森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アクシバ

2017年07月31日 | 自然観察日記
ツツジ科の低木でアクシバもありました。こちらは花盛りでです。変わった花を持つ種で見ると忘れがたいのではないでしょうか。これがツツジの仲間というのも不思議な感じです。

アクシバの花

2017年07月31日 | 自然観察日記
何度見ても不思議な花の形です。色彩も愛らしくていいですね。小さいこともって見つけるとどことなくうれしい気がします。果実は赤い液果。食べたことがないのですが薄甘いのだそうです。アクシバの由来は燃やした灰を灰汁抜きの時に使ったというのが個人的には説得力があると思っています。

アクシバの葉

2017年07月31日 | 自然観察日記
このころになるとまともな葉がないようですべて病葉。黒い斑点は黒点病でしょうか。いろいろな種に存在する病気ですが、致命的にならないレベルで病気と共存しているようにも見えます。

こちらはオオバスノキ

2017年07月30日 | 自然観察日記
オオバスノキです。この実も熟し始めて黒みを帯びてきましたがまだ完熟ではありません。ナツハゼが生育する隣にオオバスノキも負けじと実をつけていました。並んで生えていて、果実も同じようにあれば比較できますからその差異が分かります。

オオバスノキの株

2017年07月30日 | 自然観察日記
オオバスノキの立派な株です。果実はパラパラとついているだけでナツハゼに比べると果実の生産量は圧倒的に少ない感じです。ナツハゼ同様スノキ属の仲間ですから似ていて当たり前なのですが、葉の質感はよく似ています。

オオバスノキの果実

2017年07月30日 | 自然観察日記
ウスノキという赤く熟すスノキ属の低木も里山にはありますから、果実の時が一番分かり易い時期です。オオバスノキは枝先に1個ずつ着くのに対してナツハゼは房状につきますが、一つの果実形質の違いも際立ちます。名前の通りかなり酸っぱい実です。

ナツハゼ

2017年07月29日 | 自然観察日記
そろそろ実成の季節でナツハゼが赤い色に変わり始めています。もちろんまだ食べられるように熟してはいませんが、たわわに見の付いた木が多いところを見ると今年は成り年で豊作なのかと期待してしまいます。知人はこの実を集めてジャムにするのですがそのおこぼれを期待しているところです。

ナツハゼの実

2017年07月29日 | 自然観察日記
かなり酸味のある味覚ですからジャムにはいいのだそうです。里山の隠れた味覚です。果実は秋に黒く熟しますが夏の子の頃はまだ赤みがあります。果実の頭部は花冠が付いていた跡が残り、それがぐるり一周していてまるで頭にはちまきをしているように見えるというので「はちまきグミ」という名前もあるのだそうです。

ナツハゼの葉

2017年07月29日 | 自然観察日記
里山にはツツジ科の低木が多く入り混じって生育しています。習性も似通っていておまけに形質もあまり差異がないのもありますから人によってはかなり苦手意識を与えてしまうグループかもしれません。

ホウ

2017年07月28日 | 自然観察日記
日本の樹木で最大級の葉の大きさを誇るホウ。古来葉を使って「包む」ことに利用してきたこともあって「ホウ(ホウノキ)」と名付けられています。分かり易いネーミングです。意味不明の名前が多い中、子供に教えるにはもってこいのもので植物に馴染んでもらうとっかかりの種です。

ホウの若い果実

2017年07月28日 | 自然観察日記
ホウの花は梢で咲いていますが、吊り橋からは目の高さに咲いていたはずです。その花の後にはこんな果実が着いています。まだ未熟の果実ですが、熟すと赤い色になり、中からこれも赤い種子がむき出しになって来ます。芳香がある樹で特に花は強いかをりがありますから、鼻を近づけて体験できるいい場所です。葉にも芳香がありますから、暖かいご飯を包んで「ほうの葉まんま」という食習慣が松之山周辺で見られます。乾燥した葉に味噌を置いて焼く「ほう葉味噌」も有名です。

ここは小国森林公園

2017年07月27日 | 自然観察日記
ひさしぶりに小国森林公園を訪れました。夏休み間近の公園はキャンプや自然観察会・トレッキングなどの催し物などが滞りなく行われるようにきれいに整備されていました。人の話ではかつての雰囲気とはかなり変わってしまったということですが、吊り橋は立派に作り変えられ深い谷を上から見下ろせるようになっています。木々の葉の茂りや空間の占有を上から見ることができます。最も感動したのはコナラやホウノキなどの高木の樹冠を目の高さで観察できることでした。普段体験できないものがここではできますから子供たちの夏休みの自然観察にはもってこいの場所と思いました。

コナラ

2017年07月27日 | 自然観察日記
小国森林公園はコナラの林が中心です。この季節、まだドングリを拾うということはできないもののその成長過程を垣間見ることができました。吊り橋の上から、手を伸ばして小枝を引き寄せると葉の間に何やら小さな丸いものが見られます。

コナラの若い果実

2017年07月27日 | 自然観察日記
どんぐりの始まりです。果実の下部は殻斗と言われるものに包まれ、先端に花柱がまだ残存しています。殻斗は成長するといわゆるどんぐりの「帽子」になる部分。普段観察できそうでできないものの一つです。

これは?

2017年07月27日 | 自然観察日記
同じコナラの木についていた丸いもの。これは果実ではありません。いわゆる虫こぶと言われるもの。葉にできたものではなく、冬芽にできたもので葉が伸びずに芽そのものが膨らんできたもの。中を割ってみていませんが「メイガ」といわれる蛾の仲間が住み着いているようです。