tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

米・欧、利下げへ、日銀どうする

2019年07月31日 23時21分59秒 | 経済
米・欧、利下げへ、日銀どうする
 トランプ大統領は、強烈に利下げを望んでいるようです。FOMC(金融政策決定会合)に向けて、今回は大幅に下げろと発言しているとのことです。

 ダウ平均が史上最高を記録するアメリカ経済ですが、今回の対中貿易摩擦で株価もちょっと振るいません。トランプさんの頭の中は、殆ど来年の大統領選挙で占められているのでしょうから、経済成長率や、株価、雇用の増加といった数字が低くなることは何としてでも避けたいというのでしょう。

 トランプさんにかかっては「中央銀行の独立性」等という言葉は意味を持たず、アメリカ経済や雇用の数字、選挙に向けては何としてでも良くなければならないのでしょう。
 
 世界の中央銀行が注目するのは、アメリカの利下げでドル安の進行がどの程度になるかということになるのでしょう。
 ECBも、利下げと量的緩和の両方を、夏休み明けには考えていると伝えられています。

 アメリカの場合は、これまでいわゆるテーパリングで金利を引き上げてきました。いま2.5%が政策金利です。
 トランプさんは自分のとった対中関税政策などで、経済が減速という見方をよそに、「こんなに金利を上げなければ、経済はもっと良くなった」といているそうです。

 日本では、日銀も当然、対応する政策方針を言わなければならないのですが、先日の金融政策決定会合では、現状の異次元金融緩和の継続という方針でした。
 日銀の場合は、異次元金融緩和のやりっ放しで来ていますから、これ以上打つ手はないというのが本音でしょう。もし円高になるようなことがあれば、即座に手を打つといったコメントを出すことですましています。

 結局は円高になったら、手を打つということで、国際投機資本が円高にしないように予防線を張るしかなかったという事でしょうか。

 アメリカが貿易摩擦(実体経済の問題)を金融緩和で切り抜けようとすることが、本来経済政策を歪めているのですが、それによって、為替レートがドル安に動けば、世界中が迷惑します。EUはユーロ高を避けようとしますし、日本は円高になればアベノミクスもアウトでしょう。

 バーナンキさんが、リーマンショックを世界金融恐慌にしないためにやった金融緩和政策は、それなりの合理性もあったでしょう。日本は、遅ればせながらそれを真似た異次元金融緩和で、$1=¥80を$1=¥120に戻しました。

 しかし実体経済が安定した経常黒字国ですから、何時円高になるか不安で、異次元緩和がやめられません。そこで出てきたアメリカの利下げです。
 そろそろ日本の政策当局も、金融頼みではなく、実体経済を適正化(経常黒字減らし)することで円高を防止するといった本来の経済政策を考える時が来ているのではないでしょうか。

オリンピック精神「競いの文化」を大切に

2019年07月30日 13時32分09秒 | 国際関係
オリンピック精神「競いの文化」を大切に
 東京オリンピックまで1年を切りました。主催国日本、主催都市東京だけでなく、オリンピックは世界中を引き付ける力があります。

 アスリートにとっては「オリンピックは格別なもの」といった意識があるようです。世界選手権で勝っても「やっぱり、オリンピックで優勝したい」といった言葉を聞きます。
 もちろんアスリートだけではありません。自らの努力の成果、自国の名誉をかけて、オリンピック記録を目指して頑張る選手の姿に誰もが感動するのでしょう。

 「記録は破られるためにある」という名言もよく聞かれます。世界のスポーツの祭典で、新記録を達成することは、本人はもちろん、選手の出身国も喜ぶだけでなく、世界中が祝福するのです。

 こうした清々しさは、オリンピックが純粋に「競いの文化」に立つものだからではないでしょうか。「競いの文化」は、相手の強さを認め、さらにその上に達しようとするものですから、決して後退はありません。人間の、個人の、チームの力が何時かは記録を破る、その瞬間が多くの人々に純粋な感動を与えるのでしょう。

 古代ギリシャはその知恵でこうしたスポーツの祭典の文化とシステムとを作りました。そして、その精神の素晴らしさのゆえに、近代オリンピックとして復活し、人類の「競いの文化」の代表的な存在になっているのでしょう。

 一方、誠に残念な事ですが、今の国際政治の姿を見ますと、文化のレベルとしては極めて低い「 争いの文化」の様相が、ますます濃厚になっています。
 
 「争いの文化」では、自らの優位性を保つために、自らが精進するのではなく、相手の力を弱くするという手段が往々用いられます。
 自ら精進して、相手を凌駕する力を持つよりも、相手の力を削いで自らが優位を保つことの方が簡単かも知れません。しかし、それでは共に競い合って、より高い能力への到達を目指すという「進歩」の精神は失われます。

 万年赤字で覇権国からずり落ちるのではと焦るアメリカは、トランプさんに至って、その様相を強めてきたように感じられます。
 共により高い発展を目指そうというより、自らも打撃を受けても、相手への打撃がもっと大きければそれでいいというのが米中貿易問題でしょう。

 そういう事は決してやらないだろうと思っていた日本政府が、突如、韓国への輸出3品目のホワイト国指定を見直すといった時、正直「日本もそこまで堕ちるか」と慨嘆の念が止まりませんでした。
 
 オリンピックの誘致に成功し、それが来年に迫っている日本です。外交や、国際経済関係においても「オリンピック精神」、「競いの文化」に則った行動こそが日本には似つかわしいと思うのですが。

一匹狂えば千匹狂う

2019年07月27日 22時52分13秒 | 国際関係
一匹狂えば千匹狂う

 台風5号は温帯性低気圧になって本州を縦断する様子です。
 今年も天候は不順で、5月に異常に暑かったかと思ったら、6~7月は「やませ」が吹いて、「寒さの夏」かと思われました。このところ急激に暑くなりました。そして台風。

 まさか、台風一過で秋になるような事はないと思いますが、上の写真のように、我が家の庭の秋海棠の中には明らかに季節を間違ったのがあるようです。
 5月の暑さの後の梅雨を秋の長雨と間違えたのでしょうか、もう10日ほど前から花をつけました。その後暑くなったので、花を開くに開けず、数日ずっとこの状態です。

 ところで、今日はまた困ったニュースが飛び込んできました。トランプさんが、「アメリカのワインの方がフランスのワインよりモノがいい」といったとか。

 事の起こりは、フランスがGAFAに対してデジタル課税を検討していると言ったことに対する報復という事で、フランスワインに課税すると発言、それに加えて言ったとのことです。

 デジタル課税については先日のG7で、国際的枠組みの検討の要があることでまとまっているので、「フランスはその合意形成を望みつつ自国の方針も検討している」と説明しているようですが、トランプさんは「アメリカ企業に税金をかけるならアメリカがかける」といい、マクロン大統領の「愚行」に対する対応措置ということで、言葉遣いも喧嘩腰です。

 何かトランプさんのやることは「子供の喧嘩」の様相が濃くなっている感じですが、覇権国の大統領がこれでは、少しでも気に入らないと喧嘩腰というのでは、これから先、ますます思いやられます。世界中がおかしくなりそうです。

 「一匹狂えば千匹狂う」という諺がありますが、動物が集団移動するようなとき、先頭に1匹が狂えば、後からついていくのがみんな間違った方向へ行ってしまうという事のたとえでしょう。

 人間も動物の仲間ですから、そんな事も有り得るでしょうから、気を付けないといけません。そうならないためには、先頭の後をついていかないという選択も必要です。
 かつて「 アメリカ・パッシングの様相」と書きましたが、先頭についていかないという事は、いろいろと難しい事が多いと思います。しかし、このままついていってしまっていいのでしょうか。
 危険水域までいかないうちに、先頭の行き先を調整する必要が出てきているような気もしますが、あらためて、このまま突き進んでいいのでしょうか。

トラブルシューターが必要な時代

2019年07月25日 12時33分55秒 | 国際関係
トラブルシューターが必要な時代
 日韓関係が半導体関連3品目の輸出手続きの問題で、悪化の懸念が予想されます。
 戦後協力し合って経済発展を遂げ、先進国の仲間入りをしてきた隣同士の国が、此処にきて改めて仲が悪くなるなどという事は全く情けないことです。

 米中関係もそうですが、お互いに挑発しあって、双方ともそれなりの痛手を負いながら、世界中に迷惑をかけるような状態をだんだんひどくしていくようです。
 拝見するところ、両国首脳には、現状では、世界に迷惑をかけないよう「トラブルシューター」としての役割を果たそうというという気持ちは残念ながらあまり見えません。

 トラブルを起こすことは承知で、相手が屈服するまで言い募るという、世の未熟な人間に往々みられるようなことを、大国同士がやりあっているように見えます。どちらが仕掛けたかなどはそれぞれに意見があるのでしょう。

 日韓関係も基本的には同じでしょう。今回のWTOの場でも、日韓両国の代表が自らの立場の説明を繰り返すだけで、会場からの意見はなかったようです。
 第3国の代表の皆様にしてみれば、日本と韓国のような立派な国なんだから、自分たちで解決したらどうですか。他人の意見を聞くこともないでしょう。聞かれる我々もどちらに肩入れしているなどと思われても困りますから」というのが本音でしょう。

 場違いかもしれませんが、戦後日本の労使関係が世界に冠たる成熟を見たのは、日本には強制仲裁の制度がなく、労働委員会は、出来るだけ当事者同士で、解決しなさいと、何度でも問題を当事者同士に押し戻すというのが慣例だったからという意見があります。

 世の中には「トラブルメーカーとトラブルシューター」がいて、トラブルメーカー同士が張り合っても、解決は破局以外にないのでしょう。
 本当に必要なのはトラブルシューターで、  大分前に書きましたが、、日本人は縄文以来、トラブルシューターの知恵を磨いてきたのではなかったでしょうか。

 世界のリーダーの中で、何かトラブルメーカーが増えてきているように感じられる今日この頃ですが、今後の世界を考えても、日本は、トラブルシューターとしての多様な知恵と行動を、ますます磨いていくことが、世界に役立つ国として認められる条件の一つではないでしょうか。
 
 また余計なことを書きますが、トラブルシューターになる第一歩は、無闇に腹を立てないことではないかと思う所です。

空恐ろしいニュースでは・・・

2019年07月23日 21時50分12秒 | 国際関係
空恐ろしいニュースでは・・・
 国内では、安倍総理が、いよいよ改憲についての議論の活発化に動き出したとか、また、7月の月例経済報告で、政府は「緩やかな警戒回復を維持している」という(些か甘いかな)判断を示したといったニュースが流れて来ていますが、外からは大変なニュースが入ってきました。

 アメリカが、中国の国営企業に対して、イラン産原油を購入したという事で制裁を発動したというニュースです。
 制裁の中身は、米国内の資産凍結、幹部の米国への入国禁止などのようですが、トランプ大統領は「イランの行動が非常に悪く、合意が難しくなって来た」と記者会見で述べ、また、「最悪の事態に備えている」と発言したとのことです。

 「最悪の事態」が何を指すかは解りませんが、常識的には当然、戦争というイメージが浮かびます。
 
 さらにポンペイオ国務長官は「これ以上イランに金を渡し、米兵の命を危険にさらすことは許容できない」と発言しているそうですから、戦争というイメージは歴然でしょう。

 中国は「一方的な制裁には断固反対で、アメリカは不正な行為を改め、他者の権利と利益を尊重することを求める」強く批判しているとのことです。

 もともとイランの核合意問題は、欧州主導で米ロを含む6か国で同意を見ていたものを、アメリカが突如離脱を表明、対イラン制裁を再開したことによるもので、アメリカ以外は合意継続を望んでいたものでしょう。

 日本は、イランとは友好国で、従来もイラン産原油を輸入し続けていたのですが、今、まさに岐路に立たされることになりました。アメリカは去る5月、日本などに対する輸入規制の延長を止めています。

 安倍さんは過日イランを訪問しましたが、イランは日本との友好関係を維持したいという意志を強く示したようです。
 しかしその一方で、トランプ大統領との直接対話はきっぱりと拒否する厳しさも表明しています。

 日本としては出來うれば、アメリカとの同盟関係、イランとの友好関係は従来通り継続したいというのが率直な気持ちだと思うのですが、事態はそれを許さなくなる可能性が見えて来る様相です。

 主権国家同士の対立で、日本には現状、それを調整する能力は、残念ながら、なさそうです(あれば素晴らしいですが)。
 アメリカの中国への制裁を横目で見ながら、さて、日本はどう動くのでしょうか。ホルムズ海峡の「有志連合」の話も当然絡んできます。

 我々にできることは、ただ、無理のない平和な解決を望むしかないのですが、こうした庶民を巻き込む主要国リーダーの思惑が、どこまで進んでしまうのか、モノには「弾み」といったものもないわけではありません、平穏な中での世界経済の発展を願う心は痛むばかりです。

投票率の低さをどう見るか

2019年07月21日 23時28分19秒 | 政治
投票率の低さをどう見るか
 今日は、参議院選挙の投票日です。午後8時から開票が始まって、そろそろ10時ですが、マスコミは予想を発表し、結局これまでとそんなに大きく変わらないような予想が多いようです。

 いずれ明日の朝起きれば結果が出ているので、寝ずに見ている気はありまさんが、それにしても、気になるのは投票率の低さです。
 しかも、前回の参院選より、期日前投票は増えていますが、当日投票は5~6%ポイントぐらい低くなっているようです。

 選挙に関心がない人が増えていると言うことでしょうか。せっかく民主主義という良い制度の国になって、選挙権も18歳以上となり、有権者の投票で国会議員を選ぶという権利を頂いたのに関わらず、当日投票率が7時半現在30.11%ということで、あと30分でどれだけ伸びるか解りませんが。期日前投票の16.1%を加えたも、46.21%で、マスコミは早くも50%割れを予想しています。

 民主主義といっても、これでは「半分民主主義」であと半分はどういう意見なのか解りません。
 無党派層といわれたり、政治無関心層といわれたりする人たちが半分以上ということで、民主主義が成り立つのでしょうか。

 野党側の見方は「あと半分が投票してくれたら、我々の得票の方が多くなるという主張のようで、逆に与党サイドの人たちは、「今の政治で良いから選挙に行かないので、行けば与党に入れるはず」等といった意見を聞いても、本当の所は皆目わかりません。

 かといって、選挙権を「投票義務付き権利」とするわけにもいかないでしょう。
 それなら、投票日の決め方を変えて、「選挙は有権者の(例えば)3分の2以上が投票したと確認できる日の投票終了時刻まで」と決めれば、効率は大分悪くなるでしょうが、より多くの民意が反映されるようになるでしょうとの意見もありそうです。

 そんな非効率なことができるわけがないという意見はあるでしょう。しかし、もともと「民主主義というのは大変非効率だが、それ以上良い方法がないから」ということで成り立っているのですから、その方が本当の民主主義かもしれません。

 冗談が過ぎるぞといわれそうですが、民主主義を標榜し、政府は「我々は民意の負託を受けている」というのですから、政府の国民も、投票率について、もう少し真剣にならなければ「民主主義」に申し訳ないように思うもですが。

ゲンジボタルの幼虫孵化

2019年07月20日 22時03分23秒 | 環境
ゲンジボタルの幼虫孵化


 こんな写真を載せても誰も興味ないよと言われそうですが、私には大事な記念写真です。ということで、その理由を書きます。

 6月5日にゲンジボタルの羽化が順調に始まったことを報告しました。羽化は10日ほど続き、合計30匹以上が羽化しメスも数匹いました。

籠の底にミズゴケを入れ、産卵に備えました。産卵から幼虫が孵化するのには一か月ぐらかかるので、籠は、U字溝の上につるしたままで最後の蛍が光らなくなってもミズゴケの湿り気を絶やさないようにして放置しておきました。
 
 ホタルの寿命は孵化してから1週間か10日といわれますが、我が家の蛍は、リンゴのスライスをつるしてやるせいか2週間ぐらい光っていて、6月中旬、最後の蛍が光り終わってからそろそろ1か月という所で「少し遅かったかな」と思いながら、ミズゴケを取り出し網の上に広げて水を張った発泡スチロールの箱の上に置きました。

 孵化した幼虫は、自力でミズゴケから這い出して、水の中に落ちることになっているからです。
 家の中は電気蚊取りなどがあり、幼虫には有害ですので、外(窓の下)に置いて、毎日見ていました。水の中はミズゴケから落ちた細かいごみが一面で、ごみと幼虫の区別がなかなかつきません。(幼虫は長さ約2~2.5㎜です)
 経験的には、じっと見ていて動かないのはごみで、動くのが幼虫です。

 心配したのは、少し時期が遅くなったので、幼虫はすでにU字溝の中に落ちてしまっているかもしれないことで、毎日見ても動くものがありません。
 自然の中では生存率がずっと落ちるので、これは失敗かなと思って、それでもと拡大鏡でしっかり見たのが一昨日です。

 気が付いたのは、自分の目の衰えで、拡大鏡で見ると幼虫の動いているのがはっきり。なんだ、こんなにいたのかという思いでした。多分数百匹のオーダーでしょう、安堵の胸をなでおろしたところです。
 
 写真ではごみと幼虫の判別は不可能ですが、幼虫健在の安心感をブログに乗せておきたかったので、こんな写真になりました。
 大きい黒いのはカワニナで、小さい黒い点は最近生まれたカワニナの仔です。
数百の幼虫のうち、何匹が来年、我が家の庭で光ってくれるか、頑張って大きくなってくれと願いながら、今年もまた頑張ってみたいと思っています。

G7の課題:リブラへの懸念は尤もですが・・・

2019年07月18日 22時53分41秒 | 経済
G7の課題:リブラへの懸念は尤もですが・・・
 昨17日にフランスのシャンティイで開かれたG7ではフェイスブックが構想しているデジタル通貨「リブラ」(仮想通貨の新顔)についての議論があったとのことで、日銀の黒田総裁は、「国際的に協調してきちんとした規制を考えていかなければいけない」という趣旨の発言そしていました。

 いわゆる仮想通貨(最近は暗号資産というようです)は、ビットコインが有名ですが、何種類もあるようで、たびたび「預かり資産流出」等という事件が起きていますが、結構人気があって、ビットコインなどは大変な値上がりをしていました。

 もともとドルや円だと取引の際、通貨の交換が必要ですが、暗号通貨は世界共通で、送金などのコストが安いなどという利点が言われますが、現実は取引に使うよりも、投機目的で売買する人が多いようです。

 リブラはGAFAの一員であるフェイスブックが打ち上げた構想なので、ただでも巨大情報の独り占めといわれている中で、個人の財務情報まで握られたら大変という事でしょう。フェイスブックは自社とは切り離した独立した組織が運営すると気を使っているようですが、警戒の対象であることは明らかでしょう。

 関連する情報を見ますと、構想を組み立てている人たちは多様なデジタル関係のエンジニアで、世の中に役立つ世界的な暗号通貨のシステムが創れれば最高と純粋な気持ちで取り組んでいるようでもありますが、行く先はわかりません。

 現在の通貨制度は、警察権力も含めて、国家の管理の中に置かれているわけですが、それでも、金融工学などに名を借りたマネーゲームやタックス・ヘイブンなどを利用したマネー・ロンダリングなどが横行しているのが現状で、決して完璧な物とは言えません。

 いわんや国家ほどの管理体制がない暗号通貨では、いかにブロック・チェーンという(ナカモト サトシ発想の)システムが優れていても、犯罪に利用されないためには大変な組織とその努力や労力が必要でしょう。

 G7で、その辺りが問題と議論になったのは当然でしょう。
かつてのG8の議論の産物として生まれたFSB(金融安定理事会)、更にはBIS(国際決済銀行)もすでに懸念を表明していますが、こうした新しいマネーが登場して、それを利用したマネーゲーマーが増えて億万長者が増えても、 世界のGDPは増えないのですから(通貨の移動による格差拡大だけ)しっかり議論していいただきたいと思います。

 さらに言えば、FSB(金融安定理事会)の名が示しますように、金融が安定して初めて実体経済が健全に成長できるのですから、為政者の政治的な言動などで通貨価値(為替レート)が動き(あるいは動かし)経済の安定発展が阻害させるような経済上の無駄をいかに排除するかといったより身近な問題もしっかり議論して頂きたいと思ってしまう所です。

格差社会化、階層社会、階級社会

2019年07月17日 21時37分56秒 | 文化社会
格差社会化、階層社会、階級社会
 かつて1億総中流といわれた日本社会が、平成時代を覆った30年不況の中で、次第に格差社会化してきたことは、諸種の統計が示す通りでしょう。
 そして、格差社会化は、社会の不安定さを増すと同時に、健全な社会環境や経済成長の阻害要因になることも次第に明らかになってきました。

 アメリカでは、「サブプライム」という言葉が一般的に使われていたようですが、日本では、低所得層とか貧困層という言葉が、統計上などでは使われても、具体的な階層を指す言葉として一般的に使われるという感じでは未だないようです。
 
 戦前は別として、戦後の日本では、階層とか、もちろん、階級といった言葉は意識されてこなかったように思います。
 しかし、最近に至って、格差社会化という言葉を超えて、階層社会とか、階級社会とかいう言葉が使われ始めてているようです。

 格差社会化という言葉では、「偶々」所得や資産の格差が広がった、という受け止めで、これからの政府の政策や、社会のシステムを改善よろしきを得れば、次第に格差は縮小し、よりよい社会になるというという考え方が強いと感じられます。

 しかし、階層社会とか、さらに階級社会という表現になると、一般的には、ある程度固定した階層・階級のイメージがある状態と感じるのが普通でしょう。

 格差社会化論議の中で、広く登場するのは非正規労働者の増加でしょう。長期不況の中で、求人と求職が極端にアンバランスになり、その結果として、「所得水準より、仕事に就けることを優先する」といったある意味ではデスパレートな経営・雇用情勢となり、その結果が非正規労働の著増だったようです。

 そしてリーマン・ショックの前1~2年の時期、さらに日銀の異次元金融緩和でデフレが解消してからといった景気回復期に正社員は定期昇給の回復、ボーナスの回復、などで収入が増えても、非正規は最低賃金上昇程度といった状況の中で、所得格差拡大が起こることになりました。

 また累積所得額が反映する貯蓄で見ますと、学卒就職期に、いわゆる就職氷河期に直面した世代の人々の所帯の貯蓄は極端に少ない(あるいは実質マイナス)といった状況が見られます。

 こうして、偶々生まれた年の違いが所得や資産形成に影響するという状態は、政府としても放置するべきではないと思いますが、日本人は世の常として、運が悪かった、あるいは自己責任として自分自身に納得させる傾向があるようです。

 プラザ合意以来の超円高による不況については、政権担当者には大きな責任があるという見方もないわけではありませんが、政府はポピュリズムに流れ、目につく問題に対処するだけのパッチワークに終始しているようです。

 消費税増税の延期、待機児童問題、官製春闘、近くは軽減税率導入、(税と社会保障の一体化企画は没却)、年金安全宣言、等々といった個別問題以前に、格差社会化防止の総合的基本的な政策が国民に具体的に諮られるべきではないでしょうか。

 このままでは、格差社会化が、階層社会、ひいては階級社会に進化(退化?)しかねないと危惧する人も少なくないのではないでしょうか。
 政府が、「格差社会化は悪」という透徹した理念を持って、政策を打ってほしいと願う所です。

中国の経済成長減速に思う

2019年07月16日 22時04分13秒 | 国際関係

中国の経済成長減速に思う
 中国の2019年4~6月の経済成長率(実質と思われる)が前年同月比で6.2%と、1~3月期の6.4%を下回り、1992年以来の低水準になったと中国の国家統計局が発表したお報道されました。

 報道の多くは解説として、米中経済摩擦のせいだと説明しています。
アメリカの中国への多様な経済政策はもちろん中国経済にはマイナスでしょうし、アメリカ自体が中国を生産基地としていますからアメリカも返り血を浴びるのは当然でしょう。

 そんな事情もあるのでしょう、トランプさんも、追加の関税引き上げや、ファーウェイのアンドロイド使用問題などについてはそれなりに慎重のようです。
 
 中国の経済成長減速が、米中摩擦問題だけによるものかについては異論もあるようですが、減速の大きな要因であることには違いないでしょう。

 この減速を、アメリカが計画(予想)通りと喜んでいるのかどうかは知りませんが、経済制裁で経済成長を阻害するような可能性を最小限にとどめながら、貿易不均衡や知的財産権などの問題を解決するという知恵は何処からも出てこないのでしょうか。

 一方的制裁のつもりが報復を呼び、報復はさらなる報復を読んで、当該国だけでなく、世界経済にも広くマイナスの影響を及ぼすようなことは、ある意味では大変知恵のないことだはないかと思うところです。

 残念ながら、日韓関係でも同じようなことが起きてしまいました。半導体関連3品目の輸出手続きの変更問題です。
 それに対して、韓国がどんな反応を見せるかは、日本政府も当然予想していたはずです。結果は様相通りになって、双方の態度はますます頑なに自己主張を繰り返すだけといった様相になりつつあります。

 これでは子供の喧嘩と同じでしょう。双方が意地を張り通せば、ついには殴り合いでしょうか。今の様子では、日本政府には途中で折れる気はないようです。ということは韓国も同じでしょう。
 問題がエスカレートすればするほど、どちらも折れにくくなるのはだれしもわかっているのでは二でしょうか。

 現状では、日本政府には、相手の事情や気持ちを忖度する余裕もないように見えます。
 誠に切り口上な、自己の正当性を主張する発言を繰り返すだけでなく、礼を尽くしながら、本来いあるべき、筋の通った解決策を、日本は心から望んでいることを常に韓国に示し続けてほしいものです。

日韓関係の先行きを憂う

2019年07月14日 21時29分22秒 | 国際関係
日韓関係の先行きを憂う
 こんなことを書かなくてよければその方が本当にいいと考えながら、書かなければならないと思うのは極めて残念です。

 我々一般人には日韓関係の現状は、マスコミの報道で知るしかないのですが、このところの動きを見ていますと、日韓双方がますます強硬になって、自分の主張を繰り返すといった状態になっているように思われます。
 
 事務レベルの交渉のテレビを見ても、待ち受ける日本側、入ってくる韓国側の代表は、ともに能面のように無表情で、これでは、まさに自分たちの主張を、何があっても頑なに繰り返すしかないのではないかと思わせるような風情でした。

 社交辞令的でもいいから、遠来の客人と話すのならば、問題は難しいかもしれませんが、何かもう少し、どこかに人間的な温かさのある迎え方であってもいいのではないか、などと考えてしまいます。

 当面する問題は、お互いに厳しいものでしょう。しかし、その意見の対立する問題だけを取り上げて議論していけば、平行線しかないことは通常の結果でしょう。
 どちらかが強く出て、相手が「こちらが悪うございました」と降参するまでつきつめていくということで問題が解決するのでしょうか。

 互いに自分の主張を言い合うことの意味は、双方の態度の硬直化、問題のますますのこじれをエスカレートさせ、互いに相手が折れるまで、と思っているからでしょう。
 しかし折れなかったらどうなるのでしょか。対立は極限まで行き、結果は破壊的行為しかなくなるのではないでしょうか。

また一方が折れて、その場は解決したとしても、それは怨念やしこりとなって残り、本質的な解決にはならないでしょう。

 こんなパワーゲーム、チキンレースをやるしか、方策はないのでしょうか。
 世界を広く考えてみれば、極東のこの地域で、日本と韓国が反目の度を強めてみても、世界の安定にはマイナスになるだけでしょう。
 日韓友好が実現すれば、日本にとっても、韓国にとっても、両国の国民にとっても、広く世界にとってもその方がよいことは誰も解っています。

 今の日本は、戦後一貫して国連中心主義を掲げ、世界の平和を目指し、争いを好まない国であることを良しとして歩んできたと思います。

 ならば「毛を吹いて傷を求める」ようなアプローチは出来る限り避け、小さなベルトの不具合よりも、世界、人類社会の中の日韓関係といった大きなベルトが、しっかりと安定して回ることが、すべての前提であり、また両国関係の基盤と考えていくべきではないでしょうか。
 大局的、長期的な視点が、そして、それを支える人間の知恵が、ますます必要になるように思う所です。

自国中心主義の限界

2019年07月12日 22時20分50秒 | 国際関係
自国中心主義の限界
 人類社会は、武器の発達を試すかのように2回の世界大戦を起こしてきました。
第二次世界大戦の末期に武器の発達は原子爆弾に達しました。そして解った事は、次の世界大戦が起きたら、勝ち負けは別として人類が営々として築き上げてきた文明社会は壊滅するだろうという認識でした。

 そして人類は「核の抑止力」という言葉を作り、小競り合いはしても、世界大戦はしてはいけないと考えるようになったのでしょう。

 人類社会は200ほどの国に分かれています。第二次大戦後は、それぞれの国に主権があるというシステムになっていて、国の上位組織として「国連」という機関を作りました。
 国を個人に置き替えれば、200戸の家(所帯)の集落で自治会を作っているようなものです。

 この200戸の家の持つ土地は広さも様々、肥沃な所も痩せた土地もあります。そして大変なお金持ちの家もあり、ひどく貧しい家もあります。もちろん腕力の強い一家もありますし、静かで優しい家族もあります。仲良しの家やグループもあり、何かというと反目しあう家やグループもあります。自治会はなかなか纏まらないようです。

中でも最も「金も力もある家」がリーダーになって、自治会を纏めていこうとしていたのですが、その家がいくらか左前になって、「もう200戸の面倒は見られない、大事なのは我が家だ」と、突然に言い出したとしたらどうでしょうか。

 共同社会を営むためには、それぞれが互いに気を使ったり、我慢したりする必要があります。これまでそれぞれの家が、そうした不自由さを、集落全体の安定を優先して、なるべく表には出さないように、いわばお行儀よくしてきていたのです。

 ところが突如リーダーの家に「わが家第一」といわれますと、その影響を受ける家も少なくないでしょう。
 お行儀よくするのは結構不自由なものですから、うちもこれから「わが家第一で」と考え、リーダーの家に倣う家が増えるのは自然かもしれません。

 今人類社会は、何かそんな雰囲気になっているのではないでしょか。自己都合優先の独裁者が増えてきているように感じるのは、私だけではないでしょう。

 現実の人類社会では、国連の力は弱まり、政治的対立を経済制裁という力で解決しようという動きが盛んです。

 もちろん、経済的制裁の圧力では限度がありますから、更なる対立の解決は腕力(軍事力)でという所にまで発展する可能性がないとは言えないでしょう。
 核の抑止力で通常兵器での争いというのが当面の可能性だろうと思っている人は多いと思います。
 それでも第二次大戦後目指してきた人類共生の地球社会の破壊であることは明らかです。

 そして「もし」核のボタンに手がかかれば、人類社会の破滅でしょう。
 「自国ファースト」を選ぶか、「人類共生を選ぶか」は、破壊を選ぶか、発展を選ぶかと同意義になる可能性が大きいことを、人類は知恵としてすでに持っていると思うのですが・・・。

恒産なくして恒心なし:補遺

2019年07月12日 00時03分34秒 | 経済
恒産なくして恒心なし:補遺
 かつて「 確定利付きへの郷愁」を書きました。
 端的に言ってしまえば、これは「蓄積時代において、リスクをだれが負担するか」という問題です。
  
 資本主義の歴史をたどれば、利子が認められることで、金融が発達し、金が足りなくても借金で起業が可能になり、生産や流通が活発になって社会が豊かになったのでしょう。

 金融は政府がやるにしても企業がやるにしても、信用が大切です。金利が付くからこそカネが余ったところから必要の所に流れるのですが、それが成り立つのは仲介者(政府や金融機関)が信用されてこそです。

 つまり資本主義は血流としての金融が支え、安心して金の貸し借りができるという状態が基盤になっていたのです。

 それは、金融の仲介者である政府や金融機関がリスクを背負うだけの知識や能力また誠意を持っていて、確定した利子率を掲げ、誰が蓄積資産を預けても安心できるからでした。
 これが、本来の国債や貯金の世界だったのです。

 今、日本は、政府の金融機関もリスクを背負う能力がなくなり、確定利付きの利率はほぼゼロ、元本も一定以上は保証なし、それでいやなら、蓄積資産はリスクマネーと覚悟してくださいということになってしまっています。

 Ideco(確定拠出年金)はその典型で、「掛け金額は決まっています。給付金額はわかりません。」というものでしょう。
 多くの方は、いくら確定拠出年金の勉強をしても、税金の優遇制度はわかりますが、どれだけお金がたまるかはさっぱり書いてありませんという所で終わりです。

 そんなものを老後の安心のための年金の制度として、政府が大々的に打ち出していいのでしょうかなどと考えてしまいます。

恒産なくして恒心なし

2019年07月10日 23時12分40秒 | 経済
恒産なくして恒心なし
 「生活の安定がなければ、安定した心は得られない」と教えるこの言葉は、性善説の提唱者孟子の言葉だそうです。
 日本人にはこの言葉はしっくりくるようで、よく使われますが、日本文化は基本的に性善説的だからでしょうか。

 こんなことを書いたのも、最近の日本社会では恒産を持つことが大変難しくなっているように思うからです

 サラリーマン社会で「恒産」にあたる最も大事なのは「安定した職場を得る」ことでしょうが、かつての日本は多くの人にそれが可能でした。
 ピーター・ドラッカーが驚嘆したように、日本の企業の寿命は諸外国に比べて圧倒的に長く、戦後日本の経営者は身分制を廃して全員を原則「社員」とするといった従業員重視政策をとってきました。

 しかしこれも今は昔、「企業の寿命30年説」が広まり、企業が存続してもリストラで何時どうなるか解らないよ、などと言われます。
 それに追い打ちをかけるように、政府は「働き方改革」で、欧米流の職務中心の雇用制度(日本はもともと人間中心)を導入しようと躍起です。

 もう一つの恒産は貯蓄でしょう。この必要性は、例の「老後資金2000万円報告書」事件で国民の将来不安を一層あおることになったようです。
 人間は大体、本当のことを言い当てられると慌てるもののようですが、安倍さんの慌て方(マスコミの表現は「激怒」)、麻生さんの受け取り拒否で、国民は「真実には報告書がより近い」とはっきり解ったようです。

 そこで困ったのが、どうすれば貯蓄が「恒産」になるかです。お金のある人にとっては、一番信用できるはずの国債は「政府の債務過剰でそのうち紙屑に」等といわれ、銀行預金も1000万円以上はペイオフの適用です。タンス預金や金塊も振り込め詐欺やアポ電強盗の危険があり、大体利回りはゼロ金利政策で、すべて殆どゼロです。
(まともな利回りを付けたら、国債費の大幅膨張で財政がもちそうにありません)
 
 物価上昇で減価しますから、減らさないためには貯蓄の追加が必要です。高利回りを求めるとインチキが横行、元も子もなくなることもありますし、株や投信は、素人では損が普通です。

 今からお金を貯めようとする人にとっては、政府推奨のNISAやIdecoがありますが、NISAで損をし、Idecoは、拠出額は決まっていますが、積み立てた結果がいくらになるかはわかりません。それでは「恒産」とは言えないでしょう。
(Idecoはアメリカの真似ですが、アメリカは基軸通貨国で、国際情勢不安の中でも株価が史上最高になる国ですからこそ成り立つのでしょう)
 
 それでも日本人は貯蓄志向で「恒産」を持とうと努力しているのが現実ですが(平均消費性向低下の現実を見てください) 国としての仕組みが、恒産を持ちにくくし、持とうと努力すれば、消費不振で経済成長が阻害されるというどうにもならない状態にあるという事のようです。
 そんなわけで世の中「恒心」が失われ、不安が募るように感じられます。

 もしかしたら、孟子様も、天の上から、「今の日本じゃ庶民が「恒産」を持つのは難しいよ」と教えてくれているかもしれません。

5月、平均消費性向は上昇ですが・・・

2019年07月09日 22時46分45秒 | 経済
5月、平均消費性向は上昇ですが・・・
 昨日のブログで、「景気動向指数」が下げ止まった中身を見て来ました。主因は鉱工業生産と出荷の好調で、家計の消費行動に関わる販売業の方は相変わらずで、余りぱっとしない状況は変わっていませんでした。

 鉱工業生産の好調を支えたとみられる自動車やエアコンなどは、消費税の引き上げ前の駆け込み需要を見込んで生産を増やしたという見方もあり、確かに在庫増も見られます。
 その意味ではこれから9月いっぱいは、増税前の駆け込み需要で消費支出も増える可能性もあり平均消費性向も上がる可能性もあります。

 結局は消費増税の前と後を均してみないと解らないということで、これからも毎月
勤労者所帯の平均消費性向を見ていきますが、年末の統計が出る時期ぐらいまで見ていかないと本当の様子はわからないということになるのでしょう。

 前回も平均消費性向の数字を載せましたが、2019年5月の2人以上勤労者所帯の平均消費性向は 98.3%で、前年同月の96.3%に比べて2.0ポイントの上昇です。
1年間この状態が全ての所帯で続いてくれれば、GDPの民間最終消費需要が2%ほど増えて、(民間最終消費支出はGDPの約6割ですから)それだけで経済成長率が1.2%高まることになります。

 ところで平均消費性向が2ポイント上昇の関係数字を見ますと(平均消費性向=消費支出/可処分所得×100ですから)、まず勤労者所帯の可処分所得を見ますと、前年同月比で僅か0.1%の上昇、一方、消費支出は2.3%の上昇になっています。 
 
 可処分所得(手取り収入)が僅かしか増えなかった理由は10連休もあり、所帯人員の中で非正規労働者の所得が大きく減った事のようです。
 支出の増えたのは、多分10連休で出費が増えたことによるのでしょう。つまり、通常の状態ではない中での平均消費性向の上昇でしょう。6月の数字が心配です。

 また、余計なことを付け加えますが、7月になると、「老後生活で、年金では2000万円足りない」報告書事件があり、また消費切りつめ貯蓄志向が強まり平均消費性向が下がって、これがまた消費不振の原因になって、経済成長率が上がらなくなるのではないかと心配です。

 安倍さんは、「年金原資は経済成長で支えるべきもの」といっていますが、経済成長の方を是非宜しくお願いしたいと思います。