情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

Q7.小泉(前)首相は昔から靖国神社に参拝していたのでしょうか   

2007-01-24 01:44:54 | 靖国問題Q&A
Q.小泉(前)首相は昔から靖国神社に参拝していたのでしょうか

A.小泉首相は、首相になる前から30年以上も国会議員をやっていますが、この間靖国神社に参拝したのはわずかに3~4回程度です。

   もともと彼は郵政民営化問題などを除けばほとんど政策らしいものを持っていない人でした。小泉首相誕生当時、小泉の「盟友」山崎拓が、新聞記者にそう語っています。小泉首相が「自民党をブッ壊す」「改革を止めるな」「日米同盟」など、政策をワンフレーズでしか語っていないことを思い起こしてみる必要があります。
   それが、首相になって急に靖国参拝を言い出したのです。その理由は、当時劣勢と云われた自民党の総裁選で自民党員である遺族会の票欲しさに≪8.15靖国参拝≫を公約として言ってしまったからです。云わば、自縄自縛となってしまったのです。
   もっとも、最近の小泉首相の動きを見ていますと、靖国問題を利用して、日本国内の一部に見られる排外主義を煽り、諸外国からの批判に屈しない強い指導者という虚像を作り上げることによって、求心力を維持しようとしているようにも見えます。小泉首相のこの手法は、郵政民営化法案に際して「抵抗勢力」との対決という図式を作りあげたのと全く同じです。
   靖国参拝に対する国内外の批判が拡がるのに対して、小泉首相は「心の問題だ、何回でも行く」と述べましたが、その際、同じ自民党の高村元外務大臣が、「挑発的な発言を敢えてして排外主義を煽り、支持率を上げようとしているのはよくない」と批判しています。


■■以上、内田雅敏弁護士執筆(小泉政権当時)■■


 小泉が結局、自民党政権維持の装置でしかなかったことを忘れないようにしたい









★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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弁護士に岡っ引きになれというのか!【改題】一億総密告社会にしてよいのか!パート8

2007-01-23 01:51:14 | ゲートキーパー(一億総密告社会)制度
 当初、犯罪収益移転防止法案(ゲートキーパー法案)について、弁護士に密告を義務化させるという点に焦点を絞ってきたが、お分かりのように、主たる問題は、弁護士のみならず、クレジットカード会社、不動産業者など多くの取引の場面で密告が義務づけられることだ。そこで、タイトルを「一億総密告社会にしてよいのか!」に変え、続けて書いていきたい。

 今回は、犯罪収益移転防止法案が行きつく先を紹介したい。それはイギリスの法制度だ。

 イギリスには、不報告罪というものがあり、薬物犯罪やテロ行為に関して、何人も、その業務、取引、雇用の過程でマネー・ロンダリングであると知り、またはその疑いをもった場合は、すぐにその知ったこと、またはその疑いを当局に報告しないと犯罪となるというのだ。違反すると最高5年の懲役刑が科せられる。

 例えば、これまで不信心だったアラビア人が急に熱心な信者となったことを知った大家、何となく黒人の少年の目つきが鋭くなったことに気づいた雑貨店主などは、そのことをぽつりと誰かに漏らしていたら、後でアラビア人がテロ行為で、黒人が薬物事犯で捕まったりしたら、5年の懲役をくらうかもしれないのだ。それだったら、少しでも不安に思ったら、とりあえず、通報するに越したことはない…ということになる。そうすると、本来、善良な市民が次々と逮捕されていくことになりかねない。特に、政権を批判する者などはたちまちターゲットにされるだろう。

 犯罪収益移転防止法案は、すでに、弁護士や司法書士、行政書士、宅地建物取引業者、クレジットカード業者などのほかに、「郵便物受取業者」「電話受け付けサービス業者」など50以上の職種を対象としている。共謀罪とセットで濫用され、その結果、日本が一億総密告社会になる日は、そう遠くないかもしれない。


写真はこちら(←クリック)より。「強制収容所からの解放,右の女性は自分を密告したゲシュタポの密告者を覚えていた,デッサウ,ドイツ,1945年」




★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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杉浦ひとみさん、教育基本法改悪について話す~社民党候補

2007-01-23 00:53:12 | 愉快な仲間たち(赤裸々な実態?)
 社民党の参院選東京選挙区公認候補として発表された杉浦ひとみ弁護士が教育基本法について語っているビデオが、ここ(←クリック)の「杉浦弁護士の教育基本法改悪についての解説」やここ(←クリック)に掲載されました。

 少し緊張した感じですが、そこが初々しさを感じさせます。

 杉浦さんは、教育基本法の問題に取り組んできたほか、少年法の問題(ここ←クリック)や憲法改正国民投票法案の問題にも精力的に関わってきた。

 国会でも活躍することは間違いないと思います。ぜひ、頑張ってください!




■■毎日新聞(←クリック)引用開始■■

社民党都連は19日、7月の参院選東京選挙区(改選数5)に、弁護士の杉浦ひとみさん(50)=文京区=を同党公認候補として擁立すると発表した。同日、都庁で会見した杉浦さんは「司法の場ではなく直接政策にかかわれる場で、自分を役立てたいと思った。憲法改正の動きに対して何とかしなければならないとの思いだ」と決意を語った。
 杉浦さんは愛知県出身。中央大学法学部を経て、99年から弁護士として活動している。会見では「経済の格差が教育の格差につながり、機会、結果の格差につながっている。このような社会は許されない」などと述べ、安倍政権を批判した。
 参院選東京選挙区には、薬害エイズ訴訟元原告の川田龍平さん(31)が出馬表明し、社民党との連携にも前向きな姿勢を見せている。これに対し、会見に同席した福島瑞穂党首は「複数区では公認を立てて戦うのが党の方針」と、杉浦さんの選挙戦を優先する考えを示した。【夫彰子】

■■引用終了■■






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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靖国Q6.伊勢神宮を参拝しても文句は言われないのに、何故靖国参拝だけが文句を言われるのか

2007-01-22 23:21:25 | 靖国問題Q&A
Q.伊勢神宮を参拝しても文句は言われないのに、何故靖国参拝だけが文句を言われるのか。


A.伊勢神宮と靖国神社は、その設立及び活動につき歴史的経緯が違います。

 憲法20条の政教分離原則を素直に解釈すれば、首相の伊勢神宮参拝も違憲ということになります。江戸時代の「お伊勢まいり」にも見られるように、伊勢神宮や熊野宮などは、庶民の中の信仰として根付いたものでした。しかし靖国神社は明治以降になって作られた宗教的軍事施設であり、その歴史は浅く、或る意味で「特別」なのです。日本国憲法の政教分離原則は世界に類を見ないほど厳しいものだと云われています。それは戦前、神道が国家に結びつき他の宗教の上位に立つ国家神道として日本の侵略戦争を推進したという歴史的経緯を踏まえて、その反省の上に政教分離原則が成立したものであるからなのです。つまり歴史認識によって支えられた政教分離原則なのです。

 愛媛県知事の靖国神社、護国神社への玉串料支出を違憲とした1997年4月2日、愛媛玉串料訴訟最高裁大法廷判決も、
   「明治維新以降国家と神道が結び付き種々の弊害を生じたことにかんがみ政教分離規定を設けるに至ったなど前記の憲法制定の経緯に照らせば、たとえ相当数の者がそれを望んでいるとしても、そのことゆえに、地方公共団体と特定の宗教とのかかわり合いが、相当とされる限度を超えないものとして憲法上許されるとはいえない」
   と述べ、
   「戦没者の慰霊及び遺族の慰謝ということ自体は、本件のように特定の宗教と特別のかかわり合いを持つ形でなくてもこれを行うことができると考えれられる」
   と判示しています。


■■以上、内田雅敏弁護士執筆■■


 政教分離は9条と並ぶ世界遺産だと思う。









★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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YouTubeに「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」掲載

2007-01-21 23:19:40 | メディア(知るための手段のあり方)
以前、ご案内した「北海道はこれでいいのか!『道政・道警・裏金報道』を考える集い」がYouTubeに分割して掲載されています。

その1は、http://www.youtube.com/watch?v=lWO7PVKGoY8

以下、関連のビデオとして表示されると思いますので、時間があるときにご覧下さい。冒頭、この集いについて、取材をしないようにという道警の圧力があったことなどが明かされ…。





★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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靖国Q5.靖国神社を非宗教的な施設に変え、国立の追悼施設とすれば憲法上の問題もなくなる

2007-01-21 20:30:46 | 靖国問題Q&A
5.Q.靖国神社を非宗教的な施設に変え、国立の追悼施設とすれば憲法上の問題もなくなる。


A.前述したように宗教的軍事施設として、日本の近・現代史における侵略戦争を精神的に支えた靖国神社が戦後改革の中で解体されず生き延びることができたのは、一宗教法人となったからなのです。それをまた非宗教的な国立施設にしようなんておよそ無理な話です。従来からの神道儀式はどうするというのでしょうか。看板だけ変えて中味が同じなら戦前の祭政一致国家に戻るわけですから、憲法上の問題はもちろん生じます。


■■以上、内田雅敏弁護士執筆■■


 靖国が非宗教施設になるのは、ラクダが針の穴を通るよりも難しいでしょうね。しかし、なぜ、ラクダなんでしょうね?










★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
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弁護士に岡っ引きになれというのか! パート7:日切れ扱い法案として密告義務化法案を強引に採決へ

2007-01-21 03:00:01 | ゲートキーパー(一億総密告社会)制度
 朝日新聞(←クリック)によると、【犯罪組織のマネーロンダリング(資金洗浄)などを防ぐ社会の「門番役」として、弁護士らに「疑わしい取引」の届け出を義務づける「ゲートキーパー(門番)法案」(犯罪収益移転防止法案)について、政府が年度内の成立を目指す「日切れ扱い法案」として2月上旬に提出し、3月中のスピード成立を図る構えでいることがわかった】という。

 聞き慣れない言葉だが、【「日切れ法案」や「日切れ扱い法案」は、予算措置を伴い、年度初めから予算執行しなければ国民の生活に支障が出る緊急性がある法案が主な対象。ほかの法案に優先して審議に入り、長く審議をしないまま「特急」で処理されるのが通例だ。】という。

 したがって、【「刑事弁護などで鋭い緊張関係に立つ警察への密告を強制される」などとして弁護士会が反対を強める中で、与野党の意見が割れる「対立法案」が対象になるのは珍しい。】らしいのだ。

 確かに【今回の法案では、関連経費が07年度の警察庁予算に計上されている】ため、それを理由に「日切れ扱い法案」とすることは可能かもしれない。すなわち、これまでは疑わしい取引に関する情報を集約・分析・提供する業務を行う資金情報機関(FIU)は金融庁に置いていたが、次年度から国家公安委員会(=警察庁)に移行するため、法案が成立しないと金融庁に予算がついていないため、業務が滞るという問題があるのは事実だから、それを避けるために、仕方なく日切れ扱い法案とするということもありうるわけだ。

 しかし、FIUを警察庁に移すというだけでも重大な問題があるわけで、それが国会で採決されてないのに、それを前提に予算を組むということ自体が問題なわけだ。順番が違うだろう。政府がしていることは、北朝鮮などの独裁国家と何ら変わらない。

 本来であれば、来年度の予算に警察庁への移行は組み込まず、法案が成立してから、再来年度予算に移行を組み込めば足りるのだ。

 あえて、予算措置を先行させた上で、日切れ扱いにしたことについて【「おざなりな審議で通してしまおうという意図を感じる」とする声が出ている】のは当然だろう。【野党側は「これほど露骨な日切れ扱い法案が出るのは最近例がない」として、議院運営委員会で法案の扱いを問題視する構えを見せている。】らしいので、頑張ってほしい。

 さらに朝日新聞は、密告が義務づけられる業種について【弁護士や司法書士、行政書士、宅地建物取引業者、クレジットカード業者など当初案で対象だった事業者のほかに、「郵便物受取業者」「電話受け付けサービス業者」が新たに加わった】ため、50業種以上となったと報じている。

 密告を義務づける制度を強引に通す政府…これって許していいの?完全に選挙民を馬鹿にしていない?


※写真はこちら(←クリック)より









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-米兵2万人の増派を決めたブッシュ大統領に捧ぐ-橋本勝の政治漫画再生計画第54回

2007-01-20 21:51:03 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本さんのコメント】
 巨大なる棺を見よ
 星条旗におおわれた
 巨大なる棺を見よ
 無能なる政治家たちにより
 戦場へ送られ
 若き命を散らした者たち
 巨大なる棺をみよ
 増え続ける戦死者の数
 棺にぎっしりつまった3000人
 愚かなる大統領の始めた愚かな戦争
 終わりも見えず、もちろん勝てる見込みもない
 残るも地獄、去るも地獄
 あのベトナム戦争の悪夢がよみがえる
 巨大なる棺を見よ自由と民主主義を世界に広めるなどという
 余計なお節介は止めてくれ
 さすれば世界はもっと平和になるだろう


【ヤメ蚊】
 月額戦費1兆円(読売下記記事参照)、これだけの予算を手にした軍需産業にしてみれば、ブッシュは賢人であり、大口寄付を喜んで差し出す対象なのでしょう。世論が敵に回してでも増派を決めたは、任期中に軍需産業からの見返りをたっぷり頂こうという腹か?



■■読売(←クリック)引用開始■■

【ワシントン=貞広貴志】米国防総省は18日、ロイター通信に対し、イラクでの米軍の費用が今年は月額84億ドル(約1兆円)に達し、2003年の開戦時の月額44億ドルからほぼ倍増する見通しであることを明らかにした。

 イラク駐留が丸4年に近づく中、軍用機やヘリコプター、装甲車などの大型装備に故障や損失が相次いでいるのが主因という。

 米政府は来月初め、イラクとアフガニスタンでの戦闘継続のため総額1000億ドル規模の補正予算を要求する見込み。

 戦費の増大は、世論や議会で高まる米軍増派への反対論に拍車をかける可能性もある。

■■引用終了■■








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
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靖国Q4.国立追悼施設を作っても、靖国神社にとって代わることはできない

2007-01-19 22:22:42 | 靖国問題Q&A
Q.国立追悼施設を作っても、靖国神社にとって代わることはできない。



A.靖国神社はすべての戦争被害者の追悼施設たりえない性質のものです。

    「兵隊さん達は、『靖国神社の庭で会おう』と言って死んで行った。だからどんな追悼施設を作っても靖国神社は残り、これにとって代わることはできない」というようなことが、まことしやかに言われます。
    でも本当でしょうか。本当に「靖国神社の庭で会おう」と言って死んで行ったのでしょうか。
    「靖国神社の庭で会おう」というのは、本人にとってはもちろんのこと遺族にとっても大変悲しい死という事実を、靖国神社で「祀神」として顕彰し、そこに「現人神」である天皇が参拝するという行為を介して、喜びに変えるための壮大なデマゴーグであったと思います。再び「靖国神社の庭で会おう」なんて云い合う社会を招来させてよいのでしょうか。

    「明日は自由主義者が一人この世から去って行きます」と書き残し、1945年5月11日、陸軍特別攻撃隊員として沖縄嘉手納湾の米機動部隊に突入戦死した慶応大学出身の学徒兵上原良司は、その「所感」と題する文の中で、
    「人間の本性たる自由を滅ぼす事は絶対にできなく、たとえそれが抑えられているごとく見えても、底においては常に闘いつつ最後には必ず勝つという事は、彼のイタリアのクローチェも言っているごとく真理であると思います。権力主義、全体主義の国家は一時的に隆盛であろうとも、必ずや最後には破れる事は明白な事実です。我々はその真理を、今次世界大戦の枢軸国家において見る事が出来ると思います。ファシズムのイタリヤは如何、ナチズムのドイツもまた、既に敗れ、今や権力主義国家は、土台石の壊れた建築物のごとく、次から次へと滅亡しつつあります」(『きけわだつみのこえ』岩波文庫
   と、日本の現状を批判するとともに、自分にとっての死は、先に亡くなって、今は天国にいる愛する恋人に会いに行く途中でしかないと述べています。自由主義者として、「靖国で会おう」がデマゴギーであることを見抜いていたのです。

   靖国神社が日本の近・現代史における戦争をすべて聖戦であったとする特異な歴史認識を有していることは前述したとおりです。ところで、諸外国では外国から来た首脳らがその国にある過去の戦争犠牲者を追悼する施設に献花・追悼する習わしがあります。
    2000年、沖縄サミットの際、来沖したクリントン米大統領は、1995年沖縄本島南部戦跡地に建立された平和の礎──無宗教であるだけでなく、日・米・韓・台湾など国籍を問わず、また軍人・民間人であるかをとわず、沖縄戦で亡くなったすべての人々の名前を刻んでその死を悼んでいる──に献花をしました。日本本土にもこれまで多くの外国の指導者が訪れています。しかし、靖国神社を参拝した首脳はほとんどいません。
   ブッシュ米大統領、ブレア英首相がいかに小泉首相の「盟友」であろうとも、前述したように、日本の近・現代における戦争をすべて聖戦であるとする特異な歴史認識を有し、かつ先の大戦におけるA級戦犯をも祀っている靖国神社に参拝できるはずがありません。

   このように、靖国神社の性格を正確に理解するならば、「国立追悼施設を作っても靖国神社に取って代わることはできない」などと云えないはずです。大体、日本の軍国主義の解体という戦後改革の中で、靖国神社が解体されず生き残ることができたのは、同神社が国家とは離れて一宗教法人となったが故にです。つまり、靖国神社は日本国憲法の政教分離原則によって生き残ることができたのです(8月15日以前の靖国神社と、それ以降の同神社とは異なる)。そんな一宗教法人に、「国のために死んだ人々」を祀らせておいてよろしいのでしょうか。
毎年8月15日に政府主催で行われる全国戦没者追悼式が、靖国神社とは無関係に行われることの意味を考えてみる必要があります。


■■以上、内田雅敏弁護士執筆■■


 上原さんについては、「戦争で死ぬこと~場合によっては政府による殺人と評価しなければならない」「第1問:日本の市民は、だれを信頼して安全と生存を保持しようとしたのか?」で書きました。二度と彼のような思いをする若者を出してはならない…。


※写真は、特攻攻撃で「殺された」上原良司さんが兄たちとピクニックに行ったときに写されたもの。「あゝ祖国よ恋人よ きけわだつみのこえ」(上原良司・信濃毎日新聞社)の扉からの転載。









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首相が法相に『共謀罪』成立を指示~東京新聞【久しぶりに:だから安倍は辞めさせないと…】

2007-01-19 20:39:43 | 共謀罪
東京新聞によると、【犯行に至らなくても話し合っただけで罪に問うことなどを盛り込んだ共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案について、長勢甚遠法相は十九日の閣議後会見で、安倍晋三首相から「今(通常)国会で成立を図るよう努力するように」と指示を受けたことを明かした】という。

ちょっと前に「やっぱり共謀罪は寝たふり?!~国会開会間近、気合いを入れ直しましょう!」というエントリーで共謀罪の今国会成立をあきらめていないはずと指摘したが、そのとおりの事態となってきた。

【長勢法相によると、閣議前、外務省の谷内正太郎事務次官とともに安倍首相と面談。首相は「国際社会で組織犯罪に対応する役割を果たす上で、早期に(国際組織犯罪防止条約を)批准する必要がある」と強調。「与党はもちろん、野党や国民から理解が得られるよう全力を挙げるように」と語ったという。】

「全力を挙げるように」だって…。あんたは何様じゃい。あんたは、国会が決めた法律に従って行政を粛々と進めておけばいいんだよ。行政が立法に口を出すなっつうの!

【共謀罪には、世論や野党が強く反発。昨年の臨時国会で一度も委員会審議に入らないまま継続審議となった。与党が大幅修正を検討しているが、長勢法相は会見で「検討すべきところはする」と語った。】

国民の理解を得たいというなら、寝たふりなんかしないで、堂々と修正案を明らかにして議論をしたらどうか!






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弁護士に岡っ引きになれというのか! パート6:「頭の大きなロボット」の皮肉も理解できない読売新聞

2007-01-19 06:46:14 | ゲートキーパー(一億総密告社会)制度
25日開会される国会に上程されるゲートキーパー法案(犯罪収益流通防止法案)について、読売新聞が次のような書き出しの記事を掲載している。

■■引用開始■■

 「本人確認」や「生体認証」などの言葉で、思い出す物語がある。作家、星新一の短編集「頭の大きなロボット」(理論社)に収められている、本と同名のSF短編小説だ。

 物忘れがひどく、他人を信用しない会社経営者のエヌ氏は、仕事の秘密やアイデアを覚えさせるロボットを作った。大事な情報が他人に漏れないよう、エヌ氏の右の人さし指でロボットの鼻を押さないと、ロボットが動かないように改良した。

 装置をつけて頭でっかちになったロボットはバランスを崩して倒れ、エヌ氏の右の人さし指をつぶしてしまった。指紋の「鍵」がなくなり、ロボットは何をやっても動かない。全財産の入った金庫の開け方も、貴重な仕事のアイデアも、エヌ氏はすべての情報を失った。

■■引用終了■■


さて、皆さんは、この後にゲートキーパー問題についてどのような趣旨の記事が続くと思いますか?

…私は、星新一の上記ストーリーを本人確認を求める場面が異常に拡大することに対する皮肉だととらえ、ゲートキーパーへの反論が続くと思いました。

しかし、実際には、

■■引用開始■■

自分が自分であることを、きちんと証明できないと、さまざまな支障が出てくるのは、現実の社会でも同じだ。

 例えば今月4日から、金融機関で現金振り込みのルールが変わった。10万円を超える現金を振り込む時は、運転免許証や健康保険証などを窓口に提示して、間違いなく本人であると証明することが義務づけられた。これからの季節、学校の入学金などを指定の振り込み用紙を使い、現金で納める人も少なくないだろう。銀行に行く時は、免許証など証明できるものを忘れないよう、くれぐれも気をつけてほしい。

 警察庁は、今月召集される通常国会に犯罪収益流通防止法案(仮称)の提出を予定している。成立すれば、宝石や貴金属、不動産などの取引でも、本人確認できる証明書類を事業者に提示するよう義務づけられる。

 こうした本人確認の強化は、送金者の記録を残し、犯罪組織によるマネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金を封じ込めるためだ。不正な資金が悪事に使われることを防ぐためと思えば、多少の面倒や不便は我慢できる。だからこそ、封じ込めを徹底するため、逃げ道をできる限りふさいでほしい。

 ところが、実際は「穴」もある。現金振り込みはコンビニなどでも代行している。コンビニのレジで、振り込み用紙を使って10万円以上の現金を納めても、金融機関と違って本人確認のために免許証などを見せる必要はない。販売代金の支払いなどを装って、違法資金をコンビニから送金することも、あり得ない話ではなさそうだ。

 金融庁によると、規制強化のもとになった国際的な取り決めの「テロ資金供与に関する特別勧告」が、規制対象を金融機関と定めているため、コンビニは除外されたそうだ。違法資金の根絶を信じ、本人確認に応じている国民にとっては、ちょっと納得しにくい話だ。(経済部次長 林田 晃雄)

■■引用終了■■

納得いかないのは読者でないかい?星新一が生きていたら、断固抗議するのではないか?

しかし、読売は自分が犯罪に関わっていなくても、とんでもない事態が起きることを理解しているのだろうか?
ここ(←クリック)などご参照下さい。

「欲しがりません。勝つまでは」っていうスローガンを報道していた戦前のメディアを想起させる記事だなんや。








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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靖国Q3.平和のために参拝している

2007-01-19 05:49:49 | 靖国問題Q&A
Q.平和のために参拝している

A.靖国参拝は平和を築くのに妨げとなっています。

    靖国問題によって、日本のアジア外交がギクシャクしています。小泉首相らは、文句を言うのは中国・韓国・朝鮮だけだと言っていますが、そうではありません。
    2006年5月22日、訪日中のマレーシアのアブバラ首相は日本の新聞のインタビューに対して、小泉首相の靖国神社参拝について「日本と近隣諸国との間に横たわる障害を取り除かなければ地域の平和と協力が影響を受ける」と懸念を表明しました(2006年5月23日朝日新聞朝刊)。
    またクリントン政権下で国防次官補として東アジア政策を担当したジョゼフ・ナイ/米ハーバード大教授は2005年10月22日付『東京新聞』インタビューで「ドイツは隣国を侵略した歴史を受け入れ、フランスやポーランドに謝罪し和解した。そして、欧州は欧州連合(EU)をつくることに成功し、ドイツもその中で大きな役割を果たしている」「一方、日本も将来のためには本来、アジアの地域的枠組みを主導すべき立場にある。だが、政治家たちが戦争時代の過去と正面から向き合うことを避けているため、他のアジア各国と完全に和解し切れておらず、うまくいっていない。12月に初めてマレーシアで開催される東アジア首脳会議(サミット)でも日本は今回の靖国参拝によって影響力を発揮できない恐れがある」と、小泉首相の靖国参拝は国際的配慮を欠く行為であり、「歴史」を避ければ発言力が低下すると述べています。
    最近では米国内でも、小泉首相の靖国参拝に批判が強くなってきています。米下院のハイド外交委員長(共和党)は、小泉首相の訪米に際して、米議会での演説をしたいなら、靖国神社を参拝しないことを自ら表明すべきだと述べています(朝日新聞(夕)06.5.14)。同外交委員長は9月14日の委員会においても「『靖国神社』の遊就館で教えられている歴史は事実に基づかない、是正すべきだ」と発言し、ラントス議員(民主党)も小泉首相の参拝について「ナチスのヒムラー(親衛隊長)たちの墓に献花するのと同じ。韓国や中国の怒りをあえて招くことをする限り、日本が国際社会で重要な役割を演じるのは難しい」と非難しました(2006年9月15日・毎日新聞夕刊)。
    アーミテージ前米国務副長官も「遊就館の一部展示の説明文は米国や中国人の感情を傷つける。……日本の一般の歴史認識にも反する」(2006年7月20日産経新聞)と述べています。
    米クリントン政権で国防次官補代理を務めたカート・キャンベル米戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長も2006年5月23日、東京都内でのシンポジウムで小泉首相の靖国参拝問題について「今起こっていることは日本のためにならない、ということで専門家の意見は一致している」、「ASEAN(東南アジア諸国連合)の多くの国が私に『何で米国は日本を非難しないのか』と言う。克服すべき問題だ」と懸念を示しました(2006年5月24日朝日新聞朝刊)。
    シーファ駐日米大使も2006年7月12日TBSテレビで「私は遊就館の歴史観に納得しないし、間違っていると思う」と述べております。
    日本の侵略戦争、植民地支配の直接の被害を受けたアジアの場合と異なり、欧米では靖国問題が語られることがあまりありませんので、まだそれほど大きな問題とはなっておりません。しかし、その実体が知られるようになれば、日本は61年前の1945年8月15日以前と変りはないのかと驚き、呆れられると思います。
    2001年ヴァイツゼッカー元大統領を委員長とする、ドイツ国防軍改革委員会報告書の冒頭は、「ドイツは歴史上はじめて隣国すべてが友人となった…」という言葉で始まっているとのことです。「隣国すべてが友人」、これこそ究極の平和、安全保障ではないでしょうか。
    小泉首相の靖国神社参拝は、近隣アジア諸国に日本に対する不信感を与え、「隣国すべてが友人」という状態から遠ざける働きをするものだと思います。靖国問題は或る意味では安全保障問題(憲法20条と9条はつながっている)でもあるのです。ですから靖国神社参拝を、「平和のために参拝している」というのは、おかしいと思います。前述したように戦前靖国神社は、陸・海軍省管轄の「宗教的軍事施設」であり、無名戦士の遺骨を納めている千鳥が淵霊園などとは性質を異にしています。靖国神社はそもそもが「平和のために参拝する」のにふさわしい施設ではないのです。
    安倍新首相のブレーン、中西輝政京大教授と福田和也慶大教授が対談で、靖国神社の本質について率直に語っています。
   福田 「では最後に、日本人にとって靖国神社はなにか、という問題について論じてみたいと思います。これは表現が難しいのですが、私は『靖国神社は平和のための社』という言い方は戦後的な欺瞞であって、日本人は靖国の位置づけを正す必要があると思うのです。靖国神社とはなにか、といえば、やはり第一義には、国の安寧のために戦った方をお祭りし、感謝するとともに、今後の国防に資するための神社であり、戦勝祈願の御社でもある。すなわち、国民の生命・財産の安全と国家の存続という、近代主権国家の柱石としての役割を担っているのです。だからこそ、現在、自衛隊の最終的な統率者である総理大臣は、なにがあっても靖国神社にいかなければならない。国軍の統帥者が行かないで、どうやって国家が守れるのか。これが靖国参拝問題の本質だと思います……。」
   中西 「全く同感ですね。中韓のホンネはA級戦犯分祀でも何でもない。日本が国家主権を制限している憲法9条を改正し、国家としての主体性を取り戻すことを、どんな手段を使っても防ぎたいのです……。」
   福田 「靖国神社が国防という営みを深いところで支えるものであること、そして国防こそ近代主権国家の要であることに、この5年間で日本人は気がついてきた」(『安倍政権で日本はこうなる……媚中外交の清算』「諸君2006年10月号」)
   おそらくこれが彼ら保守派の本音だと思いますので引用しておきます。

■■以上、内田雅敏弁護士執筆■■


 ちなみに千鳥が淵戦没者暮苑の建設経緯はこちら(←クリック)をご参照下さい。例えば、全日本無名戦没者合葬墓建設会(総裁:吉田首相)は、「…諸外国にある無名戦士の墓に相当する施設を建設し外国の元首、使節等も公式に訪問し得るものとすることを目標」(続々・引揚援護の記録 p265)としていることなどが書かれています。

写真は、こちら(←クリック)から。








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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靖国Q2.靖国神社参拝は外国からとやかく言われることではない。内政干渉だ。

2007-01-18 01:56:09 | 靖国問題Q&A
Q.靖国神社参拝は外国からとやかく言われることではない。内政干渉だ。



A.靖国問題の本質は歴史認識にあり、国内問題であると同時に国際問題でもあるのです。

    私達は1945年8月15日、ポツダム宣言を受諾し、降伏し、翌1946年11月3日には「戦争の放棄」、「主権在民」、「基本的人権の保障」を基本原理とする日本国憲法を制定し、世界に向かって民主国家となることを宣言し、戦後の再出発をなしました。そして1951年9月9日締結した、サンフランシスコ講和条約において、東條英機元陸軍大将らの戦争責任が裁かれた東京裁判の結果を受け入れました。この東京裁判については、「勝者の裁き」として様々な批判があるのはそのとおりですが、しかし、日本人310万人、アジアで2000万人の死者を出したあの戦争について、誰にも責任がないということにはなりません。誤った戦争遂行した指導者と赤紙1枚で召集され、むざむざと殺されてしまった兵士達との違いは認識されておくべきです。

    靖国神社は日本の近・現代史における戦争を、すべて自存自衛のためのやむを得ないものであったとし、東條英機元陸軍大将らいわゆる「A級戦犯」についても、国内法的には戦争犯罪人という者は存在しないと述べるなど、その歴史認識は、植民地支配と侵略戦争について謝罪した戦後50年国会決議、同60年決議など歴代の日本政府の見解とは全く異なるものです。同神社発行パンフレット「私達の靖国神社」は以下のように述べています。

    「……日本の独立と日本を取り巻くアジアの平和を守っていくためには、悲しいことですが外国との戦いも何度か起こったのです。明治時代には『日清戦争』『日露戦争』、大正時代には『第1次世界大戦』、昭和になっては『満州事変』、『支那事変』そして『大東亜戦争(第2次世界大戦)』が起こりました。
     戦争は本当に悲しい出来事ですが、日本の独立をしっかりと守り、平和な国として、まわりのアジアの国々と共に栄えていくためには、戦わなければならなかったのです。こういう事変や戦争に尊い命をささげられた、たくさんの方々が靖国神社の神様として祀られています。……また、大東亜戦争が終わった時、戦争の責任を一身に背負って自ら命をたった方々もいます。さらに戦後、日本と戦った連合軍(アメリカ、イギリス、オランダ、中国など)の、形ばかりの裁判によって一方的に、“戦争犯罪人”という、ぬれぎぬを着せられ、むざんにも生命をたたれた1068人の方々、靖国神社ではこれらの方々を『昭和受難者』とお呼びしていますが、すべて神様としてお祀りされています。」

    このように侵略戦争と植民地支配を肯定する特異な歴史認識を体現している靖国神社に、日本の首相が参拝することに対して、諸外国、とりわけ日本の植民地支配と侵略戦争によって蹂躪された歴史を持つ近隣アジア諸国が、「日本はおかしい、謝罪は本心ではなかったのか」と不信の念を持ち、抗議の声を挙げるのは至極当然のことではないでしょうか。

    2005年3月1日、韓国の盧武鉉大統領は、日本の植民地時代に起きた「三・一独立運動」の86周年記念式典における演説の中で「日本はすでに謝罪した。我々は日本にくり返し謝罪を求めようとは思わない。謝罪に見合う行動をすることを求めているにすぎない・・・・・・」と述べ、植民地支配はよかったなどと相も変わらずなされる日本国内における「妄言」に警告しました。

    このように靖国問題は国内問題であると同時に、近隣アジア諸国との間の国際問題でもあるのです。≪内政干渉だ≫という言い方はおかしいと思います。


■■以上、内田雅敏弁護士執筆■■


 周辺諸国が好戦的な国家となることを防ぐことは内政干渉ではないと思う。日本も北朝鮮の民主化、中国の民主化を促進させるべきです。もちろん、日本の民主主義を成熟させることも大切ですが…。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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これがニュースか?~諂うな!阿るな!屈するな!

2007-01-17 22:11:27 | メディア(知るための手段のあり方)
時事通信が【小沢氏の船「3人しか残らない」=民主党CMをやゆ-自民中川幹事長
】という見出しで、

【「嵐の中で船長がかじを手放し、水夫が逃げ去り、3人しか残らない党に日本の未来を任せるわけにはいかない」。自民党の中川秀直幹事長は17日の党大会であいさつし、嵐の船上で民主党の小沢一郎代表が奮闘するテレビCMをやゆした。
 民主党のCMは、船のかじを取る小沢氏が突風に吹き飛ばされながらも、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長の助けを得ながら船を進める内容。中川氏は「与党の船長、安倍晋三総裁(首相)はどんな荒波でも決してかじを手放さない」と小沢氏との違いをアピールしていた。】

という記事を掲載した。

これって、ただの軽口でしょ…。どこにニュースバリューがあるのか…。単に幹事長が首相を誉めているだけでしょ。


しかも、時事は、他方で、ホワイトカラー・エグゼンプションについて

【自民、公明両党の幹事長、政調会長らは17日午前、都内のホテルで会談し、ホワイトカラーの一部を残業代の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度」を導入する労働基準法改正案について、25日召集の通常国会への提出を見送ることで一致した。
 一方、最低賃金法改正案など他の労働法制関連法案は通常国会に提出する方針を確認。また、雇用問題に関する与党協議会を設置することも決めた。】

という記事を掲載している。


選挙が怖くて、提出を見送った。おいおい、安倍も立派にかじを放しているじゃないか。閣議決定された規制改革・民間開放3か年計画に基づく法案を見送るなんて、異例のことで、それ自体がニュースになるはずだ。それなのに、そっちには言及せず、与太話を配信する…。

しっかりせいよ…。










★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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集会「沖縄密約問題とジャーナリズム」~西山記者が語る

2007-01-17 07:41:35 | メディア(知るための手段のあり方)
沖縄密約報道で冤罪となった、西山さんの訴訟(ここ←参照)の判決を間近にしての集会が下記のとおり開催されます。ジャーナリズムの権力との対峙について学ぶことができると思います。学生、新人ジャーナリストにぜひ、足を運んでいただきたいと願っています。


■■引用開始■■


西山太吉氏が、密約事件にかかわり損害賠償等を国に求めて提訴した沖縄密約訴訟は、2007年春頃には判決が出されそうな状況である。今改めて、この密約問題がジャーナリズムにどのような課題を突きつけているかを検討する。

事件当時のジャーナリズムの在り様も含め、事件や訴訟を通して問われていることは何か、まず当事者の立場から総括していただき、それを受けて、ジャーナリズムの観点から密約問題が投げかけている論点や課題をこの問題を追いかけてきた二人の現役記者と研究者から報告していただく。

過去の事件の総括にとどまらず、この問題が現在のジャーナリズムに何を問いかけ、どのような影響を及ぼしているか、あるいは、ジャーナリズムと国家との関係はいかにあるべきかを改めて考える、刺激的な研究会となることを期待したい。


基調報告:西山太吉(元毎日新聞記者)

報告者:諸永裕司(朝日新聞記者)・松元剛(琉球新報記者)

コメンテータ:原寿雄(ジャーナリスト)

司会:上田麻里(岩波書店)

日時:2007年2月3日(土)午後2時

場所:岩波書店セミナールーム

   千代田区神田神保町2-1 信山社3F

   地下鉄半蔵門線・地下鉄新宿線・三田線神保町駅(A6出口1分)

(主催:マスコミ学会ジャーナリズム部会、協力:沖縄密約問題を考える会)

*なお、若干の資料代を頂くかもしれません。

■■引用終了■■







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
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