逝きし世の面影

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バーナンキFRB議長の玉音放送「アメリカ型強欲資本主義の終焉」

2011年05月01日 | 経済

『バーナンキFRB議長の敗北宣言』(歴史上初めての記者会見)

4月27日、米連邦準備理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)声明で6000億ドル規模の長期国債購入プログラム(QE2)について、期限どうりに6月末で終了すると発表した。
絶対にやってはいけない掟破りの裏技の米連邦準備理事会(FRB)による国債購入を止めれば、QE2で辛うじて維持していたアメリカ経済は持たない。
もはや誰にとっても最後のカタルシスは避けれない。
66年前の8月15日のヒロヒト天皇の肉声放送(玉音放送)と同じような意味で、バーナンキFRB議長は、史上初めてFOMC終了後、今までの慣例を無視した異例中の異例の公開記者会見を開いたのです。

『玉音放送との共通点』

66年前のヒロヒト天皇の言葉の意味も実に分かり難かった。
玉音放送の何処にも『日本が戦争に負けた』の言葉は無かったのです。
国民に向かってポツダム宣言を受け入れたので『辛いが辛抱して頑張れ』と語っているのですから、これでは日本の敗戦ではなくて戦争継続の激励だと誤解する国民も一部には出て仕舞ったのです。
バーナンキFRB議長は66年前のヒロヒト天皇と同じ手法を今回採用した。
ポツダム宣言受諾とは日本の無条件降伏を意味するが、FRBのQE2の終了とはアメリカの国債の崩壊(アメリカ資本主義の崩壊)を意味しているのです。
日本国民は『ポツダム宣言』(日本軍の無条件降伏)の意味するものが何であるかは誰にも知らされていなかったが、多くの市民は即座に意味を理解することが出来た。
元々日本語の特徴として、この様な時に『敗戦した』『駄目(NO)だ』などと断定的なことは言わない約束事なのです。
実体の白黒をはっきりと表現しないが、受け取り手がお互いに中身を推察して理解するように出来ているのですね。
だから玉音放送のようなYES、NOが存在しない曖昧表現でも日本人のほとんどが忖度して即座に内容を理解出来た。
ところがアメリカは言葉の成り立ちも基本となる文化も違うので、『忖度』して理解することが無理なのです。

『フクシマとも共通している安全神話』

バーナンキFRB議長は『アメリカ資本主義はもう駄目だ』と白黒の結論を言わなかったので、周りのアメリカ人の誰もFRB議長発言を理解するものがいないのが現状である。
情けないですね。
これだけはっきり結論が出ているのに、それでも『NO』をはっきり言わないとアメリカ人では言葉の中身が理解出来ないのです。
バーナンキFRB議長は、2008年12月にゼロに設定した政策金利フェデラルファンド(FF)も今回QE2と同時に『止める』と言っているのですよ。
これが『何を意味しているか』(最後のカタルシス)が、即座にに理解できるアメリカ人は居なかった。
『NO』どころかバーナンキ議長は『FFを低水準に据え置く』とか『景気はその後は持ち直す』とか『償還資金を再投資する』とかの、内容とは反対の無意味な印象を語っているのですね。
それで『FRBは今までどうりである。金融緩和を継続する』(実質的QE3)と言葉の真の意味を理解出来ず、悲惨な現実を隠蔽する目的の意味の無い『形容詞』を自分勝手に判断する愚か者が出てくる。
危機管理がなっていない。
危機管理の基本とは先ず『最悪を想定』して対策を立てることである。
その逆の『自分にとっての最善』(願望)だけを考えるのは『危機管理』とは無縁で、宝籤を買う時の心理状態に近いだろう。
『最善だけ予想』するのは希望や願望であり、本来予想とは呼べない。
この超楽天的態度は、自分が流した嘘である原発『安全神話』を自分自身が完全に信じて大失敗した東京電力や東芝、日本のマスコミ、産経や読売の信じがたい愚かさと同じ種類のものであろう。

『帝国の崩壊』 加害責任と情報公開は矛盾する

25年前のチェルノブイリと今回の福島ですが不吉なことに奇妙な一致点が幾つもあり、余りにも色々なことが似すぎているのです。
特に似ているのは今のマスコミの大本営発表ではないでしょうか。
原発事故など全ての人工的放射能の被害は天災ではない。
明白な人災で、それも想定外どころか予定どうりの範囲の怠慢と責任逃れと恥知らずな未必の故意であり、事前に認識されていた『悪意ある過失』です。
そうです。
悪意ある(賠償責任がある)『加害者』がいて、そして大勢の情報から取り残された善良な『被害者』が出ている構造なのです。
ここで一番の問題点とは、その加害者側だけが『放射能』では全ての情報を一方的に握っている。
これで放射能の正しい報道が行われる方が余程可笑しい。
必ず、悪い方が『何とかして責任逃れしたい』との誘惑にかられるので、間違いなく被害が最小限に隠蔽される。
放射能以外の水銀中毒の水俣病やカドミウム中毒のイタイイタイ病など他の公害事件でも、被害者と加害者とでは情報が平等ではないどころか、一方的に賠償責任がある加害者だけが情報を握っている関係で、『責任』は隠蔽される仕組みが最初から出来上がっているのである。
放射能では恐ろしいことに他の公害事件よりも条件が悪すぎる。
他の公害事件とは大違いで、彼我の情報量の不平等が際だっていて、これが余計に加害責任を曖昧にして不正を加速させる。
この為に、今の日本で流されている様な何処を切っても同じ金太郎飴にそっくりな『大本営発表』がおこなわれることになる。
今報道で流されている『放射能は安全です』とか『ただちに影響は出ない』とは、66年前の『カミカゼ特攻』や『バンザイ突撃』、『集団自決』と同じ種類の、国辱的な恥ずべき忌まわしい言葉として未来の歴史に記録される可能性が濃厚である。

『ソ連崩壊との奇妙な一致点』

先ず3・11直前と同じで当時のソ連でも原発は『大きなサモワール(ロシア式湯沸し器)程度』の危険であるとの、『原発安全神話』が極限まで膨らんでいて原発従事者までが信じていたらしいのですよ。
根拠無き『安全神話』の横行と、其処から生まれる極端な無責任体質こそが事故の第一原因でしょう。
今度のQE2は6月で打ち切りが決まりアメリカ国債の崩壊、ひいてはアメリカ経済の崩壊は避けれませんが、25年前の当時もソ連型社会主義経済の矛盾は矢張り極限まで来ていた。
チェルノブイリの3年後の1989年のソ連軍のアフガン撤兵と同じで、アメリカ軍も10年間続いていたアフガン戦争が矢張り限界に来ていて完全にいき詰まり遠征軍の撤兵が今年の7月から始まります。
経済だけでなく軍事でもアメリカの支配は大きく損なわれる。
アフガンからの撤兵が今年の7月からオバマの公約どうりに行われるでしょう。米国防長官に二代続けてCIA長官が指名されましたが、これも異例中の異例で前代未聞で前例が無い。
ベトナム戦争では『不敗神話』の米軍が撤兵する為に色々な不思議な情報操作が行われたのですが、今回情報戦を最も得意とするCIAが米軍を指揮するとの前触れでしょうか。
それならアポロ11号以上の面白い不思議なサーカスが見られるでしょう。(余り見たくないが、世界の市民全員が強制的に見せられる)

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8 コメント

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御用学者の声明 (元部平憐)
2011-04-30 12:26:43
 バーナンキの敗北声明には、玉音放送と共通点があるとの指摘に感銘。
 
 そういえば、小佐古内閣官房参与の辞任声明は何と称したらいいのでしょう。
 原発症認定訴訟で国側証人となった時の発言や、「放射能の外部放出を心配する石橋克彦なんていう人の論文は学界でとりあげられたことは一度もないんですよ」などと下品な放言で有名になった小佐古氏が持ち合わせているものは、一体何なのでしょうか。
 
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沈む船からネズミが逃げる (宗純)
2011-04-30 16:51:55
元部平憐さんコメント有難う御座います。

元原子力安全委員会のメンバーも福島第一原発の惨状を見て、自分達が振り撒いた『原発安全神話』に対して、少しは責任を感じて反省しているようです。
そういえば稀代のポピュリストの大阪府知事橋下撤が突然反原発を言い出しています。
以前には関空に辺野古の米軍基地をとも言っていて、話が進むと隣の兵庫県の神戸空港へと言い出した無責任男ですが、口先三寸の風見鳥としては時々はまともなことも言う。
小佐古内閣官房参与は辞任声明で『20ミリの文科省の基準では自分の子供には云々』と、実にまともな発言をしています。
原発作業員とかレントゲン技師など専門家と同じ危険性を、何も知らない子供達にも同じように味合わせようなど狂気の沙汰ですよ。
一時原子力安全委が『子供は大人の半分の10ミリシーベルト』と提言したのですが高木文部科学大臣が拒否する。
今回小佐古氏は1ミリシーベルトを子供の基準とするように主張しているのですが当然でしょう。
原発作業員でも妊娠する可能性のある女性は4分の1の上限に被曝最高限度が決められているのです。
そして子供の半分は女性なのですよ。
それを一律に20ミリにする文科省の悪行は筆舌に尽くし難い。
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妄想 (愚樵)
2011-05-01 06:25:06
バーナンキの記者会見は「玉音放送」である。実に面白い指摘ですね。妄想が掻きたてられます(笑)

その妄想から出てきた答えは、またもや宗純さんとは逆で、バーナンキの記者会見は「逆玉放送」だったというもの。

(あ、いや、今回は妄想ですからね。笑って済ましてください。私も食い下がるつもりはありません。)

「玉音放送」は「敗戦の詔」。天皇は大日本帝国の総帥だったわけですから、その総帥が(明確ではないが)敗戦と宣言することはすなわち日本がギブアップしたということ意味します。

では「逆玉放送」の意味するところは?

ここで考慮すべきは、FRBと米国合衆国政府は一体ではなく別組織だということです。日本などでも「中央銀行の独立」などという題目は捉えられたりはしますが、米国とFRBの独立はそんな題目ではなく、実質的に別々。今回のバーナンキの宣言は「これまでは米国とFRBは仲良くやってきたが、これからは別々でやっていきます。米国政府、サヨウナラ!」という宣言。訣別宣言です。

FRBがQE2を“予定通り”終了させる。宗純さんが仰るとおり、これでは米国は持たない。「対テロ戦争」の名目で拡大させていた戦線も縮小せざるをえないでしょう。しかし、米国の崩壊はFRBにとってもひとつ、大きな影響を与えることになる。それは「通貨の威信」の問題です。

FRBが発行しているのはドルです。このドルが実は「アメリカ合衆国の通貨」でないことはご存知の通り。が、これまでFRBは米国と一体化することで「ドルの威信」を保ってきた。金や銀の「魔力」と切り離された不兌換紙幣のドルが威信を保てたのは、経済力・軍事力を背景にした「アメリカの威信」があったからです。「ニクソンショック」は「強大なアメリカ」なしではありえなかった。

ところが今回、FRBは米国と訣別するという。これは「アメリカの威信」にFRBが見切りを付けたことを意味します。誰がみても、もはやアメリカはボロボロですから。

そう見ると、次のFRBの手が予測できる。「逆ニクソンショック」、兌換紙幣への復帰。

バーナンキは、肝心要のこの部分を今回は言わなかったのではなかったか。そう推測すれば、『FRBは今までどうりである。金融緩和を継続する』も意味が繋がらなくはない。つまり、「今までとは違って」アメリカに頼らならず新たな兌換紙幣を発行するが、その新紙幣によって「今まで通り」金融緩和は続ける。そのような意味。

くり返しますが、以上は私の根拠のない妄想に過ぎません。第一、もし兌換紙幣を発行するとするなら、その根拠となる金や銀の備蓄をどこから手当てするのか? まったくわかりません。もっとも、そのようなことが樵にすぎない私にわかるはずもないのですが。

ま、でも、妄想を語ることくらいは許していただけるでしょう。
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常に「公」より「私」が上のアメリカ (宗純)
2011-05-01 14:56:21
愚樵さん、コメント有難う御座います。

官尊民卑の風潮のある日本とは大違いで、アメリカでは常に『公』が下で『私』が上であると思われていますが、
ただし、このアメリカの『私』は決して『民』の意味ではないのす。
民とは正反対の私的なエスタブリッシュメントのことであり、官と民の関係だけに限定すれば、日米共いずこも同じで官>民の力関係です。
そして私と官では、
私(エスタブリッシュメント)>官(公)力関係なので、私>公>民の構図です。
今回の愚樵さんの指摘(自称妄想)は時間的な誤差がある程度の話で、遅かれ早かれ間違いなく実現する方向に動きます。
ドルは何故国際通貨と成れたのか、のからくりですが、『ドル札はアメリカ国家の紙幣である』との虚構の為にニクソンショック以後の何の裏付けも無い紙幣が人々から信用されて流通していたのです。
そして『信用』とは実体のあるなしには無関係で『みんなが信用する』から『信用』が生まれる。
普通、一番使用度が高いのは『国家』なのです。そしてドルはアメリカと言う国家と繋がっていると思われていた。
FRB=アメリカ国立銀行との誤解ですね。
国立銀行なら国家とは一体のものです。
ところがアメリカのFRBは単なる大手民間銀行団にすぎない。
その私(エスタブリッシュメント)の一つがFRBであり、官(公)とは全く別です。
日本人の平均寿命は80歳を超えるまでになっていますが株式会社の平均寿命は二十数年程度の短さであり、私企業の株式会社FRB(連邦準備制度理事会)の発行する紙幣なら絶対に担保が必要になる。
それなら金との兌換紙幣しか、方法が無いとの結論になります。
そして今回、バーナンキFRB議長は実質的に、>『・・・米国政府、サヨウナラ!」という宣言。訣別宣言』を行っているのです。
天皇は大日本帝国の総帥だったわけですから→「玉音放送」は「敗戦の詔」になる。
FRBと米国合衆国政府は一体ではなく別組織、これも間違いない。
ここまでは愚樵さんは完璧に正しいのですが、米国合衆国政府とアメリカ合州国は一体と勘違いしている。
これは間違い。
管直人日本国政府と、日本国が全く別であることは誰にでも分かるとおもいます。
それなら『日本国政府』と『日本国』が違うとの当然の論理的な結論に達するはずなのですよ。
管直人に何かの意味があると思いますか。ほとんど何の意味もありません。
>『兌換紙幣を発行するとするなら、その根拠となる金や銀の備蓄をどこから手当てするのか』
これはそれほど心配することもないでしょう。
今『金』は史上最高の高値をつけていますが、この事実(兌換紙幣の発行)に気が付いている投資家が多いということでしょう。
これから起きるアメリカのデフォルトで、『金』が何倍かの高値になり、それに便乗してFRBは大儲けするはずです。
この大儲けした『金』の力で『信用』を得て兌換紙幣は発行されるでしょう。
FRBが何とかして兌換紙幣(新ドル)を発行することが出来れば、その後は矢張り今の同じような濡れ手に粟の大儲けが出来る仕組みが作られる可能性も十分にあります。
紙幣とは基本的に『信用』であり、信用さえ上手に創設すればその後は簡単で、信用さえあれば別にバックに国家が存在する必要性は必ずしも無いのです。
特定の国家が存在しているようで存在しないユーロなんかは正にこれですね。
国際通貨として兌換紙幣のFRBの新ドル札と、アメリカ国内限定の政府紙幣(グリーンペイパー)の不兌換紙幣の二本立てになる可能性も有ります。
この場合には同じドル札でもFRBの兌換紙幣の方が政府紙幣よりも余程信用度が高くなる。
これは明治維新後の太政官紙幣(政府紙幣)よりもFEB方式の民間銀行が日本政府の委託を受けて発行した兌換紙幣の方が遥かに信用度が高かった。
そう思うと日本国でもアメリカのように『私』の方が国家よりも信用度は高いとなります。
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Unknown (ラインクラフト)
2011-05-01 17:44:57
とても 勉強させていただきました。
そういう理由で金価格が上昇なのですね。

サブプライムで世界中に 「毒まんじゅう」をばらまきながら まだ 「強欲資本主義」を延命させるのでしょうか。
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3月11日以来始めて1万円代に高騰 (宗純)
2011-05-02 16:06:56
ラインクラフさん、はじめまして。コメント有難う御座います。

アメリカはパキスタンの首都近郊でオサマ・ビンラディンを殺害したと報道。
9・11事件の全ての謎を封印して、インチキ臭いアルカイダとオサマ・ビンラディンに擦り付ける幕引きする作戦のようです。
この報道ですが、間違いなく今年7月のアフガン撤兵の為の印象操作の一環であり、
オバマは本気で10年続いたアフガニスタンの不思議な戦争を止める決心をつけている。
この事実を歓迎して株価が早速反応して1万円になっています。
アメリカにとっての戦争とは、意味無く無駄に道に穴を掘って又埋めても金が回ればそれでも良いとするケインズ学説の日本の無駄に大きい箱物造りの公共事業と同じ種類のもので、これで一定の経済回復を行っていたのです。
しかし、日本の公共事業が結果的には日本経済の弱体化を招いたのと同じ様に、
アメリカの公共事業(戦争経済)も同じでやっぱりアメリカ経済の弱体化は避けれなかった。
このアメリカの戦争による経済復興は第二次世界大戦までは、ことごとく成功していたのですよ。
特に二度にわたる世界大戦の結果、それまで覇権を握っていら欧州は弱体化して、戦争のお蔭でアメリカが超大国に成れたのです。
日本が日清日露の成功体験でその後大失敗するのですが、これと同じでアメリカもこの成功体験が災いしている。
だからアメリカは、あれ程好戦的なのです。
ところがアメリカを超大国にしたのも戦争なら、アメリカを腐敗させ堕落させたのも矢張り戦争だったとは皮肉なものです。
1945年の大戦終結後、アメリカの戦争は勝ち負けに係わらず全てが経済的にはマイナスになり、一度もプラスになっていない。
勝ち戦でもそうなのですから、ましてやイラクやアフガンの負け戦なら損害は計り知れません。
アメリカ軍の威信も無くなり、アメリカ経済崩壊すれば、アメリカ型の強欲資本主義も終焉するでしょう。
我々一人ひとりは今、150年前の幕末とか66年前の帝国の崩壊とかの根本的な価値観の変換を伴う激動期、歴史的な転換期を目撃出来るかもしれません。
恐ろしくもあるが、何か、わくわくしてきませんか。
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カタストロフ以後 (R.J)
2011-05-09 21:27:38
こんばんは。

混沌のあと、新しい経済社会への再編へとつながると良いのですが、その間に日本の生活者が被る影響というものがわかりません。

たとえばデフレの日本で食料価格や燃料価格が高騰するなどしたら、これでは一般の家計はやっていけませんよね。

米国発のカタストロフ以後、日本の円、実体経済、国民生活などが直面する事態で起こり得るものはどんなことになるでしょうか?。

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恐ろしいのは変動金利の住宅ローン (宗純)
2011-05-10 12:24:24
R.Jさん、コメント有難う御座います。

米国債の崩壊は間違いなく米ドルの崩壊に繋がります。それなら日本経済もまともに影響が出てくるでしょう。
現在はデフレでゼロ金利(正確にはCall Rate Targetが0~0・1%)であり、利息がほとんど付きません。
今日本の個人の住宅ローンは変動金利なら1%程度ですが固定金利なら3・5%と高いので、多くの人が低い方の変動金利で契約しているのです。
変動金利ですが、これは言葉のマジックの様な話であり、本来上にも下にも動くから『変動』なのですよ。
金利でゼロより低いマイナスはないのですから、『変わる』とは『上がる』の意味しか持っていないのですよ。
ですから今多くの人が契約している変動金利とは、最初は低い設定だが一定期間後に高騰して必ず破綻する仕組みの悪質なサラ金とネズミ講が合体したような腐敗した金融システムだったサブプライム・ローンの日本版ですね。
変動金利は真面目な市民を騙すペテンに近い銀行側のネーミングであり、その正体は『暴騰する危険がある超低金利』の意味なのです。
金利が変わる前に固定金利に換えないと多くの人々が破産する可能性が生まれます。
我が家は代々続いた網元だったのですが、跡取りの一人息子だった私の父親は社会主義の左翼道楽で勘当になっていて、高齢だった祖母が一家を切り盛りしていた。
この祖母はずば抜けて頭の切れる非常に賢い人物で日本がその時戦っている第二次世界大戦では間違いなく戦争に負けると正確に予想していた。
その前の第一次世界大戦後に日本経済は深刻なデフレに突入して仕舞い、今の日本と良く似た話ですが、これが原因で日本が極端に右傾化して劣化してしまい、終わらない戦争に陥って負け戦に自分から突入していったのです。
祖母は女手一つなので全財産を現金化して銀行に預けて身軽になり、必ず起きると予想した敗戦後のデフレに備えて万全の準備をしたのですが、これが完全に裏目にでる。
預金は銀行封鎖で押さえられその後の記録的なハイパーインフレで全財産を失い一文無しになってしまったのです。
大津波が押し寄せる時にはいくら泳ぎが達者でも生き延びるのは至難の技なのですね。
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