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【限定的軍事作戦、核の全面排除は困難】対北朝鮮:アメリカには究極の選択しか残らない④

2017-09-15 00:00:54 | 世界共通

前回からの続き)

 「」による恫喝を強める北朝鮮のこれ以上の暴走を食い止めるためには・・・「石油禁輸を含む厳しい経済制裁」は効果薄、「米朝2国間協議で何らかの妥協」もこれまで長々と綴ったように超リスキー、となって、残るは「軍事的オプション」くらいしかなさそうだ、とさえ思える局面を迎えつつあります(・・・かな?)。では、具体的にはどのような軍事戦略・戦術が考えられるのでしょうか・・・

 いちばん望ましいのが、結果として何らの武力行使をともなわないで危機が収拾に向かうこと、すなわち米韓の軍事的プレッシャーが高まる中、北朝鮮内でクーデターが勃発し、金正恩・朝鮮労働党委員長以下の現体制が崩壊し、これに代わって周辺各国との協議に応じる姿勢を示す新政権が誕生する、みたいな、何とも他力本願な(?)シナリオです。これなら米韓両国そして日本のみならず北朝鮮の人的・物的損害も最小限にとどまるでしょう。現在実施中の対北「経済制裁」には、これによって北朝鮮国民の現体制に対する不平不満感を煽って当該クーデターを誘発しようという裏の狙いがあるものと考えられます。

 しかし・・・そう都合よくいくのかどうか、はなはだ不透明・・・。これまでも北朝鮮は数々の窮状を経てきました。それでも現体制を脅かす勢力は(少なくとも表向きは)何十年も現れてこなかったわけです。だから現行の制裁程度で急にそれらが組織されるなんてファンタジーに近い(?)のではないでしょうか。それに本クーデターが目論見どおりにいかず、シリアのように内乱でも起こったら、これまた危険です。同国はすでに核を持っているだけに・・・(って、そもそも内戦を戦えるだけの通常兵器や石油がない、といった見方もできそうだが)

 つぎは、アメリカあるいは韓国の特殊戦闘部隊による北朝鮮支配層の打倒、いわゆる「斬首作戦」と呼ばれるもの。これも比較的、大きなダメージをともなわないで北朝鮮の現体制を転覆させることが可能な手といえるでしょう。でもこれ、人気映画みたいに(?)うまくいくのかどうか・・・失敗したらたいへんな気もしますが・・・。もっとも先日、韓国が「12月1日」とご丁寧に(?)期日まで示して同部隊の創設を明らかにしました。アメリカとも事前に調整したうえでのことでしょうから(?)、このミッション達成によほど自信があるのか、それとも他の意図があるのか・・・(?)

 上記のクーデター誘発、斬首作戦のいずれも、北朝鮮に核&ミサイルが残るという点では、かりに現体制の排除には成功したとしても、その後継勢力が核兵器を握って世界を脅迫(?)し続ける懸念がぬぐえません。この核リスクも含めたすべての危機を消滅させるオプションは・・・やはり韓国軍、そして米軍による全面的な軍事力行使、しかないのではないか・・・(?)

続く

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