーナリストへの道を歩もうとしているが。


映画の性質上おもしろいという作品ではない。でも、いかにもショーンペンらしいセンスある映像の作り方だと思う。好感がもてる。
ロケハンをきっちりやっているなあという風景美とバックミュージックを選択する抜群のセンスはプリッジイントゥザワイルドなどのショーンペン監督作品に共通する。いつも通りでいい。

しかも、こういう悪のダメ男を演じると、ショーンペンは実にうまい。虚言癖があり、ウソをウソで埋めようとして、ニッチもさっちもいかない男だ。犯罪者に多いタイプで、典型的な詐欺師の要素もある。それでも、身内には特別な愛情を持っている。そんな奴って身近にもいる。


そんな男だとわかっていても、娘は完全には父親を見捨てられない。そのあたりの微妙な心境が映像で伝わる。娘の辛い立場それ自体は哀しい。娘役がショーンペンの実娘ディランペンだというのは映画を観終わり初めて知った。母親ロビンライト譲りの美貌である。

この映画は予告編では事件が起きはじめて娘が知ったようなつくりかたをしているが違う。でも、かえって自分にはよく見えたし、複雑な家庭環境だったジェニファーを見事にディランペンは演じたと言って良い。
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映画「ケイコ 目を澄まして」. 岸井ゆきの&三浦友和

2022-12-21 07:44:52 | 映画(日本 2019年以降主演女性)
映画「ケイコ 目を澄まして」を映画館で観てきました。


映画「ケイコ 目を澄ませて」は最近活躍が目立つ岸井ゆきの聴覚に障がいのあるボクサーを演じる三宅唱監督の作品である。実際に耳の聴こえない女性ボクサーだった小笠原恵子の「負けないで」という本が基調になっている。ボクシング映画独特の高揚感を期待して映画館に向かう。今や名脇役役者となった三浦友和ボクシングジムの会長を演じて脇を固める。

荒川拳闘会は会長(三浦友和)が親の代から引き継いでいる歴史あるボクシングジムだ。所属する女子ボクサー小河ケイコ(岸井ゆきの)は生まれつき耳が聴こえない。ゴングの音もセコンドの指示も聞こえない。それにもかかわらず、練習に励みプロデビューする。しかし、持病を抱えた会長はジムを閉鎖するタイミングを見計らっていた。


女性ボクサーを主人公にした映画には名作が多い。ヒラリースワンクの「ミリオンダラーベイビー」安藤サクラの「百年の恋」は自分にとって双璧だ。それと比べるとかわいそうかもしれない。時間的にも簡潔にストーリーをまとめている印象を持つが、2つの映画にあった一時的な高揚感が今ひとつなかったクリントイーストウッドのトレイナーについてヒラリースワンクが勝ち上がっていくシーンや、安藤サクラが怠惰な生活でダブついていた体型をびっくりするほどシェイプアップしたシーンには思わずドッキリしたものだ。


岸井ゆきのが放つパンチがあまりに貧弱で、正直これでボクシングの試合をしのげるのかと思ってしまう。勝ったという試合も試合の全貌は示さない。リアル感に乏しい。ただ、ボクシングを別にすると、岸井ゆきのは役柄に没頭していて良かった。ちょっとひねくれている性格を巧みに演じている。会長はケイコにはやさしく接して、お互いに信頼関係がある。ケイコはくじけそうになって、会長にもうやめたいと手紙を書いたけど渡せない。いじらしい。岸井ゆきのはいつもよりきれいに見えた。シェイプアップしたからであろうか。


三浦友和がいい。悪人を演じる機会もある。北野武監督「アウトレイジ」で演じたヤクザ役のキャラクターはちょっと違うかな?という印象を持った。親から引き継いだボクシングジムを経営しても、うまくいかない。堕ちていく存在だ。そんな役柄が似合う。病室でメガネを外した時の顔立ちに青春時代の面影を感じ、懐かしくなる。
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番外12 予約がとりづらいすし

2022-12-20 19:37:35 | 散歩
東京のど真ん中でミシュランすし食べました。
自分じゃとても予約できない。

菊菜から




たこ


白子、ゆずが効いていて絶品


クエ、山口県産


マツカワカレイ


甘鯛


あわび、異様にやわらかい。これは奇跡だ。




焼き魚


つまみが10品続いた。

すしはいかでスタート


さより


これよりマグロ三昧




そして大トロ




このエビも絶品だ。


うに


あなご


巻物(もうひとつを撮り損なう)


たまご


実は酔っていくつか撮り損なっている。コハダを撮りわすれた。
合計約3時間、最高だ。
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映画「夜、鳥たちが啼く」山田裕樹&松本まりか&城定秀夫

2022-12-15 04:58:35 | 映画(日本 2019年以降)
映画「夜、鳥たちが啼く」を映画館で観てきました。


映画「夜、鳥たちが啼く」は函館出身の作家佐藤泰志の原作を名脚本家高田亮が脚本にして、城定秀夫が監督を受けもつ新作だ。この3人は自分にとってはゴールデンコンビで、そこのみにて光り輝くから佐藤泰志原作の一連の作品が映画化されるたびに観ている。今回は松本まりかが主演ということ以外は事前情報なしで映画館に向かう。

若き日に文学賞を受賞した後、サッパリいい作品が書けない慎一(山田裕樹)の住んでいる処に裕子(松本まりか)が息子アキラを連れてもぐり込んできて、慎一は仕事部屋のプレハブ小屋に移り住む。裕子は離婚する一歩手前だ。以前、慎一は恋人(中村ゆりか)と同棲していたが、精神が安定しない慎一は愛想を尽かされ恋人は飛び出していた。裕子が夜の仕事にでるので、息子のアキラが徐々に黙々と小説を書く慎一になつくようになり話が広がる。

事前情報なしで観たので、慎一(山田裕樹)と裕子(松本まりか)の関係がしばらくはよくわからない。お互いに言葉づかいに気を配っているので、恋人同士でないことがわかる。近所に挨拶しようかという裕子に慎一は2人の関係を説明するのも面倒だと言う。そんな2人の間に1人存在するのがわかるのは映画がはじまって1時間後くらいだ。わからないようにさせるのもテクニックだ。


⒈佐藤泰志
佐藤泰志の私小説なんだろうか?若き日に賞を受賞したにもかかわらず、その後パッとしないという主人公のキャラクターと佐藤泰志の経歴は一致する。いつもの作品と異なり今回は函館が舞台ではない。こんな出会いが佐藤泰志にリアルであったのであろうか?映画のような実際の出会いがあったなら、自殺をしていない気もする。

佐藤泰志作品は下層社会を描き、いつも自堕落な男がでてくる。この小説家もそうだ。ダメ男ぶりを山田裕樹がそれらしく演じるのはいい。同じように鳥が題名に入るきみの鳥はうたえるという佐藤泰志原作の映画があった。そこで、ヒロイン石橋静河が本屋の店長と付き合っているシーンがあった。ここでも、恋人役の中村ゆりかが、スーパーの店長に言い寄られている。もしかして、佐藤泰志が実際に彼女の勤務先の店長に言い寄られたという経験があるとも考えられる。


⒉高田亮と城定秀夫
この映画のネット作品情報はある意味ネタバレしすぎのように書いてあるが、事前情報なしで観る方がいい気がする。高田亮の脚本はうまい。どちらかというと、監督の城定秀夫とコンビも組んだ今泉力哉ダラダラ感とは違う簡潔さだ。セリフは最小限で映像で見せる

高田亮の脚本では、真木よう子主演のさよなら渓谷が何よりすばらしい。佐藤泰志原作の作品ではそこのみにて光り輝くという傑作を生んだ。まともじゃないのは君も同じはコミカルで楽しいが、裏アカはイマイチで、死刑にいたる病阿部サダヲの怪演こそあったが、まあまあのレベルだった。

廣木隆一同様ピンク映画出身の城定秀夫からみシーンが得意だ。今年公開の愛なのにでは瀬戸泰史に珍しく絡みを大胆に演じさせる。よくできている。ただ、「夜、鳥たちが啼く」は子どもの出演場面も多いから、泣く泣くエロシーンを最小限に抑えているのではないか。廣木隆一も多作だが、城定秀夫も次々と新作を出す。いかにも2人とも量で勝負のピンク出身らしい。


⒊松本まりか
オダギリジョー主演のぜんぶぼくのせいでは息子を養護施設に入れ込んで別の男のもとで暮らす女を演じる。シングルマザーになることから逃げた無責任な女だ。今回は、夫の不倫でシングルマザーになり果てた女だ。役柄的にも似ているし、ピッタリの配役だ。年齢的にしばらく同じようなオーダーが松本まりかに来るだろう。


城定秀夫作品だから、当然からみもあると推測されその通りだった。ただ、男性サイドからすると寸止めの感じは否めない。もうちょっとバストトップの露出を高めて欲しかったなあ。

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番外11 絶品中華

2022-12-14 07:51:37 | 散歩
東京のど真ん中で絶品中華を食べました。

きらびやかなイルミネーションそばのクリスマスツリー


9品、それぞれに小技がきく。魚介から肉まで食材精選ありえない。


甘鯛が中心で辛めの中華仕立て


ふかひれのステーキ上海蟹添える:絶品


牡蠣、この香味スープが異常にうまい


超やわらかい豚、ぴりっと辛い味付けで


黒キャベツ


卵ときのこのクリームソース系ちじれ麺、ヌードルのよう


少し多めに頼んだ温麺


ここまで約3時間半
白と赤のワインそれぞれペアリング


本当にしびれた
このシェフは天才だ。

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映画「月の満ち欠け」 大泉洋&有村架純&廣木隆一

2022-12-13 18:22:39 | 映画(日本 2019年以降)
映画「月の満ち欠け」を映画館で観てきました。


映画「月の満ち欠け」佐藤正牛の直木賞受賞小説を映画化した作品。原作は未読。ここのところ多作の廣木隆一がメガホンをもつ。予告編を夏ごろから何度も観た。大泉洋の父親が子どもを亡くすストーリーと推測されて、その娘がジャニーズの目黒蓮に会いにいく途中で、事故に遭うというセリフはわかった。でも、映像にでてくる有村架純は何なんだろう?そう思っていた。洋画系で行きたい作品がなく、ピンク映画出身でサービス精神旺盛の廣木隆一監督に娯楽度を期待して選択する。

泣ける映画である。
途中から激しく涙腺を刺激される。廣木隆一観客のツボを熟知している印象を受ける。以前のような長回しはさほどでもなく、適度な時間配分で複雑な登場人物を巧みに捌く。ジョンレノンの「woman」が効果的に使われている。演技で特筆すべきところはない。ただ、有村架純がものすごく魅力的に見える。セットで20年以上前の高田馬場を再現するというニュースを見ていた。うまくできている。


⒈予告編での迷彩と高田馬場
予告編で大泉洋の娘と妻が事故で亡くなるというのはわかった。その娘が大泉洋を訪ねてきた若者のところへ向かおうとして亡くなったのも理解できる。しかし、大泉洋が若者に怒っている。訪ねてきた男の言う女性と自分は何も関係ないと。え!何で?意味不明。有村架純って、いったいどういう存在なの?

映画が始まり、大泉洋八戸の漁港にいるシーンを映す。そこで一転1980年までさかのぼり、結婚、娘の出産などを追っていく。幸せそのものだ。そこで後半に向けての伏線をいくつかつくる。最初は、全般の意味がはっきりしない。
でも、途中から徐々に筋がつながっていく。そういうことなのか?と少しずつ気づかせる。

予告編での騙しがあっても、観客にやさしい映画である。途中この言葉遣いおかしいというセリフもあるが、長編小説を脚本化するために簡潔に映像にまとめる。廣木隆一の娯楽映画作りのうまさも光る。


ネタバレにならない程度に言うと、有村架純の役は大泉洋の娘ではない。このストーリーでは有村架純の恋が並行して描かれている。ただ、時間的にギャップがある。1980年から2007年まで縦横無尽に飛ぶ。恋の舞台は高田馬場だ。早稲田松竹と神田川沿いのロケが頻繁になされる。しかも、大泉洋のところに、実娘の親友(伊藤沙莉)が訪ねてきて会うホテルのラウンジは早稲田裏のリーガロイヤルホテルだ。自分が人間ドックするところなのでよくわかる。まさに高田馬場尽くしである。


⒉生まれ変わり
前世なんてものは信じないけど、身の回りでなんかおかしいと思うこともある。大泉洋演じる主人公も前世に懐疑的だ。実はこの映画には軽いファンタジー的要素がある。前世を知っている少女が次々出てくる。まだ小学生なのに、英語の歌を歌ったり、デュポンのライターのうんちくを話したり、大人びた絵も描く。

その生まれ変わった少女を軸にストーリーをつなげる。これはこれでいいのではないか。自分の父の葬儀前後で、娘が明らかにおかしな行動をとった。今もその名残がある。人智を超えた世界はあるかもしれない。


大泉洋はそれなりかな?大泉洋の当たり役「探偵はbarにいる」で喫茶店にいつもいる安藤玉恵介護士役ででてくる。最後に向けて安藤玉恵のアップの場面があり、思わず吹き出す。主役を演じることもある田中圭がここでは悪者になる。「流浪の月」横浜流星が演じる役柄に似ているなと感じた。
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番外10 もみじ懐石

2022-12-08 19:34:13 | 散歩
12月年末懐石を東京のど真ん中で食べました。
あまりにおいしかったのでup

貝のスープ


うに


かに


日本酒を熱燗で




造り 白身といか


造り まぐろ これをのり巻き


もみじと一緒に色々 つまむ


葉っぱの下は?


実はかき


肉、クリスマスシーズンなので黄色の星


かにの炊き込みご飯


これはうまい。

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映画「あのこと」アニー・エルノー&アナマリア・ヴァルトロメイ&オードレイ・ディヴァン

2022-12-06 18:45:53 | 映画(自分好みベスト100)
映画「あのこと」を映画館で観てきました。


映画「あのこと」は2022年度ノーベル文学賞を受賞したアニーエルノーの実体験に基づく小説「事件」の映画化である。女流監督のオードレイ・ディヴァンがメガホンを持つ。2021年のヴェネツィア映画祭の金獅子賞を受賞している。望まぬ妊娠をした大学生が自分の懐妊に向きあう姿を描き出す。

文句なしの5つ星である。
おそらくは2022年度の各ベスト作品上位に入ってくるであろう。フランス映画らしい簡潔さで100分にまとめる。

ものすごい衝撃を受けた。妊娠を怪しむ時点からのアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)の動きを映像で執拗に追っていくカメラワークがすばらしい。大画面からアンヌの心の動きがあぶり出される。これほど臨場感のある映像は少ない。ナレーションは一切ない。一人称で書いた私小説のようだ。

昨年同じように17歳の高校生が望まぬ妊娠をして、長距離バスで移動して中絶に向かう17歳の瞳に映る世界という傑作があった。ドキュメンタリーを観ているような映像で、よくできていた。ただ、戸惑い続けるアンヌを追う映像には、それ以上の緊迫感がある。


映画の性描写はきわどい。主人公を演じるアナマリア・ヴァルトロメイも割と大胆で、ヘア自体も何度も飛び出す。加えて、女子寮の別の女子学生のヌードシーンが何度も登場する。ただ、映画の内容がシリアスなので、いやらしさはほとんど感じない。

⒈アンヌとアナマリア・ヴァルトロメイ
アンヌは大学の文学部に通う学生だ。年代は原作者アニーエルノーの年齢に合わせて60年代の設定である。アンナから1940年生まれというセリフがある。古い感じはまったくしない。授業中、講師に突然当てられても、理路整然と答える自他ともに認める秀才である。上のランク(大学院)も目指している。女子寮の個室で暮らすが、夜は男子学生もいるダンスパーティにも参加する。

そんなアンヌが生理が来ないことに悩む。そして、医師に妊娠の診断を受ける。診察前に、医師の性交渉の経験があるかという質問にはないとウソをついて答えていた。医師には始末してくれと言うが、当時のフランスでは妊娠中絶が禁止であった。他の医師に相談しても、すぐさま帰ってくれと言われる。法令違反で逮捕されるリスクがあるからだ。


胎児の始末をどうするか。悩みが徐々に増幅する。最初は黙っていたが、懐妊の相手当事者にも告白するし、親しい友人にも漏らす。処置方法がわからないのだ。学業にも手がつかず、成績は急降下だ。心の戸惑いを感じる。

そんなアンヌを演じたアナマリア・ヴァルトロメイがすばらしい。美形である。脱ぐことも厭わず、ひたすら攻撃的にアンヌになり切る。彼女をひたすら追うカメラも含めてすばらしい。自力で処置をしようと、性器に刃物を刺すシーンは映画の見どころの一つだ。映画館の隣席の男性客が、そのシーンのクライマックスを観られず目を下にそむけていた。自分も同じような心境だ。

⒉妊娠中絶論議
フランスで妊娠中絶が認可されるのは1975年である。まだ10年以上の月日が必要であった。日本では、ベビーブームで極端に人口が増えることは国のために良くないとGHQ承認のもと1949年には中絶が認可されている。1950年には中絶率10%だったのが、1954年には何と50%にまで上昇する。1955年に116万件、1960年に107万件の人工中絶があったというデータもある。(男女共同参画局HPより)

自分は父母が結婚してまもない時の子供で、母親の死後に日記を読むと、もう少し新婚生活を楽しもうと最初は中絶を考えたようだ。懐妊が父の父母にわかり産むことになったと書いてある。もしかしたら、自分は生まれていなかったかもしれない三島由紀夫「美徳のよろめき」のような中絶小説が流行していた頃、きっと世間はそんな風潮だったのであろう。


ただ、アメリカの現在の中絶論議には驚くしかない。自分は民主党を支持する訳ではないが、共和党の政策は女性の気持ちを無視していると感じる。ある意味、禁酒法と同じである。この映画のように、裏の世界が蔓延るのではないだろうか?そんな思いも映画を観て感じる。
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映画「ルイス・ウェイン」 ベネディクト・カンバーバッチ

2022-12-04 19:04:28 | 映画(洋画:2019年以降主演男性)
映画「ルイス・ウェイン」を映画館で観てきました。


映画「ルイスウェイン」は怪優ベネディクトカンバーバッチが猫の絵を描いて有名だったルイスウェインを演じる新作である。日本育ちのウィルシャープがメガホンを持つ。映画ポスターが猫だらけでイメージが良くない。どうしようかと思ったが、クーリエなどと同様のベネディクトカンバーバッチのドラマ作品だけに見逃せない。映画館に向かう。

ルイスウェイン(ベネディクトカンバーバッチ)は英国の上流階級に生まれた変人だ。当時は虐げられていた存在だった猫の絵を描き名を成す。妹の住み込みの家庭教師できたエミリー(クレア・フォイ)と身分の違いを乗り越えて結婚する。ところが、エミリーは乳がんで早々に亡くなる。その後、猫の絵が大人気となったにも関わらず、絵の版権がなく大勢の女家族を養うために金欠状態が続き、気がつくと妄想癖で精神の安定を崩すという生涯を描く話だ。


思ったよりも良かった。
イミグレーションゲームのように精神を病む天才を演じると天下一品のベネディクトカンバーバッチの安定感が際立つ。ポスターなどで、ひたすら猫が強調されているのはちょっとやり過ぎかもしれない。時代は1880年代から1920年代までさかのぼる。セットもあるだろうが、英国には当時のチューダー調の建物がそのまま数多く残っているのだろう。英国の階級社会を描くにも、バックがきちんと描かれているとリアリティがある。

ルイスウェインとエミリーの不器用な恋は好感が持てる。もともとは理系学問好きの電気オタクで、浮世離れしている男だったのに、エミリーに一目惚れして一気に近づいていく。家庭を支えているのは母親でなく長姉キャロライン(アンドレア・ライズボロー)がすべて仕切っている。周囲から住み込みの家庭教師に狂うルイスのうわさをされて、家族や周囲は反対するが結婚を押し切る。階級社会のギャップを強調するわりには、彼女も高貴な家の家庭教師になる訳で、そんなに下級でもないだろうと思うがどうだろう。


でもこの物語は2人の恋物語が占めるウェイトは小さい。どちらかというと、金銭感覚がないルイスウェインのダメ男ぶりが繰り返し言及される。ギャラの交渉なんてことは出来なかったはずだ。映画でいうように人気画家になったなら、もっと儲けてもいいはずだ。お坊ちゃんだから仕方ない。同時にルイスだけでなく家族が精神を病んだりして、不運な環境にあったことが強調される。エミリーが生きていれば、もっと金を残せたんだろうなあ。


原題は「THE ELECTRICAL LIFE OF LOUIS WAIN」である。日本語解説は猫尽くしだけど、この「電気」というキーワードがあることが重要だと思う。電灯に時代が変わっていく時代を象徴するシーンとセリフが多いのに猫だらけの作品情報の解説はちょっとどうかと感じる。
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