抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

歯は、顎の皮膚からできるのです。(骨からではないのです。)

2016-12-06 | 歯科治療

相変わらず、…

「レントゲンだけ、見て、抜く(抜かれる)と、言われました。」

と、いう患者さんが、(セカンドオピニオンも含めて、)

よく来ます。


 もちろん、全国から。〔大学病院でも、抜く(抜かれる)と、言われた人達が…。


【……と、ここで、たいへんな患者さんが、駆け込んできたので、急遽、先に記します。…!】


国立(こくりつ)の東京医科歯科大で、インプラント治療した患者さんが、来院しました。


〔左上4本(歯)の義歯が、ゆるくて落ちてしまう。と、言ったら、

「インプラントにすれば、落ちません。」

と、言われ、半年位待って、インプラント科の教授が、左上4本(歯)を抜いて、インプラント手術をしました。

(教授だし、信頼もしました。)


インプラントが、落ち着くまでも、左では、ろくに噛めない状態が続き、
まあ、インプラントを入れたわけです。


メンテナンス、定期検査には、3ヶ月に1回、きちんと、通っていたのです。


しかし、半年、1年と経つうちに、ドミノ式に、インプラントの隣の自分の歯から、悪くなり、

順番に、歯を抜き(抜かれ、)


7年が経ち、【上の歯は、全部、無くなり、


左上は4本、右上は3本のインプラントが、連結で、埋め込まれ、

《そのインプラント上に、連結で、12本(歯を作られた。》


という状態です。

で、なんと、下の左右の奥歯、4本(歯)も駄目になり、抜いて(抜かれて、)

インプラントになっていました。


最初のインプラント手術から、8年。


左上4本(歯)以外、全て、自分の歯だったのに、なんと、自分の歯は、
【上は無し、下は、左右奥4本がインプラントで、なんとか、10本。


とにもかくにも、24本(歯)あった自分の歯が、8年で、なんと、自分の歯は、上の歯は(10本(歯)あったのに、)全部無くなり、


下の歯は(14本(歯)全てあったのに、)10本(歯)だけになってしまったのです!


8年で、下の歯だけの10本(歯)だけに…
‥。なった。(された。)


まだ、50代前半の女性です。


で、今、下の前歯も揺れていて、(私が、最も大切な、人間にだけにある小臼歯も、)欠けたりしています。


【何よりも、本人が、私に訴えているのは、頭痛と、耳鳴りと‥立ちくらみがあり‥、時々、目もかすむ。‥ということでした。】


東京医科歯科大では、CTも何回か撮り、MRIまで撮ったということでした。

私は、素直に、普通のレントゲンを撮り、

全ての歯、顎、歯肉、を直接触り、


噛み合わせの音を聞き、

においも嗅ぎ、顔、肩、姿勢も触り、見て(観て、診て)、‥直接触り(私は、手袋はしません。)


レントゲンを見せて、説明をしました。

《まず、上の7本のインプラントが炎症で膿んでいて、鼻に感染していること。


そもそも、噛み合わせが合ってないので、過剰な力で噛み込み、顎関節が、左右ずれていること。
【顎関節は、耳の穴に直結しています。】

眼、耳、鼻、口は、全て、通じ合っているのです。


で、何より、何よりも、
《入れ歯が落ちるのなら、落ちない入れ歯=義歯を作ればいいので、

インプラントなら落ちません。などと言うのは、言語道断!…問題外です!》


【落ちない入れ歯=義歯を作れない歯医者は、インプラントも、ろくにできないのです。(任せてはいけません。)


落ちる義歯を作る歯医者は、

インプラントはもちろん、他の治療も、おそらく、たいしたことはないのです。


ましてや、インプラントなら落ちません。なんて。

詐欺ですよ。


それも、国立(こくりつ)の、東京医科歯科大の教授ですよ!


普通に、俗世間的に考えて、教授の言うことでしょうか‥?‥!


「あなた、これは、重大な症状ですよ。」

私は、その駆け込んできた患者さんに告げました。


患者さんは、頷いて、応えました。


《しかし、当の教授に、説明を求めても、会ってくれない。(逃げてる?)

対応は、下の医局員がするとのこと。


また、会ってくれてた時は、その教授は、言ったそうです。

「あなたが、納得して、インプラントにしたのですから。」

(責任逃れ、逃げてる?)


で、上のインプラント、7本、全て取ってください。それだけでも、すっきりします。

と言ったら、


部下の医局員達は、
(本当に、困った顔をして、)

「自分達では、どうしようない。…ここは、インプラント科だし。」

と、困惑して、何もしない(できない?)、してくれない。という始末です。】


医科でもそうですが、教授だからといって、治療が、手術が上手いとは限りません。


ただ、(頭でっかちかもしれませんが、)教授になるには、それなりの勉強は、必要です。

(もちろん、運もタイミングも、若干?の、政治力もありますが。)


医科も歯科も、狭い世界で、縦社会です。


医局員達も、困ったでしょう。

教授が逃げてたら、話になりません。

また、歯科の大学病院にありがちな、横との連携が、あやふやです。


ただ、このインプラント科の教授は、義歯の専門の科や、口腔外科や、

また、(私のような、保存治療の専門医)には、回したくないのでしょう。

自分のミスが、みえみえになり、ばれますからね。


ましてや、教授の手前、部下の医局員達は、動けないのでしょう。


しかし、患者さんは、どうなるのでしょう。

どうするのでしょう。

「歯の病気でも、死ぬこともありますよ。」
と、さんざん、煽って、やたら、無用に患者を呼び寄せて‥、


その先頭に立っている大学病院の教授が、


インプラントの後遺症に苦しんでいる患者さんに、
「あなたが、納得して、インプラントをしたんだ。」と、いい放ち、

以後、患者さんと会おうともしない。


《‥で、万が一、その患者さんが、死んだら、どうするの?

やはり、本音は、歯ぐらいで、死にやしない。と、甘えているのでしょう。

それも、教授のメンツと、上から目線で。


ひたすら、世間体と、愚かな保身で。》


【死ななきゃ、何とかなる。】と、‥。

教授としてはもちろん、人間としても、最低ですね。


私も、大学病院も含め、10軒の歯医者に抜くと言われた歯を、

「私でも、1時間以上、6回、治療しましたが、やはり、抜くのが、いいかもしれません。」と、言ったら、

交通費と治療費を返せ、と、理不尽なことを言われた経験があります。


それはそれは、やなもの、重苦しい、気持ちになり、非常なストレスとプレッシャーです。


だから、何よりも、医者、歯医者の、患者さん絡みの苦しみも、身に沁みて分かります。

原則、医者、歯医者の味方です。


(私は現在、この東京医科大で、どんなに、頑張っても、抜かず、残すのは、難しい。半年はもたないと、言われた患者さんの歯を、抜かない治療をしています。
(少なからず、居ます。)

渋谷のサイトウなら、残せるかも、と、言われた患者さんを。


大阪、名古屋、関東圏はもちろん。


私は、週刊ポスト、週刊現代、サンデー毎日等々雑誌、新聞、テレビ等、
取材は続いてますが、
どうも、大手メディアは、大学病院、特に、教授には、甘いです。


《インプラント詐欺、抜け抜け詐欺師達を排出しているのは、大学病院なのに。‥教育しているのに。》


日本は、国の調査で、
 〔弱者を、助けるべきですか?〕

 という質問に対して、
《 助けることはない。》と、回答した人が、38%で、

 アメリカの24%、中国の14%に比べても高く、韓国はもちろん、ヨーロッパ、北欧諸国などは、みな、数%で、その割合は、一桁です。


日本の《弱者を助けることはない。》という割合が、38%というのは、

先進国でも、突出しています。


 当然、《日本は、弱者に冷たい国。》というのが、国際的評価です。


  私は、数字ほど、日本は、冷たい国とは思いませんが、

特に、意外とも思いませんでした。


  文化の違いもありますが、日本人は、責任感が強く、きちっとしていて、だらしない人間を嫌います。


  中には、忌み嫌い、排除しようと、強く思っている人もいます。


  《弱い人間=弱者は、だらしない人間だ。》

《そうなったのは、自分が悪いのだ。
   自分の責任だ。》    と、思う人が、多くいるのが、日本です。


 しかし、私は、思います。

 実際、古今東西、賢者も云っています。


 【だらしない人間は、弱い人間かもしれないが、
 「弱者は、弱い人間である。」と、断定するのは、間違いである。】と。


  私も、だらしない人間は、嫌いです。大嫌いです。

 だらしない人間は、弱い人間だというのは、


 【だらしない人間というのは、意志が弱いのです。】


弱者を助けるべきか?というのは、


 ここでいう弱者とは、経済的弱者のことを云っているのです。


 経済は、緊密に政治と関係しているので、政治が悪ければ、当然、経済的弱者が、生じます。


 《当然、経済的弱者は、全て、個人の責任だとは言えませんし、だらしない人間だ、意志が弱いのだ、弱い人間だ。とは言えないのです。》


 しかし、日本人は、わりと、エコノミックアニマルと、国際的に称されることが、多々あり、わりと、金銭に卑しい国民でもあります。


《文化に金を使わない。のは、日本の欠点です。》

 文化は、儲からない。これは、いけません。


 だからこそ、また、教育、文化に金を投じる、優れた芸術家、文化人などは、‥意志が強い、頑固な人ほど、日本では、経済的弱者になりがちです。

 《残念なことです。》

 しかし、だらしなく、働かないから、経済的弱者なるのだ。

自己責任だ、と、日本人の多くは、思いがちです。


 【日本人の気質です。】

 でまた、高倉健の映画のような、

損得抜きで、筋(すじ)を通す人、男気のある、侠気、任侠を褒め称え、憧れます。


 《これは、気持ちはあっても、現実には、日本には、少ないことが、わかっているからです。》


 日本人は、働き者で、がんばり屋です。


結果、金で報われなかったら、正直、わりに合いません。


 【これらは、日本は、島国で、多民族国家ではないことにも、起因しているのでしょう。】


視野が狭く、うち向き、井の中の蛙で、寛容さに欠けるのでしょう。


日本は、陸続きでないので、ある意味、恵まれたいい国なのです。

私は、三島由紀夫を尊敬し、信条とする保守ですが…(多くの日本人も、思っているでしょうが、)

だらしない人間が嫌いなだけで、弱者に冷たいわけでもないのでしょう。

三島由紀夫のいう保守は、弱者にはやさしいです。

シンプルなシンパシイ、
単純な同情心を生活信条にするものです。


  私は、反戦、反原発、核廃絶…インプラント廃絶です。


 だからこそ、だからこそ、福島から避難してきた人達をいじめる人間は、軽蔑、侮蔑します。


 科学的にはもちろん、人間としても、最低だと思います。

 ましてや、教育者なら。

  思想、云々以前です。
 【人間は、医学的には、性格は変えられないが、行動パターンは変えられる、と云います。】


 避難してきた人達をいじめた人、猛省して、行動を改めることです。


来年、私の新刊が、角川書店(KADOKAWA)より、出版されます。
 どうか、既刊の【この歯医者がヤバい・幻冬舎新書】も、よろしくお願いします。

  大学病院の批判もしてあり、

 今も、真面目なメディアの人達からは、評価され、逆に、その評価が、また高まっています。(本当です。)


改めて、よろしくお願いいたします。… … 。

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