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【わが国の左右の判断基準:従米か離米か】右翼とは何か③

2014-10-19 00:04:14 | 日本

(前回からの続き)

 前回、右翼左翼か、というときの判断基準が、アメリカなどの世界各国では経済・社会における「政府」が果たす役割の大きさ―――「小さな政府」→右、「大きな政府」→左―――であるのに対し、どうも日本ではそうではないようだ、といった私的な印象を綴りました。現在の安倍政権が、2年前までの民主党政権に比べて政策的には左寄り、つまり「大きな政府」的な取り組みがけっこう目につくにもかかわらず、世間一般の捉え方からすると「右寄り」に位置付けられているように感じられる、などのためです。

 では、わが国において右か左かを見分ける基準は何か、ですが・・・個人的には「アメリカとの距離感」だと考えています。親米、つまり日米間のさまざまな距離を縮めていこうという勢力が「右翼」、一方、離米、つまりアメリカから離れようという勢力が「左翼」ということです。

 この基準に照らせば、いまの安倍政権が「右寄り」というのもうなずけるところです。それどころか「極右」(?)といえるかもしれません。違憲の疑いが濃厚な集団的自衛権行使を容認し、アメリカ軍に「従って」(「従米」して)広く世界各地の武力紛争地域に自衛隊を派遣しようとしているようにみえるからです。それに金融政策の面でも日本国民に通貨安の痛みを強いてまで資産バブル再膨張に手を貸してアメリカをアシストしているわけで・・・。

 これに対し、前の民主党政権ですが・・・こちらの記事に書いたように、少なくとも鳩山内閣には「左寄り」、つまりアメリカと距離を置こうという政策的意図があったように感じられます。政権発足当時、中国に党の大ミッション団を派遣したり、アメリカ抜きの「東アジア共同体」構想を進めようとしたりしたからです。まあこれらは20109月に偶然(?)発生した中国漁民の尖閣諸島上陸騒動やその後の日中関係悪化によって頓挫してしまいましたが・・・。

 他方、日本では本来的な右翼・左翼論―――小さな政府・大きな政府のどちらがのぞましいのかといった議論―――はほとんど存在しないといってもいいでしょう。かつての西側陣営(資本主義陣営)には、「政府100%」つまり自由な企業活動を認めない社会だからこそ共産ソ連・中国を敵視してきた面があるわけですが、わが国が中ソと対立関係にあったのは、べつに共産党の「大きな政府」に嫌悪感を持っていたからではなく、両国が当時、西側の盟主・アメリカの仮想敵国だったため。そのアメリカの方針に同調する立場、つまり「右」は反中ソになり、その逆の「左」は中国やソ連寄りとみなされるようになった―――「小さな(大きな)政府」志向などとはまったく無関係に―――ということだと認識しています。

(続く)

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