tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

遅咲き豊後梅も開花

2024年02月29日 13時49分06秒 | 環境

我家の狭い庭の南側の隣家とのフェンスの際に豊後梅の木があります。

嘗ては高く伸ばして、シジュウカラ用の巣箱をつけ、シジュウカラの産卵、巣立ちを見守ったりしてきました。

しかし住人(家内と私)の高齢化とともに徒長枝の剪定に脚立を使う事の危険性も高まり並んでいる山茶花とともに地上での作業で済む程度に枝おろしをすることになりました。

一昨年から昨年にかけて、折に触れて作業を進め、些かさびしいな、などと思いながら、それでも花は咲くでしょうということで満足する事にしました。

豊後梅の花は、梅ですが桃に似てピンク色がかった確りした花です。近所にも豊後梅を植えている家はあって、何時も我が家より早く花が開きます。

我が屋の方が遅いのは種類ではなく、日当たりがあまり良くないからでしょう。

そんな豊後梅ですが、今年も一昨日あたりから綺麗に咲き始め、この2~3日で満開かという所です。昨日は雲一つない青空で写真には丁度良いタイミングかなと思って、今年も咲き始めの写真を撮りました。

部屋の中から隣家のサイディングの壁を背景にして見ても元気に咲いていますが、やっぱり青空をバックにと思って、突っ掛けを履いてで外に出て、何枚かスマホで取り、今日、トリミングしました。

ついでに昨年伐った枝のところの小枝に楚々と咲いている花も撮って来て、これも枝なりにトリミングしました。

折角綺麗に咲いてくれますから、咲いたら、確り記録しておかなければといったとくに理由もない責任感か、庭に咲いた花はなるべく写真に撮る習慣という気分でしょうか。

家内に見せて、「今年も綺麗ですね」と言うのを聞きたいという事もあるのかもしれません。

そんな日常の切れ端を、ブログを見て頂いた皆さんとシェアしたいというのも、ささやかな願いなのかな、などとも思いながら書いた今日のページです。


全国一斉「納税ゼネスト」は如何?

2024年02月28日 15時03分27秒 | 政治

政倫審は明日岸田総理が出席し、明日、明後日の2日間の開催が決まったとのことです。

政倫審と略してしまいまいましたが。正式には「政治倫理審査会」だそうで、ここに出席する人は、「政治家として倫理的に問題があるかどうか審査してもらう」という事でから、頭から倫理的に問題などないと国民が信頼する政治家は出席する必要がないところでしょう。

今回の問題点は、政治資金の集め方、その使い方が、国民の目から見て、余りにいい加減で国民が腹を立てているからという事なのでしょう。

自民党は、英語では Liberal Democratic Party ですというと「名前がもともと『パーティー』なんですか」などという笑い話もあって、そんなカネの集め方はやめるべきだ、嘗てはやめたこともあったでしょう、などと言われる集金方法も問題ですし、そうした安易な集め方をしたカネは使い方も安易になる可能性が大きいということのようです。

ただ「政倫審」は名前の如く「倫理」が基準ですから、安倍元総理のように「法に触れるようなことはいておりません」では済まないですよ、倫理はもっと厳しいかもしれませんよという事でしょうか。

一番の問題は、「政治家」というのは日本国民の代表で、しかも、国民の払う「税金」で生きているのですから、収入の際も、支出の際も、一般国民と同じ厳格さで、収入も支出も律するのが当然でしょうという国民の意識です。

ところが、政治家になると、我々はルールを作る側で、国民はルールを守る側である、という特権階級意識が芽生えるようで、その特権を生かして、特権に対応する特別のルールを作っても、許されて然るべきだというどこかのプーチンに似た妄想に陥るようです。

こういうのを、俗に「権力は腐敗する」というようです。「そうか、腐敗するから『法』でなく『倫理』なのかと納得していいのかどうか解りませんが、源泉徴収で天引き納税の多くのサラリーマン、確定申告やインボイスで税の厳しさと手数に難渋する民間企業者にしてみれば、まさに腹に据えかねるという所でしょう。

「政倫審』がどこまで国民の納得を得られるか2日たってみないと解りませんが、納得できなかったからと言って、国民には直接の手段はありません。

「無い」といってしまったのでは、それで終わりです。何か無いかと考えれば、実力行使で「国民がみんなで納税ストライキ」いうのはどうでしょうか。無理でしょう。「ならば国民が納得するまで税金供託」それも無理でしょう。何せ国民を組織できるのは政府だけですから。

やっぱり駄目だめですか。それなら今度の総選挙まで待ちましょう、という事でしょうか。


消費者物価の沈静傾向はさらに明瞭に

2024年02月27日 13時09分29秒 | 経済

株価は上がっていますが、それと反対に、消費者物価の沈静化は一層明瞭になってきました。

輸入物価には一部多少の上昇が見られることは2月13日付のブログでも触れましたが、国内発の物価上昇要因が消えて来た事で、ここ当分消費者物価は沈静傾向を続けるものと思われます。

昨年秋まで加工食品、飲料、日用品などいわゆる生活必需品の価格上昇の波が激しかった原因は、下の図をご覧いただくと解るような気がします。

     消費者物価主要3指数の対前年上昇率の推移(%)

                資料:総務省統計局「消費者物価指数」

そうした品目が中心の「生鮮食品とエネルギーを除く総合指数」(緑色の線)が2021年から22年初めにかけてコロナによる消費不振で値上げできずに我慢した利益圧縮の取り返しをかけて22年から23年にかけて一斉に波状値上げに動いたことが大きかったように思います。この動きは昨年秋から、もうこの辺でっという事でとなったのでしょう。

「総合」や「生鮮食品を除く総合」が2023年2月に大きく下げているのは政府の電力ガスなどへの補助金のせいです。今後補助金が消えれば3本の線は収斂に向かうでしょう。

という事で、改めて2021年からの、輸入物価の上昇の中での日本の消費者物価の推移を見ますと下図です。

        消費は物価3指数の推移

                   資料:上に同じ

日本は資源輸入国で、資源などの輸入物価の上昇分は結果的に国民が負担する事が比較的整然と行われます。これは1973年の第一次石油危機の経験から学んだ結果です。

アメリカやヨーロッパの様に海外物価の上昇率を国内価格にも賃金にも転嫁しようという動きは小さく、国内価格は輸入価格のようには上がりません。輸入物価上昇に対応する便乗値上げも便乗賃上げも大きくならず、物価上昇は合理的な範囲で収まるようです。

その結果、アメリカやヨーロッパの様に、輸入インフレの激化を金利引上げで抑えようといった政策は必要ないのです。

結果的に国際競争力が強くなるのに、更に円安になるといった困ったことが起きます。

欧米は金融引締めで物価を抑え、日本は賃上げをして物価を引き上げて彼我のギャップを小さくする必要があるのでしょう。今春闘で労使とも、更に政府も高めの賃上げをというのもその結果でしょう。

日本が少しづつ賃金インフレを起こして問題解決に近づいていくのではないでしょうか。


バブルの気配「気が付かないのがバブル」と言いますが

2024年02月26日 17時26分05秒 | 経済

日経平均が1989年12月の38957円をあっさり超え、39000円を上に抜けました。

この間までアメリカではダウ平均が史上最高を記録といっていましたが、日本もこの先、上がれば史上最高ということになりました。

そろそろバブルという声もあります。勿論バブルではないという声もあります。本当のところはどうなんでしょうと言われても、自信を持って答えられる人はいないでしょう。

バブルが恐ろしいのは、バブルの最中は皆が気付かないからで、気付いた時にはバブルの破裂、価格暴落で大損の可能性があるというとでしょう。

バブルの時はいろいろなものの価格が上がります。1990年代のバブルの時は土地が中心でしたが、今回は株価が中心で、しかし土地の代わりにマンション価格が大幅に上がっているようです。

勿論、マンション自体の品質が良くなっているという事もあるでしょうが、東京で売り出された新築マンションの価格がこの1年で大幅に上昇したなどと聞きますと矢張り気になります。

経済学ではバブルと実需の違いは、実需の場合は、使用価値、利用価値からみて価格が妥当ですが、バブルの場合はそれ以上の価格が一般的なるというように説明されます。

使用価値、利用地以上のものを買うのはなぜかと言えば、将来価格が上がる事を見込んだ場合という説明がされ、そうなると価格が上がったら転売してキャピタルゲインを得ようという仮需要、架空需要が発生する時にバブルは本物になるという事のようです。

1990年台のバブルでは「土地は必ず値上がりする」という土地神話があり、「空き地があれば買っておけ」で地価上昇、「日本の土地を全部売れば、面積25倍のアメリカの国土が4つ買える(土地単価100倍)といった異常状態で、土地を持つ企業の株が暴騰といった事情が株価の支えにもなっていました。

この時の日経平均のピークに追いついたと言っても、まだまだバブルではないといった当時の数字と比較した解説もありますが、あの時の異常さは別格でしょう。

ゼロ金利の銀行預金や国債より株の方が利回りが良いというメリット(実利)が言われ、特にこの所のような株価上昇という中で、政府の政策もあり、株や投信に資金が動くのも解りますが、それは今までの話で、今後は銀行預金や国債にもそれなりの金利が付き、日本の金利引き上げ、アメリカの金利引き下げになれば、状況様変わりという事態が(地震ではありませんが)近い将来来る可能性はほぼ確実でしょう。

政府はいつも「国民の生命と財産を守る」と言っていますが、時にあてになりません。NISAについても、些か説明不足のようです。岸田総理は外国で「私に投資を」などと言っています。

国民が一様に喜ぶのは、日本経済が健全な経済成長路線を取り戻した時ではないかと考えれば、来年度の実質経済成長の見通しが今年度より低く1.3%(前年は1.6%)などとせず、適切な経済政策を考え、もう少し高い見通しを出すべきではないかというのが、前々回の最後に「余計なこと」を付け加えた理由です。 


国連の改革は困難ですが急務ですね

2024年02月24日 21時13分39秒 | 国際政治

ロシアのウクライナ侵攻2年で、国連の安全保障理事会の閣僚級会合では昨23日、激論があったことを外電が伝えています。

先ず事務総長のグテーレス氏が、ロシアの侵攻は国連憲章と国際法の両方を侵害ていると訴え、ウクライナの主権や領土の一体性を守る必要性を訴えました。

会議では、イギリスのキャメロン外相やフランスのセジュルネ外相や、日本の辻外務副大臣も出席し、事務総長の発言を支持し、辻外務副大臣は、力による領土の現状変更は決して許されないと強調したようです。

これに対しロシアの国連大使のネベンジャ氏は、いつも通りの東部でのロシア系住民を守るという主張で、ウクライナと欧米を非難するだけです。

国連の安全保障理事会の現状はこんな事の繰り返しになっているようで、決議をしようとすればロシアは必ず拒否権を行使、絶対に纏まることはないという状態です。

常任理事国5か国は拒否権を持っています。拒否権というのは、民主主義であっても、過半数が誤った考えを持つことは絶対ないとは言えない。そういった異常事態に一人でも拒否権を持った人がいれば、誤った判断は回避できるという考え方なのでしょう。アメリカでは大統領だけが持っています。

即ち、今の国連では安全保障理事会の常任理事国の中に意見の対立があり、その対立が解けない限り今後も何も決まらないという事なのです。

結果は世界の「安全を保障する」はずの国連機関の中に戦争や紛争をする国が一国でもいれば、世界の大多数の国が正しいと考える「安全が保障されない」のです。

この説明ではロシアが不満でしょうから、アメリカもイスラエルのハマス殲滅作戦の即時停止の決議では拒否権を行使しています。

もともと拒否権が存在するという事は「最高の賢者」がリーダーとして拒否権を持ち、大衆の誤りを正し世界の安全を守るという理念でしょうが、現実は理念通りにはいきません。

困ったことに最高の意思決定者が誤った判断を持つこともあり得ます、その場合にも、多数の意見は拒否権で葬られます。民主主義の基本理念が通らない事が起きるのです。

こうして、多数意見と拒否権の鬩ぎ合いということになるのですが、安全保障理事会に最高の賢者が5人もいて、意見が違うということが、機能しない国連の核心でしょう。

人類の経験からすれば、一国の最高の賢者の立場の人には往々誤りがあり、どちらかというと平凡な大衆の感覚、認識、思考、行動の総合の方が正しいのではないでしょうか。

こう考えれば。国連の組織で最高の意思決定機関は安全保障理事会ではなく『国連総会』でなければならないことになります。安全保障理事会は国連総会の意思決定に従って、世界の国々の国民の安全の保障をする執行機関という事になるのではないでしょうか。

恐らくいま世界の多くの国の人々は、そう考えているのでしょう。問題はそれを実現する方法手段なのではないでしょうか。

機能しない国連を改革するのは国連に参加する国々です。日本もその1つです。誰かが言い出さなければならないすれば、平和憲法を持つ日本の果たすべき役割は極めて大きいのではないでしょうか。


日銀植田総裁「インフレ状態にある」の読み方

2024年02月23日 13時29分47秒 | 経済

植田総裁が22日の衆院予算委員会で「日本経済はすでに(デフレではなく)インフレ状態にある」と発言されたことが注目を集めています。

全国消費者物価の先行指標である東京都区部の速報では前年同月上昇率が12月の2.4%から1月は1.6%に下がり21カ月の続いてきた実質賃金低下の記録がストップするかもしれないという物価鎮静化の中での発言ですから、些か奇異と感じた方も多いと思います。

植田総裁の発言では、今春闘の結果に注目という事ですが、そうした意味で考えますと、日銀が金融政策の転換点を睨みつつ現状をどう理解しているかが見えるように思います。

このブログでは、一昨年から続いた生活必需品の一斉波状値上げは終息しつつあると理解し、今後消費者物価の上昇が起きるとすれば、差し当たって、今春闘の賃上げの高まり、賃上げ価格転嫁の「公認」による賃金インフレと見て来ています。

このブログの提言では、平均賃金10%の上昇で、5~6%のインフレ、4~5%の実質賃金上昇にしても日本経済の国際競争力には問題なく、後はインフレを2%に抑える本来のインフレ目標に努力すればいいとしています。

恐らく、植田総裁は今春闘における労使の賃上げついての意欲の高さ、政府が公正取引委員会を通じて、賃金上昇の価格転嫁を容認するという指針を出しているといった状況から判断し、今年は国民経済生産性を超える賃金コストの上昇で、日本自体の「自家製賃金インフレ」が起きるという判断をされての発言と理解すべきと思っています。

勿論、こうした形でこれまでの「賃金上昇不足の自家製デフレ」から脱出できれば、日本経済正常化への第一歩が踏み出せるので、大変結構で大いに支持したいところです。

昨年の場合は、政労使が共に賃上げに積極的と言いながら、結果は平均賃金の1~2%程度上昇にとどまり、折からの食料を始めとした生活直結品目やサービスの一斉波状値上げで、実質賃金は下落を続け、デフレムードからの脱出が出来ませんでした。

しかし、今年は2つの好条件があります。消費者物価の値上げの動きが一巡し、賃金上昇が物価上昇に食われる可能性が小さくなりそうなこと、もう1つは公正取引委員会の賃上げの価格転嫁の指針発表で、賃上げが下請け部品産業や中小零細企業など広範囲に広がる可能性があることです。

経済計算でいえば、賃上げの価格転嫁を確りやっても「便乗値上げ」が無い限り、物価上昇が賃金上昇を追い越すことはないのです。結果、デフレムードも消えそうなのです。

という事で、少し余計な事を書きますが、ここで日銀が金融正常化を進めれば、日本は正常な資本主義国にな戻るのです。金利が認められなかった中世から金利が機能する資本主義経済になって、技術開発と相まって、経済発展が可能になったのが経済の歴史です。

金利は経済活動の成果の健全な所得(インカムゲイン)です。金利が確り機能しないと資本主義はゼロサムゲームの「キャピタルゲイン」指向のマネー資本主義に堕します。 日本は、「39,000円・40,000円」を目指すより、1%でも高い実質経済成長を目指しましょう。株価は後からついて来ます。


2024春闘出足順調、ホンダ、マツダ満額回答

2024年02月22日 14時14分17秒 | 労働問題

昨日のニュースで、大手自動車メーカーのホンだとマツダで満額回答が出ました。

ホンダは組合の要求「月例給(定昇プラスベア)で2万円、一時金(ボ-ナス)年間7.1ヶ月という要求で、これはバブル期以来の高水準でしたが、一発回答で満額といった感じです。

マツダは基本給の引き上げを16,000円(定昇プラスベア)、一時金は5.6か月分で前年プラス0.3か月という事で、一発満額です。

原則論では、月例給や基本給の引き上げは、企業の安定した成長に支えられるもの、ボーナスは一時的な業績を反映するものという基本視点に立てば、企業は順調に成長し、その上に円安などで一時的な収益改善効果があった事の結果という事でしょう。

企業の立場から見れば、今年の基本給や月例給の上昇の中の「ベア」にはこの所の物価上昇による実質賃金の低下を補うという意味の部分も勘案されているはずで、更には部品産業などの賃上げの価格転嫁分原材料費が上がっても、着実に支払える賃金水準という視点も入っているという賃上げでしょう。

そういう意味では、今春闘の結果は、これまでの積み残し分を企業として清算するという役割も持っているはずなのです。

そうした視点から言えば、企業にとって満額回答出来る程度の要求というのは随分と控えめで、組合側からすれば、頑張って勝ち取ったつもりが、それほどでもなかったというこ事にもなるのでは、という見方も在り得ましょう。

一方ではまた、春闘の結果が出るのは6月頃でしょうし、今年乃至今年度中に円レートがどこまで円高になるかが春闘結果の判断を左右する可能性も大きいでしょう。円高が進めば、今春闘の結果が企業にとって重いものになります。

この辺りはアメリカ(特にFRB)次第です。日銀はある程度の円高を予測して、ゼロ金利脱出を考えようという姿勢ですが、円高が10%進めばその分だけ日本企業の賃金負担は重くなるという関係は消えません。

春闘を取り巻く条件は多様ですが、連合も経団連も「毎年継続した賃上げ」が必要と言っていますが、それに必要なのは毎年日本経済の生産性が安定して上昇する事てあるという事は誰にも解っている事でしょう。

今年の春闘は、不足していた消費を増やし、日本経済がバランスのとれた成長型経済に入ることを目指して労使の分配をある程度労働側に有利にしようという労使共通の発想が出発点でした。

それが出来て初めて来年から「毎年賃上げが出来る」条件が整うのです。ですから、今年は労働への分配を増やす春闘、来年からは、経済成長(生産性上昇)に見合う賃上げを目指す春闘ということになるという基本的な視点を、忘れない事が大事のように思います。


動き出す春闘「賃上げが日本経済を救う」特異な年

2024年02月20日 12時18分31秒 | 労働問題

今年の春闘は「経営側主導」と言ってもいいほど経営側が積極的です。経団連からは「賃上げは社会的責任」といった声まで聞こえてきます。

トヨタ自動車は、部品調達価格は来年にかけて上ってもOKというサインを出して、部品のサプライチェーン各段階の企業の賃金上昇での部品納入価格上昇を認めているという意向を公にしています。

これは、これまで納入価格引き下げが命だった下請け産業企業にはこの上ない朗報でしょう。そこで働く人たちの賃上げ期待は大きく膨らむでしょう。

組合側の自動車総連の部品・下請け企業は「(賃金上昇の)価格転嫁の波を業界全体に広げていくチャンス、その活動を活発にしているようです。

勿論こうした雰囲気は自動車産業だけでなく、日本中の産業企業に拡がって行く様相で、それには「公正取引委員会の賃金上昇の価格転嫁の指針」の発表も大きな支援になっているでしょう。

逆に従業員の方からは、「賃金が上がるのは嬉しいが、そんなに『上げる、上げる』で大丈夫ですか」といった意見があったりするようです。

こうした状況はまさに象徴的ですが、日本企業はこの所長い間コストカットが至上命題と考えていて、それが当たり前にようになっていたからでしょう。

こうした企業のコストカット意識と、政府の年金を含む将来不安発言が、日本の家計をして「消費を削って貯蓄が大事」という意識を一般化し長期にわたる消費不振によるデフレ経済を作って来ていたのです。

その結果がゼロ成長経済で「親の代より良い生活は出来ない」という意識の一般化という沈滞した日本社会でした。

一方、企業の方は、低コストによる国際競争力の強化や、増加した海外投資の収益で利益は比較的順調、それにこの所の円安が加わって、未曾有の高収益企業が続出という状態になり、物価の安い日本にインバウンド殺到といったオマケにもつながりました。

その結果、一部大企業にも「これは少しおかしい。賃上げの余力もあるし、従業員に元気を出してもらうためにも、少し賃上げをした方がいいのではないか」という意識が生まれたのが去年の春闘辺りからです。

そして、経団連からも「賃上げは社会的責任」という言葉が出ることになったのです。これは経営サイドとしても本来は当然で、生産活動の成果である付加価値(GDP/GNI)を将来の生産活動が安定した拡大再生産になるように労使で最適に分配するというのは「経営者の役割」というのが経営学の示す所なのです。

つまり、今年は経営側も気が付いて、日本経済が成長を取り戻すように「適切な労働分配に修正しよう」という特異な年ですから労使で大いに話し合って、積極的に賃上げをすることが、労使双方、日本経済にとって最も重要なことなのです。

以上が今春闘の課題、これからの健全な労使関係構築の試金石だとこのブログは考え、期待しています。


政治家は「嘘を言わない」を社会常識にしよう

2024年02月19日 15時45分00秒 | 経済

政治改革が必要という意見は日本中の至る所から聞こえて来るようです。国会中継を見ていても、論争をしているのはパーティーで集めた金がどうなったのかという事のせめぎ合いで、どう見ても、国民のための政治で論議をしているとは思われないような事ばかり映っています。

国民にとって大事なことは国会ではなく、閣議でどんどん決まっているようで、集団的自衛権から最近は武器輸出が可能になるという事態まで日本は変わりつつあります。

さすがに公明党が、武器輸出が人間の殺傷に繋がることは問題ではないかと異議を唱え、与党内でも歩調が乱れて来たようです。

このブログでも、経済政策や防衛政策といった国民にとっての重要問題は、見ていると大体アメリカの望むように動いているようで、多くの場合国民はその結果への対応対に苦労するのだと書いてきました。

国会で議論している事は、そうした国民のための議論ではなく、政府の許認可の仕方やカネの使い方がおかしいといったことが多く、経済社会政策などは「一億総活躍」とか「新しい資本主義」とかスローガンばかりで中身が不明のものが多く、与野党一致するのは、補助金や給付金のバラマキで、財源は赤字国債といった程度というような感じです。

あとは旧統一教会や、パーティー券の売り上げ代の裏金化といった、政権維持のための努力が裏目に出て野党に追及されるといったところでしょうか。

自伝を書いた本を何千万円も買い上げて配布したのが文書費だというのが「裏金の正しい使い道」といった議論に、国民は呆れるばかりでしょう。

こんな問題を1つひとつ正して行くのは大変なことですから、何かもっと簡単な政界浄化、考えてみますと、こんなのはどうでしょうかという案が浮かんできます。

「国会答弁で嘘を言ったら議員失格」というのはどうでしょうか。安倍元総理は息を吐くように嘘を言うといわれましたが、在任期間は史上最長でした。

こんな事から、国民も、嘘が悪いのは「証人喚問で偽証罪」があるだけで、それ以外では嘘を言ってもいいんだ、と思って仕舞っているようです。

こういう安易な状況が政治家の言動を堕落される原因になっている可能性は十分ですから、「嘘を言ったら議員失格」などというそんな法律は出来っこない、などと言わずに、真面目な国会議員何人でも集まって「我々の在任中にやる」と言えば、国民の大多数は賛同して支援するでしょう。

法律がすぐに出来なくても、そういう真面目な国会議員頑張っているということが広く知られれば、メディアが「だれだれがこういう嘘を言った」と確証を挙げて報道すれば、次の選挙で当選は難しくなるでしょう。

議員になったら公式の場で嘘は言えないものなのだというのが、広く国民の常識となるような社会を作れば、民主主義社会は一段上の優れた社会に進化するのではないでしょうか。

日本なら出来そうな気がするのですが・・・。


地球柑(しまだいだい)その後

2024年02月17日 17時19分33秒 | 環境

鉢植えの地球柑を地植えにしたところ、実が成らなくなり、雌伏6年昨年になって漸く花が咲き、結実が始まったことは、昨年来写真と共に載せてきました。

地球儀の様な実が枝枝になって、通りがかりや来訪する人が、「これは何ですか」とか、宜しかったら1個欲しい」などと言われた昨年でしたが、今年に入って黄色の地に緑の縞模様が全体的に橙色に変わり、緑の縞は濃い橙色になって浮き出すように変わってきました。

鉢植えの時はこんなに遅くまで実を成ったままにしておきませんでしたから解りませんでしたが、20個ほどなった実を少しずつ取りながらまだ数個成っています。

そうか、名前が橙だからやっぱり熟すと橙色になるのだと解り、残りは当分このまま放置しようかと思っています。

というのは、「だいだい」という名前は、本来「代々」から来ているので、実が翌年まで、次の代の実が出来るまで成っているか縁起がいいという事で正月の鏡餅の上にも載せるのだという解説をネットで見たからです。

そういえば、柏餅も柏の葉で包んでありますが、柏の葉は年を越しても確りついていて、翌年若葉が出てもまだ残っているという事で縁起がいいので柏の葉でを包むんですよという話を子供のころ聞いたことがありました。

そうか、そうか、こうした親子の代が確り重なることを昔から人は願って、それを祝おいう気持ちを持っていたのかという事が解って来て、それならなるべく放っておいてみようということになった次第です。

とはいえ、縁起を担ぐよりも、辞書で見ると食用と書いてあるので、カボスやスダチ、レモンの代わりにもなるかなと思って、これまで数個は、収穫して半分に切り「ギュっ」と絞って味見をしました。その酸っぱさは相当なものです。砂糖を入れて焼酎でサワーにして水割りお湯割りも出来ますし(お好みによります)、焼き魚にかけたり、ピクルス用にしてもOKです。

ところで濃い橙色に完熟したらどんな味かはまだ試していませんが、これも試してみたいと思っています。


日本経済低迷の根本的理由を問う

2024年02月16日 12時31分56秒 | 経済

今日の新聞は日本のGDPがドイツに抜かれて世界4位になったことを大きく報道しています。抜かれたのは2023年ですが、それ以前30年ほどもだんだん追いつかれて来ていたのです。

ニュースとしては追い越されたことが重要でしょうが、本当は、だんだん追いつかれてきたという事の方が重要のように思います。これは、何故日本経済がこの30年殆ど成長してこなかったかを考えることと同じでしょう。

このブログでは折に触れてその問題を取り上げて来ていますが、この際纏めてその根本的な理由を考えてみたいと思います。

先ず現象的な問題点を見ていきますが、原点は1985年の「プラザ合意」です。それまでは「ジャパンアズナンバーワン」でした。

「プラザ合意」は経済外交の大失敗で、当時の政府の日銀も「為替レートと実体経済の関係」それに「マネー資本主義の問題点」についての知識が不足だったのです。

多分アメリカは良く解っていて、日本に円高容認の了解を求めれば、あとはどれだけ円高になっても「マーケットのせいだ」ですむと考えていたのでしょう。

その後2年で2倍の円高になり、日本経済はコスト高で産業(主に製造業)空洞化が始まりました。

日本が「こんなに円高になっては困る」と言い出さないように、アメリカは内需拡大を助言しそのために金融緩和、労働時間短縮が効果的と示唆した様です。日本は「前川リポート」を出してそれを実践しました。その結果が「土地バブル」でした。

1890-91年「土地バブル」と「株バブル」は崩壊、日本は長期不況に入ります。日本は「バブル崩壊」は自分の責任と考え「ナンバーワン時代」の自信(過信)からこの不況は短期に終わると予測し、「円高を生かせ」などと言っていました。

しかし実力の2倍の円高克服には10年、20年かかると気づいたのは1995年あたりになってからでした。

企業は賃下げ非正規多用、事業のスリム化で成長を諦め、コストカットで競争力の回復に専念することになりました。

結果は「好況感無き上昇」に入りましたが、2008年のリーマンショックでアメリカはゼロ金利政策を取り円高が再来(円レート75円)、日本は対抗手段は取らず放置、泥沼の数年の後、2013-14年の黒田日銀の「異次元金融緩和」でようやく為替レ-トが正常に復しました。

これで日本経済は回復に向かうかと思いましたが、その後の経済政策は「円安と実体経済の関係」の無理解から、春闘への口先介入程度で、国会議論は「モリ・カケ・サクラ」論争、いまは「裏金論争」で、経済政策は非効率なバラマキばかり、野党は野党で経済論争は「ガソリン税のトリガー論争」に矮小化です。

日本経済の実体経済の現状は2四半期連続のマイナス成長、マネー経済は株価のバブルのピークを越えるかで大騒ぎ、ただし円安が今後どうなるかは、アメリカの金融政策次第、円高予想一般的です。

現象面ではこうした政策の失敗の連続が成長しない日本経済を齎したのですが、何がその背後にあって、こんな日本にしてしまったかです。

主要な要素は2つあるようです。先ず、日本経済の命運を決めてきたのはアメリカで、日本自身は、政治も経済も、なす術を知らず対米追従に終始というのが、プラザ合意以降の歴史です。

そして今はその上に、防衛問題が大きくのしかかって来ています。これもほとんどアメリカ主導で進んでいます。

もう1つは日本の政治を担当する自民党の政治家です。彼らは一体何をしてきたのでしょうか。自民党の幹部政治家は、政治経済の根本問題はアメリカに追従し、やっているのは統一教会と裏金で政権維持、それがバレたら虚しい言い訳に終始です。

これでは経済の零落ばかりでなく、国の健全な存在すら、自らの手では決められないという貧困の極に達した政治体制と言われても反論は困難でしょう。

戦後の日本は、こんな国を作るために頑張って来たのではないはずです。漸く今、民間が気付いてやり直そうという時期に入ったようです。

これだけ失敗を重ねて来たのです。失敗の歴史をつぶさに見れば、立ち帰るべき姿が見えるのではないでしょうか。


GDP速報(2023年01-12月期)ここで底打ちに!

2024年02月15日 14時29分30秒 | 経済

今日、内閣府から2023年10-12月期のGDP速報が発表になりました。

マスコミの見出しは「日本のGDPドイツに抜かれ4位転落」というのと「実質成長率2期連続マイナス」ということになっています。10-12月期の発表で2023年1年間のGDPが計算出来たので、予想通りの4位転落で、さらに2期連続でマイナス成長というのも情けない話です。

四半期GDPの対前期の増減をグラフにしますと下図(資料:内閣府)です。

    4半期GDPの対前期増減(%)

コロナ終息で、不振だった家計の消費需要を中心に成長率の回復が期待されましたが、昨年1-3月期以降は減速に転じ、夏以降は前期比マイナスに沈没してしまっています。

コロナ以前からの長期不況の原因については、GDP四半季報の度にこのブログでも指摘して来ましたが、堅調な企業の設備投資に比して個人消費が低迷を続けるという投資の片肺飛行という状態が長く続いてきました。

ところが昨年7-9月期以降は企業設備の伸びがマイナスに転じ、消費不振と相まって経済成長を更に押し下げたようです。

このブログでは、総務省の「家計調査」で「平均消費性向」の数字を毎月追っていますが、一昨年からコロナの終息を見込んでか、家計の消費性向はそれまでの下降から上昇に転じていました。それを帳消しにしたのが、生活必需品中心の波状一斉値上による消費者物価の上昇です。

この波はようやく昨年秋ごろから沈静化して来ていますが、この辺りについての昨年来の家計の消費需要の動きを見たのが下図(資料:上に同じ)です。

     家計最終消費需要の名目と実質の動き

ご覧頂きますように昨年の1-3月期までは家計の消費意欲回復の動きが見られました。しかし消費者物価上昇に食われて20カ月連続で実質賃金が前年割れんあるようなじょうたいでは、せっかく積極化した消費需要も消費者物価値上がりに負けて、凋んでくるような状態(消費支出の名目値の低下)が起きたようです。

ところが、有難いことに消費者物価の上昇がここにきて山を越え、このところ急速に沈静化しています。

図では、青と茶色の柱の差が消費者物価の上昇率ですが、この差が次第井に小さくなり、1月にはさらに小さくなっています(1月の東京都区部の消費者物価上昇率は1.6%)。

望むらくは、この消費者物価の鎮静と、今春闘の賃上げへの期待(人件費上昇の価格転嫁を公正取引委員会が奨励という稀有な事態も含めて)とを合わせて考えれば、恐らく今年は伸び悩みの見えた個人消費支出も上向く年になるのではないでしょうか。

1年後ぐらいには、今回のGDPの四半期速報を振り返って、「あそこが日本経済も底だったか」と言えるようになることを願うところです。


アメリカ消費者物価高止まり、FRBは懸念?

2024年02月14日 14時39分47秒 | 経済

昨日、日経平均は1000円を越える上昇となり、バブル時の38000円台に一時載せたようです。(バブル時のピーク:38915円)

原因は、前日アメリカの株価が上ったからという事ですが、日本企業の好決算もあり、それに円レートが150円に載せる円安になったこともあるのでしょう。

アメリカはGAFAMといった巨大企業の好決算、マネーゲーマーの活躍でダウ平均は史上最高を続けていますが、実体経済は問題も沢山あるようです。

「インフレが収まったと思ったら不況が来た」というのは余りかにアメリカに住んでいる友人の年賀状でしたが、1月のアメリカの消費者物価は3.1%と予想を上回り、FRBのパウエル総裁は警戒感を示しているようです。

アメリカの消費者物価の1月の中身を見ますと下図です。

     米国消費者物価今年1月の主要内訳(対前年上昇率:%)

                資料:アメリカ労働省

総合指数は3.1%で予測の2%台に下がらず、対前月では10月の0.1%か11、12月02%から1月0.3%と上げ基調です。内訳はエネルギー価格はマイナスですがコアコア指数(食料とエネルギーを除く総合)が3.9%と下がりません。

コアコアは自家製インフレつまり賃金インフレが主因とされているものです。因みにコアコア指数の内訳を見ますとモノの価格は-0.3%、サービスの価格が5.4%でサービスのコスト上昇が主因です。ついでにサービス価格の中を見ますと、宿泊6.0%、運送9.5%という高い上昇率が見られます。つまりこれは生産性の上がらない単純サービス労働での人手不足でサービス料金が上がり物価が下がらない事を示しているのです。

という事でその結果が「物価がまだ下がり切らないとFRBが判断し、景気抑制の高金利政策を続ける要因になっているという事でしょう。

アメリカの高金利政策が続き、日本は異次元金融緩和が続けば、日米金利差は縮まらず、円安傾向が続く可能性が大きくなります。その間、円安による差益も含めての高収益で、日経平均は上がるのでしょうか? 当面、NISA拡充ははタイミングが良かったということになるのかもしれませんが問題はその後です。

時期がずれるにしても、いずれ金利差は縮まる方向に行くでしょう。アメリカの引き締めが行き過ぎれば、低金利政策になるかもしれません。激変は良くないでしょうから、こうした正常でない状態は出来るだけ早く是正された方がいいでしょう。

どうもリーダーシップは、アメリカの方にありそうですが、日本もアメリカ対応だけではなく、日本経済の主体性を維持するような経済・金融政策を確り考えないといけないような気がします。

当面、政府は裏金問題の泥沼で経済政策どころではないのかもしれませんが、経団連の十倉会長も言われるように、大事なのは実体経済ですから、民間が何とか頑張ろうという時に、邪魔にならに様にしてほしいものです


2024年1月、物価は安定の可能性高まる

2024年02月13日 13時42分03秒 | 経済

今日、日銀から輸出入物価と企業物価の2024年1月分が発表になりました。例月通り、消費者物価の先行指標でもある東京都区部の1月分の消費者物価の速報と合わせてみてみました。

もともと毎月この3物価指数を並べて検討するというのは、不況下でインフレ発生の日本で、消費者物価上昇の要因、取るべき対策、インフレ抑制の方向と可能性は?、という事で始めたのですが、ここにきてようやく日本の消費者物価の正常化の可能性が見えてきたという段階に至ったようです。

日銀の植田総裁は、時間はかかるが更に春闘の行方も考慮し、ゼロ金利からの出口を探ろうとしているのですが、春闘の方は労使が良識ある判断で決めることですから、安心できそうです。という事で、今月も3物価を並べてみた結果は下図です。

     主要3物価指数の推移(消費者物価は東京都区部の速報)

                      資料:日本銀行、総務省

国際紛争多発の中で、心配な主要資源の国際価格ですが、錯綜するバランス関係の結果でしょう、何とかこの辺りのレベルで当面安定しそうな気配です。円安で心配される円建ての輸入物価も、落ち着いています。

その結果日本の消費者物価を押し上げる輸入物価は落ち着きそうで、後は国内が確りすれば経済政策、金融政策が物価の変動で悩まされる可能性は小さくなりそうです。

企業物価指数は横ばい、消費者物価指数は12月に比べて0.2ポイントの低下です。生活必需品の波状一斉値上げの動きもようやく落ち着いたようです。

ここ1年というターム(対前年上昇率)で見ましても、3物価の動きは収斂の方向で、世界各国を悩ませた輸入インフレの元凶の輸入物価(国際資源価格)も、その影響を直接受ける企業物価も0%近傍に落ち着いている様子が下図から見えるところです。

      主要3物価の対前年比(%)

                   資料:上に同じ

2年ほども続いた食料などの生活必需品の一斉波状値上げも終息し、自家製インフレ部分が急速に収縮したことに加え、生鮮食品の値下がりもあり、消費者物価の下げは顕著で、前年比1.6%は、政府・日銀のインフレ目標2%を割り込んできています。

恐らく一昨年から続いた消費者物価上昇問題は、ここで一件落着でしょう。あらためてインフレ問題が起きるとすれば、海外資源問題の再現か、国内の賃金インフレかですが、海外資源問題は、安定を祈るのみですが、国内の賃金インフレは、日本では心配の必要はないように思います。労使の良識は十分期待できると思うところです。

という事で、このブログの物価問題検討の2つのシリーズも、そろそろ幕かと思いますが、世の中益々不穏ですし、日銀の政策との関連もありますので、もう少し見ていくべきかと考えています。


昨日は建国記念日でしたが「国とは・・・?」

2024年02月12日 14時18分31秒 | 文化社会

昨2月11日は建国記念日でした。日本の国が生まれた日にちという事です。

古事記などに書いてある日を、今の太陽暦に読み替えて2月11日になったのでしょうが、何処の国にも建国記念日はあるのでしょう。という事は、国民にとって建国を記念する日はあった方がいいという事だと考えていいのでしょう。

建国記念日を印象付けらえたのは昭和15年で、小学1年生でしたが、その年は中国の故事から算定した紀元(皇紀)2600年という事で、「紀元2600年の歌」や「建国団子」という菓子まで出来て、戦時愛国教育の中で国中が盛大なお祭りでした。

建国記念日が、独裁政権に利用されるのは大変困ったことですが、素直に国という大事な社会の単位が成立したことを祝う日があることは良い事のように思います。

社会の最小単位である家族から、最大単位である国まで、社会にはいろいろな単位がありますが、地域や学校や企業などなど社会の単位があって、そこに帰属する事によって、愛着や安定感を持つのはSocial Animalである人間としては自然なことなのでしょう。

その中でも、最小と最大の単位である「家族」と「国」は、自分で選んで参加する事が出来ません。生まれた時に与えられているのです。

かつて「ルーツ探し」が流行った事がありましたが、例え流行していなくても、自分のルーツを知りたいというのは多分本能的なもので、人間である限り自然な事なのでしょう。

動物にも帰巣本能があるようですが、脳が時間の経過を意識して、記憶を時系列に整理できる機能を持つ人間にとってはルーツに興味を持つことは自然なことでしょう。

こうした機能を持った結果、人間は自分の生まれ育った環境、家族、地域、国、そこで知り合った人々に愛着を持ち、何時かはそこに戻る事、物理的に戻るか、記憶(思い出)の中で戻るか、その形はいろいろあるにしても願望を持つのがその本性でしょう。

ところで問題は、こうした人間の持つ、本能から記憶、知識に続く本性を許さない事態が、この所国という社会単位の間で深刻な問題になっているという現実があります。

国を捨てる、故国を捨てざるを得ないという現実が、多くの国で起きているのです。難民の発生です。

社会の最小の単位である家族と最大の単位である国は、その本来その在り方として「出入りの自由はきかないという形で成り立ってきているのは、おそらくその方が人類社会にとって望ましいと人々も考え、その方が人類社会としてより自然であるという、人間本来の意識の結果でしょう。

そうした自然の在り方を壊すのは、殆ど独際的な政権の場合です。つまり独裁国では、人間にとって不自然な事を国民に強いているという事でしょう。

これを阻止する役割の組織は、国連を措いてありません。しかし、今の国連は、その役割を果せません。私はUNHCRに毎月幾何かの寄付をしています。そして国連は難民を助けるだけでなく難民を出さない世界を作ることを優先すべきではないかと思っています。

世界人類すべてに、それを考える責任があるのではないでしょうか。