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【黒田総裁、すごいペースの海外出張】日銀総裁に外遊は必要か①

2013-09-15 00:02:51 | 日本

 少し前の日経新聞に、黒田東彦・日銀総裁が非常に頻繁に外遊している、といった面白い分析の記事が載りました。それによると黒田総裁は、3月下旬の就任から8月下旬までの5ヶ月間で合計8回の海外出張をこなしたとのこと。もしこのペースが続けば、黒田氏の5年間の任期期間の外遊回数は100回近くに達し、歴代総裁の中でダントツになるそうです。

 もちろん世界第3位の経済大国・日本の中銀総裁ですから、たとえばG20財務相・中銀総裁会議といった国際的な会議等への出席のため、海外に出かける機会が多いことは想像がつきます。外国から講演会や討論会などへの参加を求められることもあるでしょう。それでも、日経に「ダントツ」と指摘されるほどの勢いで、日銀総裁が「いま」というタイミングで足繁く海外に出張する意味合いがどこまであるのだろう、と不思議な気持ちにさせられます。

 市井の1ブロガーとしてエラソーに書かせていただくと、個人的には、一部の必要不可欠な国際会議等を除けば、いま日銀総裁が外遊するほどの特段の用件はない、と考えています。なぜなら、現時点で、日本の金融システムおよび財政は相対的な健全性を保っているからです。要するに、わが国は外国のマネーに頼らなくても大丈夫ということ。

 ここで、わが国が純債務国かつ慢性的な経常赤字国だったとしたら、と仮想してみます。経常赤字ということは、国内からだけでは資金が足りないので、外国からお金を借りてくる必要が出てきます。そうなると一転、日銀総裁や財務大臣は、いやでもアメリカ、欧州、そして中国へ出張しなくてはならなくなるでしょう。あの手この手でアピールし、外国人の投資家に対して日本国債や円を買ってもらおうとするからです。この場合、日銀や政府首脳の「営業活動」としての外国出張は桁違いに重要です。なぜならその成否によって資金の借り入れコスト(国債金利等)や為替レートが乱高下し、へたをすると「商品の信認」(=「円」の対外貨レート)が暴落する可能性があるからです―――。

 ―――もちろんいうまでもないことですが、およそ296兆円!(2012年末時点;2位中国の2倍!)もの対外純資産を持つ世界最大の債権国(外国にお金を貸している国)であるわが国はそんな仮定とはまったく逆の立場。「外国マネーに頼る必要のない国ランキング」で圧倒的な世界No.1といえます。だから日銀総裁には過度の海外出張(=対外営業活動)は不要、それどころか世界で一番外遊の必要性から縁遠い中銀総裁である、とすら思っています(繰り返しになりますが、重要な国際会議等は除きます)。あくまでも「通貨の番人」としての立場では、という意味ですが・・・。

(続く)


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