読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「おやじはニーチェ」

2023年05月13日 | 日記

高橋秀実(新潮社)

有益です。認知症をあるがままで付き合ったなじめな観察だと思う。いつか自分だってなるかもしれない世界だし、冷静に、行き着く先かも知れない。

内容紹介は
『覚えていなくても、変わってしまっても、おやじはおやじ。
突然怒り、取り繕い、身近なことを忘れる。変わっていく認知症の父に、60男は戸惑うが、周囲の人の助けも借りて、新しい環境に向き合っていく。結局、おやじはおやじなんだ。時に父と笑い合いながら、亡くなるまでの日々を過ごす。「健忘があるから、幸福も希望もあるのだ」という哲学者ニーチェの至言に背中を押されながら。』

・・・哲学から認知症と付き合ったら、こんな感じになるやも知れぬ。ユーモアあふれる会話にほっとする。哲学部分は難解だがそれもちらちらちりばめられているのだから、読み飛ばしても面白さは変わらないが、哲学も味わうと良いのです。
・・・認知症の専門医という人からの書評が参考になる「認知症を専門とする医師からみても、とても興味深い記述が並びます。幻視はアルツハイマー型認知症が原因で生じることもあり、その鑑別診断に際しては苦慮するのが現状です。しかし筆者の髙橋秀実さん(ノンフィクション作家)は、たくさんの専門書を読んで勉強され、「『さっき見えた』と過去形で語るとアルツハイマー型認知症で、『見えている』と言って声をかけたりする場合はレビー小体型認知症らしい。」(66頁)といった有益な医療情報を随所に披露して下さいます。
 そして、認知症の人が感じている世界を本人目線で描いておりますので、認知症に対する誤解や偏見などの是正にも繋がるのではないかと感じました。認知症の症状からケアに至るまで幅広い知識を得ることができ、とても有益な一冊だと思いました。 」
・・・面白くやがて悲しい認知症。。。。😜 


コメント
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