逝きし世の面影

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トランプとの支持率逆転 マッカーシー旋風(赤狩り)が60年ぶりによみがえる?

2016年11月04日 | 政治
『毎日新聞が行った意識的な明らかな誤報?』

米ワシントン・ポスト紙とアメリカの三大ネットワークの一つのABCテレビが合同で行った11月1日の世論調査ではとうとうトランプとクリントンの支持率が逆転、トランプが1%リードしている。
ところが何故か、同じ事実(ABC NEWS)を報じた11月4日付け毎日新聞では逆にクリントンがトランプを1%リードしている誤ったグラフを勝手に作って掲載していたが、いくら意識的な誤報にしても今回は異例中の異例である。
余りにも偽装工作が露骨なのである。(毎日新聞では他にロスアンゼルス・タイムスは6%トランプがリードとの図を掲載しているが、ABCを含めたの4つが1%から7%クリントンがリード)
この新聞社の信頼性を根本的に傷つける毎日新聞による意識的誤報のタイトルが『世論調査の信頼性とは』となっているが、ブラックジョークとしてなら最高傑作である。(記事のもう一つのタイトルは『予断許さぬ米大統領選』なのですから、毎日新聞としてはクリントンが危ない『トランプが勝つ』と言いたいのでしょうか)

『マスコミ等の世論調査の信憑性を真っ向から否定する毎日新聞社の奇奇怪怪』

今回の『世論調査の信頼性』を否定する摩訶不思議な毎日新聞ですが、連続して同じ趣旨の記事を書いている。
1週間前の10月27日付けの毎日新聞社の坂東賢治専門編集委員によるコラム『木語』の内容も同じくアメリカ大統領選挙を取り上げていて、実は世論調査にも色々あり、マスメディアが流す『大差でクリントンがリード』以外にも両者の支持率が拮抗しているとか、逆にトランプ候補がリードしているとの調査も存在していると書いてあったから驚いた。
これではマスコミの世論調査の信用度は当たるも八卦、当たらぬも八卦の『占い』と同じだったとの笑い話。まさに、驚きの毎日新聞によるちゃぶ台返しである。
毎日新聞社の専門編集委員である坂東賢治(木語)ですが、『新聞社などの世論調査は当てにならない』と言いたいのだろうか。?しかし、これは新聞社としては自殺行為なので普通の常識では有り得ない珍事である。
それなら、『実はトランプが大統領に当選することも十分あるぞ。』(ヒラリー・クリントンの高支持率はインチキだ)と言ってることになるが、何れが真実にしろ毎日新聞社による常識外れの、身もふたもない、『ちゃぶ台返し』であることだけは間違いない。

『熱狂的なトランプ支持者と対照的に冷めるクリントン支持者』

『FBI長官、ヒラリー捜査を再開』
2016年10月29日Paul Craig Roberts(ポール・クレイグ・ロバーツ  レーガン政権の経済政策担当の元財務次官補だった保守派の論客、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者)

有権者のトランプ支持が圧倒的で、クリントンは聴衆をかき集めることができない。
新たな暴露メールではなく、ヒラリーが集会をキャンセルしているため、FBIがヒラリーヲアメリカ国家安全保障の手順違反での調査を再開した。
トランブに対する国民の支持が、ヒラリーを放免した腐敗に、FBIを全く孤立状態にした。FBIは自らを救うしかなくなったのだ。
コメイFBI長官は、単に何か新たな有罪を示す電子メールが現れたため、ヒラリー調査を再開する必要があったわけではない。他の有罪を示す証拠を既に却下している。

FBIにとっての問題は、ドナルド・トランプが、アメリカ大統領になるための得票を勝ち取ることが、もはや確実なことだ。
彼の集会は余りにも多く人が集まるため、消防法/定員規制のおかげで、何千人もが門前払いを食っている。
対照的に、ヒラリーは、30人、40人以上の人を集められないため、集会を減らしている。
アメリカ人は、腐敗したクリントン夫妻にも堕落したアメリカ・マスコミにも、全くうんざりしている。
あるいはトランプは、彼の敵が主張している通りに、オバマ同様、有権者を騙している、もう一人の詐欺師に過ぎないかも知れない。しかし、トランプは、オリガーキーを、極めて強烈に攻撃しているので、トランプが本物でないとは考えがたい。

トランプは、彼が制御できない投票装置に反対だ。
トランプへの投票をヒラリー投票にしてしまう電子投票装置を使ったテキサス州の期日前投票スキャンダルが示している通り、独立した出口調査がなければ、トランプは容易に不正選挙をされてしまう。
トランプの得票数が圧倒的でない限り、選挙人投票は不正処理されるだろうと私は思う。たぶん、アメリカ人は『マトリックス』から抜け出し、街頭に出て抗議するだろう。

ドナルド・トランプが、アメリカ人が待ちかねていた言葉で演説している。
トランプには、テレプロンプターが不要なことに留意願いたい。
多くの問題で、私はトランプに同意しないが、アメリカ人は同意している。私にとっても、世界にとっても、トランプの重要性は、ロシアとの和平の可能性だ。核戦争は、他のあらゆる問題を超越する。
もしヒラリーが、大統領の座につけられれば-アメリカは、もはや機能している民主主義ではなく、オリガーキーに支配されていると言ったのは元民主党大統領ジミー・カーターなのだが-ロシアと中国との戦争が到来するだろう。

アメリカ合州国の国民は、全ての世代が、その目的を到底説明しようがない戦争状態の中に生まれている。
地球上の生命にとって、アメリカ政府より大きな危険は存在しない。(9・11事件から15年も続いている意味不明の対テロ戦争がアメリカの自作自演の狂言であることは明らか)
我々はトランプが積もり積もった汚れを取り除くことができるように願うしかない。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者.(マスコミに載らない海外記事から、抜粋)



孫崎 享 ‏@magosaki_ukeru · 10月29日
今日の写真、ヒラリー、リードの中、これだけ熱狂的トランプ支持者がいる。

『史上最低の泥仕合(陰謀論合戦?)に陥ったアメリカ大統領選挙のお粗末』

マスコミは一切報じないが、もしもポール・ロバーツが言うようにヒラリーが数十人の支持者を集めることも苦労する(選挙集会をキャンセルする)ほどなら、韓国のパク・クネ大統領と同じで最早既存の支持層が崩壊していて政治的な『植物状態』に陥っているのである。
方やトランプ候補はアメリカの選挙制度の不正を言い出したが、これは多分、アメリカにおいて歴史的な出来事であろう。
アメリカの選挙戦での数々の不正の発覚で、トランプ勝利なら問題はないが、もしもクリントンが勝った場合には選挙結果を受け入れるとは明言していないのである。
ところが、このトランプの指摘を『陰謀論だ』とマスコミが言い出したが、もう無茶苦茶。(もしも陰謀論の言葉の定義が、『何の根拠も示さない一方的な断定的仮説』だとすれば、トランプの場合には数々の物的証拠があるので陰謀論には当たらないだろう)
対してヒラリー・クリントンは自分のメールを暴露しているウィキリークスなどはロシアのプーチンが黒幕でアメリカ大統領選に露骨に介入していると主張しているが確実な物的証拠類はゼロ。(アメリカの諜報機関ですが『ロシアがサイバー攻撃している』とするが具体的な証拠の提出は一切拒んでいる)
何も客観的証拠がない状態なので、これこそ、まさに『陰謀論』の典型例である。

『マッカーシー上院議員の真似をするクリントン元上院議員』 

今回の大統領選挙でのヒラリー・クリントンの『アメリカの選挙にまで介入するロシア』(ロシアとの友好を主張するトランプ候補はプーチンの操り人形だ)との主張ですが、これは60年ぶりのマッカーシー旋風(赤狩り)そのもの。瓜二つである。
60年前のマッカーシー上院議員とヒラリー・クリントン元上院議員ですが、ほぼ発想が『同じ』なのですから怖ろしい。
赤狩りですがマッカーシー上院議員一人が起こしたものではなくて、当たり前ですがアメリカ司法当局と結託して行われた国家ぐるみの集団ヒステリーだった。
民主主義の危機として本来なら大問題とされるものです。ところが欧米や日本のマスコミは、誰も彼も同じで『赤狩りとの類似点』を見逃している不思議。到底有り得ない出来事である。

★注、『赤狩り』
唐突に始まったアメリカの熱病『マッカーシズム』(赤狩り)ですが、何故か唐突に終わっている。一般的にはマッカーシー旋風は冷戦と連動していたと言われているが、もっと具体的には朝鮮戦争(アメリカ軍)と連動していた。
科学者とか言論人、演劇界や出版など手当たり次第に攻撃していたマッカーシー上院議員ですが、矛先をアメリカ軍や軍人にまで広げた瞬間に失速して仕舞い、アメリカ中であれ程荒れ狂っていた『赤狩り』がいとも簡単に終息する。しかも、その後類似の騒動は一度も起きていないのである。(これは9・11事件直後の『炭疽菌』がアメリカ軍が保有していた事実が発覚した途端に唐突に終息したのにソックリ同じ現象)
アメリカの『マッカーシズム』(赤狩り)が恐ろしいのは、宗教改革以後のドイツなど西欧に吹き荒れた『魔女狩り』と同じ原理で、被害者は嫌疑を否定しても肯定しても告発された段階で悲劇的運命『有罪』が決定されていて、絶対に逃れる術が無かったのである。(欧州以外で恥ずべき悲劇的愚行『魔女狩り』が行われた地域が唯一アメリカだけだった)

『ロシアのハッキングなど、子供だましにも程がある』

ロシアのプーチン大統領が指摘するように、アメリカは外国から干渉されるような弱小『バナナ共和国では無い』のである。(米国の方は長年にわたって露骨に外国に介入し続けているのですから、今回のクリントンの主張はそもそもの発想が狂っている)
11月2日告発サイト、ウィキリークス(WikiLeaks)の創設者ジュリアン・アサンジに近いイギリスの元駐ウズベキスタン大使クレイグ・マレーは『ああしたメールの漏洩元は、ロシアとは全く何の関係もない。漏洩元は、ワシントンの公式筋だ。あなたがもし、それが誰か知りたければ、ワシントンで探す必要がある』とコメントしている。
アサンジ本人も3日、ロシアがウィキリークスによる文書の公開に加担しているとのクリントンの非難に対し『それは嘘だ。ソースはロシア政府ではない』、『クリントン氏は野心によって内側から食い破られようとしており、彼女は哀れを催す』と反論した。

『ああしたメールの漏洩元は・・・ワシントンの公式筋だ。・・・もし、それが誰か知りたければ、ワシントンで探す必要がある』
との指摘は一番説得力がある。
アメリカは世界に冠たるた唯一の超大国で、そもそもインターネットはアメリカが軍事用に開発したもので、ネットの場合には最初から最後まですべてがアメリカに管理されている。しかも、すべての通信情報をアメリカが長年にわたりハッキングしている事実は、既にスノーデンに暴露されているので『アメリカの国家ぐるみのハッキング(盗聴)』誰でも知っているのである。ハプポスによると、今度のアメリカ大統領選にグーグルが全面的にクリントンを支援して色々と工作を行ているらしいのですが、グーグルのネットの私物化は徹底的なのです。

『ウィキリークス創始者が「ネット接続不能」に! 原因は米大統領選への配慮(アメリカの圧力)』

内部告発サイトとして世界的に有名なウィキリークス(WikiLeaks)の創立者、 ジュリアン・アサンジがスウェーデンでの性的暴行などの容疑について逮捕状が出されて5年前から在英エクアドル大使館で籠城中である。
ところが、事実上の亡命先のエクアドル政府によって10月17日から インターネットへの接続を遮断されていることが分かり、騒動となっている。
ウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジュの強姦容疑は明らかに無理筋のアメリカの圧力であり、10月17日からのネットの遮断もアメリカの圧力であることは公然の秘密というか、誰が見てもアメリカ大統領選と連動している。

『11月4日採決をアメリカ大統領選の11月8日以降に先送りした自民党(安倍晋三)』

11月1日の予定だったTPPの強行採決を一旦11月4日まで先送りした政府自民党ですが、今度は農林水産大臣の『冗談』発言で『11月8日以降に先送りした』と報じられているが、明らかにアメリカ大統領選(11月8日投票)の結果待ちである。
現在クリントンもトランプもTPPに反対しているが、クリントンの場合には自分がオバマ政権の国務長官としてTPPを推進していた立場なので、自民党によるTPP強行採決とはクリントンへの援護射撃の意味なのです。
ところが、ここにきて唐突に腰砕けになるが、この原因として考えられるのがTPPに絶対反対のトランプ大統領の誕生の可能性の高まりである。
11月8日の結果がクリントン大統領なら問題ではないが、もしもトランプ大統領なら日本(安倍晋三)はアメリカの顔に泥を塗った(喧嘩を吹っかけた)結果になるので、にわかに怖気づいた(クリントン勝利の確信が揺らいだ)のである。
TPPの採決をアメリカ大統領選の11月8日以降に先送りした自民党(安倍晋三)ですが、この動きは誰が見てもアメリカ大統領選と連動している。

『以外に近いサンダースとトランプの経済政策』

新聞とかテレビでは圧倒的にクリントン支持(トランプに反対)なのですが、逆にネットとかラジオではトランプ支持は多数派なのです。情報を発信するメディア側と一般市民との距離の差(遠近の違い)が、今回の場合にはクリントン支持かトランプ支持かの分かれ道になっていると思われる。
市民と距離が近いメディアでは概ねトランプ支持になっているが、この原因として考えられるのがトランプの経済政策で、意外にも民主党の自称社会主義者のサンダースと近いのである。(トランプが支持率でクリントンに大きく負けていた時でも経済政策ではトランプの方が一貫して勝っていた)
今までの長い大統領選挙の歴史でも、マネーゲームで濡れ手に粟の大儲けを続けるゴールドマンサックスなどウォール街の金融資本に課税することを主張している大統領候補は不動産王のトランプ一人なのである。
また軍人とか元軍人(在郷軍人)に限れば圧倒的にトランプはクリントンに勝っていたが、この原因として考えられるのは今回レーガン政権の経済政策担当の元財務次官補だったポール・クレイグ・ロバーツが指摘するように『私にとっても、世界にとっても、トランプの重要性は、ロシアとの和平の可能性だ。核戦争は、他のあらゆる問題を超越する。』であろう。
クリントンは『サイバー戦争』などと、あまりにも不用意に世界を破壊する能力(核兵器)を持っているロシア(プーチン)をあからさまに罵倒して挑発しているが、その場だけの、口から出まかせの無責任な大統領選の方便としても不真面目が過ぎるのである。
実際に戦争をする立場の軍人から見れば、クリントンの無意味で危険このうえない対ロシア挑発の連続ですが、これでは危なくて仕方がない。
 

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