*WSJの原文は読みやすいので本文をドーゾ、
*問題はなぜオバマ氏のアメリカがそのように、アメリカにとっての不利益を承知で核合意したのかが、わからないことだ、イスラム国は元来がサウジの資金と兵器、人員の支援で成立した、現在、アメリカ連合と戦争しているようであるが、どーも、ニセ戦争?むしろイスラム国のイラク攻撃はイランのシリア支援を阻害するため、連合軍の1万回超の空爆でも被害が少ない?戦争疑惑が生まれるほどオカシイ?ロシアの空爆で打撃を受けて、連合軍の空爆は効果がない?どう考えてもオカシイ、アメリカ支配層は変身したのでは、と、思われるほど、ベトナムではないが、アフガンのアメリカはベトナムに似てきた?
15/8月4日付の,WSJ.comで、ハドソン研究所のハーマン上席研究員が、イラン核合意により中東に大パワーシフトが起きる、中露はイランとの政治経済関係を全面的に拡大し米国の影響力を削ぎながら同地域での重要なプレイヤーになるだろう、と警鐘を鳴らしています。
中露は、当初からイランの核開発を支援してきた。それにもかかわらず両国は国連などで非難されるどころか、反対にオバマ政権は、安保理制裁をかけるために両国との協力に腐心してきた。中国は石油の輸入規制からの例外まで認められた。*年間600万バレルをイランから輸入?
中露は、情報技術から石油ガスに至るまで制裁解除を全面的に利用するだろう。中国はイランのエネルギー部門に既に210億ドル以上の投資をしており、制裁解除後はそれが倍になる可能性もある。中国のイラン原油輸入は現在60万BDであるが、100万BD以上になる可能性もある。
通常兵器の輸入規制も解除される。イランは凍結資産の解除により1000億ドルの資金を手にするが、中露から大量の兵器を買い付けるだろう。ロシアはSu-30戦闘機やS-400などの対ミサイルシステムなどを売ろうとするだろう。中国は、JF-17戦闘機やJ-20ステルス戦闘機、039型ソン級潜水艦や巡航ミサイルをイランに供与することができる。潜水艦や巡航ミサイルはホルムズ海峡の支配を確立するのに役立つ。
今後イランは、ロシア、中国の戦略的利益の増進を図るだろうということだ。ロシアの東地中海での海軍力の増進を助けるシリアのアサド大統領への一層のテコ入れもするだろう。中国は、イランを戦略パートナーに格上げし合同軍事演習を拡大するだろう。上海機構へも加盟させるだろう。また、イランは中国のシルクロード経済圏構想の前進基地になるだろう。
合意の地政学上の影響は極めて大きい。三国の枢軸ができ、中露が中東の重要プレイヤーになることは、米国の影響力を確実に侵食するものであり、その意味合いは計り知れない、と述べています。
*岡崎研究所の翻訳、紹介、
出 典:Arthur Herman ‘The Moscow-Beijing-Tehran Axis’(Wall Street Journal, August 4, 2015)