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【資本流出&通貨暴落を食い止めるには奇手しかない?】中国「時間との戦い」:崩壊か、それとも・・・②

2016-12-27 00:03:26 | アジア

前回からの続き)

 前回、ここのところ中国米国債を含む外貨準備高を顕著に減らしていることについて、当局が大胆にも(?)本当の理由(?)―――資本流出にともなう人民元安圧力に対抗するために中国人民銀行(中銀)が行っている為替介入の元買い原資となるドル資金を捻出するため―――を公表したのは、これによって自分たちが「為替操作国」(自国通貨を意図的に休め誘導してアメリカに輸出攻勢をかける国)ではないということをアメリカ・・・の次期大統領ドナルド・トランプ氏周辺にアピールするため、といった憶測を綴りました。裏を返せば、そんな自国のネガティブ面をさらけ出せることができるだけ、中国(の外貨準備)にはまだゆとりがあるという見方もできそうです(?)。

 とはいっても、そんな余裕がいつまでも続く保証はありません。こちらの記事を含めて何度か書いているように、中国は各種バブルの崩壊とこれにともなう国営企業の巨額債務および金融システム内の膨大な不良債権の処理にチョ~手こずっています(って、欧州や今後の?アメリカも同じだろうけれど)。そのうえこの国、これらにマトモな政策で対処しようにも、国民の反発つまり共産党一党独裁体制の崩壊リスクが怖すぎてできない。で、残るは、巨大な債務&評価損の穴を新規に印刷する紙幣でひたすら埋め続ける手すなわちインフレ策くらいしかありません(?)。これは当然、人民元の暴落をもたらすから、中銀の為替介入がさらに必要になって、その結果、外貨準備はますます減少してしまう・・・

 ・・・みたいな、本当に本当の危機も想定されるわけです、このままでは。でも繰り返しですが中国は常識的な手段―――デフォルト容認とか不良銀行の強制的な破綻整理みたいな通貨価値の維持が可能な策は取り得ない。となるとかの国には・・・もはやこの奇手(?)しかないのではないか―――「準備の上方修正申告」。

 これ、こちらの記事で書いたことですが、具体的には、中国が外貨準備の一部として保有する金準備高を、いまの公表保有高よりも多く、真の量よりも少なめに公表し直すというもの。現時点(10月末)で中国(人民銀)は約1843トンの金を持っていると発表していますが、金の輸入量(今年は9月までの3四半期で905トンを輸入)や国内産出量(同335トンを産出)の推移などから、じつは中国はもっと保有している―――中銀以外の政府機関にひそかに持たせている金が相当量あるのではないかと勘繰っているわけです。

 で、もしいま中国が、たとえば・・・「軍関係組織が保管していた金を人民銀に振り替えた結果、わが国の金準備は3千トンになった」みたいな発表をしたら、対ドルで下がり続けていた人民元は、その価値の裏付けが金によってさらに強化されたとみなされて一転、上昇に向かい、これによって現在の資本流出および人民元の下落が食い止められるかもしれない・・・(?)

続く

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