泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

逗子へ

2022-05-24 22:40:47 | 丹下一の泡盛日記
火曜日は、所用で久しぶりの逗子へ。
まずは亀岡八幡様にお参り。
所用はすぐに終了。
せっかくなので、駅前でアジフライ定食。
そして、ちょっとだけ海を見る。

コーヒーくらい飲めるかと思ったのだけど、
お天気に誘われて、たくさんの人が並んで待っていた。
元地元民としては、並んでまで入る気にはなれず、都内に戻る。
往復に濃い新緑の中を移動できたのが、とても幸せだった。

「当事者」のことを考えている。
究極の当事者は、ドキュメンタリーならば「本人」となるけれど、
俳優だって自分自身を演じるくらい難しいことはない。
2001年に、いわゆるドメスティックバイオレンス法が施行されて、
それまでは「夫婦喧嘩」で済まされていた暴力沙汰も「犯罪」になることになった。
ところがその段階で、警察官の多数が(確か6割以上だったか)、妻を殴った体験があると回答していて。
その警官たちは、なぜそれが「犯罪」になるのか理解するのが難しかっただろう。

自分はプレイバックシアターに関わっているおかげで、
その時にDV法関連のイベントに出演するために勉強することになり、
長年の疑問も解けた。
まあ、その後、境界線人格障害も代理ミュンヒハウゼン症候群も体験し、学ぶことになるのだけど。
いまだに関係者以外の誰かに説明する気には、なれない。

そして、先日伺った話なのだけど、
シェイクスピアの戯曲「ペリクリーズ」に、近親相姦の関係にある王とその娘(王女)が登場する。
その王をある新人の俳優が演じたとき、演出家が細かく指示を出し、その彼はその通りに演じた。
その舞台を見た人は、彼は本当にその体験があるのかもしれない、と感じたそうだ。
この場合は、「当事者」でない「俳優」だからこそ可能だったのかもしれない、と考えている。

夜は、WS「平家物語」の稽古。
いよいよ今期の山場に入った。
ここからの展開が楽しみだ。
断酒は25日になった。
明日は、飲む、つもり。
コメント
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