村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

織田観潮の みつばつつじ

2009-05-07 22:36:42 | 茶道具、古美術、骨董
今日は雨 ずっと雨だ
ふつう 五月はいつも晴れているイメージだが
これも地球が熱くなりつつあり 梅雨が早くなっているのか

用事がない日なのだが
ずっとゴロゴロばかりして 何も できず
落款字典などなんとなく見ている

織田観潮 オダカンチョウ
日本画家明治22年東京生まれ昭和36年没
名は定次
尾竹国観の門下

観潮の角印が4つ
小印が2つ 小判印が2つ
長四角の大小印 観と潮の小印
丸大印に美志保印と
また 瓢形に為春斎と 楕円形に一字 生
それぞれ 印の横に字が書いてあるから読める 
印はただ見るだけではわからない
知ってないと読めない
それは陶器の印でも 軸の印でも同じだ


もう20年位前である
茶道具の店で少々古い軸を買った 
売ってる人も作者はわからないらしく
机の上に少し広げ私はて軸を見た
白紙が続き 
やがて花が見えはじめる
上品で美しい花だ 
安かったので
迷わず 買った
家で床にかけると
ミツバツツジに小鳥が描かれていた 

まずはゆっくりと軸を眺め それから
落款字典を一頁づつ捲って照らし合わせる
やがて 同じ落款を見つけた
まるっきり 同じだった
それが 織田観潮の長四角の印であった
作者がわかり 
時代がわかった

こういうとき
嬉しいものなのだ
好みの道具をガラス越しに見るだけでも楽しいのに
わが手にしたときの嬉しさ
それが何かを判明した時の嬉しさ
心の底から 至福を味わう


そうそう
五月の森金さんの茶事がある
織田観潮を待合に
掛けることにしようか・・・
久し振りにあの花を見てみたくなったから
コメント
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