Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「世界初演」から、ライフワークに

2024-03-25 | Weblog
3 月 24 日(日) 15 時のみの、たった一度の試演会『わたしは宇宙戦士ではない』。
 
世界初演、なんて言ってしまったけど、じっさい、そうなのだ。
 
円城寺あやさんの個人ユニット〈あやまる本舗〉による上演。
 
円城寺あやさんの「現在形」がピタリとはまった、一度限りの、奇跡。
 
俳優の、芝居。
 
SF映画ファンの観客の方が、悶えていました。
 
これは、練り直して、円城寺あやさんのライフワークともいえる作品に育ってゆくかも。
 
 
 
 
そもそもは、「一人芝居の戯曲をお持ちの方、あるいは私に向いていると思う一人用の戯曲、未発表のもの、ご送付、ご推薦いただけますと、幸いです」
と、発信。
 
その結果、「バーチャル作家」というジャグンティ・ティ3世さんの、『わたしは宇宙戦士ではない』に、決定。
 
円城寺あやさんが、かつて出演したSF超大作映画に関連した内容で、あやさんご自身のライブ発信部分も加わっている、という構造。
一人芝居としても、史上初の試み、というべきか。
 
上演に向けて、いくらかお手伝いしました。
 
 
 
 
 
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小平麻衣子著『なぞること、切り裂くこと――虚構のジェンダー』

2024-03-25 | Weblog

小平麻衣子著『なぞること、切り裂くこと――虚構のジェンダー』(以文社刊)を読む。

「〈書きかえ〉の日本近代文学史」という提示があり、出版元の紹介にあるとおり、「何かを書きつけたい切望、そしてその周囲に生じるさまざな権力関係(=書きかえ)」という観点から、計10編からなる、明治末期から昭和40年代までの「女性の書き手が社会に認知されるまでの軌跡」を描き出した論文集である。

「ジェンダーは虚構である」という、明快な断定が、この書の基調だ。

「文学という“虚構がつくるジェンダー“と、“ジェンダーそのものの虚構性”は、いかなる関係を「現実」において切り結ぶのか?」という命題に基づいた、迫力ある論が展開される。男性作家や批評家が、女性「作家」を文学的な「評価」から排除してきた歴史。それに対する女性たちの対応。文学に造詣があるわけではない当方は、「孫引き」として引用された文献から推測しあるいは事実関係について教わる一方ではあるが、現在にも繋がるそのテーマについて、あらためて深く考えさせられる。

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