逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

携帯電話は悪魔の発明かもしれない

2011年06月03日 | 社会

『携帯電話の電磁波と脳腫瘍』

WHOの専門組織『国際がん研究機関(IARC)』は2011年5月31日、『無線の電磁波によるがん発症の可能性』に関する報告書を公表した。
携帯電話から出る電磁波により、『グリオーマ(神経膠腫)』と呼ばれる脳腫瘍を引き起こす危険度が増す恐れがあると指摘。
評価グループの委員長を務めた南カリフォルニア大学のジョナサン・サメット教授は、根拠となる各種データを検討した末、発がん性リスクの度合いが5段階中3番目の「2B」に相当するとして、携帯電話とがん発症の因果関係について今後も注意深く見ていくと語った。
「2B」に分類されているものには自動車の排気ガスや鉛、水銀などが含まれる。
具体的にどれくらいリスクが高まるか数値では示されていないが、報告書では一例として、2004年までに実施された検査で、携帯電話を1日30分、10年以上続けて使用していたケースでは、グリオーマの危険度が40%増加したという結果を挙げている。
過去にも海外の大学や研究機関で、携帯電話の電磁波と発がん性の関係を指摘するケースは見られたが、『危険性は限定的』としながらもWHOの組織が公の形で認めたのは初めて。

『原発VS携帯の場外乱闘』

悪魔の碾き臼だった新自由主義経の信奉者池田信夫がブログで『携帯は原発より危険』として、反原発で積極的に発言するソフトバンクの孫正義社長に向けて、
『命を守ることが絶対の「正義」だと主張する孫氏は、携帯電話の販売を中止してはどうだろうか』と掟破りのプロレス技。
一方、池田信夫は無残に崩れ去った原発安全神話に今でもしがみ付き、処分に困る核のゴミは大前研一の主張の日本海溝10000メートルに捨てる。(真っ赤な嘘で、大前氏は昔にその様な話が出たが絶対に無理と指摘)
海洋投棄は国際条約で禁止されているが日本は脱退する。(満州国で松岡洋介の国際連盟脱退の真似か)
深海が無理なら核のゴミはモンゴルに捨てる。(内陸国には何処からも持ち込め無い)だから困らないなど、数々の無責任お笑い妄言を繰り返して、余りの酷さに呆れられた原発推進派からも顰蹙をかっている有様。
これ等の池田信夫発言で一番困っているのは『原発維持派であろう。』と思われる凄まじいレベルである。
国際ニュース解説の田中宇氏なら『池田信夫はわざと過激にやりすぎて、原発安全神話を壊す隠れ脱原発論者である』と間違いなく判断するだろう。


2008年02月16日記事の再掲載。
『携帯電話は悪魔の発明かもしれない』

07年、トヨタ自動車の年間販売台数がGMにわずか3千台少なくて、初めての世界一を惜しくも逃したが、海外での売れ行きは好調だったが国内販売の不振が足を引っ張ったのが響いた。
国内販売不振の一因は、若者が車を買わなくなったから。
理由は何と、携帯電話。
一昔前の若者は無理をしてもデートの必須アイテムである車を買ったが、今は買わない。
正規雇用を採用しない劣悪な雇用環境。派遣労働などの若年層の絶対的な貧困化も有るだろうが、携帯料金が若者の足を引っ張っている。
毎月2万円近くを携帯の料金として使ってしまい、5万円の自動車ローンを払う余裕がない。
いまや若者の必須アイテムは、自動車から携帯電話へと変わってしまった。
サラリーマンにとっては『ポケベルは悪魔の発明』と言われていた時代が昔あったが、時代は進み昨今は防衛庁内局職員などが携帯のGPS機能を利用して、現在位置を把握するなどが検討されている。
昔のポケベルと今の携帯では、その『能力』が子供の三輪車とスポーツカーほどの差が有るのに『携帯は悪魔の発明』と言う者は、いまや誰一人いない。
確かに携帯は色々と機能があり便利かもしれない。
通信が便利になったことは誰も否定できないだろう。
しかし、本当に良いことだけだろうか。?
光あるところに影があり、効用の影に副作用がある。
人類600万年の歴史の内、今日ほど人が電磁波に曝され続けた経験はなかった。
英国の9年間の疫学的調査に因ると携帯の電磁波による悪影響は無いとされている。
しかし高圧送電線からの低周波の電磁波による、小児白血病の発病は疫学的に証明されている。
高圧送電線や電気製品から出る極低周波の電磁波(平均磁界0.4マイクロテスラ=ミリガウス以上)が及ぶ環境では子供の白血病の発症率が2倍以上になるというものです。
スウェーデン国内の高圧送電線(22~40万ボルト)から300メートル以内の住民約43万人強を対象に25年間もの長い期間、子供については全種類のがん、成人については白血病と脳腫瘍を対象として、磁場の強さと発症率の関連が調査され明らかにされました。
その結果によると、小児白血病の発症率は高圧線の影響のない地域に対し、1mG(ミリガウス)を超える地域では約2倍、2mG以上では2.7倍、3mG以上では3.8倍、4mG以上では6倍と電磁波の影響の強さに応じて相対危険度が高くなると報告されています。
成人については骨髄炎が急性、慢性とも危険度が増えることが指摘されています。
それなら頭蓋骨に限りなく近づけて使用する携帯は、距離の二乗に反比例して強まる電磁波の特性から本当に危険性は無いのか。?
絶対に安全と考えられていたアスベストが、危険と判ったのは今から30年ほど前の話だった。
安全性が高いと考えられたPCBが、怖いと判ったのは其の10年ほど前だった。
同じ時期に便利で安全が謳い文句のDDTの危険性が判ったが、其の頃は自然界に大量に出回った後だった。
便利さと引き換えに、金以外にも携帯の為に失ったものは多いのではないだろうか。?
石綿もPCBもDDTも安価で『安全』で便利だったので長い間、大量使用してしまった後に、『実は危険でした』と言われても被害者には後の祭り。
一般市民は救われない。
『ラジウム』とリトビネンコ暗殺で有名になった『ポロにウム』の精製と発見の功績でノーベル賞を2度とった高名なキュリー夫人の死因は放射線被爆による白血病。
当時放射線被害の怖さには誰も気が付かず、彼女はラジウムなどの放射線物質を何の防護もなしに、素手で触っていたらしい。
X線発見時も『便利だから』といって靴屋で客へのサービスとしてレントゲン照射が利用されていた。
新しい、便利な携帯電話も2~30年後に『実は危険でした』と言われない保証はどこにも無い。
便利なものが実は不便だったり、良いものが悪かったりする事は、人類の歴史でたびたび証明されている。

『今の携帯は、もはや電話ではない』

集団の若者達が全員、お互い無言で携帯を操作している様を目撃する。
或いは、携帯電話をたまたま忘れた為に、大事な用事を放り出して遠い場所までとりに帰る。
携帯電話料金の支払いを優先させる為に、そのほかの衣食住のような基本的料金の支払いを犠牲にする。
便利だから携帯を使っているのではなく、アル中などの薬物中毒患者が、其れなしでは居られない様に、今の若者達は携帯電話無しでは居られないらしい。
若者が自分の手から携帯を手放せない理由は、使用上の利点以上に、心理的要因(携帯依存?)が有るようです。

『携帯はカルト宗教の神である』

携帯はもはや電話ではない。いまや電話機以上のモノになっている。
面白いことに依存症の特徴(定義)が、カルト宗教のマインドコントロール下の特徴、定義と酷似しているのです。
『比較に必要な価値観のすり替え』によって、『物事を社会的な軽重に照らして比較(社会的比較)する能力』を奪うのがマインドコントロール。
知性や判断力に問題があるのではなく、『比較する力』が歪んでいる状態であり、これは色々な依存症の症状とも酷似しています。
カルトの一番の特徴は癒し、救い、救済、喜び(快感)と、それと対にな手入る不安、恐怖、悪、懲罰(苦しみ)の存在である。
『救済と不安(恐怖)』の対比で正常な判断力を奪うが、この点も依存症の症状と酷似している。

『精神を支配し、金や身体までも支配しようとする破壊的カルト宗教と、携帯』

カルトと携帯電話の一番大事な類似点は本人の『自覚の無さ』であり、此れは様々な『依存症の特徴』である、自身の『否認』と酷似しています。
携帯電話中毒者達の内に、一人でも自身の依存症を自覚しているものはいるだろうか。?
多分一人も居ない。
始めは美味しいから酒を飲んでいた様に、最初、便利だから人は『携帯電話』を使っていた。
しかし心の隙間を埋めるために酒を手放せないなら、初期の薬物中毒の可能性がある。
現在、一時も携帯を手放せない心理状態なら、その症状は完全に携帯中毒の可能性がある。
携帯とは『何か。』?単なる通信のアイテムか。それとも、それ以上のものか。
今の若者達にとっての携帯電話は最早通信手段のツールのレベルを遥かに超えているのです。
何の疑いも持たない人々の、『精神を支配し、金や、身体までも支配しようとする、悪質なカルト宗教の神』と非常に良く似ている、と言わざるを得ない危険な段階にまで達している。


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ケータイの効用 (愚樵)
2011-06-03 06:29:46
貨幣が重宝されるのは、何にでも交換できる利便性ゆえ。ケータイが重宝されるのは、いつ何処にでも繋がる利便性ゆえ。

双方、その利便性ゆえに社会に浸透したものですが、大きな違いがあります。それは、貨幣は流通するものであるのに対して、ケータイは所有するものだという点。貨幣は情報、ケータイはツールというだということです。

ケータイの効用は、様々な情報をごく身近に集約できること。社会との繋がりがケータイに一点集中することだといってもいい。ゆえにケータイの利便性を使いこなせる若者ほどケータイに「依存」することになってしまう。

しかし、一点集中したということは、「繋がりの形」が視覚化され理解しやすくなったということでもあります。ケータイを捨てれば社会からの軛も捨てられる。いえ、何もケータイそのものを捨てなくてもいいんです。電源を切ればいい。いつ電源を切るかは本人が選択できる。私たちはすでに、そのようなことが可能な地点に到着しています。

自由意志による電源切断を阻んでいるのは「依存」もしくは同調圧力です。人間の心理の問題です。なにかのきっかけで心の壁を越えることが出来れば、ケータイは「悪質なカルト宗教の神」から単なる便利なツールになります。これは、個人個人の問題であると同時に社会全体の問題でもあります。

ケータイが単なるツールでしかない社会、すなわち繋がりたいときだけ繋がることができる社会は、わりと住みやすい社会ではないかと想像します。
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貨幣と携帯 (宗純)
2011-06-03 15:25:11
愚樵さん、コメント有難う御座います。

>『貨幣・・・利便性  ケータイ・・・利便性。
>『貨幣は流通するもの。貨幣は情報、ケータイは所有するもの。携帯はツール。』<
だとすれば、『貨幣は所有するもので、ツールでもある』とも考えられるのでそれなら貨幣に当てはまる事柄のほとんどが携帯にも当てはまるとなりますね。
それなら、この記事に有る『携帯電話』の言葉を『貨幣』に変えて書いて見ると、
『今の若者達にとっての貨幣は、精神を支配し、金や、身体までも支配しようとする、悪質なカルト宗教の神と、非常に良く似ている。』と、なるが
何と、全く問題なく意味が通じます。
これは面白いですね。
今まで気が付かなかったが、『携帯電話』=『カルト宗教の神』=『貨幣』の構造とか意味が似ているのですよ。
貨幣ですが、これぐらい不思議なツールも無くて、『金が無いのは、首が無いのと同じで有る』と言われるくらいに現代社会で生きていく為には絶対不可欠のツールなのですが、
『その実体とは何か』と考えていくと実に不思議で『あるようで無いし、無いようで有る』のですね。
共同幻想のようでも有るし、確実な『実体』(裏付け)が有るようでもある。
大昔からあったように見えるが、実はごく近代の産物でも有る。
国家と密接に結びついているようでも有るが、実は国家とは無縁の存在でも有る。
マルクスは貨幣は顔面から血を流して現れていると表現しているのですが、確かに『ありがたみ』だけではなくて禍々しさもあり、其々相反する性格を同時に貨幣はもっているのですね。

>『ケータイそのものを捨てなくてもいいんです。電源を切ればいい。いつ電源を切るかは本人が選択できる。私たちはすでに、そのようなことが可能な地点に到着しています。』<
一番簡単な良い方法は携帯電話を常時持ち歩かず家や職場に置いておくことですね。
ただそれだと携帯ではなくて不携帯電話となります。

元の記事の趣旨に戻すと携帯の電磁波の問題点ですが、そもそも携帯が今のように世間に普及したのは高々10年程度ですよ。
調査した時期は2000~2004年で、1日30分などは今のヘビーユーザーと比べれば10分の1以下ではないでしょうか。
しかも癌などの発症は煙草の害と同じであり数十年単位が考えられているので、WHOの指摘のとうりで本格的な影響調査はこれからでしょう。
この携帯の電磁波被害ですが、多分煙草問題と同じ経過を辿るのではないでしょうか。
福島第一原発の放射能汚染物質被害と同じで『今すぐには健康には影響は無い』のです。
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電波の利用は現代生活に不可欠 (もえおじ)
2011-06-05 20:55:08
携帯電話の電磁波被害を、煙草の健康被害、或いは、自動車事故と同じ次元で議論するのはいささか行き過ぎのような気がします。 「1日30分のヘビーユーザーが10年間携帯電話を使用すると、脳腫瘍の発生リスクが40%増える」ということですが、煙草の健康被害、或いは、自動車事故などは、遥かに危険性が高いはずです。 ましてや、池田信夫氏の『携帯は原発より危険』は的外れです。

↓ こちらの方が正確な議論を行なっています。(人口10万人当たり4.8人 → 6.72人の増加人数自体が少ない。)
http://ameblo.jp/inugamiakira/entry-10910501328.html

携帯電話の使用に関しては、子供に使用制限を加えたり、頭痛などを感じたら使用を控えるようにする、ヘビーユーザーはイヤホーン・マイクを使用するなどの対応で十分だと思います。 携帯電話を含む電磁波被害全般の問題は、「健康被害の疫学的情報を正確に報道することの重要性」にあると考えます。 今後の詳しい疫学結果報告に期待します。
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携帯と航空機と電子レンジ (宗純)
2011-06-06 14:53:55
もえおじさん、コメント有難う御座います。

携帯電話の電磁波による発癌性ですが、この危険性は十分に考えられるでしょう。
電磁波はガンマ線などでなくとも、一番問題が無いと思われていた普通の光線さえも紫外線では皮膚癌の発症と大きく関連が有るのです。
そして今度のWHOの専門組織での発表は衝撃的で、1日30分程度が10年間で4割増加ですよ。
これが1日に3時間以上使う(大人の何倍も感受性が高い)子供の使用20~30年後を連想すれば、
その恐ろしさは驚異的な数字になるはずなのですね。
この報告では30分をヘビーユーザーと呼んでいるが、極少数かもしれないが子供達の中には明らかに依存症を窺わせる、携帯の超連続使用例が見られるのですね。
まるで特殊な戦闘中の通信兵か何かの如く、のべつまくなしに常時自分の位置と状態を回りに発信し、かつ友人の位置と状態を把握しているのです。
睡眠時以外は携帯を話さないのではないかと思えるほどの凄まじさなのですね。
携帯の本格的な使用は10年ほど前からで、以前は携帯電話は例外的な少なさだった。
報告のように、たったの10年で4割増は大変です。
実は報告書では10年以前でも毎年毎年少しずつですが確実にリスクの数値が増加しているのです。
ですから、これから数十年後には大問題になっている可能性は十分に考えられる。
ただし、脳腫瘍自体は他の癌に比べれば矢張り少ない目ずらしいタイプですが、これからは変化が見られるかも知れない。
携帯の電磁波の周波数は電子レンジと同じマイクロ派なので、携帯とは大袈裟に言えば自分の頭をレンジに入れる行為に似ている。
違いは出力だけで携帯は0・6W程度だがレンジは千倍の600W以上。
ただし、電磁波の特徴として強さが距離の2乗に反比例するので、携帯を子供の薄い頭蓋骨に押し当てて使用する現行方法は、被害が出るような、わざと悪い使い方をしているのですね。
基本的に『便利なものは、同時に危険も有る』と考えて子供の使用は原則禁止にするぐらいの慎重さが大事ではないでしょうか。
原発だけではなくて、何事にも共通する大原則ですが、事前に最大限の危険性を考えるのが危機管理の基本中の基本です。
携帯の禁止と言えば、航空機は原則全面使用禁止ですよ。
しかも近年この禁止は法令で、強化されているのですね。
これは例の9・11事件と関連が有るとの噂がありますが、アメリカ政府の9・11公式報告者に書かれている飛行中の旅客機からの通話は真っ赤な嘘。
衛星電話は別ですが、通常の携帯電話では2千数百メートル以上に高度が上がれば自動的に通話不能になります。
ですから9・11でのハイジャックされた航空機の乗員や乗客からの明瞭な携帯からの会話とは、間違いなく何かの謀略で有る動かぬ証拠品にほかなりません。
携帯から出る電磁波が航空機の運行に危険をもたらすのだとの説で、禁止されているのですが、これは技術的に簡単に克服出来るらしのですよ。
ただそれでは巡航高度で通常の携帯は会話不能が世界の市民がわかってしまい、ブッシュ政権が何かの悪事を働いて9・11や対テロ戦争をわざと引き起こしたとの話になるのです。
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