逝きし世の面影

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米軍や自衛隊のオスプレイは3・11フクシマ核事故後(民主党政権)

2016年12月25日 | 政治
『自衛隊「オスプレイ導入」を中止できない、日本政府の呆れた事情 貧乏くじを引かされ続けていいのか?』2016年12月25日 現代ビジネス

■首都圏にオスプレイがやってくる
沖縄の人々がおそれていた垂直離着陸輸送機「オスプレイ」の事故が遂に起きた。
「墜落」(米軍準機関紙『星条旗』)した機体は大破して沖縄県名護市の海岸に無残な姿をさらけ出した。集落付近の海岸からの距離はわずか80メートル。大惨事となる恐れもあった。
開発段階から墜落事故を繰り返し、性能が安定しないオスプレイ。沖縄県の米海兵隊普天間基地に24機配備されている。墜落したのはその中の1機だ。
2017年1月からは千葉県木更津市の整備施設で定期整備が始まり、沖縄からオスプレイがやってくる。
17年度には東京の米空軍横田基地に別の10機が配備され、18年度からは陸上自衛隊による導入が始まり、自衛隊機としてのオスプレイは当面17機となる。
墜落の恐怖にさらされるのは、もはや沖縄だけではない。近い将来、米軍機と自衛隊機合わせて51機もオスプレイが日本全土を飛び回るのだ。国民の安全・安心のためには、せめて自衛隊への配備は中止すべきではないのか。

そもそも自衛隊への配備は、異例の経過をたどった。

本来、自衛隊の武器類はユーザーの自衛隊が選定する。具体的には陸海空自衛隊を統合運用する制服組トップの防衛省統合幕僚監部が、20年先の安全保障環境を見通して策定する「統合長期防衛戦略」をたたき台に、陸海空の各幕僚監部が武力攻撃事態を想定して武器類の導入を要求し、予算化される。
陸上自衛隊幹部は「『統合長期防衛戦略』を受けて陸上幕僚監部がつくった『陸上自衛隊長期防衛戦略』に『オスプレイ』の名前はありませんでした。情報は入ってくるので検討対象になったはずだが、採用されなかった」と打ち明ける。
陸上自衛隊が導入を求めなかったのは、性能上の理由によるところが大きい。
オスプレイは輸送機だ。
陸上自衛隊はオスプレイの二倍以上の人員や物資を空輸できるCH47大型ヘリコプターを55機も保有している。速度、航続距離こそオスプレイが優れているが、狭い日本で活用するにはCH47で十分と判断した。

では、なぜ陸上自衛隊は導入することになったのか。

米軍が沖縄配備を進めた12年当時、沖縄から強い配備反対の声が上がった。
民主党政権の玄葉光一郎外相は「安全性を訴えるため自衛隊も保有すべきだ」と提案、当時の森本敏防衛相が同調して13年度防衛費に調査費800万円を計上。
同年12月に衆院が解散され、選挙で勝利した自民党が政権に復帰すると、安倍晋三内閣は14年度予算に「オスプレイを陸上自衛隊に配備するための調査費1億円」を計上、導入目標を15年度とした。
民主党政権がオスプレイ導入し、自民党政権で熟成され、異例の「政治主導による武器調達」が実現した。
文民である政治家が「これで戦え」と軍事の専門家である制服組に武器を下げ渡したのである。
沖縄で墜落したオスプレイの同型機は、事故からわずか6日後に飛行再開。
自衛隊配備の51機のオスプレイが事故を起こさないよう祈るしかない。 

■防衛省HPに載る「ウソの数字」

防衛省は自衛隊オスプレイの佐賀空港への配備を計画している。
本当に安全なのだろうか。

■事故率は全機種平均の41倍

実戦ではどうなのか。
海兵隊航空機アフガニスタン事故報告書で、海兵隊航空機12機種のクラスA~Dの事故率は26.69で、3746.8時間に1件の割合で事故が発生した。
オスプレイの事故率は1105.56で全機種平均の約41倍と極めて高く、90.4時間に1件の割合で発生した。クラスAの事故率は138.19で、12機種平均の21倍にも達した。
飛行時間は同じ輸送機のCH53Eが1万9480時間、CH53Dが5630時間に対し、オスプレイは723.6時間と極端に少ない。、実戦に不向きという致命的な弱点をさらけ出した。

今回の沖縄での事故は夜間の空中給油中、MC130給油機から伸びた給油ホースにオスプレイのローターが当たり損傷。
オスプレイは全幅25. 78メートルの機体の左右に直径11.6メートルと、ローターが巨大ゆえに伸びてきたホースがあたりやすいという特性がある。
自衛隊のオスプレイも米軍と同様の、夜間の空中給油訓練を否定していない。安心材料は何一つない。

■イスラエルもキャンセルしたのに…

日本政府は15年度5機(516億円)を発注したのを皮切りに、16年度は4機(447億円)と全17機のうちすでに9機を発注した。
1機あたり100億円強の計算だが、関連経費が加わるためそれだけではすまない。米国防総省は昨年5月米議会に対し、売却総額は推定で計30億ドル(当時約3600億円)に上ると報告している。
やっかいなのは日本政府が米政府から直接購入するFMS(対外有償軍事援助)方式となっている。つまり価格、納期は米政府の「言いなり」になってもらい、「言いなり」にならない場合は解約されてもやむを得ないというトンデモない商売だ。 

『在日米軍や日本政府が言う「オスプレイが高性能で安全」なら、なぜ世界最強の米陸軍が採用しないのか』

理由は陸上自衛隊と同様、CH47やUH60といった高性能のヘリコプターを多数保有しており、費用対効果や性能に不安があるオスプレイは不要。
またオスプレイの高速性が魅力というなら、なぜ米政府は大統領専用ヘリコプターとして採用しないのか。不安がないなら大統領はじめVIPが乗って安全性を、身をもって実証すべきだ。
購入の意思を示していたイスラエルがキャンセルしたため、米国以外で本格的に導入するのは日本だけとなった。
明らかな貧乏クジと分かりながら、大金をつぎ込み、導入するのだ。
12月25日 現代ビジネス (抜粋)



『飛行機とヘリコプターのキメラ。醜悪で不吉な空飛ぶ棺桶オスプレイ』

銃器や戦闘機、戦車などの武器や兵器の類には不思議な機能美が備わっているので、男の子なら誰でも一度は必ずその『美しさ』に魅了されるがオスプレイには兵器としての機能美が少しも無い。
機能的に『美しい』どころか、基本的にその存在自体がSFホラー映画『バイオハザード』に描かれているように見るからに『醜悪』で『不吉』。死を連想させる、まさに『空飛ぶ棺桶』である。
姿が見苦しばかりか、安全面や確実性で大きく劣っている。
しかも性能的にヘリコプターよりも速度や航続距離が長い以外の長所が無いが、『輸送機』としてみれば固定翼機(C130)とは最初から桁違いの性能不足。
基本的にオスプレイは意味不明の存在なのですが、そもそも今のアメリカ海兵隊の存在自体が意味不明。もはや敵前上陸で海兵隊が大活躍した第二次世界大戦のノルマンディ上陸作戦の再来など誰も期待していない。(海兵隊とは歴史的に見れば水兵の反乱を防ぐ目的で陸兵を軍艦に乗せたもの)
自民党歴代内閣で安保担当の官房副長官補として日本の安保・防衛問題を仕切っていた元防衛庁の柳沢協二によれば、在日米海兵隊の存在理由とは、朝鮮半島有事の際の在留米人の救出目的だとハッキリ断言している。沖縄駐留の海兵隊には日本防衛の意思も能力も無いことは明らか。
それではオスプレイは何を目的に導入されたのか。もちろん従来からの海兵隊の任務である朝鮮有事の在留米人救出も含まれている可能性もあるが、時期的に見れば日本のフクシマ有事の時の在日米人の救出が目的だと誰にでも分かる。
3・11フクシマの核事故の発生では福島第一原発から220キロの太平洋上の原子力空母ロナルド・レーガンの乗員が被曝して深刻な健康被害が出たと何百人もが訴訟を起こしているのですよ。オスプレイなら千キロ程離れた安全な太平洋上からでも往復が可能。これは従来の大型ヘリ(チヌーク)では性能的に絶対に無理だった。(長距離仕様のチヌークなら東京から北海道とか鹿児島までの片道飛行が可能)




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4 コメント

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『欠陥品の引き取り国』 (ローレライ)
2016-12-25 15:29:50
F35も『欠陥品』として有名でトランプ大統領も『こんなものいらない』と言っているのに日本は『決戦機』扱いで、馬鹿じゃないの?状態。
ステルス戦闘機のF35とF22ラプターと (宗純)
2016-12-26 15:37:58
ローレライさん、コメント有難う御座います。

たしかに欠陥商品なのに馬鹿高いアメリカ製のオスプレイの方は世界中で日本以外には買うものが無い。イスラエルは予約していたがキャンセルしているのです。
ところが、
同じ馬鹿高い『欠陥品』のF35の方は、なんと最近イスラエルが世界に先駆けて少数機をアメリカから受けっとっているらしいのですから不思議である。
アメリカですが、日本が買いたいと熱望するF22ラプターですが、なぜか軍事機密やら何やかやと理由は不明だがに売ってくれない。
その誰にも売らない摩訶不思議な最新鋭のステルス戦闘機F-22ラプターの使い勝手がよい安価版がF35のはずだが、
それでもべらぼうに馬鹿高いので今回一から常識を見直すトランプが噛みついた。
レーダに写らないとのふれこみのF22ラプターですがロシアは赤外線を感知するステルス戦闘機専用のレーダー網を構築しているらしいが、もちろん軍事機密なので門外不出。
それでステルス戦闘機が本当に役に立つのか立たないのかは一切不明なのですが、世界一高いこの戦闘機をイスラム過激派への爆撃に使ている。

「鶏を割くに焉くんぞ牛刀を用ひん」F-22ラプターがISIS(イスラム国)を空爆
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/0ad2c665fab1dc15327fe153d5d17185
2014年09月26日 | 軍事、外交

以前にアメリカが誇るステルス爆撃機のB2がユーゴ空爆に使用されたが撃墜されているので、今後起きるかもしれない国家間の本格的な全面戦争では役に立つか立たないかは一切不明だが、レーダに写らないステルス戦闘機は要人の暗殺用には最適な兵器なのです。
翁長知事は裏切ったのか? (Saito)
2016-12-27 02:33:59
沖縄と言えば、オール・ジャパンで頑張ってるはず。
翁長知事は、「辺野古埋め立て承認取り消し撤回」で、それを裏切ったのだろうかと、2,3の支援ブログを当たってみたのですが、言及なし。取り消し撤回で二重否定になっているので、ぼーっとしている一般人はうっかり見落としそうです。

どうなっているのでしょう?
残念ですが、あれが限界でしょう (宗純)
2017-01-07 16:53:21
Saitoさん、コメント有難うございます。

翁長知事はそもそも左翼ではなくて自民党幹部だった人物ですよ。今回はオールオキナワで頑張ったが、何とも仕方がない成り行きです。あの腹立たしいアメリカ国務省日本部長だったケビン・メアが言った通りでなのですから情けない。

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