抜かない歯医者のひとりごと

歯の健康は全身の健康につながる。渋谷で開業中の保存学認定医が、なるべく歯を抜かない治療にまつわるトピックを語ります。

抜いて嬉しい花一匁。(ヌイテウレシイ・ハナイチモンメ)。‥ インプラントが欲しい!

2016-09-05 | 歯科治療

【良医とは、患者に安心感を与える人。】のことです。



焦らず、慌てず、患者の身体をくまなく、よく診て、…

治療方針を描き、

治して当たり前。とくに、ほめられることもなく、‥期待もしない。


私は、勿論、まだまだ、良医ではありません。

しかし、日々、謙虚に、良医を念頭にして、初心を見失うことなく、治療に携わらなければ…と、努め、務めています。


しかし、歯医者は良医どころか、‥

‥医者であることも辞めました。


‥この歯は要らない。その歯も、要らない。インプラントが欲しい!


インプラントが欲しい
  お金が欲しい!


 貧乏人は、保険で安く済ませばいい。


  《とにもかくにも、まずは、歯を抜くことだ。》


 私は、実は、本当に、真面目に困っています。

 悩んでいます。

 (フザケテなんかいられないのです。)


   真剣に、困惑しています。


 (正直、週刊ポストに取り上げられたこと等、たいしたことではありません。)


  ただ、日本全国から、セカンドオピニオンで来る患者さと接して、

「ずいぶん、歯医者って、いい加減なんだなあ。」
 というのと、


「患者さんも、歯そのものも含めて、… 歯磨きも含めて、歯の手入れのイロハもわかっていないんだなあ。」
 ということです。


何故、こんなにも、私から、初めて言われた。


  今までの歯医者からは、そこまで、(私くらい、うるさく注意、指摘されなかった、)と、

いう人が多いのか、定期的に歯医者に行って人こそ、特に驚いています。


まずは、歯ブラシの仕方。

   {歯だけを磨いているのでは駄目なのです。歯肉のマッサージをしっかりして、血行を良くすることを、教えていない。(教わっていない。)


  《歯周病のバイ菌は、酸素を嫌うバイ菌だから、歯肉の血行を良くして、しっかり、マッサージして、出血しても、マッサージして、血行を良くして、


    酸素を歯肉に運び、歯周病のバイ菌がイヤガルこと、歯周病のバイ菌が増えないようにしないと、…歯だけを磨いているのでは、駄目なのです。》


  虫歯のバイ菌は、酸素が好きだから、歯だけを磨いていてもいいのですが、


   年齢を重ね、年とともに、一生付き合い、つきまとうのは、虫歯ではなく、歯周病の方です。


  歯周病の予防、治療には、歯肉のマッサージが不可欠なのです。


 それを、バカな衛生士が、歯間プラシの使い方やら、なんやら、グダグダ教える。


  歯間プラシの使いすぎで、無駄に歯肉を傷つけている人も、かなりいるのです。

  《医学的な根拠もなく、歯ブラシ指導をしている証です。》


 歯肉のマッサージをしないで、歯だけを磨いていても駄目なのです。


 歯医者も、そうした指導をしていない。


  私の所に、きちんと来ている人は、

 「歯肉のマッサージをしていると、気持ちいいです。」

 と、言ってくれます。


    当然です。毎日のことです。

   【適度な運動=有酸素運動が、気持ちいいのと一緒です。】


  きちんとした獣医も、飼い犬の歯ブラシ指導の際、

  「ペットの歯など、それほど、磨かなくてもいい。


    マッサージ用の指サックで、しっかり、飼い犬の歯肉のマッサージをすることです。」

 と、強調、指導しています。


 犬等、肉食動物の歯は、虫歯になりにくい形状ということもありますが、

 飼い犬、ペットは、雑食化しています。

 虫歯はもちろん、歯周病のリスクも高いのです。

 で、何より、歯肉のマッサージは、口臭の予防、=酸素には、消臭作用があります。


   犬の口も臭いですが、虫歯のほとんどない若い人からも、

   歯肉のマッサージの励行による、口臭の予防、口臭の消失による、そのマッサージ効果に、私は、感謝されます。


 (当たり前のことなのですが、ありがたいことです。恐縮します。)


  《もちろん、歯肉の出血のある人は、出血させて、悪血を出すことです。

    で、歯肉が、締まって、出血が少なくなることが大切です。》


【毎日のことです。

   歯周病は、周知の通り、生活習慣病です。】


 歯ブラシひとつとっても、私に、初めて云われたなんて!


   で、検診だけなら、年二回、せいぜい、三回程度でいいのに、


  中には、毎月、クリーニングだ、指導だと称して、患者さんを来させている歯医者もいる。


で…

  《ヤることといえば、衛生士が、いい加減なクリーニングと指導をしているだけ。


   時間と金の無駄どころか、歯が悪くなります。》


 一事が万事、…歯ブラシひとつとっても、

《私に初めて云われたなんて…他も推して知るべしです。》

 それも、日本全国。


 医科に比べ、歯科の病気は、概ね、虫歯と歯周病で、

   歯科の範囲は、狭いです。

  特に、一般の開業医は、虫歯と歯周病の治療に追われます。(負われます、逐われます。)


なのに、ことさら、愚かにも、やたら、ことを大きく振る舞う歯医者が増えました。

 (大学病院も含めて。)
  顕微鏡やら、マイクロスコープやら、CTやらを大げさに持ち出して。


   もちろん、視野の明示、より正確な診断は必要です。


  しかし、それらを持ち出して、患者さんを、大袈裟に大仰に煽り、威かし、不安を抱かせるのは、いかがなものでしょうか?


  《医者の初心=患者の不安を取り除くのが、医者の務め。》


     患者に安心感を与えるという医者の原点に逆行しています。


  人間としても、おかしくありませんか?


  《で…歯を抜くように、恐怖心を刷り込み、不安をつのらせ。》

 歯を抜かせる気持ちにさせて、誘導する。


  【冷静に、素直に考えてみてください。

  これ、詐欺師の手口と一緒、同様の手口です。】


 歯は抜いたら(抜かれたら、生えてきません。

   歯は、現在では(今は、将来的にも、)再生はしません。


   《インプラントは、断じて、自分の歯でないのは、もちろん、

   自分の歯のようにも、噛めません。

 噛み心地はよくありません。》


   私は、インプラントを全否定するものではありません。


ただ、週刊ポストでも、「不必要に歯を抜いてはいけない。」


 と、言っているインプラントの専門医も、

 「しかし、インプラントは、きちんと、治療すれば、自分の歯のようになります。噛めます。」
 と、主張しています。

 で、半永久的にもつ、とも。

   これは、違います。


 あと、やたら、歯を抜きたがる歯医者は、

  虫歯、歯周病に加えて、《この歯は、割れてます。》

  と、威かし、不安を煽ります。


おかしいですよ。


 歯医者は過剰だし、生活も苦しいです。


確かに、割れてる歯は、残すのは、私でも、残すのは無理なものもあります。

  あと、重度の歯周病で、臭いが酷く、ぐらついている歯、私でも、抜くことはあります。


【しかし、あなたが、その歯が、煩わしく、嫌いでなかったら、

 愛着があるのら、焦って、抜く(抜かれる)ことはないのです。】


  確かに、歯は、消化器でもあり、見てくれにも、快楽にも、深く関わっています。


  ただ、《早く抜いた方がいい。

     とか、今のうちに、抜かないと、他の歯も悪くなるとか。


 中でも、何より、悪質なのは、〔抜かないと癌になる。〕とか、


    〔いずれその歯は駄目になる。〕とか…等々…エトセトラ……。》


医学的根拠とかどころか、全くのデタラメ!


 焦って、口車に乗らないこと、騙されないことです。


 何より、仰々しく、CTやら、レントゲンやら、見せるだけで、


 【歯を、直接、触りもせず、噛み合わせの音も聞かず、口の中を見ないで、臭いも嗅がないで、…
  とにかく、直接、五感を働かせないのは、…

(私には、加えて、第六感があります。)】


 人間、ある種、権威と恐怖をもって、云われると、案外、コロッと騙されるものです。


 《これが、詐欺師の手口なのです。》


 【裏付けのある、根拠のある権威なら、

   人を安心させることはあっても、不安を煽ることなど、ありません。】

  ましてや、医者です。 ただでさえ、患者は不安を持っているのですから。


 《不安感に、恐怖心というスパイスを加えると、平常心が、隠されてしまうのです。》


 冷静でいられなくなり、焦って、自分を見失ってしまうのです。


  インプラントが、認知症に悪いのも、週刊誌には、近頃また、掲載されていますが、


 私は、拙著、
 【この歯医者がヤバい・幻冬舎新書】にも、記したし、


   数年前から、発表しています。


 週刊誌は、今になって、私を後追いしているのです。


   ただ、人間、相性もあります。


  セカンドオピニオンも増え、全国から、来てくれて、
(本当に、恐縮します。
   ありがとうございます。)

 【各地の大学病院からも、あいつなら、抜かないかも…と、紹介されます。

   大学病院には、もちろん、私も助けられています。改めて、恐縮します。】


 しかし、敢えて、苦言を呈します!


 大学病院の権威で、患者を威かし、

   インプラントをやりたがる歯医者、…患者を試そう、実験台?にしよう、という輩もいます。


  また、研修医には、未熟な者も多いです。


 大学病院は、教育の場でもあります。

 それは、覚悟することです。


 しかし、大学病院は、原則、責任を持って、最後まで、面倒はみてくれます。


 だから、合わないと思ったら、遠慮なく、大学病院の場合は、担当医を変えてもらうことです。

 最高責任者は、教授なのですから。


  さてさて、私も患者さんを選びます。


 私はつむじ曲がりです。

 人間、理屈抜きの相性と、直感があると云います。

 私は、そこらにいる平凡な、欠点だらけの人間です。


 【ただ、プロの矜持(プライド)は、確かです。】


 私は、私の患者さんを、大切にします。

  トコトン、誠意を尽くします。

親切にします。


  ただ、なんとなく、理屈抜きに、私から離れて行く人…、


  私も離れて行くこともあります。


  ただ、再三、繰り返してますが、私は、患者さんを色眼鏡では見ません。


 知り合いが患者さんに来てくれることはあっても、

  患者さんとは、プライベートな付き合いは一切しません。


  もう15年いる、わりと美人な、優秀な助手二人とも、一切、プライベートな付き合いはしていません。



《インプラントも歯を抜くのも、やれば、医者の方が上手いでしょう。》

  またまた、繰り返します。


【歯科の初心は、まずは、その歯が残るか、残せるか、です。!

   (抜くことも含めて)、そこからが治療なのです。】


  年取って、口も小さくなり、骨もやせます。


 何より、噛む力も、顎の力も弱ります。


  そこに、インプラント…というのも、


 この機会に、改めて、よく考えなおさないといけません。

  医学的にも、


 私自身も、医者と歯医者の原点=初心に還って…。…!

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