森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ブログ 2000日目

2011年09月30日 | 自然観察日記
このサイトにブログを記載して今日は2000日なのだそうです。足掛け6年になっているということになります。実はこのサイトに来る前に半年くらい行っていましたから、ブログ歴はもう少し長くなります(そのときのデータを持って来れなかったのが残念)。原則毎日のアップでネタ探しに苦労している場面が多いのですが、自らの学習と整理を兼ねての積み重ねでまさに自分のために行ってきました。不思議なことに次第に閲覧される方が増えてきて、密かにやっていたのに周囲の人にも知られるようになりました。知人から「見ている」とか「参考になった」とか励まされていますから、高齢期を迎えている私ですからやれるだけやるしかないですね。
これはこのサイトに最初に登校した写真の一つでご存知の東京湾の「海ほたる」です。当時は賑やかで沢山の「ホタル」が跳んでいたのに、かなり寂れているようなニュースも一時聞きました。思い出の1枚です。今は丘陵公園の里山フィールドミュージアムでホタルの企画を実現できないか思案中で、新たな賑わいを作っていきたいと考えているところです。

思い出の 1枚

2011年09月30日 | 自然観察日記
2000日に及ぶブログ、思い出の1枚を再投稿です。どんな人でも「奇跡」と思える場面に遭遇することがあると思います。私にとってこのアオバズクとの出会いはそのうちの一つです。防鳥網に絡まり身動き取れない状態のものを必死で救ったときのことが思い出されます。そのときの個体かあるいは子供でしょうか今でも神社の森に夜な夜なアオバズクの鳴き声が聞こえます。アオバズクはふくろうの仲間、ふくろうは「福」を呼ぶ鳥とげんを担いで私の守り神にしています(内密で 笑)。それにしても出会いは不思議なものです。自然のものでも人であっても出会いは不思議です。その時その時の出会いを今後とも大切にしていきたいものだと考えています。

虫こぶ ノリウツギ

2011年09月29日 | 自然観察日記
ノリウツギの実が異様に脹らんでいるものがあります。いわゆる虫こぶで中にハチかハエが卵を産みつけたものでしょう。虫こぶを作る植物を集めてみるのも面白いもの。どういう場所でどんな種が虫こぶを作るのか・・・。もっとも植物のほうから見れば厄介な代物でありがた迷惑な話なのです。
いろいろなものを見てきましたが今回は私にとっての新発見を2種取り上げてみました。

虫こぶ オトコエシ

2011年09月29日 | 自然観察日記
オトコエシにも虫こぶが見られました。翼を持った種子の中に異様にふくれたものが混入しています。割ってみると小さな卵らしいものが確認されます。寄生バチか寄生ハエ、細かな種は分かりません。この卵が孵化しその幼虫が食べるにはちょうどいい柔らかさの感じです。外敵から身を守り餌にもありつけるという植物の体内に入り込んでゆっくりと成長する戦略はなかなか巧妙な方法です。

クジャクチョウ

2011年09月28日 | 自然観察日記
9月の半ば。そろそろ昆虫の活動する季節はおしまいですが、クジャクチョウがそのきらびやかな姿を見せてくれました。でも、翅は幾分破れていて往時の姿には程遠い感じです。これも残り花のイワショウブの蜜を吸っているらしく少々哀れを感じます。それでも近づいてもっとリアルな写真を撮ろうとすると気配に気づきさっと舞い上がり飛び去っていきました。自然の命はそれが尽きるまで誠意一杯活動しているのですね。素敵です。

アズマヒキガエル

2011年09月28日 | 自然観察日記
三国山で見た個体とはかなり体色が違います。アマガエルが周囲に会わせて体色を変えるのにこの種はあまり変化しないような話がありました。捕まえたヒキガエルは色素が少なくかなり色白の個体です。ひょうきんな顔をしています。
ヒキガエルの動きはとても緩慢です。こんなに鈍くては外敵に直ぐにやられそうなのですが、体表から毒液を出すことで身を守るという術をもっています。

ヤチスギラン

2011年09月27日 | 自然観察日記
少しマイナーなところで、これはヤチスギランというシダ植物です。里山などにはヒカゲノカズラという似た形態をした種がきり通しなどに良く見られます。湿原に適応したヒカゲノカズラと考えればいいでしょう。モウセンゴケとならんで湿原を代表する種かもしれません。これがあると健全な湿原とかってに考えています。
このヒカゲノカズラの仲間は地球最古の地上植物の一種と考えられています。今ではとても小さな種ですが、5億年ほど前の古生代のころは数十mにもなる巨木で石炭の元にもなっているのだそうです。不思議ですね。

ツルコケモモ

2011年09月27日 | 自然観察日記
ジャムにするといいのだそうです。湿原の定番植物で甘酸っぱい実はとても懐かしく、やっぱりつまんで口を尖らせます。熟すともう少し赤黒くなるのですが赤みの入ったこの時期の実は綺麗ですね。ミズゴケの上に点々と赤い実がちりばめてあってとても目立ちます。早く鳥にでも見つけて欲しいといった光景です。採集する気になれば簡単に集めることが出来そうですがここは貴重なミズゴケ湿地、踏み込めば湿原が壊れてしまいますからご法度ですね。

赤い星

2011年09月26日 | 自然観察日記
これは何でしょうか?見事な赤い星ですね。ツクバネソウの花卓で種子が落ちた跡です。落ちたばかりのころはこんなに色鮮やかな姿が見られるのに驚きました。役目を終えて最後の一瞬の輝きといったところなのでしょう。しばしこの造詣の見事さに見とれてしまいます。自然は時に粋なことしてくれます。里山(低地)ではこの赤い色は出ないのではないでしょうか。

クロマメノキ 実

2011年09月26日 | 自然観察日記
クロマメノキにたった一つ部だけ実がついています。ちょうど食べ頃の丸々とした実です。色も綺麗ですね。食べたいと思ってもたった一つで、じゃんけんに負けてしまってはその権利もありません。せめて写真を撮らせてもらい証拠にします。それにしてもこの木以外にクロマネノキを見つけることが出来ずに終ってしまいました。秋の味覚に期待していたのですが今年は食べずじまいになりそうです。もっと標高の上のほうに行くと沢山あるのでしょう。

ヤドリギ

2011年09月25日 | 自然観察日記
下屋敷から中屋敷までは標高差200mくらいあるでしょうか。ブナの林が続いています。進んでいくと足元にヤドリギの一部が落ちています。上を見上げてもその元は見つかりませんが、葉のない季節にブナ林を歩くとあちこちにヤドリギが付着している姿を見ることが出来ます。この林にもそういう場所がいくつかあるに違いありません。種子は甘みのあるねばねばしたもので、鳥に食べられ排泄されたときに枝に種子が絡みつくという戦略で生き延びてきました。地面に落ちてしまってはその目的が達成されません。

困ったいたずら書き

2011年09月25日 | 自然観察日記
ブナの大木にはナイフで傷を付けられたものがあちこちにあります。傷を入れた人にとっては記念になるのでしょうが愚かな行為ですね。山を歩く資格はありません。そんな中、例のヤドリギが落ちていた近くに「田所山岳会」と読めるいたづら書きがありました。同行者に問い詰められましたが、全く身に覚えがないこと。よく高校生を連れて来たところですが、過去に山岳会を組織したことはありません。濡れ衣です。

イノシシの痕跡 1

2011年09月24日 | 自然観察日記
心配なことがありました。木道脇に動物の足跡らしきもの。そしてその直ぐ近くの湿原は生えていた植物が削りとられたような感じで植物の生えていない場所が点在しています。ここを管理する人の話では昨年まではこんなに無かったといいます。結論はイノシシの仕業ということになりました。
県内でイノシシが話題になることが多くなりました。少なくとも10年前は新潟県にはイノシシは生息していないとされていたはずですが、いつしかこの小松原にも姿を見せるようになってきたようです。

イノシシの痕跡 2

2011年09月24日 | 自然観察日記
少し離れていてよく分からないかもしれませんが、いわゆる「ぬた場」と思われる場所です。体を横たえて泥をこすりつけるような行動をしなければこういう荒れ方をしないと考えられます。

イノシシの痕跡 3

2011年09月24日 | 自然観察日記
昨年まではなかったという凹みです。イノシシが植物を剥ぎ取ろうとした跡か草を食べた跡でしょうか。
ごく最近尾瀬に行かれた方も同行されていて、ここではニホンジカが湿原の植物を食い荒らし無残な姿をしていたという話をされました。大江原のニッコウキスゲもワタスゲもまもなく消滅する可能性があります。見慣れないアオサギの大コローにを目撃されてその変容に唖然としたと話されました。私は5年ほど尾瀬には行っていないのでその後はどうなっているか目で確かめてはいませんが、想像したばかりでも恐ろしい光景が浮かびます。それに類してこの小松原も今までに無い新たな難題が持ち上がってきているようです。