彦四郎の中国生活

中国滞在記

「桜の国、日本」への一時帰国❷—山桜の美しさ、10km余りも延々と続く福井県名田庄村の堤防の桜並木

2024-04-14 20:06:18 | 滞在記

 4月6日(土)、午前中に歯科医院で治療を受け、午後から故郷の福井県南越前町に向かった。車で京都から滋賀県の琵琶湖西岸道路を通って福井県へ。山々の山桜が美しい。実家の家には母(義母)が一人暮らし。母は今年の1月で93歳となっている。健康状態は昨年よりも良くなり元気なようすだった。(※日本にいるときには1か月に1度は帰省している。また、日本に一時帰国した時にも帰省している。中国にいるときには2週間に一度余り電話している。)

 翌日の朝、集落内の墓に行き、亡くなっている父や祖父母に挨拶、墓地のとなりの村の神社(十九社神社)に立ち寄る。桜や山吹が咲く。

 南越前町の小学校。二宮金次郎像に満開の桜並木。敦賀の「日本海海産物市場」に立ち寄り焼きサバを3匹買う。敦賀から若狭路を通り小浜市へ。山々の山桜がとても美しい。そして、名田庄村内を流れる南川沿いの道を、京都府美山町との県境の堀越峠に向かった。ガソリンがあと50kmほど走る量しかなくなっているので、名田庄村で給油したかったが、日曜日休業との張り紙があり営業はあいにくしていなかった。

 南川沿いの堤防に延々と続く桜並木。なんと10km余りほどの桜並木。代掻(しろか)きを終えて水が張られた水田に桜並木の桜が映る光景。

 堀越峠越えで京都府美山町に入る。2軒のガソリンスタンドは全て日曜日休業。あと20kmほど走れるガソリン量となった地点にある美山町の道の駅。そのとなりのガソリンスタンドが営業していたので、胸をなでおろした。かやぶき屋根の家と桜の光景。峠を越えて京都府京北町に入る。妻の姉の家や妻の実家に立ち寄り、3匹の焼きサバを渡した。周山街道(国道162号線・小浜市—京都市/西の鯖街道とも呼ばれる)をひた走り、京都市内の嵐山へようやく至った。(この周山街道で、この日曜日に営業しているガソリンスタンドは1軒だけだった。)

 山々の山桜の美しさ、延々と10km余りも続く名田庄村の堤防の桜並木。京都市内とはまた違った趣きの「桜の国、日本」を見ることができた一日だった。


「桜の国、日本」への一時帰国➊—京都:「哲学の道」、「高瀬川」と「円山公園」の幻想的な夜桜—日本だなあ‥

2024-04-14 16:39:09 | 滞在記

 4月4日(木)は中国の清明節。この祝祭日に合わせて4・5・6・7日と4連休となった中国。私はこの連休に合わせて、4月3日(水)から日本に一時帰国し、1週間後の10日(水)に中国に戻った。その1週間、いくつかの病院で受診したり治療を受けたりの日々。そして、故郷・福井県南越前町への帰省、京都市内の桜名所の何箇所かを巡った。

 京都市内とその周辺には、「京都桜50選」など、You Tubeなどでも紹介されることも多い日本屈指の桜の名所がある。おそらく桜名所といわれるところは市内とその周辺に100箇所以上はあるのではないかと思われる。そこを全て巡るには10日間余りはゆうに必要になるだろう。

 また、市内全域の桜が散り葉桜になり始めとなったころから、仁和寺の御室(おむろ)桜や原谷苑の桜が見ごろを迎え、比叡山の八重桜は4月下旬に見ごろを迎える。このように約1か月間にわたる京都の桜の季節。5月に入ると、「青もみじ」などの新緑の季節となる。

 そんな京都市とその周辺の数ある桜の名所だが、「もし、3箇所だけに絞って名所に行くとしたら。どうしても毎年行っておきたい3箇所は」と聞かれれば、私にとっては、「➀哲学の道の桜、②木屋町通り高瀬川沿いの夜桜、③円山公園の枝垂れ夜桜」となるだろうか。

 日本に帰国した翌日の4日(木)、哲学の道近くに住む娘の家に立ち寄り、3人の孫たちに中国の土産をわたし、午後4時頃から一人で哲学道に桜を見に行った。銀閣寺参道付近の哲学の道には、海外からのものすごい人が桜を見に来ていた。東南アジア系、中国系、そして特に欧米系の観光客が多い。

 ここ哲学の道近くに大学生時代に下宿をしていたので、それから50年間にわたって馴染みと思い出の場所なのだが、こんなに海外からの桜見観光客が多いのは、今年が初めてだった。平日なので日本人は少なく、90%余りは外国からの観光客だった。

 日本の着物を美しく来ている中国人女性は、お母さんとの二人旅のようだった。哲学の道を歩き終えて、もよりの京都市営バスの5番バスに乗るためにバス停に行くと、狭いバス停の歩道にバス待ちの長蛇の列。到着する5番バスにはすでに外国人観光客ですし詰め状態。わずかな人がバスに乗車できる。このため10分おきくらいにくる5番バスだが、5台目が来たときに私もようやく乗車できた。

 5番バスに乗り、鴨川に架かる三条大橋付近で下車。橋を渡り木屋町通りにある高瀬川沿いの桜並木を見に向かう。ここもほぼ満開の桜となっていた。日本の着物の着た中国人の年配のおばちゃんグループの人たちや若いカップルの人たち、欧米系の人たち。

 だんだんと夕暮れとなっていき、高瀬川沿いの桜がライトアップされ始め、幻想的な光景へとなっていく。居酒屋などの飲食店街が桜並木沿いに立ち並ぶ光景。夜桜に赤提灯などやネオンが点在する光景は、この場所ならではの、日本でも特筆すべき飲食店街の情緒ある桜の名所かと思う。

 5日(金)、午前中に2つの病院や鍼灸院で診察・治療。午後4時頃に祇園白川石畳界隈の桜を見に行った。

 ここには8日(月)の夜にも行った。白川沿いに咲く夜桜を見ながら居酒屋で過ごす欧米系の若いカップルの姿。この日の夜7時過ぎ、この界隈の居酒屋「侘助(わびすけ)」で、閩江大学卒業生で現在は大阪大学大学院博士課程に在学中の任天楽君と久しぶりに会い乾杯した。

 私はこの「侘助」は20年来の行きつけの店なのだが、この間、外国人がこの居酒屋に客として来ているのを見たことがなかった。ところがこの日、すでに二人の欧米系の若い男女がすでにいて、途中からまた、別の外国人の男女が入ってきた。これまでなかったことに、ちょっと驚いた。ここ数年、日本の居酒屋文化に、外国人の興味・関心が高まっているという報道や記事があるが、その通りかもしれないと思った。

 任君のお母さんと、その友達、そして友達の息子さん(20代後半)の3人が、4月1日に日本に来日し、10日間余り東京とその周辺の関東地方の桜などを見学したようだ。そして10日からは、京都・大阪・奈良・神戸の各地方の桜巡りをする予定とのことだった。いつ3人は中国に戻るのかはまだ決めていないとのことだった。

 4月5日(金)の夜、八坂神社と円山公園へ。神社境内や公園にはたくさんの露店(屋台)が立ち並んでいる。ライトアップされ妖艶なまでの枝垂れ夜桜は見事。しばらく見惚れていた。金曜日の夜とあって日本人も多いが、外国人もとても多い。

 夜桜の下の赤い敷物の上の縁台には、たくさんの人が花見酒をしていた。外国人のお客もけっこう多い。お化け屋敷にもたくさんの人が入っていた。「キャー!」という悲鳴が間断なく聞こえてくる。外国人のグループもお化け屋敷に入場していった。

 5日(金)の午後、立命館大学の独立研究科事務室に、今年度の大学院研修員証カードを受け取りに行った。立命館大学の桜も美しい。久しぶりに大学食堂に入り、ごはんの他に4品を注文した。値段は700円余と高い。中国の大学で同じ品数を注文したら約13元(約260円)くらいと安い。大学からの帰り、出町柳駅界隈の賀茂川と高野川が合流して鴨川となる三角デルタに立ち寄る。桜の大木の近くでブルーシートを広げている、15~16人くらいの男女の大学生たち。

 京都白川の柳の並木、東寺の枝垂れ夜桜と五重塔、京都の自宅からほど近い淀川・桂川・木津川の三川合流地堤防の「背割堤」の桜並木。7日(日)の午後、故郷に帰省しての京都への帰り、京都嵐山を通った。見事な嵐山の山桜が見えた。

 京都では、4月1日から1か月間の予定で、「都をどり」が開演されていた。

 「桜の国、日本。」、そして、「桜の京都」を今年も見ることができた。