村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

与謝野晶子 美男におわす

2009-05-10 23:26:18 | 茶事 茶会 
紫廼茶話会 五月
其一のホトトギスの扇子を表具したもの寄付にあり
待合には 
与謝野晶子の有名なる歌が掛る

鎌倉や
み仏なれど釈迦牟尼は
美男におわす
夏木立かな

今日は暑い
30度を超すとかいう天気予報
紫兎庵先生はクーラーをつけて下さる
冷気がグーと来ると 我々には
まだちょっと早いようで
すぐさま消して頂いた
21階の窓からの風が通り抜けると 
涼しい 湿気がないので気持ちがよいのだ

薄器は
カキツバタの雪吹 
さすが
五月の風が吹いている

本席の軸は
待合の与謝野晶子が敬愛していた蓮月の軸

山里は
松の声のみ
聞きなれて
風吹かぬ日は
さぶしかりけり
       蓮月79歳

与謝野晶子の文字の
細くも儚げなる女性の文字と
蓮月はもちろん円く明るく華麗にと
共通するは
連綿遊糸であるとの
紫兎庵先生のお取り合わせ
蓮月と晶子の関係など知識がないとわからない
先生はいつもながら
引出がたくさんお有りになる

葵祭にちなむ生菓子を
盛られたのは
古染付の鉢

お昼に珍しきアケビ蔓のお浸しを頂戴したが
盛りつけてあった備前の鉢はさりげなく山本雄一だった

今日は想望庵、松風庵様お休みゆえ
里庵、松籟庵、草苑庵様とわたくしめの4名
のんびり
ゆったりと初風炉の茶を味わい
帰路はすこぶる満足である
そのあとも
ミスドで飲茶セットなどペロっと済ます
するとなんだか
茶会など催したき気分に
紫兎茶話会で茶会をせぬか
それも良しと気は揃う
明日はふくめの会にて後のお二人に伺いますればということに
さて
どうなりまするや 
楽しみでも 
苦しみでもありまするが
茶人ゆえ 
茶などをせねば なりませぬから・・・
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乙御前 不立文字

2009-05-10 01:01:24 | 茶道具、古美術、骨董
土曜日
「道にいる」 勉強が 早く終わったので
トウハクへ行くことにした
東京国立博物館である
大江戸線の御徒町から上野公園へ歩いて行く
途中 上野4丁目の交差点で不忍池方向を見ると
骨董市の横幕が見えた
こういうとき
迷わずに行く
スーと並んでる店を眺めてはみたが めぼしいのはなさそう

 東博へ

平成館では 今 阿修羅展を開催
混んでいる
阿修羅のご尊顔は奈良でおめにかかった 
今日は時間もないので
ガゼータ殿の少年のようなお顔を
拝顔すればよしとして・・・
平常展で良し
よし

いつもまず2階 
特別1室に吸い込まれるようにはいる
入って左 見ればなんと
光悦作の赤楽茶碗 
乙御前であるが 
あるのだ
平成21年新指定国宝・重要文化財 とかで
個人蔵で重要文化財に指定されていた
まわりに人も居ず ゆっくりと拝見
良かった 
ふと隣をみると 長次郎だ 二釉獅子
獅子も重要文化財 楽美術館蔵だそう

本館2階3室では 
古鏡をしみじみと拝見 
美麗でほれぼれした
あとでこれまた 重文の線刻十一面観音鏡像(秋草双鳥鏡)だと知った

古筆は
安宅切(和漢朗詠集)・詩書切 伝藤原行成・藤原定信筆
龍田切本(和漢朗詠集) 伝源家長筆
重文の 新撰朗詠集
関戸本和漢朗詠集切 源兼行筆
山城切(春興) 伝藤原定頼筆
下絵和漢朗詠集切 伝藤原公任筆
砂子切(兼輔集) 藤原定信筆
戊辰切(和漢朗詠集) 藤原伊行筆
多賀切(和漢朗詠集) 藤原基俊筆
そして
重文 佐竹本三十六歌仙絵巻断簡(小野小町)があった
上記の古筆 
あったというだけで
網膜には映ったが 脳には入らない
残念だが そんなところだ 
わが古筆の知識は

茶の美術の部屋では
5月24日まで
軸は 松江の殿様 不昧の一行がかかる
その一行は
直指人心見性成仏
ジキシシンジン ケンショウジョウブツ
この言葉は
禅宗の特性のうちの言葉
「不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏」であるが
これらは説明は もちろんわたくしめは出来ない
それでなくても
不立文字なのだから
文字にも言葉にもできない のだ

そうそう
禅宗のそれには
 以心伝心というのもあったはず

文章力のつたなさは
すべからく よろしゅう
以心伝心にて お許しを
コメント (2)
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